「さて諸君…今から話す内容についてだが、現在までに判明している今回の件についてだ」
私は、警備隊長である大尉、陸自責任者である中尉、米海兵隊臨時指揮官である中尉、艦娘統括の長門と工廠責任者の明石、連合艦隊旗艦である大淀を前にすると先日米国指揮官より入手した報告書について話しだした。
「事の発端はアンブレラという製薬企業が裏で開発していた生物兵器と言う事、次にこの生物兵器に対しての抑止…いや治療薬が現段階ではその存在すら不明である事、そして1番の問題点である感染力についてだが、空気感染の危険性は不明、感染者に噛まれた場合は確実に感染する……なお動植物への感染についても記載があり詳細は不明……と此処までで何か質問はあるか?私も分かる範囲で答える」
私は室内を見渡した。
「提督、宜しいか」
長門が手をあげた、私が頷くと質問を始めた。
「感染者の寿命みたいなものはあるのか?」
私はレポートを見ながら答えた。
「このレポートによると、頭部を…脳髄を物理的に破壊しない限り活動を止めないそうだ」
「遺体の処理については、何か禁止行為はありますか?」
陸自中尉から質問がでた。
「このウィルスについては焼却程度は死滅しない為核廃棄物と同等の処置を要する」
「という事は…現状の地下弾薬庫での安置しかないという事ですね」
「そうだな、現在ではそれが適切だろう」
私はこの後も明石達が調べた検査結果を加えながら説明していった。
「諸君、最後にこの事を避難民に話そうと思うが…」
私は全員の顔を見廻した。
「私が代表して…提督の仰る通り、市民には包み隠さず話したほうが宜しいかと」
私は海兵隊中尉の意見を聞くと、明日避難民に説明する事にした。
「しかしながら提督、感染源がわからない以上不安を募る事にも繋がるか……」
「それはあるか……特定は困難な事も付け加えるか」
私は昼からこの事を避難民に話す事にした。
避難民達は意外と冷静に話を聞いてくれた、疑問についても話の中で分からないものは分からないと断りを入れていた為か聞かれてこなかった。
「しかし提督さん、人為的にと仰っていましたが……こんな対処法の無い生物兵器造ってどうするつもりだったのでしょうかね」
一人の避難民が当然な疑問を口にした。
「仰る通り制御不能な兵器は相手を殲滅させる以外に使い途はありません、核のように……ただこの生物兵器はどう拡散していくか分からない物のようでこのレポートによると何らかの細菌兵器の製造過程で偶然出来たものなのではないかと、飽くまでも予測の範囲でと記載がありました」
私からの説明を聞き終えた、避難民達はそれぞれの部屋へと戻っていった。