メインヒロイン:リヴェリア
サブヒロイン:アリシア、春姫、アミッド(NEW)
になります。
この話はアミッド編の第二話になります。
※R18
今夜は雲もほとんどなくその黄金の美しい光を遮るものはない。
春姫は姉妻と慕っているアリシアから頼まれていた夜食を運びながら、その美しい光に気が付いて足を止めた。
「アイズ様……」
今夜は
こんな夜、きっと旦那様がおられれば奥様と並び座り、自分たちを侍らせながら共に月見を楽しんだだろうに。
春姫の胸を少しだけ痛みが襲った。それは自制をよびかける自身の心が効かせた幻痛であった。
(
奥様より先に子宝に恵まれている自分に言う資格などないとわかっているのに、この美しい月を共にしているのが家の住人ではないというのが春姫には少し憎らしかった。
春姫は暫くそのまま月を眺めていたが、はたと気が付き慌てて夜食を運び始めた。
向かうは奥様と姉妻が待つ部屋である。
「奥様、姉様、春姫でございます」
「入りなさい」
「失礼いたします」
夜の静謐を壊さぬように心がけながら扉を叩き声かければ姉妻が迎え入れてくれる。
姉妻と妹妻と、お互いに内縁の妻として旦那様と奥様に仕えている二人は従者とメイドとしては完全に上下関係があった。
「ご苦労様です。……では、ここからは御役目終了です。春姫、月見といたしましょう」
「はい。アリシア」
春姫が運んできたカートを引き継いで窓際に設えた即席の月見席へと運ぶアリシアには、もはやそんな上下の関係は欠片も見えない。それは春姫も同じあった。
同じ相手に恋をした二人はこの数年の中で姉妹のような仲の良さをお互いの間で育んでいた。
二人は団子を円形机に並べながら、暖かいお茶を人数分注ぎ始める。
奥様、アリシア、春姫、そして娘のものだ。
「そろそろ眠いか? ふふ、そうか? ならもう少し起きているといい。今夜は特別だ」
奥様──リヴェリアの膝の上に座ったヴァレンシュタイン家の初子である春姫の娘が、少し眠そうにしながら、それでも美しい月を母達と見たいと起きていた。
うとうととしては背筋を伸ばして意識を取り戻そうとしている娘の愛おしい姿にリヴェリアはその頭を撫でる手が抑えられない。娘の狐耳の間で手を緩やかに動かしながら、時折その耳を触る。すると娘はくすぐったそうに頭を動かして、どことなく抗議と恥ずかしさを感じさせる悲鳴を小さく上げた。
リヴェリアの視界の端には準備が整った様子で待つ二人の内妻の姿が見えるが、二人も愛らしい娘の姿に声をかけれずにいるようだった。
──私に絵心があれば。
──練習しておいて損はないかもしれませんね。画家を呼ぶ必要がなくなります。
二人とも敬愛する奥様と溺愛する娘が満月を眺めているその美しい景色をずっと見ていたかった。今見ている景色を絵画にして家に残したいと思うほどに。
そんな静謐と愛おしさに満ちた月見の夜、本来自分の横に座っているだろう夫の姿がないのをリヴェリアは少々恨めしく、戻ってきたらまた搾り取ってやろうと決めた。
(あなたのせいですからね。……む。ふ)
「ふっ、ふふ」
「? おかあさま……?」
娘が急に手を止めて笑い出した母を見上げた。
月を見上げたその顔がいつもよりも優しそうに、嬉しそうに見えて娘には不思議だった。お月様がお優しいからそうなったのだろうかと、見上げながら首を傾ける。
「ふふ……ほら、御覧なさい。母達が夜食を整えてくれていますよ」
「ぁ、おだんごさま? おかあさま?」
振り返って二人の母をみつけると皿に乗った団子とその顔を見比べて視線をうろうろさせる。そして気が付いた。母が嬉しそうにしていたのはこのお団子様に気が付いたからなのだと。
父は仕事でいないが母三人と食べるお夜食は幸せだ。私もうれしい。きっと母もうれしく思ったのだ。
眠気を喜びが少しの間飛ばしたように尻尾を揺らして喜ぶ娘の姿に表情を緩ませている内妻二人。
それを見てさらに淡い笑みを浮かべながら、リヴェリアは満月が発する黄金の光をその手に映した。左手の指輪が一層美しく輝いて見えた。
(そうか。もう言葉にせずとも、あなたと呼べるようになってきたか)
馴染み深い
満月が少し陰ろうとも、その美しさは変わらないのだから。
◇◆◇
都市の中を月光が淡く照らしている中、その部屋にもその美しい光は届いていた。
締め切られた窓の、カーテンの隙間から差し込んできた一筋の小さな月光が銀白の髪を照らしだしていた。
「ぅん──ッ♡」
美しい銀白の髪が揺れ動き、差し込む光によって影を生んだ。
清らかな美しさ備えた髪と月光が、それが合わさったとは思えないほどに相反する淫靡な影を躍らせている。
「アミッド、気持ちよかったら、言って?」
そんな影の踊りを彩に加えながら、アイズはいい音を奏でる
今夜は二人の二度目の夜であり『はじめて』の有無を言わせぬ圧を感じさせる夜とは違いゆっくりと教え込む夜だった。
──そうアミッドが望んでいた。
「イ、いき、イキまし、たぁ──ぁ♡」
艶かな踊りを影にさせている自覚など当然ないまま、アミッドはこの夜十二度目の絶頂を報告しながら、重ねて達していた。
緩やかな交わりの中、快感の波が高まったまま戻らず保たれ続けていた。
立ちながら交わる二人の足元にはアミッドが垂らし続けた雌蜜が染みをつくり、部屋の空気を出来上がった雌の色香で満たしていた。
「うん。──言って?」
「は、ひぃ、んっ、イキま、しっぅ♡ イキ、ましたぁ♡」
「うん。はい。──言って」
「はぁ、はぁ、い、イキまし、た──っ♡」
十三、十四……。
雌の奏でる可愛らしい悲鳴が重なる夜はまだ序の口であった。
「はぁ……」
そんな序の口が終わった頃、二人の姿が浴室にあった。
もはや全く力が入らない足腰を抱えられて、アミッドは湯船に身を沈めていた。
ため息を一度つき、自分を抱えながら入浴している友人をチラっと見上げてすぐ視線を湯船に戻した。この友人はそういった視線にはしっかり反応するのだ。
「アミッド……気にしなくていいよ?」
案の定、アイズはため息と先ほどの視線に気が付いて慰めるように頭に頬をのせてくる。
暖かい感触だった。その腕の内では接するすべてが心地よく感じられた。
「ですが私が……に、二十数回も達しているのに」
「うん。二十四回、だね」
「………ですのに、アイズさんは一度ではありませんか。これは、情けないのではないかと……」
「男は女の人ほど多くできないし……それに私は特別だと思うよ」
「そうかもしれませんが……案の定です。前回も今夜のように、私が一方的に感じてしまっていたのでしょうね」
「気にしなくていいのに」
「気にするのです。アイズさんに好きなようにしていただければと思っていましたが──」
「……」
視線を外して話していたアミッドは“好きなように”という言葉にアイズが少し表情を硬くしたのがわからなかった。
前回も今夜も、アイズがどれだけ抑えていたのかを分かっていなかった。
だからそんなことを言ってしまう。
仮にアリシアがこの言葉を聞いていたらすぐに訂正させただろう。アイズとLv.差が数段以上に離れている相手が好きなようにされてもつわけがないのだから。
「記憶があいまいになるほど、感じるとはいったいどれほどのものなのか……今回で身に染みました。優しく抱いていただいた中であってもこの有様です。……アイズさんもお辛かったのではないかと、申し訳ない思いです」
自分ではもう足腰たたない状態で浴室へ運ばれるほどにアミッドは限界である。
それでもアミッドはアイズが乱暴にしたと思ってはいない、行為中はずっと甘優しく抱かれていたと感じていた。
自分が回数を記録するためにと達するたびに声を上げれば優しく褒めてくれた。女慣れしているアイズからすれば子供の考えに思えたに違いない。
それでも一回一回優しく応じてくれるアイズにアミッドはただひたすらに申し訳なかった。
それは自分がこれほど優しく満たされているというのに、アイズはそうでないとわかってしまうからだ。
(……硬い)
意識しないようにとしても当たっている以上意識から外れることはない。
湯船の中、暖かい湯で互いの身体を温めているその内でアイズの逸物が硬く伸びてアミッドの尻にあたっていた。
今夜初めてまともに見たその逸物はそもそもアミッドの中に納まりきらない大きさであり、アミッドは自分がこれを満足させられている自信がなかった。
「大丈夫だよ。アミッド」
そんなアミッドの予想通りの返事が返ってくる。
気にしないでと頭を抱いて、甘えさせてくれる。
優しい友人は例え消化不足、欲求不満の夜が続いても決して不満を言うことはないだろう。
それを申し訳ないと感じているのは自分なのだ。
「……アイズさん、お願いがあるのですが」
これはある種女の矜持なのかもしれない。
男が満足していないことを良しとできない女の意地がアミッドにもあったのかもしれない。
男女の夜はまだこれからであった。
浴室の床にへたり込むように座りながら、アミッドは初めて見上げていた。
視線の先にはアイズがたっている。いつもと変わらない黄金の瞳が優しげに、そしてどこか心配そうにこちらを見つめている。
「心配はご無用です」
その瞳に口で答えながら、瞳との合間にある立派な逸物を前に自然と唾をのんだ。
アイズのソレは明らかに自分の入り口から臍の位置より長い。これならばあれほど簡単に奥へと届くわけだと妙に冷静な部分が納得してしまう。
そっと指を添えてみればぴくっと動いたその不思議さに思わず手を引いてしまう。
「し、心配ご無用ですっ」
「そ、そう……?」
「はい。アイズさんは、そのまま、そのままで」
何か言われる前に制しながらもう一度指先を添えて触ってみる。
硬く重い、想像通りの手応えと一緒にぴくぴくと時折動きながら、指先に柔らかさを伝えてくる。
(当たり前のこと、ですが……生き物のようです)
張型の類なら想像通りで済むだろうが、コレは生き物だ。肉があり血が通って、こうして硬くなっている。
先の丸みの下をすこし擦れば、ピクンと大きめに動いた気がした。
視線の先でアイズが少し恥ずかしそうに口元を隠したような気がした。
(ここが、いいのでしょうか……?)
自分の乳首と同じように、アイズにだって感じやすい場所もあるはずである。
アミッドはアイズに教えられた感じやすい場所という行為中に大事なポイントを求めて、指先を擦りアイズの反応を伺った。
少しでも跳ねるような手ごたえがかえればそこをとりあえず、重点的に擦ってみる。
その初心者の努力を感じさせる手つきでの奉仕はアミッドがお願いした夜の学習である。
すこしでも男性を満足させられるように、本番以外のことも教えてはいただけないか。
湯船から上がり、そのままシャワーの下に座り込んで雄に跪いて奉仕する。
寝室ではまた汚すとわかっているのでそのまま浴室を使ったお勉強はアイズが教えるというよりも、訂正する形であった。
「……アミッド」
「な、なんでしょうか……?」
「その、同じ個所をされ続けると、いたいんだ……ごめんね」
「ぁ、す、すいません」
同じ個所をずっと擦っていた指先を慌ててどけたアミッドがそこを確認する。
赤くなり、すこしひりひりと痛そうに見えた。
「アミッド、私の言う通りにできる?」
「……はい。できる、かと。教えてください」
この時、アイズはアミッドが頷いてくれてほっと一息をつく思いだった。安心したのである。
アイズには似たような経験がありその時の相手はこちらの経験不足もあってか、いうことを聞いてくれなかったからだ。
──ここ? こう? こうですか?
懐かしい思い出が一瞬アイズを襲っていた。
手や口での奉仕においては妻たちの中で“現在は”最も上手だと思えるアリシアが、かつて幼いアイズ相手に同じようなことをしていたことがある。
その時はアイズも経験不足だったがゆえに練習ではなくアリシアの実験であった。
噛まれることもあれば、玉を握りつぶされそうになったこともあるアイズとしては恐怖の思い出であり、不慣れな相手の奉仕は好きにさせたくなかった。
だから、教え込むことになったのも仕方のないことである。
「アミッド、擦ったら、そこを舐めて」
「なめ──」
「うん。擦ると気持ちいいけど、続けると痛くなるから……できる?」
「……ここで怖気づいては学べるものも学べません。はい。できます」
首を伸ばすように顔をあげて、逸物へ口を寄せたアミッドをアイズは両手で支えた。ふらつく足腰の代わりのそれはアミッドのおぼろげな記憶を思い出させた。
──逃げ道のない射止められる雄の拘束を。
「ぁ」
「……? アミッド?」
アイズの両手がアミッドの両脇の少し下を掴んで持ち上げている。
足腰に力の入らないアミッドでは硬くなって上を向いて立ち上がっている逸物に口が届かなかったのだから、それを支えるための両腕は何もおかしくはない。
だが、その両腕の感触をアミッドは知っていた。その感触は逃れられない“何か”を自分にもたらす、そんな予感を感じさせたのだ。
「だ、大丈夫です。アイズさん」
不思議そうなアイズに首を振って大丈夫だと伝えて、アミッドはよぎった確信を無視した。
そう、確信はあった。この手はなにか大きな事から自分を逃さない気がした。
しかし、そんな自分の感覚で自分から頼んだことを投げだせるわけはない。
(そうです。そもそもこの夜の時間もすべて私のお願いなのですから)
アミッドは唇を寄せて目を閉じた。
(少しでもアイズさんに満足してほしい──)
唇が逸物に触れて、キスになる。
口づけの自覚も持たないまま、アミッドは舌を這わせた。
それは猫が水をゆっくりと舐めるような、小さな動きだった。アイズの妻たちの物と比べれば誰よりも下手だった。
だが、その拙い舌と指先の動きが、徐々に徐々に二人の理性を剥がしていく。
上手さと興奮は別であった。アミッドの様は雌として目覚めるその瞬間であり、雄が最も興奮し昂り──モノにしたいと思える光景だった。
「──吸って」
「ん、はい。──ん、ちゅぅ」
丁寧に教えていた、優しく手ほどきをしていたアイズの口調が切り替わりはじめる。
その手が後退を許さないように
唇で先を包み透明な粘液が漏れ出すの舌で味わっている。
「上手。──咥えて」
「ちゅ、ん。……はぁい」
口を広げてキスしていたその先っぽを半ば口内に収める。とても全て入りきるようなものではなかった。
「アミッド──」
不慣れながらも咥えて吸い味わい始めた
ここまでが限界であった。
「好きにして……いい?」
ぴくっとアミッドの頭が動きを止めた。
アイズの問いを理解できたからだ。
これに頷けば、どうなるのかを理解できたのだ。
だから少し──少しだけ抵抗があった。
それはごちゃ混ぜになった理性や感情のなれの果てであった。
アミッドにはアイズを拒む理由も、受け入れる理由も、拒みたい想いも、受け入れたい想いもあった。
それは愛している人への操であり、大切な友人に報いたい想いであった。
理性も感情も拒む理由と受け入れる理由があり、それがアミッドに少しの抵抗を示させた。
崖の淵に立ちふらつきながら、背を押してくれるのを待っているような、そんな抵抗だった。
だからアミッドは口内を埋める雄の匂いと味を感じた瞬間に頷いていた。
堕ちかけていたその背中を押したのは、『はじめて』のあの夜、すでに刻み込まれていた証だった。
覚えていなくても、身体ははっきりと覚えていたのだ。
目の前の男が、この逸物が、この雄が、自分をモノにしたのだと。
すでに射止められているということをアミッドは自覚した。
そしてそれを自覚した時には雄の仕込みが始まっていた。
アイズの中の何かが決壊する。蓋を閉じて堪えていたものがあふれ出す。
身体ごと引き寄せられ、逃げ場などない、そらしようがないほど咥えこまれたその先から、本来ここでまかれるはずはないものが溢れ出た。
「う゛ヴぉっ」
栓が外れたように漏れ出る白濁とした粘液はその雄の熱を余すことなく雌に味合わせる。
飲み干せないソレが口の端から泡のように漏れだし、鼻を伝って溢れ出てくる。
そんなことをしても無意味だとすでにわからされていたからだ。
「ぉ゛ぼ」
雄がその手をゆっくり離し、逸物を引き抜くと口内に溜まっていた子種がこぼれだして床に落ちた。
足腰に力の入らぬ
それを手で受け止め、ゆっくりと床におろした雄はアミッドに囁く。
──こぼすのは、ダメ。
上に覆いかぶさった雄がそう告げる。
子作りとは無縁の、雄が雌を喰らう時間がやってきた。
この夜があけるには、まだ、時間があった。
「──ぁ……?」
まだその夜が明けぬ頃。
まだ朝靄が都市を包む前の時刻。
まだその交尾は終わっていなかった。
アミッドは薄ぼんやりとふやけたような意識で目を覚ました。
身体を起こそうとして下腹部から広がる異様な疲労感に全く起き上がれなかった。身体の自由が効かず、疑問に埋め尽くされた頭は全く回っていない。
目が覚めたばかりだというのに意識がぼんやりと鈍っていくようだった。
「ふーー……ッ。ふーーーッ」
また意識を手放してしまいそうな眠気からアミッドを引き戻したのは耳に届いた獣の声だった。
重い瞼をあけて、目を凝らしてみると、自分をモノにした雄が荒い吐息を吹きかけている。
感覚がない下半身に熱いものが注がれているのが、雄の震えと動きで分かった。
「あいず──さぁ……ん?」
子供が寝ぼけたような間延びした声がでた。朦朧とした意識を今にも手放してしまいそうだったが、目の前の雄が本当に自分の友人なのか確認しておきたい危機感があった。
あまりにも現実味がないその景色の中で自分を抱いているその雄の姿は──もしかして友人ではないのではないか、と少しの懸念を生じさせるほどに普段の優し気な雰囲気からかけ離れていたのだ。
「──なに?」
アミッドの懸念は間違ってはいなかった。
感じた危機感は相応なものだった。
瞳を交わらせた雄の様は理性をどこかにやった獣の目だった。
(あ、ぁ、やっぱり……)
その瞳にあてられてアミッドは理解した。
鈍った思考で鈍った動きのまま、その獣の頬を撫でた。
「……すき、に、なさって」
友人がどんな男かをアミッドはよく知っている。
優しい人で剣など似合わないとアミッドは思う。だがその一方で、アイズに守られている時、その背後から見たその姿は英雄そのものだった。誰よりも剣が似合う男だった。
大切な何かを、誰かを、譲れないものを守る時に英雄になれる。そんな優しい友人が自分を抱くときに気を使わないわけがない。前回も、今回も。ずっと我慢させていたに違いなかった。
我慢をさせた分、それを自分にぶつけてほしいとアミッドは両手で友人の頬を包んだ。
「あいずさんなら……なにも、こわくありません」
途端に衝撃が自分の奥に響いた気がして、アミッドは声を失った。
もう気持ちいのか、痛いのか、辛いのか、心地いいのかもわからない。
感覚がまるでない。自分の身体ではなく他人のものであるようだった。
(他人、の──)
雄が身体を打ち付けるたびに、鈍くゆがんだ視界が揺れ壊れそうになる。
交わったまま流し込まれ続けた結合部からは絶えず先に出された種があふれかえり、浴室の床に種溜まりをつくっていた。
びちゃっとした音と共に伸ばしていた手をその粘液の中に落とした。
気が遠のいていくのを感じながら薄っすらと開いた瞼の隙間から覗いたアイズの顔が最後までアミッドの記憶に残った。
(──アイズさんの、モノ)
二十四回などとうに超えた射精が再び
種を注ぐ振動がぶるぶると胎を震わせて、振動におされて先の精液をびちゃびちゃと漏らさせた。
四肢から完全に力が失せた雌を感知せずに、射精が終われば雄はまた好きなように動き始める。
雄がアイズに戻るまでそれは終わらなかった。
この二度目の種付けは三泊まで続くことになった。
◇◆◇
予定より長引いてしまった理由を説明すると
それは長年親しんできた
「ですから! あれほど気を抜いてはならないと言ったではありませんか!」
その言葉に項垂れるしかない。
それが向けられることがいかに相手にとっての負担になるか、最も知っている相手であった。
「ま、まぁ……私であればいつものように満足させてあげますが」
ごにょごにょと少し照れ気味に言っているが全くその通りである。
妻たちの中でも自分の性欲を受け止めて捌くのは
「姉様? ご自慢とアピールはやめていただけますか?」
「あ、アピールではありませんが?」
「アピールでございますっ。わ、私ではそれはできないのに……」
「おっほん、ですので事実を言ってるまでです」
「事実も自慢でございますぅッ」
いや
余計な話で
そっと
努めて冷静に見えるそのお淑やかな顔に……青筋が浮き出ている。
「あなた……」
びくっと身を震わせたのは三人だ。
夫と
「外泊は……予定通りに。──いいですね?」
言外に告げる。次はないという宣言に夫は頷いた。
なぜか
アミッド編 続く
何度か実は大きく書き直しています。
タイトルをあとから決めたら混欲がかなり気に入って。
※混浴と欲が混じるのがいいなぁと。
それを意識して中心を浴室だけに絞ってそこでやりたいことやってもらおうという感じになりました。
アミッドさんの残り湯は癒しの効能があるので(OVA)その辺も加味してと。
NTR的な風味だとどうしても【雌雄】のノリが顔を覗かせるのは私の表現の拙さだなぁと思います。下手くそです。
アンケートを追加しているのでよければお答えください~。
ご感想もぜひお願いします~~。
この話、最初の月見のところが一番よくかけてると思うのですよねぇ……。