幼馴染幽谷霧子と同じ大学に進学して半同棲イチャラブエロエロ生活を送る話 作:黒胡椒サラミ
「確かに、君以外はアルバイトも女の子ばかりだけど……商品には重い物もあるから、力持ちの男の子が来てくれて、私は嬉しいな」
この雑貨屋は内装もお洒落で、商品も女性向けの可愛いものばかりだ。こんな場所で冴えない男子大学生がバイトしてたら、場違いだったりイメージダウンになったりしませんかねと僕が聞くと、店員の桑山さんは「そんなことないわ」と微笑んでくれた。
「○○君は何年生なの?」
「あ、一年生です」
「ずっとこっちに住んでるの?」
「いえ、実家は青森です」
「そっか、じゃあ、まだ東京には慣れてないよね」
「はい……ホント人が多いし、電車の路線もサッパリです」
「わかるなぁ……私も地元からこっちに出てきたとき、目が回っちゃった」
「桑山さんのご出身ってどこなんですか?」
「ふふっ、さあどこでしょう?」
桑山さんは悪戯っぽく笑った。この桑山千雪さんが優しい親切な女性だっていうのは、今日はじめて顔を合わせたときにすぐにわかった。会話の中で、僕の緊張をほぐそうとしているのが伝わってくる。僕より年上だけど、全然若くて綺麗な人だ。こういうお洒落なお店には、こういう美人なお姉さんがいて欲しいなぁっていう僕の勝手なイメージに、まさにぴったり一致している。
生活費やきりちゃんへのプレゼント代を稼ぐため、小宮果穂ちゃんの家庭教師以外に、僕はもう一つバイトを掛けもつことにした。それがこの雑貨屋の店員アルバイトだ。青森にも駅前とかに女性向けの雑貨屋はあったけど、東京の雑貨屋っていうのは、それより何倍もお洒落で洗練されて見える。
「答えは山口県でした~」
「えっ、そうなんですか⁉」
「すっごく驚いてるけど……そんなに意外かな?」
でも、桑山さんも僕と同じ本州の端っこから来ていると知って、東京だから何でもスゴイと思うのは、都会に対するコンプレックスからくる、単なる僕の偏見なのかもしれないなと思った。と同時に、この美人のお姉さんに対し、勝手な親近感を抱いてしまうのだから、我ながら現金なものだ。
僕は開店前の雑貨屋で、そんな雑談を挟みつつ、桑山さんに手順を教えてもらいながら品出しの手伝いをした。
「わぁ、やっぱり飲み込みが早いのね」
「そうそう、その調子――はい、よくできました」
「ふふっ、えらいえらい」
桑山さんはとても丁寧に色々と教えてくれるけど……それにしても、ちょっと子ども扱いされている気がする。
「――もしかして、桑山さんって弟がいたりします?」
「え――っ、どうしてわかるの?」
とまあそんな感じで、品出しをしてからお店を開け、レジ打ちとかのやり方も教えてもらい、桑山さんにサポートしてもらいながら接客をして――僕の雑貨屋での初アルバイトは、昼までに特に何事も無く終わった。
バイトが終わると、僕は大学で講義に出た。全ての講義が終わったのは18時で、夕飯は学食で食べた。そして、アパートの部屋に戻ってきたのが19時ごろ。その時間まで、僕はきりちゃんに会わずに過ごした。
部屋に帰ってきても、きりちゃんはいなかった。偶然とかじゃない。「明日は会わないでおこう」って、きのう僕がきりちゃんに言ったからだ。
それを伝えた時のきりちゃんの表情を思い出すと、今でも心が痛む。すぐ近くにいるのに24時間も会わないなんて、そんなことは小学校のときから数えても数回しかなかった。
でも、仕方なかった。だって明日から、待ちに待ったゴールデンウィークが始まるんだから。明日になったら、僕らはとにかくたくさんデートをする。そして夜には、たくさんたくさんエッチしようって約束してある。その時には、コンドームなんか付けずにナマでシていいって、きりちゃんは言ってくれた。
きのう僕が、「会わない」って言ったのは、そろそろ我慢できなくなってきたからだ。ゴールデンウィークにたくさん愛し合うために、今週の僕らはセックスを我慢してきた。溜まったムラムラは、もう限界値に達していた。その証拠に、昨日の夜、僕ときりちゃんが部屋で二人きりでいると、僕らはいつの間にかキスをして抱き合っていて、お互いの服の下に手を突っ込んで身体をまさぐっていた。そして、危うく挿入する寸前までいって、何とか思いとどまった。
このままじゃ、ゴールデンウィークになる前に確実にセックスしてしまう。そう思ったから「会わない」なんて言ってしまった。
だけど、僕は甘く見ていた。やってみて痛感したけど、きりちゃんの顔を見ずに24時間も生活するのは、本当にキツい。冗談抜きで、呼吸さえ満足にままならない。まるで、宇宙服なしで酸素のない月面に放り込まれた気分だ。きりちゃんが恋しい。セックスできなくてもいいから、きりちゃんに会いたい。きりちゃんの笑顔が見たい。
夜寝るころになり、禁断症状を起こしかけた僕は、暗い部屋の中でベッドに横たわり、スマホの画面を見ていた
『会いたいよ』
『僕も会いたい』
きりちゃんのメッセージ対して、僕はすぐに答える。チェインでのやりとりなんて、大学に入ってからほとんどしてなかったから、まるで高校に戻った気分だ。別々の家に住んでたときは、毎晩のようにこうやってメッセージを送り合った。――いや、正確に言えば今も別々の部屋に住んでるんだけど、大学に入ってから、僕らが同じベッドで寝なかった日はほとんどない。
『もう寝た?』
『ううん、まだだよ』
早く眠って明日になれば、また直接きりちゃんに会えるのに、このスマホの向こうに彼女がいると思うと、なかなか画面から目を離すことができない。それはきりちゃんも僕と同じなようだ。
「――ん? ――あっ」
僕は思わず声を出した。
少しメッセージに間が開いたと思うと、きりちゃんから画像が送られてきた。それは、姿見の前に立つきりちゃんの自撮り画像だ。そこに映るきりちゃんは、僕が見たことのないセクシーな黒の下着を身に着けていた。下着だけで、それ以外には何も――包帯も絆創膏も身に着けていない。頬を赤く染めながらも、精一杯セクシーなポーズをきめるきりちゃんを見ていると、愛おしさと共に、とんでもないムラムラが込み上げてきた。
今すぐ部屋を出て、50メートル先のきりちゃんのアパートまで行って、そこにいる彼女を犯したいという衝動が、身体の奥底から湧き上がってくる。まるでそれを煽るかのように、きりちゃんから次のメッセージが送られてきた。
『宿題は、全部済ませたよ』
済ませたからなんだっていうんだろう。ゴールデンウィーク期間中にやるべき課題を、もう全部こなしてしまったから、ゴールデンウィークは何も気兼ねせずにセックスして欲しいとでもいうんだろうか。
だったら望み通りにしてやろうじゃないか。きりちゃんが足腰立たなくなって、泣いて許しを請うまでセックスしてやる。
『……悪いのはきりちゃんだからね?』
僕がそう返信すると、しばらくしてから、きりちゃんは「はい」と短い返事を送ってきた。
==
翌朝、僕は早朝に目が覚めた。
今日からゴールデンウィークが始まる。途中平日を挟むけど、教授がほとんど休講にしてしまったから、実質的に10連休だ。そのあいだはバイトもするけど、他の予定は、ほぼきりちゃんとのデートだけ。
連休の初日、僕らはどっちかの部屋じゃなく、駅で待ち合わせした。部屋で会ったらすぐにセックスしてしまうって、お互いにわかっていたからだ。
「――おはよう、○○くん……!」
「おはよう、きりちゃん。ごめんね、待たせちゃったね」
「ううん……わたしが○○くんを待ちたかったから……早起きしちゃったの……」
待ち合わせ時間より一時間以上早く駅に行ったけど、そこにはもうきりちゃんが待っていた。
「デートで……早く○○くんが来ないかなって……ドキドキ、わくわく待つ時間が……好きだから…………」
「きりちゃん……」
比喩じゃなく、きりちゃんが駅にいるのを見つけた瞬間、視界がパっと明るく華やいだ。胸にリボンタイが付いた襟付きの白いシャツ、清楚なセミロングのチェックスカートを身に着けた天使みたいな女の子が僕の恋人だなんて、一瞬信じられなかった。僕はまるで、その瞬間に改めてきりちゃんに一目ぼれしたみたいになって、人目も気にせず、僕を待つ彼女の元に小走りで駆けていった。
「きりちゃん、今日は一緒に、たくさん楽しもうね」
「うん……っ」
きりちゃんは笑顔でうなずいた。その笑顔も可愛すぎる。
「そのバスケットは?」
「今日の……お弁当…………。唐揚げさんに、ハンバーグさんに……○○くんの好きなものが……いっぱい入ったお弁当さんだよ……♪」
今日は二人でピクニックの予定だ。そのために、僕の好きなおかずを詰めたお弁当を、早起きして作ってくれたのだと、きりちゃんは言う。そんな彼女を抱き締めて、頭をよしよし撫でたくて仕方ない。
だけど我慢だ。僕はきりちゃんの荷物を自分のほうに引き受けて、空いた手を彼女と繋いだ。僕らは手を繋いだまま電車に揺られ、東京都内のある公園に向かった。
「うわ……すごい。東京なのに、こんなに緑があるんだね」
「――うん、びっくり……」
「でも、やっぱり人が多いなぁ。まぁ、ゴールデンウィークだから仕方ないか」
代々木公園とか上野公園とかの超有名どころは避けたけど、東京の人の多さを甘く見ていた。この公園も、家族連れを中心にたくさんの人がいる。それでもゴミゴミした感じじゃないから、落ち着いてピクニックが楽しめそうだ。
園内の案内看板の前に立って、僕は隣に立つきりちゃんに尋ねた。
「きりちゃん、どこから見て回りたい?」
「――えと、じゃあ……チューリップ畑……!」
きりちゃんもテンションが上がっているみたいだ。いつもより少し声が大きいし、喋り方が子どもっぽい。今日は晴天で、4月の末にしては少し暑い。それでも僕らは、腕を組んでチューリップ畑を散策し、遊歩道を歩いたあと、芝生の上にレジャーシートを広げて休憩した。
僕らは二人で並んで座り、きりちゃんがポットに入れてきてくれたお茶を飲みながら、遠くのアスレチックで子どもたちが遊ぶ様子を眺めていた。
「……ふふっ」
「どうしたの?」
「ほら……あそこ…………」
きりちゃんが、優しい微笑みを浮かべながら見ているのは、アスレチックで遊ぶ二人の子どもだった。幼稚園の年長さんか、小学校低学年くらいの男の子と女の子だ。二人は満面の笑みを浮かべながら、きゃあきゃあと大きな声を出して全力ではしゃぎまわっている。
「元気な子たちだね」
「うん……」
あの二人は兄妹だろうか。もしそうでなければ、僕ときりちゃんと同じように幼馴染だ。
「きりちゃん」
「……なぁに?」
「何でもないよ」
きりちゃんの名前を呼んだのは、ただ彼女に、こっちを向いてもらいたかっただけだ。するときりちゃんは、くすくすと微笑んでから、僕の名前を呼んだ。
「○○君……」
「――ん?」
「……何でも、ないの…………」
「そっか」
胸がポカポカする。こうしてきりちゃんと過ごす穏やかな時間が、僕はたまらなく幸福だ。そして、彼女も僕といる時間を大切に思ってくれている。それだけで、僕らはとても満たされていた。
「――あっ」
でも、突然きりちゃんが顔色を変えた。さっきの子どもたちの男の子のほうが、つまづいて転んだからだ。
「――だ、大丈夫かな……」
その時には、きりちゃんは素早く応急手当用のポーチを取り出していた。それもこの子の優しさからくる魅力に違いないけど、きりちゃんは相変わらず心配性だ。
「大丈夫さ」
きりちゃんを安心させるために、僕はできるだけ落ち着いた声で言った。転んだ男の子はすぐに立ち上がって、再び元気よく走り始めた。
「ほらね?」
きりちゃんは、ほっと胸を撫でおろし、浮かせかけていた腰を沈めた。そのあとに彼女が僕に見せたはにかむ笑顔が、とても愛おしかった。
その後、僕らは芝生でお弁当を食べた。僕はきりちゃんに、好みのメニューや味付けを完璧に把握されている。あまりにも美味し過ぎて、僕はバスケットの中身を一瞬で平らげてしまった。
「はい、お茶だよ…………」
「ありがとう、きりちゃん。……ふぅ~」
「…………美味しかった?」
「当然さ、きりちゃんの料理なら、毎日だって――」
毎日だって食べたいくらいだよと言おうとして、僕は思いとどまった。
「ま、毎日……?」
ああ、きりちゃんが僕を見てる。「その先に何を言おうとしたの?」って、彼女が僕に期待する瞳を向けている。でもごめん、きりちゃん。今は言えないんだ。だって、そんなのプロポーズみたいじゃないか。きりちゃんにプロポーズするのは、ちゃんと僕が自立した経済力を持ってから、もっとムードのある場所でと決めている。
僕は言葉でごまかす代わりに、きりちゃんの手を握った。
「…………」
「…………」
僕らはしばらく、芝生の上で二人で並んだまま、大好きな人が隣にいる喜びを無言で噛み締めていた。
それから日が暮はじめるまで、僕ときりちゃんはピクニックを楽しんだ。二人で手を繋いで遊歩道を歩き、花畑の上をひらひらと舞う蝶々を眺めたりするだけで、時間はあっという間に過ぎていった。今日は久々にきりちゃんとセックスできる日だったけど、ある瞬間まで、僕はそれを忘れていた。ただ純粋に、きりちゃんと一緒にいる時間を楽しんでいた。
でも、そろそろ日が傾き始めたころ、きりちゃんがある光景を見てつぶやいたセリフが、僕の獣欲を呼び覚ましてしまった。
「……あ」
きりちゃんは、あるものを見て声を出した。
なんだろうと思って、彼女の見ている方角に目を向けると、そこには新婚夫婦っぽい男の人と女の人が歩いていて、男の人のほうが、ベビーカーを押していた。その人たちとすれ違ったとき、ベビーカーの中で、愛らしい赤ちゃんがすぅすぅと眠っているのが見えた。
「…………いいなぁ」
ほんの小さな声だったけど、きりちゃんがそうつぶやいたのが、僕の耳にハッキリ届いた。
……は? ベビーカーの中の赤ちゃんを見て、「いいなぁ」だって? いくらきりちゃんだからって、それって少しズルくないか? しかもいま、きりちゃんは絶対に、僕に聞かせようと思ってつぶやいたよね? じゃないと、そんなに耳まで赤くならないよね?
「きりちゃん」
「…………はい」
僕が少し怖い声で呼びかけると、「覚悟はできてます」みたいな声で返事をするのもズルい。汗ばんだ小さな手で、僕の手をきゅっと握り返してくるのもズルい。
「そろそろ、部屋に帰ろっか」
きりちゃんは熱いため息を吐くと、コクリと頷いた。
==
部屋に着くまでの時間は、とんでもなく長かった。顔を見たら押し倒してしまいそうだったから、電車の中でも、できるだけきりちゃんのほうを見ないようにしていた。駅の改札を出てからは、手を繋いだまま、二人で走るようにしてアパートを目指した。
そして、ようやくたどり着いた僕の部屋のドアを開け、その中に二人で入った瞬間に、僕らはコトを始めてしまった。
「はぁっ、はぁっ、きりちゃんっ、はぁっ、きりちゃんっ……!」
「あっ♡ んぅ♡ はぁっ♡ ○○くん……っ♡」
ベッドまでの数メートルの距離すら我慢できなかった。「まずはシャワーを浴びてから……」なんて悠長に考えている余裕も残されていなかった。僕らは靴も脱がないまま、玄関のドアのすぐそばで、お互いの身体を激しくまさぐった。
「はぁっ♡ ○○くん……っ♡ 好き……っ♡ ○○くん……っ♡ はぁっ♡ はぁっ♡」
そして、欲情しているのは、僕よりむしろきりちゃんのほうだった。彼女の息は普段よりずっと荒く、いつも優しいその瞳は、ゾクっとするほど淫らな色に支配されていた。
「ちょうだい……っ♡ ○○くん……っ♡」
普段はどっちかと言えば受け身で、僕に責められっぱなしのきりちゃんが、今日は熱っぽく囁いてきたかと思うと、僕の首筋にカプっと噛みついてくる。きりちゃんの前歯が皮膚に突き立って生まれたわずかな痛みが、僕の興奮を倍増しにした。
「挿れるよ、きりちゃん……! 君の中に、ナマで挿れるから……っ!」
「うん……っ、早く……っ♡ 早く……っ♡」
清らかな天使のような女の子が、僕の前で劣情を丸出しにしている。彼女がこうなってしまうのは、僕の前でだけだ。僕のペニスは既にヤバいくらいガチガチに勃起していて、せっかく久しぶりの生ハメだっていうのに、ムードを大事にしたりする余裕もなかった。
「あっ……うう……っ! 入ったぁ……! きりちゃんのナカ……! きりちゃんの生マンコ……!」
「はっ♡はっ♡はっ♡はっ♡はっ♡ あっ♡」
僕ときりちゃんは、玄関先で立ったまま、服も脱がずに繋がった。僕はベルトを外してズボンを少し下ろしただけ、きりちゃんはショーツから片脚を抜いただけだ。僕はきりちゃんの左脚を抱え込んで、立位の体勢でセックスを始めた。
「うっ……ぐぅうう……っ! きりちゃん……! きりちゃん……っ! あああ……っ!」
僕はきりちゃんの背中を玄関脇の壁に押し付け、みっともなく情けない声を出しながら、ヘコヘコと腰を振った。
「と、溶けるぅ……! ひぃ……っ、きりちゃん……っ!」
コンドーム無しで生挿入したきりちゃんの内部は、暖かくてヌルヌルが絡みついてきて、体裁を取り繕う余裕なんかなかった。凄く「帰ってこれた」っていう感覚に包まれて、性器の粘膜が触れ合った部分全体が心地よくて、視界がクリアになるくらい感動的で、それでいて、世界には僕ときりちゃんしかいないようにすら思える。
「好き……っ、○○くん……もっと……っ♡♡ はっ♡ はぁっ♡はぁっ♡はぁっ♡はぁっ♡ 好き……っ♡♡ はぁっ♡はぁっ♡はぁっ♡はぁっ♡」
きりちゃんは、目を大きく見開きながら、あごを上げて天井を見上げ、うわごとのように好き好きとつぶやいている。呼吸のペースが並みじゃなく、心配になるくらい胸が上下している。それでいて、僕に合わせるように腰をくねらせているから、エロいなんてもんじゃない。五分も腰を振らないうちに、僕はすぐに限界を迎えてしまった。
「出っ……るぅ……!! あっ……!!!! ぐっ、うう……っ!!!! あおおっ……!!!!」
チンポが壊れたかと思うくらいの射精感、圧倒的な射精量だった。腰の痙攣がいつまでも止まず、きりちゃんの胎内に、僕の全部が吸収されていくような錯覚を覚えた。そして、きりちゃんと一つになれるなら、それでもいいと僕は思っていた。
「はっ♡♡ あっ♡♡ ああっ♡♡ うっ♡♡ あっ♡♡ あっ♡♡」
きりちゃんも、僕の射精に合わせて絶頂していた。深く絶頂した彼女の膣内は、本能的に収縮して、僕というオスが吐き出した精を、膣の奥にある子どもを孕み育てるための器官に受け入れ、そのまま一滴も逆流させまいと頑張っていた。
もはやこれはセックスではなく、ただの交尾だった。お互いの愛情を確かめ合って、相手を気持ち良くするとかいうお優しい次元のものじゃなく、オスがメスの胎内に種を植え付けて、自分たちの遺伝子を混ぜ合わせた個体を作るための、ひどく原始的な行動だった。お互いを思いやる余裕はなく、イチャイチャとした甘さも排除された、限りなく独善的な行為だ。
僕はきりちゃんを孕ませることしか考えていなかったし、きりちゃんも、僕の種で孕むことしか考えていない。相手の都合なんか考えず、僕はきりちゃんを、きりちゃんは僕を、自分の「つがい」にしてしまうために、自分勝手なふるまいをしているだけだ。
「はぁっ、はぁっ、も、もう一回っ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」
「あっ♡ んっ♡ んぅっ♡ ちゅ♡ ちゅっ♡ はぁっ♡ ちゅぅうっ♡ んっ♡」
数日間お預けされて溜まった性欲は、完璧に僕らの「タガ」を壊してしまっていた。本能に我を忘れた僕らのあいだで、理性のあるやり取りは、ほぼ行われなかった。玄関先で立ったまま一度目の交尾を終えた僕らは、次は部屋の床に倒れ込んで、お互いを貪った。
僕は腰を振りながらきりちゃんの服を剥ぎ取り、その辺に投げ捨てた。きりちゃんの手も、僕のズボンやシャツを脱がせて、僕の存在を確かめるように皮膚の上を這い回る。舌と舌を交わらせ、唾液を交換して喉を潤し、解けないように手と手や脚と脚を絡め合った。
「きりちゃん……! んっ、ああ……!」
「○○くん……っ♡ いっ♡♡ んぅっ♡♡」
カーペットの上を転がるように交わって、僕は頭をテーブルにぶつけたりもしたけれど、そんなのは全然気にならなかった。
「また……出るぅ……!! うあああ……!!!!」
「あっ♡♡ ああああっ♡♡♡♡」
きりちゃんの、らしくない大きな喘ぎ声が響き、僕の精が彼女の中に吸い取られていく。いつの間にか二人とも全裸になっていて、仰向けになった僕の上で、きりちゃんが自分から腰を振っていた。恍惚とした笑みを浮かべるきりちゃんは、天使というより、まるで淫魔のようだった。
「はぁっはぁっはぁっはぁっ、きりちゃんっ、きりちゃんっ、きりちゃんっ!」
「あ゛っ♡ ん゛っんぅうううっ♡♡♡ んーっ♡♡ んーっ♡♡」
上下関係は何度も逆転した。一時間後には、僕がきりちゃんを床に四つん這いにさせ――それどころか、きりちゃんの頭を手で床に押さえつけて、マウンティングでもするみたいにバックからチンポを突き入れていた。
「きりちゃんっ、孕めっ! 妊娠しろっ! 霧子っ!」
「あっ♡♡ ううううううっ♡♡ ああああああっ♡♡♡♡」
「うっ!!!! あああっ!!!! 出るぅ……!!!! 孕め……!!!!」
お互いに、イった回数は数えていなかった。時計も見ていなかった。汗だくになって、時おり思い出したように水を飲んで、トイレに行って、また交尾を続けた。同時イキして気絶するように眠り、目覚めたらまた腰を動かした。
「はっ♡ はっ♡ はっ♡ ひっ♡」
「ぜぇっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、ふぅっ……き、きりちゃん……」
「はっ♡ はっ♡ はっ♡ う、うん……っ」
「もう、限界……」
「わたし、も……」
結局、僕ときりちゃんが交尾を中断したのは、ゴールデンウィーク2日目の午後だった。およそ20時間くらいセックスして、疲労困憊した僕らは、そのまま泥のように眠った。僕らが目覚めたのは、それからさらに20時間後のことだ。
「ああ……色々計画立ててたのに……遊園地とか、動物園とか……。ごめん、きりちゃん……」
正気を取り戻した僕は、もともとの計画が大幅に狂って、両手で顔を覆って嘆いた。すると、僕の横で寝転がっていたきりちゃんは、慰めるようによしよしと僕の髪を撫でてくれた。
「……わたしは……あなたと一緒にいられるなら…………どこでもいいな」
「うう……きりちゃん、ありがとう……」
「ふふっ」
僕がおっぱいの間に顔を埋めると、きりちゃんはくすぐったそうに笑った。それからさらに20時間くらい、僕らはベッドの上で、何も考えずにイチャイチャと過ごした。