実験レポート
ヴィーナスアークに侵入しようとしたところ屈強な男たちに捕まえられて閉じ込められた。
電波ジャックがかけられているが私が独自に開発した電波ならば問題ない。
ここから通信しつつ、ヴィーナスアークの内部データをハッキングしていく。
早乙女あこが海外ロケ中の出来事である。
滞在中のホテルの部屋の扉を開けると水色とピンクのお団子ヘアの少女がいた。
「あこちゃん、きちゃった」
「きらら!」
ピンク色のあどけない瞳を潤ませながら花園きららは後ろで手を組んでいる。
「『あこちゃん、きちゃった』 …… じゃあないですわよ! シャアアア !」
あこは羊の表情できららの真似をしたかと思うと猫の顔になってきららを威嚇する。
「あこちゃん、羊になったり、猫になったり忙しいよ。そんなに怒るとモォーってなって牛になっちゃうから、メェー !」
きららは人差し指を頭の上に2本立てた。
「誰のせいだと思ってるの ……」
あこは呆れて額に手を当てる。
「ダメ …… だった ?」
きららが上目遣いに両手の平を顎に当て、天使のような瞳を向けられる。わざとらしいが無邪気などこか憎めないその仕草に、あこはなんでも許してしまいそうな気分になる。
「…… はあ、とりあえず上がりなさい」
「やった!」
「まだ、ここに勝手に来たことは許しませんわよ」
あこはきららに釘を指す。しかし、きららにとってそれは承諾の意と一緒だったし、いつもなし崩しになんだかんだあこは許してくれると感覚で理解していた。それはそれとして『まだ』許していないということはこれから許すんだという思考がきららの喉元まで出かかったが、虎の尾もとい、猫の尾を踏みかねないことはダブルミューズとしての長年の付き合いで理解できていたのでやめた。
「だいたい、いつもあなたは突然やって来て、いつも場を掻き乱して …… うんぬんかんぬん」
文句をいいながらもティーポッドでお茶を蒸らし、お菓子も用意していく。
「今日突然ロケ地に来て、一緒に共演したいって言い出して、監督がOK出したお陰で台本考え直すこっちの身にもなってくだだいましてよ」
「えへへ、ごめん」
本格的にティータイムの準備をしているあたり長居させる気満々だし、機嫌のいい証拠なのできららはニヤニヤが止まらなかった。
実際、あこは初めての場所での海外ロケで寂しかった。当日、カチンコチンに緊張していたところに現れたのは天真爛漫に乗り込んできたきらら。監督がそれを気に入り2人で撮影することとなったのだった。あのロケは2人だったからこそ乗り越えられたと言える。それを本人に言うと調子に乗るから言わないが。
「本当にあなたって人は ……」
怒ろうとしているのに笑ってしまっていた。
あこは蒸らした紅茶をカップに注ぐ。湯気が鼻孔をくすぐった。これはとある人にもらった白い花を粉にして作った紅茶。
(あれ、視界が霞んできましたわ)
最初は湯気のせいだと思ったがそうではなく、瞼が段々と重くなってくる。
自分の思考の境界が曖昧になってきた。
あこへの暗示が発動する。
(あれ、なんだか、頭がぼーっとして)
彼女の目から意思の光が失われる。
虚ろな緑色の瞳がきららを捉える。
「できましたわ」
「わーい」
きららはソーサーを左手にカップを右手に持ち香りをまずは楽しむ。
とても落ち着く香りだった。
(なんだか、急にあこちゃん静まったなあ)
あこはただ静かに、こちらに微笑んでいる。
「あこちゃん、なんかへんじゃない?」
「そうですか? 私はいつもどおりですわ」
「ふうん」
きららは少し訝しみながらも紅茶を飲む。
「おいしい!」
ずっと飲み続けていたい美味しさ。ずっと …… ずっと。
(なぜかエルザ様にはあこちゃんのところに行くの止められたけど、来て良かったあ)
心が幸福感に満たされて頭がふわふわしてきた。
あこは一気にきららが紅茶を飲み干していく過程を見守る。そして彼女のピンクに輝く瞳からどんどん光が失われていった。
飲み終わって机にカップを置く頃にはきららは虚ろな目でどこかをぼーっと見つめていた。
「花園きらら、服を脱ぎなさい」
「…… はい」
あこの命令にきららは素直に従った。
ヴィーナスアークの制服を脱ぎ一糸纏わぬ姿となる。
「ベッドに寝転びなさい」
「…… はい」
綺麗な白い肌の上にあこは淫紋ある体を重ねる。
「…… ん、あ、あ」
局部同士を擦り付けるときららの口から空気が漏れ出す。ただ無反応で虚空を見つめている。
「ん、ああ、ああん、あれっ、あ、あこちゃあん、あ、あ!」
体に快感が蓄積されていくと共にきららは嬌声を大きな声で上げ始めた。
「あ、あ、ああん、メェー、あこちゃん、あこちゃん」
「なんですのきらら」
きららは目の前で悪戯な笑顔で体を擦る親友の名前を叫び続ける。
栗色の髪の毛が口に入るのも厭わず快感を貪る。むしろ唇であこの髪を転がしていると甘くさえ感じた。
「キャロラインが草を食べる時ってこんな味がするのかなあ」
「私の髪は草ではありませんわ! シャー ぁあ、あん」
あこは怒るが、擦り付けている局部からの快感に書き消されて尻すぼみな怒りかたになってしまったのは。
「あこちゃん、笑うか怒るかどっちかにしないとメェーだよ」
「全く、誰のせいでそうなったと、思ってるんですの!」
あこはさっきよりも強く、より激しく局部を擦り付ける。
「あこちゃ、メェー、メェーなの!」
きららの体が跳ねる。あこはそれを押さえる。お団子ヘアの髪の毛は青とピンクの川の流れを作り、ベッドで散乱している。あこが上で押し付ける度、きららが下で悶える度、それはさらにひどくなっていった。
互いに光のない虚ろな目を交わしながら、2人は快楽に溺れていく。そして、あこと同じ淫紋がきららにもうっすらと浮かび上がってきていた。
「今から5つ数えますわ。1つ数えるごとにどんどん快感が高まっていく。いいですか。いち」
あこが数を数えた瞬間、2人の感じていた快感がさらに高まる。
「あ、こしゃん、しゅごっ」
きららの舌の呂律がだんだん怪しくなってきた。
「に」
「あしゃ、あしゃああしゃあんんんん」
まだ辛うじてあこ自身の名前を叫んでいることはわかった
「さん」
「あっ、ああっ、あ、ああああ !」
ついにきららはあこの下で嬌声にあえぐだけになった。こちらへ口を開けてまるでねだるかのようにこちらへ光のない目を向けている。
「よん」
もうすぐ彼女も人形になる。そんな彼女が可愛かった。しかし、それを素直に言うと後で調子に乗りかねないから言わない。代わりにあこは優しく笑って、きららへやさしく口づけをした。
「あっ、あこしゃん、ちょうだい !」
これ以上ないほど目の前のきららは顔を蕩けさせている。あこの背中がゾクゾクと震える。最後の数を数えるため口を開いた。
「さあ、一緒にイきますわよ ! ごおおおおお!」
「あ、らメェええええええ !」
互いに声をあらん限りにあげてイった。
余韻が2人を包み、互いに笑った。
「にゃ」
「めぇ」
猫と羊の鳴き声が交わされる。それを合図にするかのように再び2人は激しく肌を重ねあった。
花園きららにはくっきりと淫紋が刻まれ、2人は光を失った虚ろな瞳を交わしあうのだった。
次回更新は9月4日です。次回のターゲットは双葉アリアちゃん。
お楽しみに!
8月のマリーナに滑り込み。
きららちゃんはあこちゃんのをなんだかんだで支えるパートナー。逆もしかり。いいコンビです。