「提督は今頃プラントだね」
「だね~」
夕張と北上がゆるゆるな会話をしていた。
「プラントのゾンビ………」
私は一抹の不安を覚えながら、新型局地戦用無人車両の図面を描いていた。
「明石っち………ヘェ~、面白そうじゃん」
不意に北上が覗き込んできた。
「局地近接戦闘用装備………ガンタンク」
それは戦車型の下半身に旋回式の上半身と両碗部に連装機関銃を装備していた。
「明石っち…この機関銃って?」
北上が詳しい仕様を聞いてきた。
「米軍のM−60多用途機関銃とブローニングM−2の組み合わせたものを左右に各1基と背面にスモークディスチャージャー………一応機銃は上下は独立、左右は上半身連動、操縦はノートPCからの遠隔操作といったところかな」
私は、北上に簡単な説明をした。
「提督に上申して製作許可貰ってみるね」
夕張が、提督に電話をしていた。
「提督、鎮守府工廠の夕張です、プラント制圧作戦用の小型陸戦ドローンの追加製造の許可を願います、詳細はメールに添付してあります」
私はまた怒られないか不安になった、
「明石はそばにいるのか」
折返し提督から電話が来た。
「はい、明石です………あの…「製作にどれくらいの日数がかかる、それと小型化を」」
提督は私の言葉を遮り作製について聞いてきた。
「2台なら明日には完成します」
基本はマゼラ・アタックがベースや既存兵器の改造なのでさほど時間は必要ないのだった。
「わかった、最優先で完成させてほしい、完成後は速やかにプラントに搬送してくれ、このドローン到着を待って内部に突入する事とする」
私は提督との通話を切ると、
「夕張は直ぐにプログラムの作成を、北上さんは私とドローン本体の作成にはいるよ、完成後は速やかに動作確認をしてプラントヘ移送します、それでは時間が無いので直ぐに取り掛かって」
私達は手空きの警備兵、海兵隊員に協力をお願いするとドローンの製作を開始した。
「明石っち、資材の確認終わったよ~予備込みで4台作れるかなぁ~」
「北上さん、ありがとうそれなら必要な資材を持ってきちゃって」
「ほーい」
北上が何時ものゆるゆるな返事をしながら手伝いの警備兵に指示を出し始めた。
「それじゃいきますか」
私は機銃ターレットの作成を開始した。
「明石さん、これでいいですか」
海兵隊員がヘリから外してきた機銃マウントを持ってきた。
「そこ置いておいて」
私はM2用の機銃架を前にして悩むことになった。
「給弾はこのベルトリンクを使うとして…弾倉をどうするかねぇ………ドローンの背面に大型弾倉を取り付けるとして………、駆動用のバッテリーもあるから…どうしよう」
私が悩んでいたときだった、
「明石さん、これ使えませんか?」
海兵隊員の一人が、TRT-66イクストルと記載された木箱を持ってきた。
「何これ………」
木箱の中身はに7.62mmミニガンに4脚の脚を付けた感じのものだった。
「施設内で使うには大き過ぎだけど、何とかなりそうね………」
私は同梱されていた仕様書を読んだ。
「よし、決めた…このイクストルのガトリング砲7.62x51mm NATO弾から5.56x45mm NATO弾に変更して制御システム系部分を移植するわよ」
そこからは作業は一気に進みだした。
翌日の昼ーーーー
「完成ね」
私の目の前には四本脚の小型CIWSがあった。
「これから簡単なテストを行って、問題なければ今日中にはプラントに送り出すよ!」
イクストル改と名付けたそれは問題なく動作し、通常は無線式コントロールで操作通信途絶した場合には自律行動にて識別信号に反応しないものを無条件で攻撃するよう設定された。
「あとはこのIFFバッヂの動作を確認して………」
識別信号も問題なく判別していた。
そして夕方、
「それじゃ、後をお願いね」
私はイクストル改輸送用のオスプレイに飛び乗るとプラントを目指した。
海軍専用の通信用電話機の為、災害や戦時下でも安定した音声通話やデータの送受信が可能なとても便利なものである反面、民間の通信会社の携帯電話網には繋がらないという欠点がある(通信傍受されないという利点もある)。
TRT-66イクストルとは機動警察パトレイバー2に出てきたあの…機体です(遊馬に頭は太田並みと言われた)。