「あぅぅ……」
目の前に金髪美少女が降臨しました。
ここに至るまでの説明をしよう。俺の次の契約者であるミルたんなる謎生物を魔法使いにしろという契約をした。そしたら殆ど対価無しで美少女になっちまった。悪魔の契約の力ってすげー、なんでも、男を女にできるんだと。
で、テンションMAXになったミルたんは俺と共に「ミルキースパイラル7オルタナティブ」なるアニメを夜通し見続けるはめになったのだが。ヤってもよかったが契約前のあの姿を知ってるので萎えた。でもアニメは面白かったけど。
そしてミルたんのマンションから去り、帰宅途中の公園付近だ。
「あうっ!」
ずっこけて縞パンがモロ見えありがとうございます!
そして冒頭に戻る。
「ああ、これも神の試練なのでしょうか?」
……なんだこの子、よくよく見ればシスターさんじゃないか。
「もし、そこのお嬢さん。お困りですかな?」
シスターを堕とすとか最高だよな!
『このド外道ッ!』
誉め言葉です。
☆
はなしによると、この美少女はアーシア・アルジェントという名前。今日付けで駒王の教会に赴任となっているそうだが……。
「ふむ、変だな。ここの教会は数年前に廃れて誰も来なくなっていた筈だ」
幼馴染みが礼拝に行ってた記憶がある。けど、数年前にはもう誰もいないって話だし……。
「えっ!? そうなのですか!?」
「ああ。一応、確認してみよう」
そして、教会。
教会ははっきりいってもぬけの殻……というか、教会にある十字架という十字架全てが破壊され、聖域としての効力を失っていた。
「ああ、そんな、なんと酷いことを……」
かなしみにくれるアーシア。ふむ、別に美少女を拾っても構わないよな。金ならあるし。この間スクラッチくじが偶然当たってな。100万という臨時収入もゲットできた。オーフィス曰く「我の加護のお陰」らしいのだが……。
「……アーシア。これからどうするんだ?」
「……実は、もう帰るところがありません。この教会に来るように命じられたのですが……」
悪魔とは甘言を言うのだよ。そう、弱味に漬け込むのが悪魔の本懐だ。最も、契約で嘘は絶対につかない。Give and Take、公平にだ。
まぁ、軽く手コキくらいはしてもらおう。どうもこのシスターさんは『訳あり』っぽいしな。
それに夕麻ちゃんにも連絡つかないし。
よし、拾おう。
「もしよければ俺の家に来ないか?」
俺は嘘はつかない。絶対にだ。
☆
「ここがイッセーさんのおうちですか……」
「ああ」
アーシアを家にあげる。最初のうちは抵抗していたけど更に攻め続けたら大人しくなったので連れてきた。……字面的になんかアレだが特に深い意味はない。
「……誰?」
今日は珍しく留守番してたオーフィスがそういう。
「私はアーシア・アルジェントと申します」
「我、オーフィス」
互いに自己紹介もすんだようなので家にあげる。
すると、魔方陣が。
たぶんリアスだろう。シスターを家に連れ込んでるんだし。
「フィー、縮んでこっちこい」
「ん」
フィーというのはオーフィスの愛称だ。最近考えた。オーフィスは頷くと俺の方へ飛んできて、頭の上へ。
そして――リアスが魔方陣から現れた。
しかめ面で。
「イッセー? あなたは何をしているの?」
よし、こうしよう。
「神器持ちの美少女を拾っただけです。……別陣営に確保される前にこちらで眷属にしてしまうべきかと」
左手がね、疼くんだよ。こいつぁ匂う、神器の匂いがぷんぷんするぜぇーーッ!! ってな。
オーフィスの一連から目を白黒させているアーシアが印象に残っていた。
☆
「ええっ!? イッセーさんが悪魔!?」
アーシアはなんというか、優しい子だ。そういうところをつけこまれて騙されそうだな。純粋というか。フィーに近いところがある。
「そうよ、私も彼も悪魔。貴女は見たところシスターのようだけど……何故あの廃教会へ?」
「実は……」
アーシアの話をさくっと纏めると、上司の堕天使に呼び出されたんだと。そこで、何らかの儀式を執り行う予定だったとか。しかしその廃教会には堕天使どころかはぐれ
「つまり、貴女は今居場所がないのね。堕天使に身を堕としているかしら?」
「いえ、今回の事で正式に堕天使の方へ登録するという話だったので……」
「ちなみに貴女の宿しているものは?」
「これです」
彼女の両手の中指には十字架をかたどった指輪がされていた。
「
ドライグによると、この聖母の微笑という神器は人間や悪魔や天使、堕天使をも癒すことのできる神器なんだとか。
すげぇなこれ。
「……なら、私の眷属にならない? 行く当てが無いのでしょう?」
「わ、私が悪魔に……?」
「嫌ならやめてもいいわ」
言外に「眷属にならなきゃ保護はしないよ」って言ってるようなもんだからな。二択のようで、実質一択だ。
それに……彼女は教会には戻れないだろうし。悪魔や堕天使をも癒してしまう神器なんて、信仰に支障が出るだろうし。
しかし、胸にぶら下げてる十字架が彼女が未だ神を信仰している証拠であった。
「え、えっと、その……」
「すぐでなくてもいいわ。悩みなさい」
リアスはそういうと、俺の方へ向きにこりと微笑み。
「貴方がつれてきたのだから、きちんと面倒見るのよ?」
そんな犬を拾ってきたみたいな感覚で言われても……。
「わかりました。ただ、彼女が眷属になった時は、彼女の生活費とかの工面をお願いしますね」
「わかったわ」
なぁに、彼女が悪魔になりたがればいいんだろう? 容易い。