顔を背けつつもズボンの上ゴムに指をかけ、力を加えてしまった未来。視認しない状態で不慣れな行動を行えば、力加減を間違えてしまうことは多分にある現象。それはここでも当てはまった様子で、異性のズボンをおろすという未来からしたら初めての行為は、思いのほか勢いよくジャージをずり下げてしまう。
そうして露になってしまう一郎の男性器。ため込まれた性欲は加齢を感じさせない様子で、ジャージから解放された勢いに反り返りつつ縦に揺れる。そして空中に残像を残すようにしながら自身を強く主張する。
だらしないメタボ腹は毛深くて、その下の部分はさらに濃く陰毛が生い茂る。そんな中から起立した一物は、一郎の内向的な性格を表すような仮性包茎である。しかし強い性欲を物語るように亀頭部分のエラは強く張ったいやらしい形をしている。分厚い余り皮からわずかに顔を出した先が覗け、その鈴口からは先走りが今もにじみだしている。
一郎のジャージに濃い染みを作っただけのことははあり、先走りは染み出す量も多くすぐに鈴口で雫の形を形成する。一郎の性欲の強さ、そして今日のために自慰行為を我慢し続けたためか、無色透明に近いはずの液体は薄くではあるけれど白濁している。
顔を反らしていたけれど、勢いよく飛び出した男性器の動きが視界の端に入り込むと反射的に視線を向けてしまう未来。そうして目にしたのはグロテスクな血管が浮いたたくましい陰茎。先端以外は皮を被った中年男性の男性器を、勃起している生殖器を初めて目にしてしまう未来。中から解き放たれたことで広がる臭いも嗅いだことのないモノで…
「…ゴメンね」
「忙しくって、あまりお風呂に入れてなくて…」
「臭いよね…」
わずかに顔をしかめた未来の様子をみて、臭いことへの言い訳をし始める。けれど忙しいというのは入浴しない理由には普通はならない。しかも待ち合わせなのだから身だしなみを整えるのは最低限のエチケットのはず。身体を清潔にしておくのはパパ活であれば余計に必要なはずのエチケット。それを怠っているのだから本来なら言い訳のしようもない。
そんな大人としても人間としても恥じ入るべき状況なのに一郎は、言葉で取り繕いながらも未来がどのような反応を見せるのかを注視してしいる。スマートフォンのカメラもしっかりと未来の様子…ちょっとした仕草や表情の変化をしっかりと追っている。
『えっ…』
『その…』
『だ、大丈夫です…』
『お忙しかったんですね…』
自分よりも年上/目上の人に恥をかかせてはいけないと教育されて育った未来。不潔な事へのつよい抵抗感と忌避感を覚えながらも、とっさに口から出たのは一郎を傷つけないようにと思っての言葉。大丈夫なわけもないのに、だけど一郎がこれ以上気にしないようにと無理に答えてしまう。
「そっか…」
「ありがとね…」
「よかった…」
「お願いしていいんだよね?」
臭いとも臭くないとも言えなかったために、大丈夫だと答えてしまった未来。その言い方は聞きかた次第では行為を承諾したようにも聞こえる。その言葉で一郎が期待をしてしまったのだと理解する。一郎がお願いを口にすれば断ることはできなくなっていた。
『は、はい…』
返事までしてしまい、後戻りができない状態になっても怖さと恥ずかしさは強い。未来の手には緊張で汗がにじんでいる。ベンチに座ってるはずなのに体がフワフワとして平衡感覚が狂ったようになってる。『どうしてこんなことをしているんだろう?』『どうしてこんなことになっちゃったんだろう?』そう思わずにはいられない。
何度も躊躇う行動をしてしまう未来。一郎の男性器を見ては目を反らし、そしてまた見てしまう。恥ずかしさで頬を染めつつも、手足はやや蒼白になるという不安定な状態。しなければと思う気持ちと、止めたいと思う気持ちのせめぎあい。そんな状態にもかかわらず、責任感からか徐々に一郎のほうに体をよせる未来。少しずつ顔を一郎の股間に近づけていく。
『あの…』
『変だったら…』
『言ってくださいね…』
目と鼻の先に一郎の男性器がある状態で未来が口にしたのはそんな言葉だった。そう言ってしまえば自分の中で覚悟が決まる。羞恥心と恐怖心が抑え込まれていく。そうなれば初めてする行為で一郎のことを満足させられるかという不安のほうが大きいくらいになっている。
近づくことできつくなる性臭にも未来は嫌な顔をみせない。そんな未来の口からこぼれる熱い吐息が一郎の一物に当たるようになる。その息遣いだけで少し苦し気な声をあげてしまう一郎。そんな様子に未来は上目づかいで一郎を心配している。
いつ射精してもおかしくない興奮の中にいながらも、一郎はスマートフォンをしっかりと握り操作を続ける。未来の整いながらも可愛らしい顔…それは中学生という年齢だからありえる顔立ち。その可憐な唇が自分の汚らしい仮性包茎の男性器に近づく光景を最高のアングルを模索しながら撮影し続ける。
そっと瞳を閉じる未来。さらに顔を近づけると、可憐な未来の唇が一郎の男性器についに触れてしまう。その様子はハッキリとスマートフォンのカメラに撮られ記憶される。そして唇を離した後の未来のつぶやきも…
『…来の、…ァ………キ…です…』
近くにいる一郎ですらほとんど聞き取ることのできなかった未来の言葉。未来自身も一郎に聞かせるつもりもなかったために、本当に小さい声で呟いたのもある。だけれど未来の顔近くにあるスマートフォンにはハッキリと録音されていた言葉。それは『未来の、ファーストキスです…』というモノ。
「えっ?」
「いま何て言ったの?」
そう一郎が問いかけるけれど、耳まで真っ赤にしながら小さくかぶりを振る未来。自分でもどうしてそんなことを呟いたのかわからない。中学生らしく好きな人とデートをして、そして別れがたい二人は初めてのキスをする。お互いに初めてのキス…そんなシーンを夢見ていた。
だけど現実は違う。自分が初めて唇を捧げたのは親子ほどの年齢の差がある相手だった。しかもパパ活をするような中年男性。さらに言えば唇どころか…きつい臭いを発する男性器…オチンチンに対してファーストキスをしたのだと思うと泣きたい気持ちになる。
『なんでもないです…』
曖昧に誤魔化すようにする未来。一郎は答えを求めるようにスマートフォンに表示される掲示板に目を向けてしまう。定時上げの機能はリアルタイム更新とは時差があるものの、この時は一郎にとって最高のタイミングで更新が行われていた。そこには一郎が驚愕するような内容が書き込まれている。
「ま、間違いだったらごめんね…」
「あのさ…」
「未来ちゃんのファーストキスだったの?」
掲示板にかかれていた内容は一郎をしても嘘だとしか思えないモノだった。しかし、あり得ないと思いつつも現実だったらと興奮し問いかける一郎。聞こえないような声で口にしたのだから聞くべきではないと思いながら、でもどうしても今この場で確認しないわけにはいかないという強い衝動に駆られてしまっている。こんな美少女のファーストキスを自らの汚チンポが奪ったのだとしたら…
そんな一郎の言葉を聞いた未来は、そっと顔をあげる。羞恥心に耐えかねたのか目じりに薄っすらと涙を浮かべて顔を真っ赤にしている。教えていないはずの名前まで呼ばれてしまえば言い逃れもできないように思える。だから小さくではあるけどハッキリと頷いてしまう。
「未来ちゃんのファーストキスなんだね?」
「中学生なのに…オジサンのオチンチンにファーストキスしたの?」
「東都女子学院中学の未来ちゃんが?」
未来を辱めるような言葉を口にしている一郎。そこにはサディスティックな欲求を満たそうとする意図はほとんどない。ただただ事実を確認したいという、自分に起きている幸運を強く実感したいという気持ちが溢れ出す形で質問をしてしまった。
そして質問に対していまにも泣きそうになりながらも、三度首肯で答えてしまう真面目な未来。中学生だということもハッキリと認めてしまう。そのことに一郎はさらに興奮を覚える。
「本当なんだね…」
「ありがとう…」
「本当にありがとう!」
「あぁ…こんな可愛い中学生が…」
「ファーストキスをオジサンのオチンポに捧げてくれるなんて…」
「こんなの普通ならだれも信じてくれないね…」
いままでの人生で経験したことのない幸運に一郎の心は強い幸福感に包まれている。本当に心からの感謝を言葉にする。恥ずかしさで泣き出しそうになっていた未来はこれ以上は聞きたくないと思いつつも、本当に喜んでいる様子に不思議な気持ちにもなる。
未来は初めてだということに引いてしまったりされてしまうかもと思った。初めての行為に不安もあったし恥ずかしさと喪失感もあった。そんな中で驚くほどに歓喜してくれた一郎を見ていれば、自分の捧げたファーストキスに意味があったように感じて気持ちが少しでも救われる。
普通なら出会うことのない二人。それが運命の悪戯によって接点をえてしまう。邪な欲望を持ちながらも純粋さを失わない中年の男。そして見た目だけでなく心根も美しい少女。
初めての大切な物をひとつ捧げてしまうことになった少女。その物は貴重な宝石以上の価値のある物でもあった。しかしその少女は自身の価値に未だに気づいてはいない。
十分すぎる代償を払っていても、自分の価値に無頓着な優しい少女は気づかない。初めてのキスだけで自分がついた嘘を償ってもあまりあるという事実に気づかない。
そしてその光景がすべて薄暗い地下室のごとき掲示板の中で周知されているとも気づかない。まだまだ輝かしい宝石以上の価値あるものを捧げ続けることになっても少女は気づかない…