駐屯地敷地外の監視場所から施設の監視を行っていた陸自隊員から深夜に緊急を知らせる無線が入った。
「駐屯地内押収品保管場所から爆発よる火炎を確認!」
私は飛び起きると、大尉を呼んだ。
「提督、何が起きたのでしょうか」
大尉が寝ぼけているのかタンクトップとパンツ姿でやってきた。
「大尉、いくら妻帯者とはいえ私も男なんだがな……せめてズボン位は履いてきてくれ、」
漸く目が覚めたのか、大尉が顔を真っ赤にして着替えに戻っていった(上は相変わらずタンクトップのまま)、その間に私は無線での報告を簡単に纏めると戻ってきた大尉に説明した。
「火の気の無い場所での爆発……アンブレラの回収部隊でしょうか……」
大尉と私は同じ事を考えた。
「可能性は非常に高いな、敷地外とはいえ安全の為に何らかの動きが有ったら報告無しで監視部隊を撤収するように指示は出しているから、奴等との遭遇戦は無いと思うが……」
監視部隊は奴等との遭遇すること無く鎮守府へと帰還した。
「報告します、本深夜に押収したパソコン等を保管していた陸自駐屯地内施設より爆発を確認、なお直前に不審な一団が駐屯地内へ侵入するのを確認しました」
私は報告にあった不審な一団が気になった。
「不審な一団とは?」
「全身を黒い部隊章や階級章の無い野戦服で顔はガスマスクを装着しており国籍性別一切確認出来ませんでした」
私は陸自隊員の報告を海兵隊中尉や陸自の中尉と黙って受けた。
「恐らくはアンブレラの特殊部隊ではないでしょうか、押収品を回収若しくは破壊する為に派遣されたとみるのが妥当かと……陸自の駐屯地に保管しておいて良かったです、もしこっちに持ち込んでいたら市民にも被害が出たでしょう」
海兵隊中尉がホッとした顔をしていた。
「海兵隊中尉、横須賀に残っている艦艇からCIWSを回収したい、確か1基あたり6トン位だったと記憶している、大型輸送ヘリで1基づつ搬送すれば何とかなるとは思うが」
私は以前から考えていた彼らに対する防衛手段として艦船搭載の近接対空機関砲であるCIWSを回収地上での固定配備を提案した。
「キングスタリオンやチヌーク、オスプレイで運べはなんとかなりますが…制御はどうされます?」
海兵隊中尉が最もなところを聞いてきた。
「明石と夕張で制御ユニットを開発している、それにより工廠から遠隔操作で射撃可能だ」
私は事前に明石に相談した内容を話した。
「それならばいけますね、確かにCIWSが使えれば強烈な弾幕を張れるのでゾンビや武装集団は蹴散らせます」
私は明石を呼ぶと横須賀で残存する艦艇からCIWSの回収を指示した。
「提督、Mk−15シーラムも回収を提案します」
海兵隊中尉が意見を言ってきた。
「シーラムとは弾体にスティンガー若しくはサイドワインダーを使用した艦隊防空システムの事で、我々が使用しているのはCIWSファランクスのバルカン砲部分をランチャーに変更したものです」
私は夕張から映像を見せてもらった。
「許可する、可能な限りパーツも回収してくれ」
私が許可を出すと海兵隊中尉と明石を中心に回収部隊が編成され直に回収へと向かっていった。
「輸送班と現地作業並びに警戒班に別れて3日ないし4日かかるのか…奴等に襲われて被害が出なければ良いが」
私には被害者が出ない事を祈るしか無かった。