※この作品はR-18です。

鎮守府 OF THE DEAD   作:屋根裏散歩

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三日目……①

「提督ただ今戻りました」

 

夜が明ける少し前に高雄が市街の偵察と物資回収から帰還した。

 

「御苦労、報告は後で構わないから何か食べてきなさい、それとシャワーも浴びてくるといい」

 

高雄が一礼すると愛宕や陸自の女性隊員達と食堂へと向かっていった。

私は高雄達が持ち帰った車輌の荷台を確認して回った。

 

「畜肉や玉葱…調味料に業務用冷凍食品と…みんな女の子だな、デザートもちゃっかり持ってきているとはね、大淀済まないがこれを食堂で配ってくれ」

 

そう言うと私はクレープと書かれたダンボールを大淀に手渡した。

 

「では早速」

 

大淀が足早に食堂へと向った。

 

「提督、宜しいですか」

 

警備兵が近寄ってきた。

 

「構わないが、何かあったのか?」

 

私は警備兵に聞き返した。

 

「意見具申なのですが、あの近場の駆逐艦娘寮を制圧できないでしょうか」

 

私は警備兵が示した建物を見た。

 

「確かに人数も増えてきているから寝泊りする場所も必要か…」

 

私は警備兵と概要を話した。

 

 

ーーーーそして迎えた朝ーーーー

 

「ではミィーティングを始める、如月大尉頼む」

 

私は如月大尉に振った。

 

「それでは私から、ここでの避難生活も三日目となり人数も増えてきました、それに伴い新たな施設の確保をする事にしました」

 

如月大尉は其処まで話すと部下に鎮守府内の見取り図をホワイトボードに貼らせた。

 

「確保すべき施設はここ」

 

如月大尉が近場の駆逐艦寮を示した。

 

「此処は駆逐艦、潜水艦や給糧艦の寮です、幸いな事に潜水艦は長期遠征で不在、給糧艦は無事です、しかしながら駆逐艦娘の犠牲が不明である以上それなりの数はいると思われますので偵察の後バリケードを移設して確保とします、尚この施設不可の場合は各寮から無傷の寝台と寝具を搬出してください、港湾施設からチョロ…もといお借りしたコンテナを改造して宿泊施設とします、では各自装備を整えた後作戦開始です」

 

ミィーティングを終えると、警備兵と陸自の隊員達が装備を整えた、勿論艦娘達も戦艦娘、軽巡洋艦娘達がそれに続いた。

 

「それでは提督、行ってくるネー」

 

金剛が73式大型トラックの荷台で手を振っていた。

 

「さて吉と出るか凶と出るか…」

 

私は金剛達を送り出すと、誰となく呟いた。

それから数時間は何の連絡もなく時間だけが過ぎていった。

 

「提督!」

 

いきなりだった。

 

「どうかしたのか!」

 

私は無線機に飛びついた。

 

「潜水艦娘がっ!」

 

無線の向こうは銃声が鳴り響いてパニックになっていた。

 

「何が起きている?」

 

私は隣に立つ大淀に指示を出した。

 

「青葉、高雄、愛宕を緊急招集」

 

大淀が復唱もそこそこに飛び出していった。

 

「高雄以下参りました」

 

直に高雄達がやってきた。

 

「寮に偵察に向った部隊が襲われている、救援に向かってくれ、無線の内容から潜水艦娘が仮称ゾンビとなっているようだ……うちの潜水艦娘は5人だ、済まない制圧してくれ」

 

私は其処まで言うのがやっとだった、何故なら昨日までの部下が今は生ける者の敵となっていたのだから。

 

「……提督、こちら榛名」

 

榛名から無線が入った、

 

「榛名何が起きている」

 

私の問い掛けに榛名が応えた。

 

「駆逐艦娘寮外周部に於いて、潜水艦娘だったそれと交戦……排除並びに寮の確保、各寮からの無傷の寝具回収完了しました…ですが残念ながら警備兵3名が…」

 

其処まで報告すると榛名が泣き出した、私もその後に続くであろう言葉は予測が出来た。

 

「私です、奴等の仲間となって襲い出さないうちに頭を撃ち抜いてトドメを」

 

躊躇っていた私に代わって大尉が部下の警備兵に無線で指示を出した。

 

「了解」

 

無線の向こうの警備兵も言葉数も少く復唱した、そして3発の銃声が背後で聞こえた。

 

「予測はしていましたが、実際に犠牲が出ると辛いです」

 

如月大尉もまた泣いていた、致し方ないだろう如月大尉もまた若き女性なのだ(男性は私以外では工廠作業員と警備兵と陸自の隊員の一部に6名ほどしかいない)。

 

「提督宜しいですか」

 

同行していた明石が無線に出た。

 

「どうかしたのか?」

「今、潜水艦娘の遺体を検分しているのですが…不可思議な点があります」

 

私は明石の報告をいまいち理解できなかった。

 

「どういうことか」

「つまりですね、潜水艦娘には噛んだ跡はあっても噛まれた跡が無いんですよ…つまり今回の仮称ゾンビの発生源である可能性があります、これはあくまでも可能性ですが」

 

私は明石からの報告を聞くと、大淀と話した。

 

「まさかな、私の知らない間に潜水艦娘達が何処からか得体の知れない何かを持ち帰った結果がこれという事か……」

 

隣の大淀もまさかという顔をしていたがそれしか説明がつかなかった。

その日の内にバリケードは駆逐艦寮外周部にまで拡げられ、明石と夕張、北上の手により寮は使えるようになった。

 

「1階部分は窓及び全て封鎖して使用しないようにします、1階階段室側に扉を設置してそこから2階に入るようにしています、電力も工廠の発電機から直接供給していますから普通に照明は使えます、それと青葉が何処からか持ち込んだ警戒システムを外周部コンテナ上に取り付けて奴等の侵入に備えてくれています」

 

明石の案内で奪還した寮を視察した。

 

「成程、1階部分の外部と通じる扉と窓は鉄板で封鎖か、しかし青葉よこんなセンサー類何処から持ってきたんだよまったく…まぁこれなら外からの奴等の侵入はあり得ないな、…ご苦労だった、遅くなったが夕食にしよう」

 

私は明石を労うと青葉と共に夕食をとりに食堂へと向った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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