※この作品はR-18です。

もしもイッセーが大変な変態だったら   作:天ノ羽々斬

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14.終演

 俺の身体に何が起こって……いや、どうでもいいか。今は、コイツと戦える力がある、それでいい。

 

「まあ、これでようやくテメーと対等に戦えるって訳だ」

 

 言葉を放ると同時、俺は斬りかかる。

 

「ッ! この……!」

 

 それを羽ばたいて避けるライザー。なにやら追い詰められたような表情だ。

 

「怖じ気づいたか?」

 

「クッ……フェニックスの看板に泥を塗るわけには……!」

 

 ライザーはぶつぶつと呟くと羽ばたく。……オイオイ無視か? リアスだけ先に潰そうって魂胆か。成る程俺をマトモに相手するよりは楽だな、賢明だ。……やらせねーが。 

 

「何処へ行く? 俺はここだぞ」

 

 ヤツに魔力砲を打ち込み、怯んだところへ回り込む。

 

「……チッ、小癪な!」

 

「小癪はどっちだ? お前だぜ」

 

 軽くそう煽ってやると、腹をくくったのか翼をその場で広げる。

 

「……灼き尽くす!」

 

「やってみな。ただしその頃にはお前が八つ裂きになってるだろうがな」

 

 再び、闇と炎がぶつかる。

 

☆

 

 リアスはその光景をはらはらしながら見つめていた。黒い闇をまとい、六対の翼を羽ばたかせ、ライザーと互角にぶつかり合うイッセー。

 

(はやく魔力を溜めなければ……!)

 

 焦れば焦るほど、時間は長く経過しているように感じる。今は一分一秒すら惜しい。

 

 戦況はほぼ互角に見える。ライザーが炎を放てばイッセーは魔力で相殺する。

 

 イッセーが攻撃しても避けられ、当たっても復活する。

 

「馬鹿な、今のを防ぐだと!? なら、もう一段階レベルをあげる!」

 

「強い……不死というのは厄介だな、やっぱり」

 

 このままではイッセーがジリ貧だ。不死というアドバンテージはやはり強力だ。いつかは魔力が尽きてしまう。

 

『Boost!!』

 

「六回……まだだ!」

 

 はやく、はやくと焦るリアス。しかし、時間は平等に過ぎてゆく。

 

「……ああ、こうか?」

 

 一分か、1時間か……長い時間に思えたそれは、イッセーの行動と言葉によってかき消される。

 

 闇の盾が、ライザーの炎を飲み込んでいた。イッセーはボロボロで魔力が無ければ倒れてしまいそうだ。だが、その闇の盾が不思議とそのイメージを掻き消していた。

 

 ほんの、ほんの僅かだが、リアスはもしかしたら彼がライザーを倒してしまうかもしれないと思った。

 

 そして、その予感は────

 

「ぐ、この、その忌々しい盾を退かせっ!」

 

「だめだね。お前には色々と熨斗付けて借りを返してやるよ」

 

 ──その予想は、どうやら正しいらしい。

 

☆

 

(クソッ、俺が押されているだと!? なんなんだコイツは!)

 

 ライザーはそう心の中で悪態をついた。

 

『Boost!!』

 

(これで8回目の音声だな……つまり、256倍か。仮にヤツのスペックが並の下級悪魔だとしても、最上級悪魔クラスだと? 冗談じゃないッ……!)

 

 だが。その表情を出さないのは上級悪魔のプライドか、はたまた威圧を与えるためか。

 

 鳳凰が嘶き、悪魔王が吼える。互いの炎が、闇が、翼がぶつかり合う。

 

(こ、このままではこちらの魔力が尽きる! だというのにアレはむしろ余裕そうに……!! 真逆。闇の盾で魔力を食っているのか? もしそうだとしたら……!)

 

 近づくのは愚策。何故なら近距離は恐らくヤツのキルレンジ。遠距離もダメ、何故なら遠距離攻撃は闇に飲まれるだけだ。無駄も良いところだ。

 

 ならどうするか? そういうことを考えているのはイッセーも同じだ。

 

(ヤツが魔力を食うのなら……つっこむしかない、か!)

 

(ヤツが不死というのなら……再生できないほどの一撃を食らわせるのみ)

 

『Boost!!』

 

(9回目! 解放される前に倒す!)

 

「うおおおおおおおっ! 燃え尽きろっ!!」

 

 ライザーは自らが炎と化しながら突貫してきた。本来なら避けるべきこの瞬間、イッセーは逆に動かずに手を突き出す。

 

「そこだっ! 解放しろ赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)!」

 

『Explosion!!』

 

 512倍。その恩恵を受けた魔砲は突貫してきたライザーを撃ち貫く。紅い魔力が視界を包み、ライザーは魔力に飲み込まれる。

 

(……負け、か)

 

 その奔流に流されているライザーは痛みに顔をしかめながらも、心中はとても穏やかだった。

 もし、もしこのまま婚約になったとして、もしイッセーが取り返しに来たら? そんなあり得ない未来を考える。そして、取り返してしまったらそれは赤龍帝のおかげだと言われるだろう。

 

 せめて、ここで素直に敗北を認めること。それこそが、ライザーなりの礼儀であり、謝罪であった。

 

(リアス嬢(・)には悪い事したな……はぁ)

 

 グレモリーの長女に一生嫌われたままか? と1人嗤う。そして、その思考を割るように声が聞こえた。

 

「ライザー、お前……格好いいな。俺なんかじゃ敵いっこない……はぁ」

 

 それはイッセーからの賞賛の声。魔力の奔流が止み、左手であたまを押さえるイッセーをぼやける視界の端に納めたところで、ライザーは気を失った。穏やかな笑みを浮かべて。

 

『Reset』

 

「……ほんと、かっこいいじゃねーか、ライザー」

 

 

『ライザー・フェニックス様、『再起可能(リタイア)』。よってこのレーティングゲームは、リアス・グレモリー様の勝利となります』

 

 

 

 




一誠「『覚悟』とは!闇夜の荒野に進むべき道を切り開く事だッ! ということでひとつ、この兵藤一誠が…実際に手本を見せてやるぜ……道を切り開くところのな」


ジョルノ太郎一誠。
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