R-18を書くのは初めてですので、ご不満な所もあるかもしれませんがそこは生暖かい目で見守ってください。
それと今回は本番無しです。本編の進行に合わせてこちらも進むので、こちらの進行は遅くなると思います。
今回は時系列的に第10話から第14話辺りまでの間の何処かの話です。
切っ掛けは、とても些細な事だった。
大学で何気なく廊下を歩いていた仁と亜矢。その2人の足元を、一匹の鼠が走り抜けた。
「きゃっ!?」
突然の鼠の出現に、亜矢はおもわず悲鳴を上げ小さく跳び上がった。
その瞬間、バランスを崩し仁に向かって倒れ込んでしまう。
「っと、亜矢さん――」
「わわっ!?」
咄嗟に仁が支えようとしてくれたが、タイミングが悪く2人揃って倒れてしまった。隣り合わせに倒れる2人。
「い、つつつ……」
先に仁が立ち上がろうと、体を床から起き上がらせ床に手をついた。
だが彼の手が付いたのは、大学の床ではなかった。
「ひゃん!?」
「ん?」
突如仁の掌に広がる、廊下のそれとは異なる温かさと柔らかさ。それと同時に響いた亜矢の小さな悲鳴に、仁が自分の手元を見ると彼は自分が何に手をついていたのかを知った。
彼が手をついたのは、豊満な亜矢の胸。起き上がろうとしてついた手は、床ではなく亜矢の胸を思いっきり鷲掴みにしていたのだ。
即座に仁は手を引っ込め、亜矢に申し訳なさそうに頭を下げた。
「あ、ごめん。気付かなかった……」
「――はっ! い、いいいいいいえッ!? だだだだ、大丈夫です! 気にしないでください!?」
仁からの謝罪に、亜矢は物凄い勢いで頭を手を振って気にしていないことをアピールし自分から立ち上がり未だ床に座り込んでいる仁に手を貸して立ち上がった。
その後は少しぎこちなくなりながらも、特に問題なく仁と分かれ大学を後にし帰宅したのだが――――
「――――――はぁ」
その日、亜矢は1人眠れぬ夜を過ごしていた。
「…………はぁ。どうしよう……」
いつも通りに夕食を終え、風呂に入り、テレビを見たり雑誌を見たりして軽く夜の時間をすごした後ベッドに入ると言う、特にいつもと変わりの無い日常を終えた筈なのだ。
にもかかわらず、今の亜矢は心がざわついてなかなか寝付けずにいた。
実を言うとこの心のざわつき、ここ最近頻繁に感じていたのだ。今までは感じてはいても無視できる程度だったのだが、ざわつきは日に日に大きくなりこの日遂に無視できないほどにまで膨れ上がった。
その理由は分かっている。日中、大学で彼に事故とは言え胸を触られてしまったからだ。あの瞬間の胸の高まりは今でも忘れられない。
「仁君…………」
なかなか寝付けない事にどうしようもなくやるせなくなり、亜矢は不意に仁の名前を口にした。その瞬間、ざわつきは治まるどころかもっと強くなってしまった。
「ん……」
心のざわつきが大きくなると同時に、気分が切なくなってきた亜矢は無意識の内に自分で自分の体を抱きしめた。そうすると先日、彼の家に泊まった時、寝惚けた彼に抱きしめられた時の感触が蘇った。
「ッ!? 仁君――――!?」
亜矢が再び仁の名前を口にした。
今、彼女は無性に仁を求めていた。彼と触れ合いたいし、彼に触れてほしい。その気持ちが強くなると同時に、あの時感じた彼の温もりや匂いが鮮明に浮かび上がる。
切なさはより強くなり、熱に浮かされたかのように頬は赤く染まり呼吸が荒くなってきた。
「はぁ! はぁ!」
気付けば亜矢の片手が、自身の豊満な胸に伸びていた。同年代と比べても大きな胸の片方を、彼女の白魚のような指を持つ手が包み込む。
「んっ!!」
手が胸に触れやんわりと指を沈めた瞬間、胸から脳に掛けて電流のような刺激が駆け巡った。だが決して嫌な感じではない。寧ろ体は更にそれを求めている。
亜矢は本能に突き動かされるままに片手で自身の胸を、最初はゆっくりと、次第に激しく揉みしだいていく。
「はぁ! はぁ! 仁君…………仁君!!」
寝間着の上から揉むだけだった手も、気付けば寝間着の内側に入れて下着を押し退けて直に胸を揉みしだいていた。興奮して尖った乳首に手が触れた瞬間、敏感になった感覚が強い快感を脳に伝える。
「んんっ! は、あ――!」
思わずブルリと体を震わせる亜矢だが、彼女の手は止まらない。寧ろ、手の動きは激しくなり、指で乳首を摘まみ更なる快楽を貪った。
「はぁ……あぁ! んんっ!」
胸から伝わる痺れるような快楽に、亜矢は空いてる方の手の指を噛んで声を抑えた。一応防音設備はしっかりしている部屋だが、それでも部屋に自分の嬌声が響くと思うと気恥ずかしい。
しかし理性を保っていられたのもここまで。体は更なる快楽を求め、片手は胸を揉みしだいたままもう片方の手は股間へと伸びた。
既に湿り気を帯びて下着どころか寝間着まで濡らした股間に、亜矢は片手を近付け下着の中に手を入れるとまだ何者をも迎え入れていない秘部に触れた。
「んっ!」
ただ触れただけで胸に触れたのと同じくらいの快感が体を駆け巡ったが、彼女の指は止まらずそのまま秘部の中に指を入れた。
「んんんん!?」
途端に秘部から駆け巡る快感。亜矢は体が求めるままに指を動かし、濡れぼそったそこをまさぐった。弄る度に快楽の波が押し寄せ、愛液が後から後から溢れてくる。
「はぁっ! はぁっ! 仁君……仁君――!」
己の体を弄り快楽を貪りながら、亜矢は仁の名前を連呼した。
今彼女の体をまさぐっているのは彼女自身だが、彼女の中でそれを為しているのは彼女ではなく仁であった。
妄想の中の仁が、亜矢の体を彼女が望むままに愛撫している。
「仁君、んん! あ、はふ、ん!」
最早声を抑えると言う考えすら浮かばない。理性の歯止めが利かなくなり、亜矢は己が描く仁からの愛撫に酔いしれた。
妄想の仁は優しく、それでいて激しく亜矢の体を愛撫する。大きな胸を揉みしだき、絞る様に握り、こねくり回す。
秘所に対してもそうだ。亜矢が一番感じるところを、虚像の仁が的確に愛撫してくれる。それが堪らなく快感で、亜矢は顔を蕩けさせ彼の名を何度も呼ぶ。
「はっ! あぁ、仁君! 仁君! 仁君!」
『可愛いよ、亜矢さん』
「んん! んあぁっ!」
妄想の中で、仁が亜矢の耳元で優しく囁く。多分普段の仁なら絶対に言わないだろうセリフだが、妄想の中でなら彼はどんな歯の浮くようなセリフでも口にしてくれる。
同年代と比べても大きな胸を指が沈むほど揉み、硬く尖った乳首を親指と人差し指で摘まむ。時に引っ張り、時に潰して、絶え間なく快楽を生み出し続ける。
それと同時に秘所をまさぐる指の動きも激しくなった。届く限り奥まで指を突っ込み、最も快感を得られるところを狂ったように引っ掻き回す。
「んぁっ! はぁ、あぁ! 仁君! 好き、大好き!」
『愛してるよ、亜矢さん』
「仁君! 私も、仁君! んあぁぁっ!!」
思い描いた仁からの愛の言葉に、亜矢が歓喜の声を上げてそれに答える。
そして――――――
「んんんんんんッ!!!」
一際大きな快楽が全身を駆け巡った。秘所からは派手に愛液が溢れ出し、下着と寝間着どころかベッドも汚していく。
亜矢はそれを気にする余裕もなく、今までに無い位激しい絶頂に体を震わせた。全身を駆け巡る快楽が何処へも逃げてしまわぬよう、達した瞬間体を丸めて快楽を味わった。
どれ程そうしていたか、絶頂が余韻を残す程になった時亜矢は全身を脱力させた。心のざわつきは治まり、あれほど疼いていた体も嘘のように静まりかえっている。
だが落ち着いてくると、今度は微かな嫌悪感が首を
「私…………何てことしてるんだろう」
仁を勝手に妄想で思い描き、彼に愛撫される様を想像しながら自らを慰める。亜矢は自分がとんでもなく浅ましく、そして誰よりも彼を侮辱しているような気になってしまった。
しかし体は不満が解消されたからか、それとも今ので体力を消耗したのか一気に眠気を訴えてきた。下着と寝間着がぐしょぐしょで気持ち悪かったが、瞼が落ちるのを止めることが出来ない。
亜矢は己への嫌悪と仁への罪悪感を胸に、微睡に身を委ねそのまま眠りに落ちるのであった。
翌朝、亜矢は何時も通り家を出て大学へと向かった。気温は少し高くなってきており、湿気もあるのか肌にじっとりと汗が浮かび服が肌に引っ付く感触が気持ち悪い。
そろそろもう少し薄い服を用意するべきだろう。先日仁に選んでもらったスカートは自分で破いてしまった。今度改めて買いに行かなければ。
「仁君……」
仁の事を思い浮かべると、昨夜の自分の乱れっぷりを思い出してしまい羞恥に頬を赤く染める。あの時は自分もどうかしていた。よりにもよって仁を自慰のオカズにしてしまうなど。
何となく仁と顔を合わせるのが気まずくなってきた亜矢だが、その彼女の背にトランスポゾンに乗って走ってきた仁が声を掛けてきた。
「あ、亜矢さん。おはよう」
「ッ!?!? じ、仁君ッ!?」
今一番顔を合わせるのが気まずい相手と早々に出会ってしまった事に、亜矢が激しく動揺する。その動揺を見て、仁が首を傾げる。
「ん? どうかした?」
「あ、いえ、何でも……お、おはようございます」
「ん。亜矢さん今日も歩き? 折角だから乗っていきなよ」
そう言って予備ヘルメットを取り出す仁に、亜矢が体を強張らせる。果たして、今仁に抱き着いて自分はどこまで冷静でいられるか…………
「? どうかした?」
「いえ、何でも……あ、ありがとうございます」
一度は断ろうかと思ったが、口から出たのは真逆の言葉。亜矢はそのまま仁から予備ヘルメットを受け取り、仁の後ろに乗ると彼に抱き着いた。
瞬間、衣服越しに感じる仁の匂いに体が反応する。体が熱くなり、乳首が硬くなってくるのを感じる。
「んん――――!!」
「行くよ。しっかり掴まっててね」
仁の匂いに反応する己の雌に、一瞬声を上げてしまった亜矢に気付かず仁はトランスポゾンを走らせた。
疾走するトランスポゾンの上で、亜矢は仁に強くしがみ付く。仁にそう言われたからではない。こうして強く抱き着く事で、自分に仁の匂いを付け同時に彼に自分の匂いを付けられている様な気がしたから。
「仁君……何時か、私を――――」
小さく言呟かれた亜矢の言葉は、バイクのエンジン音でかき消され仁の耳は勿論亜矢自身の耳にも入る事は無かった。
だがそれを呟いた亜矢は、頬を赤く染めると顔を彼の背に埋めた。
今はまだ満たされぬ想いを、彼の匂いと温もりで少しとは言え補うのだった。
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