どうやら僕は、「催眠性指導」というエロ漫画によく似た世界に……異世界転生してしまったらしい。
僕は、その世界の主人公、竿役「田中はじめ」その人だった。転生系ブサメン。
元の世界の記憶は、もう曖昧になりつつある。
うだつのあがらない中年オヤジだったっていうのは確かだろうってことと、生粋のキモオタのデブってこととか……。クソ女どもは当然のように僕を嘲笑し、視界に入れることさえ嫌っていた。
最後の記憶になるのは、「催眠性指導」っていうエロ本をベッドの中で読んでいたところまで残っている。
すげーエロエロで、ベッドの中に臭い染みを作っていたのは確かだ。で、絶頂の瞬間、視界がグルっとホワイトアウトして……まぁ、そんなあれこれ、最早どうでもいいことか。
今、大事なことのほうを整理するか――僕はこの世界の「田中はじめ」であるってこと。
んで、どうやって、エロ本の「田中はじめ」みたいに“成功”するのかってこと。
エロ本の田中はじめは、催眠能力を使って、学内カップルを次々寝取っていったんだよ……。
けれど、実はその前からすでに上手くやっていて、催眠能力で学内全員の正気を奪うことに成功していたんだ。今の僕には、そこが求められているわけだ。
解決策。
転生した今の僕も、“異世界転生のお約束”がひとつ――能力特典を保有していた。
つまり、強くてニューゲーム(転生)が許されていた!!
僕に与えられた特典は「自分で自分の能力(スキル)を自由に“設計”する」こと。異世界転生のご都合主義がひとつ。そういうことだな。
(……この能力をうまくやれば、同じことが可能ってことか……?!)
“自分の、自分による、自分のためだけの”王国を作り上げられる……。
「よく考えよう。……やりたいこと。僕のヤりたい能力は……」
◇ ◇ ◇
――誠深学院高等学校 1年生4月中旬
誠深学院高等学校に登校した。
僕は、普通に在学する生徒だったが、なんと1年だった。地味に驚いた。エロ本の僕と微妙に違いがあった。(エロ本は2年生からだったし)
(ヒソヒソ……)
自分の席に座っても、クラスメイトらは、だれも僕に声をかけてこなかった。遠巻きに馬鹿にされてるのはわかった。
クラス内には、お決まりの学院ヒエラルキー、序列というべき代物がはやくも形成されているみたいだ。容姿、学力、成績……なにをとっても、僕は最下位という格付けを頂いているらしいことも察することができた。
最下位。
僕にとって、それはキツい現実のようにも思えるけど……全然気持ちに余裕があるね。
彼らには彼らのヒエラルキーがあるってだけだしね。
これからどうなっていくのか楽しみだねぇ。うひひ。
さっそく僕は“能力”を使うことにした。
「……ねぇ、ちょっとなんか……教室ちょっと
「やっぱり? 昨日まで普通だったもんね? アイツ、なんだっけ名前……田中?」
「やば。田中の殺人ガスかも」
一限目が始めるとすぐに、クスクスと、女生徒らの小声がした。すぐそばの席の子だった。
ちょい長めのボブカットの髪を片側にまとめて、ゆるくウェーブさせている、おしゃれな子だなと思った。
桃色の髪でピンときた。この子、
いきなりネームドの女の子だ。
ニタリ、と自分の口角があがってくるのがわかった。
――その後は、特別何事もなく、1,2限目が終わり、3限目も終わりに近づいてくる。
もう、そろそろ僕の臭いには
(大丈夫だとはわかっていても緊張するな……)
自分でも心臓の鼓動がキツく、気分が相当高ぶっているのがわかった。
日常の中で非日常的な行動を取るというのは覚悟がいるらしく、気持ちが固まるまでズルズルと3限目の終わりまで来てしまった。
いい加減に気持ちを決め……椅子に座ったまま、ズルズルっとズボンのジッパーを下ろした。
ボロンと、ガチガチに硬くなった自分のチンコが飛び出てくる。
(カリカリ、カリカリ……)
「うっ……うひっ……」
(スコスコ、……、スコスコ、……)
さすがに進学校。教室は1限目からどの授業も静かであり、乾いた鉛筆の音だけが響く。
そこに僕がチンコを擦る音と、くぐもった声も漏れている。しかし、誰も僕の様子に
僕は、近くの席で一番容姿が好みだった女子、さっきの津島理奈の視姦をはじめる。
この世界の女子の容姿は、本当にすばらしく発育がすごい。バストいくつあるんだろう。Cカップでは収まらないのは明白だ。
薄い制服の胸のあたりを目を凝らしてみると、黒っぽいブラが透けていた。エッチだ。小悪魔系だ。
タワワなおっぱいを妄想する。彼女の柔らかな胸のラインを脳内で描いていると、すぐにドピュドピュと射精してしまった。
「うひっ……(ドピュ)、うひっ(どぴゅっどぴゅっ)」
飛び出した精液の量はすごかった。粘ついた真っ白な精液が、津島理奈の短くあげたスカートと太もものあたりに飛び散った。
射精の波はすぐには引かない。二発、三発と続けて、ビュッビュっと津島理奈の太ももにぶっかける。
タパタパっと精液が床に垂れる音がしたので、近くの生徒は、さすがに気がついたようだった。が、津島理奈のほうをちらっと眺めたあと、
「ちょっと、田中。……生暖かいのこれ、えっ、キモ、最悪なんだけど……」
「ヒソヒソ……どしたの?」
「見て。太もも。汚れた」
「ヒソヒソ……うわ。……理奈、“田中汁”、あっは、ウける」
近くの席の女子生徒は、津島理奈の太もものありさまを見ながら鼻をつまむふりをして、小刻みに震えていた。(津島理奈は不機嫌そうにした)
教師から授業に集中するよう注意を受けると、大げさに姿勢を正し腕まくりをするポーズをした。勉強に戻るようだ。
「ねぇ……先生ぇ。太もも汚れたし、トイレで洗ってきていい~?」
津島理奈は手を挙げて、先生に話かけた。
しかし、先生はもうすこしで授業が終わるから、といって許してくれなかった。
「えーっ」と落胆と不満を隠さない理奈だったが、仕方なさそうに、汚れた太ももを両手の甲でふき取って、べっとりと精液で塗れた手の臭いを嗅いだ。
「田中クンさぁ……」
短く僕の名前を呼びながら、津島理奈は二やついた笑みを浮かべる僕をウザそうに見つめてきた。
ハァっと、僕に小さな溜息をひとつしてから、プイっと視線を黒板のほうへと戻した。面倒になったらしい。
それから授業が終わる残りの時間、津島理奈は汚れた手をブラブラさせたりして遊んでいた。
教室は、静かな鉛筆の音がしていた。