ダンジョンで犯されるのは間違っているだろうか ~アイズ・ヴァレンシュタイン編~ 作:天舞蜜
₋ep.8₋ 隠し包丁の屈辱
薄暗い牢獄だった。
光源は
当然ながら部屋全体を照らせるほどの光量はなく、隅には影がちらついている。
のびのびと動き回るには心もとない光……それこそ吹けば消えてしまいそうな微弱な灯りに照らされる染みついたボロな赤い絨毯、何が入っているのか分からない木製の戸棚、そしてチェストの脇には部屋の雰囲気に似合わない立派な造りの
人が20人も入れば誰一人身動き取れなくなってしまうような、誇張しても広いとはいえない牢獄。
そこにあまりにも場違いの、大きな寝台が置かれているせいで、より一層部屋が狭く感じる。
そんな古びた牢獄に5つの影があった。
男が4人と、【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインである。
男は、フードを深く被って黙したままのヒューマンが1人。残り3人は
「フフ、速やかに始めたらどうですかね、【剣姫】」
「こっちは高い金を出してテメエを買ったんだぜ?」
「何を今更躊躇ってんだよ。この前のショーでは散々いい声で鳴いてくれたじゃねえか」
「誰かに鳴かされるより、よっぽど自分のためじゃねえかぁ? なぁに、簡単なことだろう? 何せお前のすることはたった一つ——」
その強要されている内容とは、
「——オナニーをするだけなんですから」
「ッ」
男の嗤いを含んだ下劣な言葉に、アイズは半ば反射的に肩を震わせる。
誰が用意したのか、今のアイズはダンジョン内で常に鎧の下に纏っているワンピース型のインナーと青いスパッツが着せられていた。
記憶の限り、もともと着ていたインナーは『
ところが現状、こうして身に着けるべき衣を身に纏っている。
初めは何故服を用意して貰えたのか不思議だったが、
ここの連中は下卑た笑みという仮面を張り付かせた内側から、暗にそう囁いているのだ。
どうやらアイズはあのオークションで、この4人に買われたらしい。
命令に逆らう力を封じられ、魔法も使えないよう追い込まれている現状、闇取引があったのは間違いなかった。
決断を迫られてからアイズは、かれこれ半日近く踏ん切りがつかないでいた。
ソレをしてしまうことは、自尊心にかけても回避しなければならない気がしたからである。
「チッ、やーっぱりダメか。だから無理だって言ったんだよ俺は」
いつまでも行動を起こさないアイズを見て苛立ちを覚えた獣人の片割れは痺れを切らして、いっそ自分で犯してしまおうとズボンに手をかける。
……だが。
その前にもう一人の獣人がアイズの耳元で囁く。
「しょうがありません。ならば【剣姫】、貴女に
「……
ヒューマンの男は床を指さした。
「あそこに火のついた蝋燭があります。そうですねえ、あと半刻もしないうちに燃え尽きるでしょうが。ですが蝋燭が燃え尽きる前に、貴女が自ら消して見せたなら、我々は貴女を解放を約束しましょう」
「!」
予想外の安直な提案のせいで、アイズは目の前のヒューマンを信用できない。
思わず疑念をこめて聞き返す。
「……本当に、解放、されるの?」
「ええ勿論。ただし、炎の消し方は貴女の『
「なっ⁉」
アイズは驚愕と羞恥心で目を見開いて顔を赤くするが、ジッとしている場合ではなくなってしまった。
アイズは今、数々の
それこそレベル2、下手をすればレベル1の冒険者と変わらないほど弱体化させられているのだ。
なればこそ、脱出する方法はたった1つだった。
意を決したアイズは、恐る恐るスカートの中に手を伸ばす。
青いスパッツに手をかけて、今にも破裂しそうな羞恥心を抑え込みながら、おもむろに下着をずり下した。
「うっ……ううっ……」
アイズはこの上なく恥ずかしい思いに震えながら、
少し前まで
「オイ見ろよ、ホントに怪物のチンポを咥えこんでたのか?」
「ああ、流石レベル6の身体ってわけだ。回復力も並大抵じゃねぇな。もう処女みてぇなマンコに戻ってやがる」
血も涙もない肉欲にまみれた野次に、アイズは心を引き裂かれる思いだった。
「くっ、くぅうっ……」
男たちの感嘆と嗜虐に満ちた吐息から目を背けるように、アイズは自分の股へ手を伸ばす。
最後のプライドが邪魔をして震える手が止まりかけたが、それも刹那のこと。
蝋燭の炎がいつ消えるかわからない切迫した状況に後押しされて、秘所に指先を重ねた。