東方淫魔伝 作:スイセン
「アリスさんって、なんであんなにご主人様に執着するんでしょうね」
「……急になによ」
アリスがライカを地下に連れて行ってから数十分。まだ彼女たちが戻ってくる気配はない。
咲夜はレミリアを起こすために大図書館から出て行き、地下で何が行われているのかを見に行こうとした小悪魔は、パチュリーに止められて、仕方なしにいつもの司書としての業務を行っていた。
「だって、話を聞いた感じだと、アリスさんがご主人様のこと好きになる要素ゼロじゃないですか」
「そんなこと貴女が言う?」
自分のことを棚に上げて何を言っているのかと呆れかけたパチュリーに、小悪魔は満面の笑みを浮かべる。
「嫌だなー。私はご主人様のこと大嫌いですよ」
「その割にはセクハラ紛いのスキンシップを取っているみたいだけど? 司書の業務を放り出して」
「だって、可愛いじゃないですか。破滅を私に願いながら、平穏な幸せを求めるなんて。だから、優秀な使い魔としてご主人様を幸せにしてあげないと」
「その上で全部壊すってことね。いい趣味してるわ」
本をめくりながら、興味なさげにパチュリーが言葉を返す。
クスリと笑った小悪魔は自らのもう1人の、魔力すら繋がっていない主人に思いを馳せる。
弱っちい癖に生意気な態度な態度を取るところは大嫌いで、けど、本当は何もかもを怖がっているような子供っぽいところは可愛くて……。
そして、いつかは全てを台無しするであろうあの傲慢さと強欲さ、矮小さが、どこまでも愛おしい。
「私は壊しませんよ。だって、あれ、限界が近いでしょ?」
パチュリーの本を読む手が止まって、小悪魔を見た。
「へぇ、気づいていたのね」
「それはもう。パチュリー様には劣りますが、知識だけなら私もありますから」
ただの人間であれば今からでも平凡で幸せな人生を歩めたかもしれない。博麗の巫女を頼って外の世界に戻ることもできる。けれど、彼にはそれが許されない。生まれてきた時点で矛盾に満ちた彼は、いつかその矛盾によって自らを殺す。
哀れで、不憫で、不幸な人生。
その終わりを迎えた彼はどんな魂になっているのだろうか。きっと蕩けるほどに濃厚で、私好みの魂になっているのだろう。
頬を蒸気させ、恋する乙女のように熱い吐息を小悪魔は漏らす。
「ふふ、大嫌いで憎くて、忌まわしくて、不憫で哀れなご主人様……、心の底から愛してますよ♡」
この場にいない相手に対して狂愛を口にする小悪魔に、パチュリーは小さくため息を吐いた。
「間違ってるわよ」
「え?」
「さっきの言葉。アリスが彼に執着してるって。だって、彼女、基本的に物事に執着しないでしょ?」
「……まあ、そうかもですね」
小悪魔が持つ通りのアリスのイメージをパチュリーは口にする。
けれど、彼といる時のアリスは普段とは違って見える。それが人間的に言う、恋によって変わるなんて甘酸っぱく面白いものだと小悪魔は思っていた。
「アリスは流石ね。ちゃんと対策をしていたもの」
「は、はぁ……」
訳がわからずに小悪魔は相槌だけを打つ。その反応を面白がるように、パチュリーは小さく笑った。
「つまりね、逆なのよ」
「逆、ですか……?」
やっぱり訳がわからず、小悪魔は首を傾げる。
「けど、私も少しだけ彼のことは興味が湧いてきたわね」
魔女っぽい笑みを浮かべるパチュリーを見ながら、どこかお嬢様に似てきたなと思う小悪魔だった。
# # #
アリスの胸の先端から垂れる液体は、肌を伝って落ちる。
どうして。なぜ。なんで。
頭に浮かぶのは疑問と、気づきたくない答えだ。
「母乳が出るってこんな感覚なのね」
感慨深そうにアリスが呟くが、その言葉に反応する余裕なんてない。
アリスは俺とした時は避妊薬を飲んでいた。
だから、妊娠なんてするわけない。なのに、どうして母乳が出るのか。
妊娠していなくても母乳が出る体質の人がいるなんて聞くが、アリスがそうではないことを俺は知っている。
「だって、もしもって……」
震える声でアリスを非難するように口にしてしまった。
それにアリスは眉を寄せて、不快そうな表情になる。
「例え、あの話が本当だとしても貴方に批判される謂れはないと思うんだけど」
「でも」
「私たち、恋人でもなんでもないんだから」
「っ────」
アリスの口から出る冷たい言葉に、続けたい言葉は白紙になった。
その通りだ。俺とアリスは身体を重ねたとはいえ、恋人なんて関係ではない。
けど、俺は……。
なんて言葉を返せばいいのかわからない。言葉に詰まった俺に落胆するように、アリスは小さくため息を吐いた。
「続き話していいかしら?」
「……やめてくれ」
首を横に振る。
アリスが妊娠したということは、その男とどうなったかなんて想像に容易い。けれど、その事実をアリスの口から直接告げられるのは耐えられない。
「言ったでしょ。最後まで話すって。キスをしたところまでだったわよね?」
アリスはかがみ込んで、母乳が垂れる胸を俺の肉棒に押し付けた。
「キスを繰り返して我慢が出来なかった彼は、ズボンに手をかけておちんちんを露出させたの。皮が被ったままのそれが、つい見惚れちゃうような大きさで、それで私も我慢できなくなって、こんな風に、彼のを挟み込んであげて……」
アリスの双丘が俺の肉棒を包み込む。
「貴方にも一度やってあげたわよね。その時にとっても良い蕩け顔をしてたから……、男の人ってこうやって胸でされるの好きなんでしょ? 貴方が教えてくれたのよ」
ゆっくりと柔肉で擦り上げてくる。
「ぐっ……!」
嫌なのに、今すぐにやめてほしいのに、堪らなく気持ちいい感触が襲う。
「トロトロの母乳で動かしやすいわね。ふふ、気持ちいい?」
「きもちいいわけ、ないだろ……!」
どれだけ肉体を気持ちよくさせられても、いつものような幸福感も、満足感もない。
必死に吐いた言葉に、アリスはむっとした表情になった。
「……そ。まあ、いいわ。このまま話しをしてあげるわね。こうやって、おっぱいで挟みながら擦ってあげると、彼は腰を震わせるのよ。よっぽど気持ちいいのね。息を荒くして、必死に射精を耐えるようにしているの」
ああ、そうだろう。最高に気持ちいいに決まっている。今の俺がまさにそれを味わっているのだから。
「その姿が面白くて、もっと強く、こうやって激しくしてあげたら……」
一気にアリスのパイズリが激しくなった。
胸を上下に動かして肉棒の竿を擦り上げながら、亀頭の先端を咥えて舌先で舐めてくる。完全に搾り取る動きだ。
「んっ、ちゅ、れろ……、んふっ、これで我慢できなくなって、彼は私のおっぱいの中で射精するの。胸の中を汚い精液でベタベタにして、満足そうな表情を浮かべるのよ? 貴方はどうかしら?」
歯を食いしばって必死に射精を耐える。こんなので射精したくない。
そんな俺の表情を見てか、アリスが唐突に胸を離した。
「安心して。射精はさせないから」
「え……」
唐突に解放された事実に少し困惑して声を漏らすと、アリスはクスリと笑みを浮かべる。
「どうしたの? そんなに、残念そうな顔して」
「ざんねん、なんて……」
「話の中の男の人みたいに射精させて貰えると思った?」
見透かすような瞳を向けるアリス。
その目を見るのが怖くて顔を逸らしてしまった。
しかし、それを許さぬように俺の耳元で囁かれる。
「でも、ダメよ。この話の最後まで貴方は射精させない。これから、私が種付けされる話を聞かされながら、貴方はずっと射精を我慢させられるの」
怖いほど優しい声色のアリスの囁きの言葉が心を蝕んでいく。
今すぐにでもこの手錠を壊して、アリスを……。
何もかも手遅れで間違いな行動を頭に描いて、力なく項垂れる。
「それじゃあ、話の続きね。彼は私の胸の中に射精したんだけどね、それじゃあ全然満足できなかったみたいなの。私も彼の精液の匂いで身体が火照っていたから、誘っちゃったの。家にくる? って」
握りしめた拳が痛い。手錠で繋がれていなかったら壁を思いっきり殴ってしまいそうだった。
「そしたら、鼻息を荒くした彼が必死に頷くのよ。魔女の誘いにこんなに簡単に乗るなんて馬鹿よね」
クスクスとアリスは笑うが、俺には笑う余裕なんて一切ない。
それじゃあ、アリスは初めて会った見知らぬ男を家に招待して……。
射精はさせないが、刺激は与え続けるつもりなのか、アリスの手が肉棒に触れて、絶妙な加減で手コキを再び始める。
「森の中を入るってなった時は少し抵抗感があったみたいなんだけど、性欲には勝てなかったのかそのまま着いてきてくれて……、家に着いたら緊張した面持ちでドアを潜るのよ。私の家って人形がたくさん置いてあるじゃない? だから、最初はそれに驚いて少し怖がってはいたんだけど、私が一緒にお風呂に入ろうって提案したらそれも消えちゃったみたいで」
「……随分と積極的なんだな」
黙って聞いているなんて無理だった。
辛くて苦しくて、けど正しい言葉なんて何一つ見つからなくて、アリスを責めるような言葉を口にしてしまう。
それに対して、アリスは笑顔を浮かべた。
「酷い顔よ? そんなに悔しい? それとも、羨ましいのかしら?」
……ああ。羨ましく妬ましい。
これがアリスの復讐だというのであれば、それは正常に機能している。
肉体的な苦痛よりも、精神的なものの方が響く。フランによって付けられた傷よりも、今のアリスの言葉の方が何倍も痛い。
「私が服を脱ぎ始めると、じっと鼻息を荒くして目を釘付けにするのよ。股間をパンパンに膨らませてね。その様子が可愛くて、少し悪戯してあげたくなって、彼の手を取ってボタンに近づけたの。脱がせてって。そしたら、彼、震えた手で脱がせ始めるのよ。全然慣れてなさそうで……、聞いてみたら初めてなんだって」
「…………」
「だからね、脱がせ方を教えてあげて、ゆっくりと脱いでいくの。この今、付けている下着もその時のものって言ったらどうする?」
下着を見せつけるように、アリスが少しだけスカートを持ち上げる。薄い黒いストッキングの下からピンク色の下着が見えた。
「…………」
「答えてくれないの?」
「……最悪だよ」
「それは、よかったわ」
満面の笑みで頷かれる。
何がよかったのだろうか。俺が傷ついてだろうか。
「パンツを脱ぐ時なんか、顔を間近にして脱がせるものだから、肌に鼻息が当たってくすぐったかったのよ。そうやって、全部脱がして貰ったら、今度は私から彼の服を脱がしてあげるの。ズボンがパンパンに膨れていて、凄かったわ」
アリスの指先が亀頭に触れて、優しく擦り上げてくる。
もどかしい刺激に腰が浮きそうになった。
しかし、そこで刺激が止まる。徹底的に焦らしてくるつもりらしい。
「2人で裸になって一緒にお風呂に入って……、互いに洗い合ったの。意味は言わなくてもわかるわよね?」
「……ああ」
「皮付きの彼のおちんちんを口に含んで剥いてあげて、亀頭の裏のヒダの部分を舐めてあげたりしたら、彼、すごい蕩けた顔するのよ。そして、今度は私のおっぱいを鷲掴みにして、乱暴に揉みしだくの。慣れてない手つきだったけど、久しぶりだったのもあって私は簡単に濡れちゃって。……ねぇ、辛そうだけど、大丈夫?」
顔を覗き込まれて、そんなことを尋ねてくる。
時折、こうやって心配するように尋ねてくるのはきっと心配しているからじゃない。これに答えることが辛いことだと彼女は理解しているのだ。
「……大丈夫なわけないだろ」
だって……、俺にとって、アリスは……。
虚勢を張る気力すら湧かない。
「ふふ、可哀想だから、サービスしてあげるわ」
そう言うと、アリスはスカートの中に手を入れてストッキングとショーツを下ろした。
ピンク色のショーツは少しだけ湿っていて、アリスはそれを手に取ると、肉棒に被せる。
「今から、彼と私がセックスをするところを話すから、これで扱いてあげるわね」
アリスは滑らかな肌触りのショーツと一緒に肉棒を擦り始めた。
先程の手コキとはまた違った感触が襲ってくる。
「それで、続きなんだけど、彼の乱暴な愛撫ですら濡れちゃった私はお風呂の壁に手を付けて、彼にお尻を突き出したの。彼も意図はわかったんでしょうね。けど、初めてだから、困惑したようにしてて……、だから、指でおまんこを広げてあげて入れる場所を分かりやすくしてあげたの」
アリスは大きく吐息を吐いた。
「そして、とろとろに蕩けた私のおまんこに彼の初めてのおちんちんが入ってくるのよ。貴方しか知らないおまんこに、違う男のおちんちんが入って……、けど、私の中が気持ち良すぎたのかしら。入れてる途中で射精しちゃったみたいなの。暖かいものが中で広がっていって、振り向いたら彼は恥ずかしさと申し訳なさを混ぜたような顔をしていたわ」
「……っ」
「どうしたの? そんなに顔を歪めて? そんなに射精したいの? パンツもこんなにヌルヌルにして」
アリスが扱き続けているせいで肉棒からは我慢汁が溢れ、それによってアリスの手と下着はヌルヌルの体液まみれになっていた。
恥ずかしさやら感じてしまっている悔しさ、悲しさで何も言えないでいると、アリスは優しい笑みを浮かべる。
「仕方ないから、射精してもいいわよ。私が中出しされる話を聞きながら、私のパンツに精液を吐き捨てるのって興奮する?」
「するわけ、ないだろ……!」
そんなの、辛いだけだ。
「射精したくないならしなくても別に構わないわ。我慢できるならだけど」
アリスの肉棒を扱く速度が上がる。寸止めや焦らしなんて行わない。
「もちろん。あの後も続きはあるわよ。途中で射精しちゃった彼なんだけど、まだおちんちんは大きいまま。だから、私から動いて一気に奥まで入れてあげたの。そしたら凄い情けない声を上げたのよ。今の貴方みたいな感じかしら?」
「……っ、くっ……」
どうしようもなく気持ちいい。気を抜けば射精してしまう。
けれど、それは堪らなく嫌で。だから、必死に射精を耐える。
「射精したばかりで敏感なおちんちんを根元までおまんこで咥え込まれて、彼は暫く震えていたんだけど、少しして落ち着いたら私のお尻を掴んで、ゆっくりと腰を動かし始めたの。貴方とのセックスしか知らなかった私にはその拙い動きが新鮮で……、そして、貴方への少しの罪悪感でとっても感じちゃうの」
「ぐっ……、あ、はぁ……」
「そんな泣きそうな顔で我慢しないで射精したら?」
「い、嫌だ……」
ふーんとアリスは小さく呟くと続けを話す。
「次第に腰を振る速度も上がって、浴室に肉と肉がぶつかる音と、おまんこの中の精液が掻き混ぜられる音が響くのよ。もうすぐイクんだなってわかったから、彼に伝えてあげたの。中に出して、って。1度出されたら2度も3度も変わらないしね。そしたら、本当に遠慮なく、おまんこの奥までおちんちんを押し付けて、射精するのよ。びゅ〜、びゅ〜って。勢いよく。私を本気で孕ませようとしていたのかしらね」
「……ぅっ……」
射精を耐える辛さと、アリスから語られる話による絶望で感情がぐちゃぐちゃになる。
もう何もかも投げ出したい。全てがどうでもよく感じてきてしまいそうだった。
「お腹の下が熱くなって、あ、これ孕んだなって感じちゃうの。妖怪と人間の間には子供は出来にくいけど、濃厚な精液を子宮の中に吐き出されて、受精しちゃったって。だから、本当はすぐにでも避妊薬を飲まないといけないんだけど……、久しぶりのセックスがそれだけで終わるわけもなくて、お風呂から上がった後も続けるの。何度も何度も膣内に精液を注ぎ込まれるの」
虚な思考に、アリスの言葉が反響して聞こえてくる。
「抱きしめあってキスをしながら中出しされたり、私が乗って動いたり……、そしたら……、え、ちょっと」
困惑したようにアリスの声が止まった。
どうしたのだろうか。
「……本当に泣くなんて思ってなかったんだけど」
え……?
アリスの言葉で、自分が泣いていることに気づいた。涙を拭いたくて腕を拘束されてるせいでそれすらできない。それに、もう自分の感情を制御なんて出来そうになかった。
「アリス……」
懇願するように彼女の名前を呼ぶ。
「……本当にそんな辛かったの?」
「当たり前だろ……」
涙声で答える。
駆け巡るのは彼女との少ない思い出だ。決して多くなんてなくて、それでも彼女は俺の恩人で、そして、彼女が居なければ今の俺は存在できない。
だから、俺はアリスのことが……。
「だって、俺は……」
震える声で告げた。
この後に、なんて言えばいいのかわからない。
「アリスがいないと、ダメなんだ……、だから……」
あまりにも情けない告白。
色んな女性と関係を持っていてこんなことを口にするのだから首を刎ねられてもおかしくない。
けれど、全てが本心で、彼女達のことが好きなのは本当で、それでもアリスはやっぱり特別で。
「誰よりも、アリスのことが好きだから……」
大事なものが溢れ落ちた後で、手遅れになった後での、あまりにも遅すぎる告白に、アリスは無言で俺の手錠を外した。
「結局、最後まで射精はしなかったのね」
俺に寄りかかるようにして、床に押し倒したアリスは、顔を真っ赤にして吐息を漏らす。
「……そんなに私が好きって言うなら、証明して」
小さく呟くと、ずっと責められ続けてガチガチに硬くなった肉棒の上に跨って、アリスは一気に腰を下ろした。
久しぶりのアリスとのイチャラブ、本気セックス(主人公は子供モード)