『ん゛お゛~~っ♡♡♡ お゛っひっ♡♡♡ い゛っ♡♡♡ あ゛っ♡あ゛っ♡あ゛っ♡あ゛っ♡あ゛っ♡ イっ♡♡♡ ぐぅ~~~~っ♡♡♡』
テレビモニタの中で、四つん這いになった浅ましいメス犬が、後ろからオスにのしかかられて、激しく交尾されている。そのメス犬は、せっかくの美しい金色の毛並みを振り乱し、胸に実ったボールのような乳房を卑猥に揺らしながら、ハァハァと舌を垂らして、オスのペニスが与えてくれるイキ快楽を貪っていた。
「八宮、どう? 自分が僕に犯されてるシーンを鑑賞する気分はさ。――あ~あ、またイってる。あれで何度目? ていうかずっとイキっぱなしなんじゃない?」
「……うっ……うう…………」
「ほらほら、目を逸らしたらダメだよ。あれが本当の八宮なんだから」
めぐるは今、同級生の男子の部屋で、録画した自分の痴態を見せつけられていた。めぐるは「彼」に背中から抱っこされるような姿勢で、彼と一緒に彼のベッドに腰掛けて、耳元でヒソヒソと囁かれていた。
「見なよ、舌をだら~んって垂らしちゃってさぁ。泣いてるけど、あれって悲しいからじゃないよね? 気持ちイイからだよね? 分かるよ。だってあの時の八宮のマンコ、僕のチンポをめちゃくちゃ締め付けてきてたもん」
「あ……っ♡ はぁ……っ♡ はぁ……っ♡ はぁ……っ♡」
彼の両手は、服の上からめぐるの身体を這い回っている。ただし、はっきりと性感帯を刺激するのではなく、まるで羽でくすぐるようにソフトな愛撫を繰り返し、めぐるを焦らし続けていた。
『イ゛っ♡♡♡ うっ゛♡♡ あ゛っひ♡♡♡ オ゛っ♡♡♡ い゛~~~~っ♡♡♡ んぅ~~~~~~っ♡♡♡』
画面の中のめぐるは、全身を反らせ、目をつぶって眉を八の字にひそめ、シーツをぎゅっと握りしめながらアクメしている。
「ほら、またイったよ。八宮、思い出してごらん。あの時、どんなふうに感じてたの?」
「はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ♡」
思い出すまでもなく覚えている。めぐるはあの時、彼のペニスの先の膨らんだところで、膣奥の行き止まりをぐいっと押されて、強い圧迫感とともに、下腹部から全身に染み出るような快感を味わっていたのだ。それは、大好きなプロデューサーとのセックスでは、全く感じたことのない喜悦だった。
(ああ……っ、ぐりぐりされちゃってる……。あの時のわたし、もうイってたのに、あれでもっと気持ち良くされたんだ…………あっ♡)
『イッグぅうううううっ♡♡♡ お゛~~~~~っ♡♡♡♡』
現実のめぐるの記憶をなぞるように、画面内のめぐるは大声でイキ悶えた。
「あれがイってる時の八宮の表情だよ。すごくエッチでしょ?」
自分の顔がエッチかどうかは、めぐるにはよくわからなかった。むしろ、情けなくてみっともないと思う。目尻と頬が涙で濡れていて、口の周りには涎もついている。強すぎる快感を堪えるように、眉間に皺も寄っていた。
ただ、すごく気持ち良さそうなのは事実だ。ものすごく気持ち良かったのも真実だ。
彼のアパートで行われている、めぐると彼のハメ撮り鑑賞会。そこでめぐるは、自分がどれだけ快楽に弱くて、彼の思うままに感じさせられる都合の良いカラダに調教されてしまったのかを、嫌というほど見せつけられていた。
『どうだ八宮! チンポいいのか!? どうなんだよ! イキまくってないで答えろ!』
『お゛ーっ♡♡ お゛ーっ♡♡ お゛ーっ♡♡ ――もっろ♡♡ もっろしてぇっ♡♡』
『答えになってないだろ! ――オラっ!!』
『――ヒっ♡♡♡ ぐぅううううっ♡♡♡♡』
プロデューサーとエッチするときは、プロデューサーはめぐるのことを気遣って、優しく扱ってくれる。でも、「彼」はまるで、めぐるを自分の所有物のように扱い、めぐるを乱暴に壊していた。
「――でも……八宮は、僕に壊されるのが気持ち良かったんだよね?」
まるでめぐるの思考を読んだかのように、彼が耳元で囁く。ゾクゾクする甘い痺れが、めぐるの頭頂から背骨を伝い、子宮に降りていった。
めぐるは、彼に好き放題に犯される自分の痴態から、どうしても目を逸らすことができなかった。彼がめぐるに「見ろ」と命令したからだ。これまで何度も気が遠くなるくらいの快感を教え込まされたせいで、めぐるの身体の持ち主は、既にめぐるではなくなりつつあった。――当然、彼女の大好きなプロデューサーでもない。
『――んっ♡ ちゅ……♡ ちゅぱ……♡ はむ……♡』
画面の中のめぐるは、浮気相手のセックスフレンドと、ついに濃厚な口づけまで始めてしまった。裸で正面からハグをして、顔を濡らす涙を「彼」の指で拭われながら、うっとりと彼の唇と舌を受け入れている。「嫌々」だとか「無理矢理」という言葉は、この映像には全く当てはまらない。
しかも画面内のめぐるは、彼とキスをしながら、ヘソの下を彼のペニスの裏筋に押し付けて、クイクイとあさましく腰を揺らしている。まるで、次の挿入を早く早くとオネダリするように。
「はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ♡」
「八宮……すっごく息荒いけど、大丈夫?」
彼はポロシャツ越しにめぐるの乳首を弄びながら、白々しくそんなことを尋ねてくる。めぐるの思考が彼に読まれているように、彼の考えもめぐるにはわかる。今日の彼は、めぐるにセックスを懇願させようとしているのだ。めぐるのほうから彼の身体を求めさせて、プロデューサーを裏切らせようとしているのだ。
「――んんぅっ」
そうはさせない。あなたの思い通りにはならないと、めぐるは唇を噛み締め、涙を堪えた。
「……へぇ」
彼が感心したように囁き、めぐるの背骨に、再びゾクゾクが走り抜ける。
「じゃあ……そろそろ本気だそっかな」
彼はそう言うと、ついにめぐるのポロシャツとスカートの下に手を差し込み、めぐるの性感帯を直接愛撫し始めた。
「――あっ♡ やぁっ♡ ああんっ♡」
肩をピクピクと震わせて、甘い声を漏らしながら、「ああ、ようやく触ってもらえた」と考えていたあたり、めぐるはもう、とっくの昔に負けていたのかもしれない。およそ一時間後、めぐるは彼の胸に縋り付いて、「どうかわたしとセックスしてください」と、情けなく懇願していた。
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「ふぅー……八宮、今日も良かったよ……」
「――ンっ♡♡♡ イっ♡♡♡ あっ♡♡♡ はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ♡」
めぐるはベッドに仰向けで転がって、力のこもらない四肢を投げ出し、息を激しく荒げている。結局、今日も彼の思い通りにセックスされ、たくさんたくさん絶頂させられてしまった。
彼は10代の若い性欲に任せて、めぐるを犯しぬいた。その凄まじさは、めぐるの腹やシーツに散乱している計4個のコンドームからもわかるだろう。そして、めぐるは彼が4度射精する間に、少なくともその5倍以上は深い絶頂を味わった。
「ほら、キスするから唇出して」
「――あ♡ んぅ……っ♡♡♡ ちゅる……♡♡ ちゅぅ……♡♡ ――ぷはぁっ♡♡ はぁっ♡ はぁっ♡ はぁっ♡ ――んっ♡ ちゅうう……♡♡」
(ああ……もうセックスしたあとに○○くんとキスするの、当たり前になっちゃってるよぉ……)
そう思っても、めぐるの身体は彼を拒めない。気持ちのいいセックスをしたあとのキスは、何物にも代えがたい魅力がある。例えそれが、初恋の相手で、大切な処女まで捧げたプロデューサーのものではなくとも、めぐるは自然と与えられた唇にむしゃぶりついていた。
「あ~、だいぶ汗かいちゃったね、八宮」
「はぁ……♡ はぁ……♡ はぁ……♡ ……うん」
めぐるの息はようやく収まった。彼に指摘された通り、今のめぐるは全身汗だくだ。自分だけでなく、シーツもぐっしょり濡れている。めぐるほどではないものの、彼も汗まみれになっていて、それが「さっきまで2人で激しいセックスをしてました」感を醸し出している。
「水飲む? スポドリとかのほうがいい?」
「スポーツドリンク……ちょうだい…………」
めぐるが天井を向いたままぼんやりしていると、冷蔵庫の扉がバタンと開閉する音がして、それからベッドのスプリングが軋んだ。
「はい八宮。……寝たまま飲んだら零れるよ?」
「――んっ、――んっ、――んっ」
差し出されたペットボトルの中身を、めぐるは彼の忠告に従わず、仰向けのままで喉を鳴らして飲んだ。
「ああほら、おっぱいのとこに零れた。シーツにも垂れちゃってるし……。タオルタオル」
セックスの最中は完全に自分を翻弄していた相手が、自分のせいで少し慌てている。めぐるはちょっとだけやり返した気分になって、彼に身体を拭かれているあいだ、こっそり口元だけで笑っていた。
「……ねぇ、今日はこれで終わりだよね……?」
「――ん? 八宮、今日はレッスンだっけ?」
「違うけど……」
中途半端な気だるい空気が部屋に流れる。それに感化されたのか、めぐるの喋り方も、どことなく気だるげだ。普段の、周囲に元気と明るい光を振りまくような八宮めぐるから、今の彼女を想像することはできない。
「エッチし過ぎて、疲れちゃったよ……」
「何言ってんの。八宮のほうが、僕より体力あるじゃん」
その内容を抜きにしても、二人の距離は、ただの同い年の会話のようで、どこか違う。めぐると彼は、同級生でありながら、肉体関係のある男女でもある。ただし、そこに恋愛感情は介在していない。その良く分からない距離感が、他の友達や大勢のファン、プロデューサーの前では現れたことのない、それどころかめぐる自身も知らなかった、「彼」の前だけのめぐるを作り出していた。
「だって……わたしのほうが、たくさんイっちゃったんだもん……。疲れるよ……」
「八宮って、ほんとイかせやすいからなぁ」
「む~……」
「いてっ」
めぐるが寝ているベッドに寄りかかり、水の入ったペットボトルを傾ける「彼」の頭を、めぐるは軽く、ぺしっとはたいた。それからも、二人は今のセックスの感想や、学校であった出来事などについて、たわいない会話を続けた。
「え~……そうかなぁ……」
彼が適当なことを言って、めぐるはわずかに苦笑した。めぐるも彼に、バレー部の助っ人をした時の話などをした。大部分は、いたって普通の、中身のないくだらない会話だった。
だがおそらく、これは危険な兆候なのだ。セックスで翻弄されたとか、浮気相手にキスを許してしまったとかよりもずっと。――そんなものより、いつの間にか近づいている会話の距離感のほうが、時に恐ろしいことがある。
「シャワー、浴びたいな……」
めぐるが何気なくぼそっとつぶやくと、彼は言った。
「使っていいよ。そのまんまだと、流石に制服着れないでしょ」
「うん、ありがと…………あれ?」
「どうしたの?」
「んしょ……えっと……あれ?」
「ひょっとして……腰抜けちゃってない?」
めぐるが立ち上がろうとして立ち上がれないのを見て、彼は言った。
「え?」
「あ~、やっぱり」
立ち上がった彼は、めぐるを見下ろして苦笑いした。「腰を抜かす」という感覚は初体験だったので、めぐるはきょとんとした表情で、ただ戸惑うだけだった。
「どうしよっか……ちょっと待てば回復すると思うんだけど。それまで裸のままっていうのもアレだよね。せっかくだし、僕が洗ってあげよっか? お風呂場でさ」
「え? ――あっ」
「うわっ……重いと思ったけど軽い……さすがアイドル」
気付くと、めぐるは彼に背中と膝裏を抱えられ、宙に浮きあがっていた。お互いに裸のまま、いわゆる「お姫様抱っこ」のように持ち上げられて、めぐるは彼と一緒に、アパートの狭いユニットバスの中に連れ込まれた。
「あ、ごめんねっ? そこに降ろしてくれたらいいから」
「大丈夫、大丈夫だよ、自分で洗えるからぁ――きゃっ! もぉ~、くすぐったいってば」
ユニットバスの扉の向こうからは、シャワー音に混じって、そんなめぐるの声が聞こえていた。その声には、時おり笑い声が挟まって、声の主が相手に心を許しつつあるのが伝わってきた。
「あ……ダメ……♡ おっぱいばっかり洗わないで……♡ あっ♡ んぅ……♡ 違うよ……♡ 違うもん……♡ 感じてないもん……♡」
やがて、声の響きは徐々に甘くなっていき、人間の身体の一部が、バスタブに軽くぶつかるような音も聞こえた。
「アっ♡ ああ……っ♡ はぁ……っん♡♡ ダメ……♡ ダメぇ……♡♡ あぅ……♡♡ …………もう一回だよ? 絶対に、もう一回だけだからね? ……うん。……優しく、ね? ……――ハっ♡ あああ……♡♡ 入っちゃったぁ……♡♡」
いつしか、シャワーの水音よりも、蜜を含んだ肉同士を打ち付け合うような、パチュパチュという音のほうが大きくなり、さらにそれをかき消すほどのメスの喜悦の声が、狭いバスルーム内に反響していた。
「あああっ♡♡♡ ん゛ぅうう~~っ♡♡♡ おっ♡おっ♡おっ♡おっ♡おっ♡ あっ――♡♡♡♡ ………………んぅ……♡ ちゅ……♡ ちゅぱ……♡ ちゅるぅ……♡」
そして、突如としてメスの声は途切れ、あとは舌と舌が交わるねっとりとした音だけが、いつまでも飽きることなく続いていた。