「提督、至急の報告です」
私は如月大尉の声に起こされた。
「どうした?」
「先程パトロール隊からの報告で鎮守府敷地内に於いてゾンビの姿が見られなくなったそうです」
「いつからだ」
「昨日の夕方の偵察では確認しています」
私は如月大尉からの報告を受けると、青葉と明石を呼んだ。
「明石並びに青葉は至急工廠執務室まで」
二人は直ぐにやってきた。
「提督何かありましたか?」
明石が聞いてきた、
「昨日の夕方以降鎮守府敷地内から奴らの姿が消えたそうだ、明石はマゼラアタック並びに飛行型ドローンを使用して敷地内の偵察を、青葉は各監視カメラの映像確認を」
「了解しました」
明石と青葉が敬礼をすると直ぐに自室へと向かった。
「それと如月大尉、明石と青葉の調査が終わるまでは市街地での偵察行動は中止とし鎮守府内のパトロールのみとする」
「了解しました」
如月大尉が執務室から出ていった。
「提督、何故市街地の偵察行動を中止するのてすか?」
大淀が質問してきた。
「旧司令部やその周辺施設に大量にいた奴等が一斉にいなくなるというのは疑問でしかない、敷地内に奴等の痕跡が無い以上、市街地に流れたと考えるのが妥当だろう、だから市街地での偵察行動を中止とした」
大淀が私の説明を聞いて納得した様子だった。
「提督、失礼します」
今度は海兵隊中尉がやってきた。
「我々、海兵隊とその家族ですが……………横田に移動します、そこに駐機しているギャラクシーで本国に帰還したく考えています」
「そうですか……………許可します、無事な帰還を」
私の許可を受けて中尉は帰還希望者と残留希望者のリストを提出した。
「成程、全員ではないのか……………残留希望者の受け入れは了承する」
そして本国帰還希望の海兵隊とその家族達は、荷物を纏めるとその日のうちに米軍から借用していた輸送トラックに分乗して横田基地を目指して出発していった。
「残留希望者は二十名か、成程……………日本で家族が出来たからか」
その日の午前中は特に事態の進展は無かった。
「提督、海兵隊中尉から無線が入りました、内容は『無事横田基地到着、ギャラクシーを確認す、これより搭乗離陸す』です」
「大淀、返信『無事に到着何より、米国迄の安全な帰還を』」
「了解」
海兵隊と家族達は無事にギャラクシーで本国へ向けて離陸出来たようだった。
「残るは、こっちの問題か」
青葉と明石の報告を待つだけとなった。
「しかし、不思議ですね……………何処に消えたのでしょうか」
大淀が一番の疑問を口にした。
「可能性としては、何らかに誘導されて鎮守府外に出たか、死滅したか…死滅については遺体が無い以上期待薄といったところだな」