「ん...」
一人の少女―――篠原美笛(しのはら みふえ)が目を覚ます。
(あれ...私なんで眠って...)
意識を無くす前のことを思い返す。たしかスイートPのお茶会に潜入して、それで...
(そうだ、なんか甘い匂いが漂ってきたと思ったら急に眠くなって...)
じゃらり、と金属音が木霊する。
「って、ええ?なにこれ?私、縛られてるの?」
両手に嵌められた枷の存在に困惑する美笛。そのタイミングを見計らったように、ガラリと戸が開く。
「お目覚めかしらあひまわりちゃん」
甘ったるく気だるげな声に、ふわふわとした衣装に身を包んだ少女。
スイートP。メビウスの楽士の一人である。
「スイートP!?どういうことよこれ!?」
「いやあねえ、なーんか可愛らしいネズミちゃんがこそこそ嗅ぎまわってたからちょーっとお灸を据えてあげようと思ったのよぉ」
「わ、私になにをするつもりよ!?」
「うふふ。あなたけっこう頑張ってたしい、女の子同士、仲良くできたら嬉しいかなーって」
にぎにぎと、美笛の肩をもみ始めるスイートP。
「結構凝ってるわね~。ちゃんと健康には気を付けないとだめよぉ?」
(あっ、うそっ、すごく上手...)
その柔らかな指と確かな技術から繰り出される肩もみは、まるで温泉備え付けのマッサージチェアすら髣髴とさせるようで。
その心地よさに頬が緩みそうになるが、しかしスイートPの正体を思い返した美笛はその花園を振り払う。
「脂ぎった手で触らないでよ二条院静香!」
「...はいぃ?」
「聞こえなかった?腹の脂肪が耳にまで移っちゃったのね、ならその油カスを拭ってもう一回言ってあげるわよ!あんた、巨デブの不細工デブ男なんでしょ、ラーメン大好き二条院静香!」
「...ひまわりちゃん。いまのは流石に私もイラッとしちゃったかなぁ。せっかく穏便に済ませようとしてあげたのに...馬鹿な子」
先ほどまで微笑んでいたスイートPの顔が曇り、微笑みすら消え失せる。
怒っている―――それを察した美笛は、緊張からゴクリと唾を飲みこんだ。
「ねえ、ひまわりちゃん。わたしが男だって知った上で怒らせたなら、こういう手段で来るのも覚悟の上ってことよね」
「なに言って...んっ!?」
スイートPは美笛に徐に唇を重ね、その舌を口内へと侵入させていく。
弄られる口内。粘つく唾液。そして中年特有のツンとした加齢臭と口臭。
それらが体内を侵食していく感覚に美笛の嫌悪感が掻き立てられる。
「ぷはっ」
「ふふっ、どう?気持ちよかった?」
「そんなわけないでしょ!あんたの油でいまにも吐きそうよ!」
「ふーん、そういう割には顔が真っ赤だけどお?」
「えっ、な、あっ」
美笛は触れずとも自覚する。
頬が妙に熱っぽい。まさか興奮してるというのか?
その羞恥が余計に美笛の身体を熱くする。
「ふふっ、初心(ウブ)で可愛いわねえ。なら...もっと気持ちよくしてあげる」
「えっ、ひゃわっ」
スイートPは美笛の胸をつう、と指でなぞり、そのたびに美笛の背筋にゾクゾクと怖気が走る。
その反応を見たスイートPはクスリ、と笑い、首筋に舌を這わせ、ねっとりと絡みつくように唾液を塗り付ける。
(嫌...気持ち悪いのに...なんでこんな...!)
「えいっ」
スイートPの指が下着越しに美笛の陰部を突き、指先を細かく動かし、その湿り気にスイートPはにんまりと頬を吊り上げる。
「ひまわりちゃん、ここ、すごいグショグショになってきてるわよお?」
「う、うぅ...」
「あらぁ?さっきみたいにわたしの悪口言わないの?」
「で、デブ!」
「ずいぶん貧相なボキャブラリーになったわねえ。余裕がなくなった証拠かしら?」
「ぁっ」
なおも下着越しに陰部を弄られる度に、美笛から小さく声が漏れだす。
「そうれ、もう一押しぃ」
スイートPが美笛の両足を持ち上げ、彼女の下着に己の顔を埋める。
「いや、いやあ!気持ち悪い!やめてえ!」
「うふふ、覚えておくことね。男はそう言われると―――我慢できなくなるのよっ!」
じゅるっ!じゅるるるっ!!
下品な音を立てながら、スイートPの口に、美笛の陰部からの蜜が飲み込まれていく。
「ああん。ぬめついて、甘くて、生臭くて、とおっても下品なお・あ・じ♡」
「ぁっ、ぁっ」
「なあにぃ、そんなゆめかわな声だしちゃってぇ。ひまわりちゃんの自分の味を確かめたいのお?なら...はぶっ!じゅるっ!じゅぞぞっ!!」
スイートPはこれでもかと美笛の陰部を舐め回し淫水を口に含み、両脚の間から顔を出し、口を開け己の唾液の混じる美笛の液を垂れ流す。
「んーっ、ん-っ!」
「こおらぁっ、口を開けなきゃ勿体ないでしょ」
スイートPが美笛の脇にスッ、と足の指を差し込むと、そのこそばゆさに美笛は思わず口を開けてしまう。
その隙間から。垂れた唾液が美笛の口内に入り、汚液と愛液が体内を侵食し、美笛は嫌悪を抱きながらも何故か身体の疼きはさらに増していく。
「うふふっ、ゆめかわな顔になったところで...うんしょっ、と」
スイートPはスパッツを下ろし、己の秘部を露わにする。
そこに現れたのは、美笛と同じ女性としての陰部―――ではなく、筋の張り詰めた肉棒。
それを見た美笛ののどがヒッ、と鳴る。
「どうかしらぁ、わたしの狼さんはぁ」
「な、なんでそんなの...!」
「ほらあ、わたしってゆめかわ好きの女装っ子だけどぉ、別に男が好きな訳じゃないし、やっぱり女の子が好きなのよねえ。
だからぁ、こういう処理だけは男の方じゃないとダメみたいなのってμに相談したら現実のわたしのモノを着けてくれたのよぉ。ほぉんとμには感謝感謝だわ」
美笛の両足を持ち上げたまま、美笛の秘部に肉棒を擦りつける。
「うふふ。とってもぬるぬるで蕩けちゃいそう...ね~え、今からこれがひまわりちゃんの中に入っちゃうのよ?」
「お、お願い!やめて!そんなの入れたら壊れちゃう!」
「ひまわりちゃん、大人っていうのはね、傷ついたぶんだけ成長するの...よっ!!」
ズ ブ リ。
スイートPの肉棒が、一気に美笛の秘所を貫く。
激痛と快楽。股間を伝わる初めての感覚に美笛はたまらず開口し、目を白黒とさせ、口の端から涎が垂れる。
「か...はっ...!」
「...あら、ひょっとして初めてだった?意外ね~。はい、ゆっくり、ゆっくり、と...」
スイートPは挿入時の荒々しさとはうってかわり、ガラス細工を扱うように丁寧に、ゆっくりと腰をグラインドさせ美笛の膣内に刺激を与えていく。
「はぇ...?」
(なんか少しずつだけど...楽になってきた...?)
「ちゃんと感じてくれたみたいねえ。やっぱりえっちなことはお互いに気持ちよくないとぉ。じゃあこの調子で、それっ、それっ、トン、トン、トーン♡」
スイートPの亀頭が一定のテンポで美笛の膣の内側をかき回し、その奥にある小部屋を突いていく。
その度に美笛は甘い声音で嬌声をあげ、苦痛に歪んでいた顔は力みを無くし、頬が緩んでいく。
「あ~、ひまわりちゃんの中、気持ちいいわあ。あなたもそうでしょお?」
「だ、誰が、あんたみたいなおっさんチンポに」
「はいはい、そのおっさんチンポに蕩けた顔を晒してるのはどこの誰でしょうねえ?」
「!?こっ、これは...っ!」
備え付けの鏡に映された己の顔を見て美笛は絶句する。
とろりと垂れおちた瞼、口端から垂れる涎とだらしなく出される舌。その恍惚としか言えない表情が、ほんとうに自分のものなのか、俄かには信じ難かった。
(うそ、私、こんな奴のチンコなんかに...!)
「うふふ、自分の嫌いなピザデブおっさんチンポによがるだなんて、ひまわりちゃんは変態さんね~」
「ちがう...あたしそんなんじゃ...」
嫌だ。認めたくない。その意思に反して身体はスイート棒を受け入れる度に快楽に蝕まれ、思考も蕩けていく。
身体はそれに呼応するかのように下腹部を締め上げ、スイートPのモノへと絡みついてしまう。
「あっ、締まるっ、きゅんってくる。あっ、ひまわりちゃんすごいっ、いいわ、このまま射精してあげる」
「や、らめえ」
「イクッ、イクッ、あっ、あっああ、あ~~~~~~ッッ」
ドポッ ドポッ
スイートPの肉棒から吐き出された精が勢いよくそそがれ、美笛の膣内を駆けずり回り蹂躙していく。
その命を注がれたような熱さに美笛は言葉にならぬ叫びを上げ、しかしその身体は与えられる快楽への歓喜に打ち震える。
「はあっ、はあっ...これで私を侮辱した罪は許してあげる」
「......」
「じゃあ、ここからは私の個人的なお愉しみってことで」
美笛を背後から抱きしめ、そそり立つ棒を背後から美笛の陰部へと擦りつける。
一度発射された亀頭のぬめりと陰部の湿りが滑りを生み、互いのみだらな臭いが混じり合い美笛の鼻孔を甘くくすぐる。
それでも、蕩けた頭と身体で、なけなしの力を振り絞り、再びの挿入だけは避けようとする。
「クスクス、トロトロにとろけちゃった身体でよく粘るわね~」
「ぅ...ぁ...」
「...ひまわりちゃんにいいこと教えてあげる。この私の狼さんから出る精液はね、妊娠しない液なの。だからいくら注がれてもなんら害はないわけ」」
「え...?」
「だからぁ、あなたが気持ちよかったなら挿入(い)れてもいいのよぉ。どうする?」
気持ちよくなんてない。こんなおデブチンポなんて好きじゃない!
そんな想いとは裏腹に、美笛の腰は沈み込み、陰部は肉棒へと吸い込まれるように近づいていく。
そして
ズプッ
「あっ、ひ、ああああああ!」
「ハイ、いらっしゃ~い」
パンパンと、最初とは打って変わり激しく腰をグラインドさせる。
与えらえる快楽に美笛の脳は白く染まり、身体も拒絶を示さずひたすらにスイートPを受け入れる。
その蕩け切った顔を見たスイートPは鎖に触れて美笛の両手の拘束を外す。
「ぁ...」
自由になった両手に戸惑う美笛。その顔をスイートPは微笑みながら見つめている。
嫌なら逃げてもいい―――そんな風に見えた。
なのに。身体は逃げてくれない。スイートPを受け入れていることに悦びを感じている。
「ふふっ、受け入れてくれるのね。...なら、一緒にたっぷりどっぷり楽しみましょう」
スイートPの唇が美笛の口に重なり、その歯から口腔まで隅から隅まで舐め尽くす。
それに呼応するかのように、美笛の舌もまたスイートPの舌と絡まり、口腔から唾液、口臭までもを堪能するかのように暴れまわる。
愛撫を交わしながら、スイートPの手が美笛のブラの中へと侵入し、その中にある桃色の蕾をこりこりと弄りまわす。
「ん、んんんんっ」
「ちゅっ、はむっ...うふふ、可愛い反応ねえ...じゃあ、次はこっちを頂いちゃおうかしら」
スイートPはねっとりと美笛の首筋から徐々に下方向へと舌を這わせていき、桃色の突起にまで辿り着くとその先端を愛撫し始める。
「ひゃっ!?」
こそばゆさに美笛は思わず嬌声を上げる。
「んちゅっ、んんっ...ふふっ、甘くてとっても吸いごたえあるわざ」
その反応を楽しみつつ、スイートPは乳房を口に含み、ちろちろと舐めては優しく吸い付く。
「あっ、あっ、ああっ」
「ぷはっ...ああん、私も気持ちよすぎて腰が止まらないわ」
勢いを増していく腰のグラインドに、スイートPも美笛も快楽の波に揉まれ、涎さえ口の端から垂れ始める。
「ぁっ、こみあげちゃう!逝っちゃう!逝っちゃうわひまわりちゃん!」
「わっ、わらひもっ、逝っちゃう!逝っちゃうよぉっ!!」
ドクン ドクン ドクン
放出される精に、注ぎ込まれる熱さに。スイートPと美笛は身体をのけぞらせる。
「フーッ、フーッ...すっ、すごぉい...こんなに出したの久しぶりよぉ...」
「......」
抜かれた肉棒をジッと見つめる美笛。
余韻に浸るスイートPはその熱の籠る視線に気づかない。
パクッ
釣り竿の疑似餌に食らいつく魚のように美笛はスイートPの肉棒を口に含める。
「ひゃっ!?ひ、ひまわりちゃん!?」
「はむっ、じゅるっ、じゅるるる」
「ちょ、ちょっと、綺麗にしてくれるのは嬉しいけど、ちょっと情熱的すぎ...」
喉奥まで使う竿のシゴキにスイートPの肉棒は再び生を取り戻す。
(うそっ、この子凄い上手!ほ、ほんとに処女だった子なの!?)
「えへへ、またおっきくなった...はむっ!」
竿を唇で包み、舌で竿の笠を舐め回し喉チンコで亀頭を刺激する。
じゅぷっ、べろべろ、じゅるる
そんな音を立てながら刺激を与えられる快楽の波に、スイートPは悶え喘ぐ。
「あっ、あっ、らめえ、逝っちゃう...んんんッ!!」
こみ上げる熱に逆らうことは出来ず。
スイートPは本日三度目の射精と相成った。
「ンッ!んむむむっ!...ぷはっ、また出たぁ」
口から竿を離すと、美笛は口内に放たれた白濁液を咀嚼し、ゴクリと飲み込む。
「も、もう駄目...これ以上は出ないわあ...」
「まだ...まだですよ。スイートPさん。まだ私は満足してませんよ」
仰向けに倒れるスイートPの股間に伸し掛かり、美笛は荒い息遣いで舌なめずりしながら腰を動かしスイートPの竿を刺激する。
「スイートPさんが悪いんですよ...私にこんなイケないことを仕込んじゃうから...!」
「ま、待ってひまわりちゃん。おじさんは三回も出しちゃうともう出せないのよ!だから今日はもう...」
「何言ってるんですか...まだ私、お腹いっぱいになってないんですよ。上の口も、下の口も。まだまだ満足してないから...お腹いっぱいになるまで付き合ってもらうからね!」
美笛はスイートPの臀部に指を伸ばし、穴を弄るかのように動かし、そして...
「ひぐっ、あっ、いやあああああああああああ!!」
・
・
・
「んっ...」
「あっ、起きました?」
目を覚ましたスイートPと覗き込む美笛の目線がかち合う。
膝枕されている現状に戸惑いつつこれは何事かと目で訴えかける。
「よかったあ、急に眠っちゃったから心配したんですよ」
「眠っちゃった...?そっか、さっきまでのは夢だったのね...」
「それじゃ、私、皆のところ戻りますからね。あっ、これ私のワイヤーのアドレスです」
「ど、どうも...」
(あれ?なんで私、この子とこんなに仲良くなってるのかしら)
「あっ、そうだ」
去ろうとしていた足を止め、振り返りスイートPの頬に手を添える。
そして、徐に唇を重ねた。
「んむっ!?」
「ちゅっ...そ、その、今日あったことは皆には内緒ですからねっ!約束ですからっ!」
そのまま照れ隠しのように走り去っていく美笛。
ポツンと部屋に取り残されたスイートPは唇に指を添える。
性交の時とは違う、軽いフレンチ・キス。
しかし、それは今までスイートPの食べてきたスイーツの中でも一際甘い味がした。
「...食べるつもりが...食べられちゃったのね...」
楽士として、初めて味わった敗北。しかし、その表情は、どこか穏やかだった。
【スイートP×篠原美笛編】 完