夜の学校。
アリアは一人、部室へと向かっていた。
特別なにか事情があったわけじゃない。いつもは誰かと一緒に行動しているから、たまには夜の散歩もオツなものだろう。というありふれた理由だ。
ガサゴソ
「ほ?」
教室まであと数メートル、といったところでなにか衣擦れするような音がアリアの耳に届いた。
部員の皆はとうに帰宅している。
そもそもこんな時間にまで学校にいる学生などいるはずもないだろう。
(ひょっとして空き巣!?これゲキヤバじゃん!)
基本的に部室の場所は秘匿にしている。
もしも部室の所在がバレ襲撃されればたまったものではないからだ。
その危惧すべき事態が、恐らくいま行われている。
「みんなを呼びに行ってる暇はないし...えーい仕方ない!ここはアタシがやってやんよ!!」
シュッ、シュッ、とシャドーボクシングをしつつアリアは扉の前に立つ。
どうやって潜伏者を抑えるかは何も考えていない。
その場の勢いに任せて行動しているだけである。
半開きの戸に手をかけて思い切り引き、勢いよく啖呵を切る。
「とりゃあああ!不届き者め!youたちに変わってアタシがお仕置きしてやんよ!!」
「うひゃわあああ!?」
アリアの叫びに驚いたのか、潜伏者は情けない悲鳴をあげて後方へと飛び退いた。
「ん?この声...」
聞き覚えのある声だった。
アリアは部屋の電気を点け、声のした方へと視線を向ける。
「鍵介じゃん。どったのアンタ」
そこにいたのは眼鏡をかけた少年、響鍵介。
彼は壁にピッタリと背を着け、目をパチクリと瞬かせていた。
「い、いや~、その、忘れ物をつい...」
「なに歯切れの悪いこと言ってんのさ。そもそも探し物だったら電気くらい...」
そこまで言いかけてアリアは気づく。
鍵介の着衣が乱れていること。
ほんのりと漂う栗の花の匂い。
そして、鍵介の足元に散らばる帰宅部女子の写真。
アリアはこれらの情報を照合し―――すべてを察した。
「変態だ―――――!!!」
「違う!違うんだ!これは、その...話すから逃げないでくれえ!!」
・
・
・
「で、なんでこんなとこでオナっちゃったのさ」
情緒を取り戻したアリアは鍵介を椅子に座らせ事の顛末を白状させていた。
「その...帰宅部に入ってから、どうにも欲望を解消できなくて...」
「ほうほう。そりゃなんでまた」
「楽士の頃は曲を作ったりその曲の反応が良かったりするとそれでそこそこ満たされてたんだ。だけど、それがなくなってからは、そういう解消手段もなくなっちゃって」
「欲望のはけ口がなくなってしまってこの奇行に至ると」
「しっ、仕方ないだろ!帰宅部の皆は彩声先輩以外はガードが甘すぎるんですよ!僕が、僕がどれだけ我慢してきたか!」
突如、豹変したかのように捲し立て始める鍵介にアリアはビクリと跳ね上がる。
「ほかの男子連中が淡白すぎるから警戒心が薄いのかもしれませんけど!彼女たちが無防備に僕の傍を通る度に何度夢想したことか!
琴乃さんにはリードされながらえっちなことをしたい!すずなちゃんのあの大きな胸に頭を埋めてみたい!鳴子先輩のメスガキ感をわからせてトロトロに屈服させたい!
美笛ちゃんにおいしそうに咥えてもらいたい!彩声先輩に『あんただけは特別なんだからね』って頬染めながらイチャコラしたい!部長のクールな顔をアヘらせてみたい!
そんな風に思わずにはいられないんですよ!」
「わかった、わかったからストップ!」
「それを変態というなら...僕は...僕はあああああああ!!」
「落ち着けって言ってんでしょうが!チョップ!」
「グハァッ!」
鍵介の額を小突き無理やり黙らせたものの、アリアは事の重大さを思い知らされる。
(そういえば前から鍵介はほかの男子と比べてこういうネタに食いついてきたっけ...温泉のときとか)
クリエイティブとレスポンスという解消方法が無いいま、鍵介のフラストレーションはどんどん溜まってきている。
このまま放っておけばその欲望のはけ口として帰宅部の面子に被害が及ぶかもしれないし、なにより鍵介自身がかわいそうだ。
(鍵介だって鍵介なりに頑張ってるんだし...)
アリアは部長と共に鍵介の変わろうとする努力を見てきている。
そんな彼に我慢だけ押し付けるのがバーチャドールの仕事だろうか?
いや違う。μもアリアも、当初はそういう人たちの憩いの場としてメビウスを作ったはずだ。
(仕方ないなあ)
アリアは鍵介を不憫に思う。一方で、密かに小さく舌なめずりしていたのは、彼女自身ですら認識していない。
「やれやれ。まったくしょうがないなあ。あたしが相手してやんよ!」
「は?」
突然の提案に困惑する鍵介の周りをアリアはチョロチョロと飛び回る。
「だーかーらー、鍵介の抑えきれない情熱をアタシが受け止めてやるって言ってんの」
「―――ハッ」
何を言い出すかと思えば。鍵介は鼻で笑い、やれやれと両掌を小さく挙げる。
「あっ、いまバカにしやがった」
「あのねえ。いくら僕の守備範囲が広くても幼女未満のきみじゃ勃つものも勃ちませんよーだ」
売り言葉に買い言葉とはこのことか。
アリアのこめかみに筋が走り、ムキになって言い返す。
「そこまで言うんなら味合わせてやんよ!あたしの超・絶技を!」
言うが早いか、アリアは鍵介のズボンへと手をかけチャックを引きずり下ろす。
「なっ!?」
「ふーん、勃起してないときの大きさは普通みたいだね。じゃあ早速」
困惑する鍵介を他所に、アリアはその小さな身体を活かし、頬を竿につけ上下に動き始める。
「ふおっ!?」
そのぷにぷにとした感触に鍵介の下半身は反応しムクムクと欲望が湧いてくる。
「ニシシ、さっそく大きくなってきた。この調子でそれっ、それっ」
こしこし。こしこし。
アリアの頬ずりの気持ちよさに鍵介は逆らえず、為すがままにされる。
「おー、バッキバキ。でもやっぱり大きさも太さも普通なんだねえ」
「......」
「あー、違う違う。これけなしてるわけじゃなくて誉め言葉だから!AVなんかじゃデカくてなんぼみたいなこと言われがちだけどそんなのは結局相性でしかないし、デカすぎてもアタシじゃ扱いきれないってばさ」
『普通』という単語に気落ちする鍵介をアリアは慌てて宥めるも、鍵介は納得していないような表情でアリアを見る。
「気を悪くしちゃったなら謝るよ...じゃあお詫びに、ちゅっ」
「!!」
アリアはその小さな口を窄め、鍵介の剥けかけの亀頭の先端に口づけをする。
「うあっ!」
「ちゅっ、ちゅっ、ちゅうっ」
その針の先ほどに凝縮された愛撫を繰り返され、鍵介は思わず喘ぎ声を漏らしてしまう。
「ニシシ、どうよ。この小さな身体を活かしての攻め方は。こればっかりはアタシサイズじゃないと難しいんじゃない?」
「...いいよ」
「うん?」
「すごく...気持ちいいよ」
頬を染めながら告白する鍵介に、アリアは微笑みかける。
「気に入ってくれたならなによりだよ。じゃあ先端の刺激に慣れてきたところで...あむっ」
アリアはその小さな口を目いっぱい開き、亀頭を丸ごと包み込む。
バキュームフェラ。
しかも、アリアの小さな口では先の方しか包み込めないのがまた通常とは違う刺激を生み出す。
かぷっ、じゅるり、くりくり、ちゅるっ
本来の女性であれば痛みを感じる歯の感触も、アリアのサイズで行われればほどよい甘噛みとなり、せわしく動かされる舌は皮と亀頭の境目を余すことなく丁寧に舐め上げ、喉奥に当たる感触がさらに鍵介の感度を増していく。
「くううっ」
もはや快楽の波に流されることしかできず、歯を食いしばり身を委ねる鍵介。
「あ、アリアッ!」
溢れ出る欲望を受け止めてもらいたい―――そんな、無意識に湧いてきた願望か、鍵介はアリアの頭を思わず掴む。
アリアは頭に被さった感触に驚きつつも、それを受け入れるように動かす舌の速度が増していく。
どぴゅっるるるるるっ
「くあっ!」
「んんんんー!!!」
放たれた精はアリアの口内を汚し、その喉奥にまで侵入していく。
こくり、こくり、ゴクン、と粘液を飲み込むようにアリアの喉が動く。
「んんっ...ぷはぁ。いっぱい出たね鍵介」
アリアは口から漏れる液を拭いながら鍵介の顔をチラリと見上げる。
ひょっとしてアタシみたいなチビッチョに出しちゃったこと、後悔してないかな、と一抹の不安を抱きながら。
「はあっ、はあっ」
しかし、鍵介の蕩けきった眼差しと紅潮した頬、なによりあれだけ吐き出したというのにまだ存在を主張する股の蛇を見ればそんな不安などあっさりと吹き飛んだ。
通常、男は射精した後は思考が冷静さを取り戻す、所謂賢者モードに陥るものである。
しかし鍵介はまだ性欲盛んの少年期。
一度だけの射精で賢者に至るのはまだ早かった。
それをわかっていながらアリアは問いかける。
「...鍵介。もう、満足した?」
「うっ、その...」
「いいよ。我慢しないで...満足、した?」
フルフル、と控えめに首を横に振る鍵介。
そんな彼に慈愛の眼差しを向けながら、アリアは鍵介の眼前まで飛び、止まる。
「もう一回、アタシのここに入れたい?」
アリアは己の口を指さし鍵介に見せつける。
まだ口内に残っている鍵介の精と涎が淫靡な様相を醸し出し、鍵介はゴクリと思わず唾を飲み込む。
「それとも...こっちを味わいたい?」
アリアはスカートの裾をたくしあげ、下着越しに秘部を見せつける。
「そっ、そっちはさすがに無理じゃない?その、大きさ的に...」
「大丈夫だって。ヤバそうなら誘わないし」
それに、と言葉を区切り、アリアはそっと鍵介の耳元で囁く。
「見た感じ、鍵介の大きさだとちょうどいいっぽいよ?肝チビッチョや結弦じゃ、たぶん入らない...鍵介専用サイズってわけ」
瞬間、鍵介の心臓がバクバクと跳ね上がる。
今までアリアをそういう対象として見たことはなかった。
いつも元気で、いつも無邪気で、憧れの部長の周りをとびまわってる可愛い妖精かマスコット。
そんな、ある意味、性の穢れを抱かなかった幻想を―――汚す権利が自分だけにある。
その罪悪感と背徳感、そして独占欲が鍵介の情欲を燃え上がらせる。
「どうする?こんな機会、今だけかもよ?もう二度と、こんなぷにぷにロリおまんこを味わえないかもよ?」
「~~~~~~~~っ!!」
眼前で見せつけ誘惑してくるアリアに鍵介の頭は真っ白になる。
もう我慢できそうにない。自分はこれから彼女を汚してしまう。
鍵介は残る僅かな理性を振り絞り―――アリアを抱きしめた。
「鍵介?」
「...その、やっぱり無理そうだったら、ちゃんと言ってほしい。すぐに止めるから...」
「...ここまできて気を遣ってくれるなんてね。あんたやっぱり変わったよ」
アリアは鍵介の額にそっと口づけをし、未だ萎えない下半身にまで降り立つ。
「ちょっと焦らす感じになっちゃうけど、我慢しなよ?」
黙って頷く鍵介の同意を得ると、アリアはその小さな割れ目を鍵介の亀頭にこすり付けつつ、徐々に、徐々に飲み込んでいく。
その度に、ぬちり、ぬちりと鍵介の液とアリアの分泌液が掠め合い淫靡な音を鳴らす。
「うっ、く...」
「キシシ、鍵介のザーメンがローションみたい」
「言わないでくれよ、恥ずかしい...」
先端を弄られる感触に快楽と切なさの入り混じる表情を浮かべる鍵介。
「もうすぐだよ鍵介...」
「うっ、うん...」
既に息を荒げる鍵介を眺めつつアリアは微笑みを浮かべ続ける。
ぬぷり
入った。瞬間、鍵介の亀頭を熱い感触が覆いつくす。
「うああああっ!」
「はいっ...たぁ。鍵介、初めてのおまんこはどうよ?」
「すごい...すごい気持ちいいよアリア...!」
「そりゃよかったよ。じゃあ...動くね」
たんっ、たんっ、たんっ
一定のリズムでアリアの体が上下するたびに鍵介の竿が甘い感触で刺激され、中をかきわける感触は快感へと変換される。
「んっ、あんっ、やっばコレッ」
「アッ、アリアも気持ちいいのかい!?」
「いいよっ、すごく!やっぱりアタシ、あんたにピッタリのサイズだったみたい!」
嬌声を上げるアリアに鍵介の情欲はなお滾らせられる。
自分のモノで喜ばれているという実感は楽士をしていたころの承認欲求に似た感覚を想起させ。
それらはすべて鍵介の下半身の快楽の糧となっていく。
「アリアッ、アリアッ!!」
無我夢中に腰を振り、名前を呼び続ける。
それは雄としての本能か、あるいは響鍵介としての独占欲か。
ただ言えることは、いまの鍵介の中にはアリアしかいないということだけ。
「アリア、僕、もう...!」
こみ上げる欲望にぶるぶると震え始める鍵介の身体。
「だめ、まだ足りない...全部、全部吐き出してっ!」
アリアの蕩けきったその顔を見たとき、鍵介に僅かに残されていた理性の鎖は解き放たれた。
上下していたアリアの身体を押さえ、机の上に押し倒し、代わりに鍵介が腰を激しく振り始める。
「そう、そうだよ!あっ、そのまま聞かせて!ほかの誰も聞いてないから!」
「うっ、くっ」
「恥ずかしくても、醜くてもいい...口に出したい願いがあるんでしょ!?アタシが全部受け止めたげるからっ!」
「ッ...孕め...孕めアリアっ!お前のとろとろロリまんこは僕専用にしてやるっ!!」
「あっ、鍵介の中から想い溢れ出てる、肉体の殻破ろうとしてるうっ!」
交じり合う二人の感情が昂ぶりこみ上げる。
「ア、アリッ...」
「なにも気にしなくていい!全部、全部ぶちまけちゃえ!アタシもイくよっ!Are You Ready!?」
Go Liiiiiiive!!
吐き出された鍵介の欲望は、アリアの身体中を駆け巡った―――
・
・
・
翌日、男子トイレ。
「ふふん、鍵介。あたしの身体にメロメロになっちゃったみたいだねえ」
アリアは鍵介のペニスに頬ずりしながらニヤニヤと見上げる。
「その、このまえ言ったことは、勢いで...」
「わかってるわかってる。あの時のことはアタシの中で留めておくから」
アーン、と可愛らしく大口を開けて鍵介のペニスを口に含む。
「あむっ、ちろちろ、ちゅるる」
「ううっ」
「ふふん、やっぱり可愛い反応してくれるねえ。アタシも奉仕しがいあるってもんだよ」
「アリア、そろそろ...」
「いいよっ、あたしのちっちゃいお口に吐き出しちゃいな!いくよー!」
Go Liiiiiiive!!
【響鍵介×アリア編】 終
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