東方淫魔伝 作:スイセン
「ぁ……ぅう……、ぁっ……」
小さく声を漏らしながら、快楽の余韻で震えてる咲夜。
秘部から噴き出た愛液がベッドだけでなく床すらも濡らしていて、堕とされたその顔は涙や涎で汚れている。
意識すら朦朧としている咲夜を見てながら、俺は大きく息を吐いた。
やっべ……。やっちまった。
おかしい。ここまでする予定じゃなかったのに。
気づいたら止まれなくなってた。
いや、そもそもなんであんなに乗り気になってしまったんだ俺は。
咲夜の感じる部分が手に取るようにわかり、彼女をイかせまくってしまった。
何回ぐらい達したのだろうか。この惨状を見る限り、1度や2度なんてものではないはずだ。
本番という一線は超えてなくても、アウトコース一直線だ。
俺が原因で生まれてしまった咲夜の痴態。
どう収拾をつけようとしたところで、ナイフで切り刻まれるのは確定している。
そして、今は咲夜から離れられないからナイフから逃げることすらも出来ない。
終わった……。まさか、細切れエンドとは。
「うわぁ、これは凄いですねー」
「ほんと、凄いことに……うひゃあッ!?」
ひょこっと隣から顔を出してきた赤い髪の悪魔に、驚きでアホみたいな声を上げてしまった。
「こ、小悪魔ッ!?」
「はーい。ご主人様の忠実なしもべ、小悪魔です♡」
小悪魔はきゅるんとあざといウィンクをする。
「なんでここに」
「なんでって、ご主人様たちの帰りが遅いからお嬢様が不機嫌になり始めて、誰かが様子を見に行くことになったんですよ。ほら、私って、立場はあの中だと1番下ですし」
だから小悪魔が様子を見に来たと。見に来たのが、レミリアじゃなくて本当に良かった。
「でも、なんでこの部屋が」
「廊下まで聞こえてましたよ。咲夜さんのあま〜い声♡」
「……聞き間違いじゃないか?」
「この状況見られておいて誤魔化そうとします?」
無理だよね。知ってた。
「咲夜さんのこんなに蕩けきった顔、初めて見ました。ふふっ、可愛い♡」
小悪魔は咲夜に近づいて、その胸を舐めた。
「ぁっ……」
「感度も随分と良好なようで。まさか、こんなに早く調教するなんて。流石です」
「めちゃくちゃ語弊があるけど、誤解ないし、申し開きも出来ないので許してください」
「けど、ここまでして本番はしなかったんですね」
「……そんなことするわけないだろ」
一瞬理性戻るの遅れてたら本番までしそうだったけど。ナイス俺の理性! けど、もっと早く戻れよ。戦犯だぞ理性!
「私の時にはしたのに?」
それを言われると何も言い返せない。
確かに小悪魔の最初は無理矢理のレイプだった。あの時は怒りに身を任せて……って、なんで、怒ってたんだっけか。
霧がかった記憶に困惑してたら、小悪魔が俺の耳元で囁く。
「今からでも遅くありませんよ。咲夜さんのこと犯しちゃいましょ?」
クスクスと誘うように。甘く蕩けるような声が耳元をくすぐる。
「咲夜さんの初めてを奪っちゃうんです。今なら抵抗もされませんし、記憶にすら残らないかも。そんな相手に無責任に中出しして、孕ませちゃいましょうよ。咲夜さんの中に貴方の印を刻み込むんです」
小悪魔の手が咲夜の秘部に伸びて、肉の割れ目を人差し指と薬指で広げる。
「このトロトロになったおまんこ。犯したくないですか?」
真っ赤な瞳が光って、脳の思考が奪われそうに……。
「……するか。バカ」
「あぅっ!」
右手で小悪魔の頭をチョップする。あ、手、再生してるじゃん。この状況だと喜びきれないが、当初の目的は完遂したようだ。
「悪魔の囁きなんて碌なことにならないだろ」
ここまでしておいての台詞ではあるが、レイプで本番までなんて小悪魔以外にやるほど腐ってない。腐ってないよね?
チョップされた頭をさすりながら、小悪魔が不満そうに睨みつけてくる。が、一転して、何か思いついたように笑みを深めた。
「……けど、この咲夜さんだと暫く動けないですね」
「まあ、そうだな」
「それって、困りません? だって、レミリアお嬢様は紅茶を所望しているんですよ」
「いや、それくらい俺が……って、俺も動けないのか」
そうだ。今は咲夜から物理的に離れられない。
咲夜とは接触してないといけない以上、俺が紅茶を準備するなんて無理だ。あと、俺が紅茶準備したらコップ投げつけられそう。
「もし、我慢が限界になったレミリアお嬢様がこの部屋まで様子を見に来たら困りますよね〜? もしかしたら、アリスさんも来るかも」
「……なにが言いたい?」
「ご主人様が私にお願いすれば、代わりに紅茶を淹れてきて差し上げましょう。ついでに他の皆さんへご主人様と咲夜さんが戻れない言い訳もしてあげます」
なんてありがたい話だろうか。ただ、そんなに美味い話を悪魔が無償で提示するなんて、あるわけもない。
「ただ、ご主人様の窮地を救うわけですから、それなりの対価はいただきますが」
悪い笑みを浮かべながら小悪魔は、いかがです? と尋ねてきた。
もとより選択肢なんてない。
「その対価ってなんだ? 寿命とかか?」
「いえいえ。ご主人様の精液をいただきたいだけですよ。だって、ほら、ご主人様が紅魔館に戻られてから私、ずっとお預けをくらってますから」
小悪魔はスカートの端を摘み上げる。
タイツに包まれた細く綺麗な脚が見えた。あからさまの誘惑とわかっていても、小悪魔のその魅力を一度知ってしまったいる以上、簡単に跳ね除けることなど出来ない。
「……わかった。そんなもんでいいなら」
「ふふ、契約成立ですね。それでは、私は紅茶の準備を……と言いたいところですが」
「先にやれとか言うなよ。時間ないんだろ?」
小悪魔とやってる間に制限時間を迎えるなんて本末転倒もいいところだ。
「そんなこと言いませんよ。私も後でゆっくりと楽しみたいですし。期待してますね♡」
「……はいはい。わかったよ。そんなこと言いたいわけじゃないだろ」
「ええ。ただの確認ですよ。私が紅茶淹れていいですよねって」
「それはいいって」
「いえ、ご主人様にじゃなくて……ね? 咲夜さん」
え? 咲夜?
小悪魔に呼びかけられて、咲夜はゆっくりと起き上がった。
「……ええ。大丈夫よ。悪いけど、お願いするわ」
「それじゃあ、私は行ってきますね。あ、その前に着替えだけ出しておきますね。動くの怠いでしょうし」
小悪魔は当たり前のようにタンスを漁って、咲夜の下着や着替え、タオルを用意していった。
なんで場所知ってるんだよあいつ……。
それでは〜♪ なんてご機嫌な様子で部屋を出ていった小悪魔。
「……いつから目を覚ましたんだ?」
「元々、目は覚めていたわ。ちょっと意識が朦朧としてただけ。小悪魔から軽く聞いてはいたけど、貴方から魔力を吸収されるとこんな感じなのね」
一体どんな感じなのだろうか。
自分が関与することだけにとても気になるところではある。
「びしょびしょね」
俺によって脱がされたドロワーズや、ベッドの周りを見て咲夜はため息混じりに呟いた。
「身体拭きたいからタオルくれる?」
「あ、ああ」
咲夜の様子は至って普通だ。先程まで意識が朦朧とするぐらいまで絶頂したとは信じられない。
それに怒っているという雰囲気も感じられなかった。これは細切れエンド回避か?
「ところで、聞きたいんだけど、私の体ってそんなに興奮するの?」
「ぶっ!! ばっ、ごっほ、ごっほ!」
あまりに突拍子もない質問だったせいで、唾が器官に入って思いっきり咳き込んだ。
「な、なにを急に……!」
俺からタオルを受け取ると、咲夜は服を脱ぎ始めたので慌ててそっぽを向く。あれだけ秘部を見ておいて、今更ではあるのだろうが。
「私の身体に興奮したのか、性欲が有り余ってるのか、どちらなのか気になったのよ」
「んなもの、どっちでもいいだろ!」
しかも、どっちも良い印象ないし。
「そうでもないわ。貴方の性欲が有り余ってるというなら少し困るもの」
「……それはどういう意味で?」
「カビって発生する前に綺麗にした方が楽なのよね。お嬢様に近づく害虫も一緒」
「咲夜さんの身体に発情しました!」
首にナイフを当てられたような感覚に、慌てて正しい答えを情けなく口にした。
「そう。なら、いいわ」
良いんだ……。自分の体に発情するような奴と24時間離れられない状況なのにいいんだ……。
「さて、それじゃあ、仕事を始めましょうか」
考えが読めない咲夜の言動に困惑していると、後ろから声をかけられた。
「随分と早いな」
「貴方に触れていれば時間を止めて作業出来るのよ。もっと早くに気づけばよかったわ」
「そうか。この状態でも能力は使えるんだったな」
「ええ。離れることはできないから、少し面倒だけどね。さて、なにからしましょうか」
立ち上がった咲夜は、なにをするのか考えるように顎に手を添える。
「……掃除の前に、料理かしら。そろそろ解体をしないといけないところだったし」
「解体? 豚とか牛でも飼ってるのか?」
「もっと身近な生き物よ。とりあえず移動しましょう」
身近な生き物?
鳥とか? それとも、犬や猫なんて言わないだろうな。流石に日本人的にそれらの動物を解体するところを見るのは抵抗あるぞ。
* * *
「……確かに身近だけどさぁ」
「鮮度も良くて、丁度よく脂も乗っている。とても健康的で良いお肉よ」
げんなりというか、ドン引きといった感じだ。
そして、哀れな食糧である身近な生き物。名も知らない女性に同情の視線を向けてしまう。
生物って人間かよ……。
猿ぐつわを噛まされて、目元を隠された20歳前後だと思われる女性。
置物のようにじっとしていた。本当に生きているのだろうか。
「普段だと時間を止めて下処理をするんだけど、貴方がいるからそれも難しいのよね。なるべく鮮度が良い状態で血抜きとかしたいんだけど」
「……耳も塞いであげてくれ」
自分が解体される時の話なんて聞きたくないだろ。
紅魔館のキッチンの奥の扉にはどうやら生の人間が飼育されているらしい。詳しいことは知らない。知りたくもない。
「大丈夫よ。パチュリー様の魔法で意識が朦朧としている筈だから」
「そうなのか」
だから、今から死ぬというのにこんなに落ち着いているのか。
「てか、吸血鬼って血を飲むだけじゃないのかよ。採血でなんとかならないのか?」
そしたら、血は永久に取れるし、悪いことだらけじゃないはずだ。
「お嬢様と妹様はね。けど、美鈴は違うもの」
「……ああ、そうか。美鈴って人肉食なんだな」
人間を食う。
その事実をこうやって見せられた時、俺は一体どういう反応をするのが正解なのだろうか。
「やっぱり助けたいって思う?」
「……いや、そうでもないさ」
嫌悪感を見せる、助けようとする。それが正常であるというなら、俺は既に異常だ。
犬や猫を解体されることは嫌悪感があったというのに、人間の解体と知ってもなにも思わなかった。感じなかった。
ああ。そっか。この人はついてなかったんだな。
ただそれだけしか思えない。
妖怪と関わりすぎた末路なのかもしれない。
「それは助かるわ。最悪、貴方を気絶させてから取り掛かることになると思ってたから」
「それより早くやってあげろよ。待たせるのは可哀想だ」
助けてあげることは出来ない。
けど、同情はする。だから、せめてあまり苦しまないように死んで欲しい。
「貴方は変わってるわね」
「なにがだよ」
「人間らしくないわ」
「……唐突な罵倒にとても傷ついた」
クスリと微笑む咲夜は、女の足元にバケツを置いて、ナイフを手にした。
「彼女の首、抑えてもらえるかしら」
「ああ。わかった」
女性の髪を掴んで首を固定させる。
その時、ピリッと手に電気が流れた気がした。
「嫌。死にたくない……」
猿ぐつわを噛まされてまともに喋れるわけがない。
なのにそうはっきりと聞こえた気がする。
そして、一瞬だった。女の首元に一線の跡が走って、一拍遅れて、血が噴き出した。
真っ赤な鮮血がバケツの中に注がれていく。
目の前で女性が死んだ。簡単に事切れた。
「それじゃあ、次は……」
咲夜の声が遠くで聞こえた。解体するための指示が飛んでくる。
それに従いながら、真っ赤な血溜まりを眺める。
徐々に解体が進んでいく彼女の身体。
死んだ彼女の目隠しが外された時、その瞳にはどうしようもない恐怖の色が浮かんでいた。
魔法で意識が朦朧としているのではなかったんだろうか。
そこでやっと気づいた。
あの時の電流はパチュリーの魔術を俺の能力が解いてしまったものなんだと。
なら、彼女は最後、苦しんで、恐怖して死んだ。
誰でもない、俺のせいで。
「はい。終わったわ。ここまでやれば妖精たちでも調理できるわね」
「ここまでくると肉だな」
綺麗に分けられて皮も剥がされて。
ぱっと見はただの肉だ。
「食べたい?」
「冗談言うなよ。まずいだろ」
筋ばってて、血生臭くて、人間が食べれるものじゃないはずだ。
俺の返答に、咲夜は目を瞬かせた。
「食べたことあるの?」
「え……?」
……あれ、なんで、俺、人間の肉の味を知って。
いや、気のせいだ。そんなことあるはずない。
「やっぱり貴方、変わってるわね」
「な、なんで……」
震える声で問い直す。それが戻らないきっかけになるとわかっていても。
「だって」
俺が必死に否定したい事実は、見つめてくる咲夜の言葉にによって簡単に崩された。
「解体してる時、お腹鳴ってたわよ」
主人公の精神がもうとっくの昔に終わってる件について。アリスで上げて、咲夜で下げて、妖夢で──
いつの間にか総合評価1100超えてました。とても嬉しいです。ありがとうございます。
お気に入り登録、感想・評価待ってます。