『M61 20mm多銃身機銃と捕捉・追尾レーダーを組み合わせて1基の砲台に集約したシステムで、システムは150ミリ厚のプラットフォーム上に設置され甲板下への機構類は無く、5.5平方メートルの甲板と射界があれば艦側からは操作用電源と冷却水の供給を受けるだけで作動できる。
他のシステムとのインターフェースが少なく、本システムだけで独立した兵器システムとして運用可能であり、全備重量も比較的軽量であることから、大型艦艇から小型艦艇に至るまで搭載できる。
システムでは20mm口径・6銃身のM61A1「バルカン」を装備し砲身長は当初は76口径であったが、ブロック1Bより99口径に長砲身化された。
発射速度は、当初は最大で毎分3,000発、ブロック1ベースライン1からは、機銃の駆動方式を油圧式から空気圧式に変更したことで、発射速度を毎分4,500発まで向上、給弾はベルト式で、円筒形弾倉が機銃の下方に配された。準備弾数はブロック0では989発、ブロック1では1,550発。
空薬莢は回収シュートによって再び円筒形弾倉に回収され、またもし不発弾が生じた場合も、空薬莢とともに回収され再装填は30分以内に完了できる。
弾薬としてアメリカ海軍では劣化ウラン弾芯のAPDSを使用し、海上自衛隊では航空自衛隊と同じM51普通弾を使用していたが技術研究本部でニッケル・クロム・タングステン合金を弾芯に使用するAPDSが開発され順次切り替えられていった』
私は夕張からCIWSの詳細レポートを読んでいた。
「提督、此れが鎮守府設置にあたってのシステム詳細です」
明石がこれまた分厚いレジュメを寄越してきた。
「これ……読まないとならないのか…」
私は恐る恐る明石に聞いた。
「いえ!読む必要はありません、あくまでも雰囲気で」
明石の奴め、私にこんなに分厚いレジュメを寄越して読む必要ないと抜かしやがった……。
「強いて読むなら、制御装置や操作にあたっての注意点の項目位です」
私は明石からそのページを示されると一応は目を通した。
「基本シーラムも同じとの事ですのでそちらの説明は省きます」
その後は明石と夕張が講師となり警備兵や陸自隊員に陸上設置ファランクスシステムの操作要項を説明していった。
「基本的にはVADS-1改を参考にしていますが艦艇用のものなので高初速です、操作はこのように行います但し元が艦艇搭載型CIWSですから基本は全自動となりますので、この敵味方識別装置を必ず身につけてください、それが無いと敵と認定されて無警告で確実に挽肉になります」
明石がサラッと怖い事を言ってのけた。
私は5センチ四方のバッチを見た。
後は横須賀基地から回収されて来るのを待つだけとなった。