「……」
私は明石が作製したあの大型ドローンを見下ろしていた。
「なあ、明石さんや」
「何でしょう」
私はその強化されたそれを無言で指差した。
「ロマンです」
明石が言い切った。
「ロマンねぇ……こないだの駐屯地探索時に無断持ち出ししたのまちがいではないのか?」
明石の視線は泳いでいた、ウン間違いないな。
「しかしですよ、これから大量の仮称ゾンビと遭遇を想定すると大口径火器も必要じゃないですか」
明石が力説していた。
「だかなぁ……砲塔部分だけで単独飛行可能……意味あんのか」
私は眼の前をフヨフヨと飛ぶ砲塔を見ていた。
「奴等との戦闘で車体部が行動不能となった場合の事を考慮してですねぇ…」
私は兎に角この飛行可能のドローンを使ってみることにした。
「明石、早速だがこの魔改造マゼラ・アタックをもって食堂近隣設備の奪還作戦を行う、速やかに準備を」
私は明石にドローンの出撃準備をさせた。
「もう既に出来てます」
明石が持っていたノートPCを起動させると親指をたてた。
「そうか、では作戦開始とする…食堂を仮設前線指揮所とし陸自隊員達はドローン後方に付いて奪還施設の完全制圧とバリケードの移設作業を行ってくれ」
陸自隊員達が敬礼をすると装備の準備に戻っていった。
それから一時間後、6台のマゼラ・アタックを先頭に施設の奪還作戦が開始された。
「気のせいかな、爆音と怒号が聞こえるのだが、なぁ明石さんよ?」
私は明石をジト目で見たいたが、大淀が報告の為に割って入った。
「提督宜しいですか、作戦部隊より緊急電『瑞鳳並びにまるゆ、木曾、長良、天龍、龍田の6名を司令部付近にて保護しました』です」
大淀からの報告にその場にいた全員が喜びの声を上げた。
「提督、作戦部隊より追加電文『初期の作戦を無事完了セリ、資材倉庫並びに空母寮を制圧奪還に成功』です、既に同行した夕張さんにより特殊清掃を開始したそうです、あとバリケードも移設完了、青葉さんによる侵入者検知システムも稼働を開始したそうです」
私は壁に貼ってある鎮守府の簡易地図を見た。
「提督、これで鎮守府の約5分の3は奪還しましたね」
大尉がコーヒー持って来ると私に渡しながら言った。
「そうだな、ただ気になるのは仮称ゾンビの数が少なすぎるという点だな」
大尉もその点は同意した。
「確かに仰る通り、艦娘さんの殆どは姿を見ていません、まだ何処かで籠城中なのかそれとも…」
私も大尉も何処かで籠城中である事を期待した。
「引き続き明石のマゼラ・アタックで索敵と捜索を行う」
私は明石にマゼラ・アタックによる継続的に索敵と捜索を行う事を命じた。
ゾンビ相手に30mm砲装備のマゼラ・アタック……オーバーキルな気がしますが、多勢に無勢なのでよしとします。
今回新たに瑞鳳並びにまるゆ、木曾、長良、天龍、龍田の6名が保護されました。