私は一応は佐官なので個室を用意してもらった(如月大尉と陸自の槇村中尉は二人部屋)。
「提督、おはよう御座います」
私の寝ているベッドの横に簡易ベッドを持ち込んだ大淀が何時もの制服ではなく海自の作業服を身に纏って腰掛けていた。
「何時ものセーラー服ではないからある意味新鮮だな」
私の感想に大淀が顔を赤らめた。
「何を言ってるんですか……早く起きてください」
大淀が照れ隠しに私を急かした。
「これからの行動を考えると艤装由来の服ではなく作業服の方が動きやすいだろう、大淀作業服を全艦娘に支給してくれ、皆一様にスカート短いから動きづらかろうからな」
「了解です、確認致します」
そう言うと、大淀が工廠3階の被服倉庫を確認しに出ていった。
「大淀が無事でよかった……あいつがいないと業務だけじゃなくて私生活もままないからな」
私は大淀が無事なことに安堵していた、勿論愛する(まだ告白してない)女性が無事なことに嬉しい気持ちからだ。
「こんな時に渡しにくいし受け取りづらいだろうな…」
私は制服のポケットにある小箱を取り出した。
私は部屋を出ると食堂として割り当てた3階の会議室へと向った。
「おはよう」
私は扉を開きながら声を掛けた。
「あっ、提督おはよう御座います」
皆挨拶を返してくれた、どうやら全員無事に初日の夜を乗り越えたようだ。
「提督、昨晩は工廠外周部にて仮称ゾンビが少数確認された位です、なおこちらは排除済みです」
警備兵が夜間の状況を報告してきた。
「助かるよ、引き続き警戒を怠らない様頼む」
警備兵からの報告が終わると明石がやってきた。
「えっと、先ずは発電機ですが3基の自家発電設備の点検と試運転を完了しました、3基を時間で切り替え運転を行っていきます、一基のみの稼働で現在必要とされている電力は賄えます」
次は大淀からだった。
「作業服については希望のサイズに在庫がありましたので全員に配布済みです、ただその申し上げにくいのですが下着に余裕がなくて……昨日物資倉庫からの回収品の中も同じようなものなので、一部の艦娘……特に戦艦と重巡は下着を無しで我慢してもらいました、こちらは早急に確保をお願いします、あと現在の物資管理リストですが提督のタブレットへ転送済みです」
大淀から転送されてきたファイルを確認した。
「成程、個人差の出る被服類特に上の下着が不足気味か…さらし?の使用許可?これは」
私はさらしの使用許可について確認した。
「その…ブラの代わりにさらしを巻いて代用するといいと金剛さんから聞きまして…」
確かに金剛達はブラじゃなくてさらしを巻いていた。
「大淀、いつまでもさらしというわけにはいかないだろうからサイズを確認しておいてくれ」
私は大淀に指示を出した。
「了解です」
朝の報告が終わるとやっと朝食にありつけた。
「さて、今日は市街の偵察を行ってもらいたい」
私は今日の予定を話した。
「それなら車輌メンバーは昨日と同じでよろしいですね」
如月大尉が編成表を出してきた。
「構わない、最初は陸自の駐屯地からの調査を頼む、車輌用の弾薬を確保したい」
「了解です」
陸自の隊員が手書きの駐屯地見取り図をテーブルに広げた。
「此処に弾薬集積所、此処が……」
駐屯地の各物資集積所を示していた。
「どれくらい残されているかだな……」
私のつぶやきに一人の陸自隊員が答えた。
「仮称ゾンビのほぼ強襲に近い形でしたから、手付かずで残っているかと…あとは10式戦車が整備中隊送りの為に2両搬入されていたはずです」
私は陸自隊員の最後の言葉を聞いて驚いた、
「MBTあるのか!」
「あくまでも予定である事、整備中隊送りという事は故障車輌である可能性が…私は担当では無かったので確認まではしておりません」
「戦車については確認を要す……という事か」
「はい、ただの定期整備での移送ならよいのですが……」
朝の朝食と軽いミーティングが終わると、其々の任務に取り掛かっていった。