実験レポート
以前発見した二つの石。それはまるで降って湧いたように現れたという。あらかじめ撮っておいた映像を確認してみると、本当に突然現れたとしか形容しかないものだった。引き続き解析しつつ、計画をすすめていく。
とある緑の多い温泉街。そこではテレビのレギュラー番組の撮影が行われていた。
「私たちのアツい、アドベンチャー活動! アドカツ! また来週!」
七倉小春と早乙女あこの2人は並んで手をグーに掲げて番組の終わりを告げる。
ディレクターがお疲れさまでしたと声を出す。
2人もお疲れ様と返した。
「さあ、小春!」
にっこりと顔を覗き込んでくるあこ。
彼女のオレンジ色の長い髪がきらきらと揺れる。
「午後からはオフ! 行くわよー!」
あこは小春の手を取り、町へ走り出した。
「待ってえー」
スタッフ全員に挨拶を交わしながら、「楽しんでおいで」との言葉を受け、2人は駆け出した。
丘を越え、町へようこそと書かれた看板の前を走り、2人が今日止まる旅館にたどり着いた。
荷物という荷物もないので受付を済ませ、足早に汗と土を流すため脱衣所へ入る。
「ここの温泉は美肌効果がありますのよ。これですばるきゅんの理想の女性へとー」
妄想するあこをよそに小春はてきぱきとコインロッカーに貴重品と服を入れる。ポシェットから温泉用の赤ぶちの眼鏡を取り出してかけた。
「あれ……」
小春は視界に突然違和感を覚えた。視界が歪む。度数が合わないのだろうか。そんなはずはない。この前変えてもらったばかりなのだ。頭がもやもやとしてくる。
「あ…… だめ……」
小春の頭の中に声が響く。それは小春の思考を奪う。彼女の目から輝きが失われた。
「にゃあ! なんでかなたの野郎の顔が浮かびますの…… にゃにゃにゃあ! あれ、小春?」
裸のまま固まって動かない小春にあこは声をかけた。
「いや、なんでもないの。そういえばさっきね」
小春はゆっくりとあこの顔を見る。そして、ポシェットから新たに取り出したのはなんてことないねこじゃらし。
「これは…… にゃにゃにゃ!」
小春があこの目の前でゆらゆらとねこじゃらしを左右に振ると、あこの本能が反応した。
「んにゃ! 」
彼女は肉球で左右に揺れるそれをパンチする。
「にゃにゃにゃ! …… はっ!」
我に返る。
「もう、何してるんですの! 小春!」
シャーとあこは威嚇した。
「だって、あこちゃんかわいいから」
「もう……」
たまに小春はこうやって意地悪をする。
あこはそっぽを向こうと首を振った。
「ふんっ…… ってあれ?」
はずだった。
「あこちゃん……」
小春が色っぽく見つめてくる。その頬は赤く染まり、唇が近づいてくる。
「にゃ?」
唐突のことにあこの頭がパニックになる。
小春の目は虚ろで輝きがない。
「にゃあ~」
小春の瞳に思考が吸い込まれ、あこの瞳が緑に染まる。
「ん、くちゅ」
赤い唇が接触する。小春の両手があこの手に添えられる。
「う、うにゃ」
あこはそれに抵抗しない。むしろ、それを求めた。
脱ぎかけてた服に手をかけられる。
なされるがまま、あこの服が下に落ちていった。
互いの唇から唾液が糸を引く。
「あこちゃん…… 中へ入ろっか」
「…… はいですわ」
そして、2人の美少女の人形は湯煙の中へ入っていった。
中には人がいない。いくつかある湯船の1つに白い花が浮いている湯船があった。
その中で小春はあこを人形にするため互いの局部を擦りつけていた。
「にゃ、にゃあー」
座っているあこは猫のように喘ぎ声をあげ続ける。
温泉の温度と小春の淫紋から伝わる快感が座らされた状態の彼女の体を刺激する。
長い髪が温泉に浸かるのも気にせず、快感をあこは求める。
目の前の彼女は意地悪そうな顔で的確に自分の気持ちいい場所を触ってくる。
肩口に浸かるか浸からないかのお湯に自分というものが溶けだしていくようだった。
「…… 小春…… だめ」
自分が自分で無くなっていくことにあこは言葉を告げるのが精一杯だった。
それを聞いた小春はさらに擦り付ける体を激しくする。
「にゃあ!」
あこの口が大きく開けられ、彼女の八重歯がのぞく。
「もっと欲しいでしょ、気持ちいいでしょ」
「は、はい、ですわ」
あこに否定する理由は無かった。否定する思考は無かった。
「じゃあ、5つ数えるね。数えるごとにだんだんと気持ち良くなってきて、5つ数えると最高に気持ち良くなるよ、あこちゃん。いち」
「にゃ、にゃあ!」
「に」
抜け出そうと手を伸ばすが、その力は体のどこにも入らない。
「さん、あこちゃん、かわいい」
「にゃあ!」
あこは抵抗できず、目の前の気持ち良くしてくれる彼女に全てを任せる。
「よん」
「にゃ、にゃああ、早く」
目の前の猫が催促してくる。その様子をいじらしく、目を細めて、見つめた。
「いいよ、あこちゃん」
小春は最後の数を数えるため口を開く。これで彼女は完全なお人形。
「ごぉ! う、くうううう!」
小春の体に快感が駆け抜ける。
「にゃ、にゃああああ!」
あこは頭を天井にのけぞらせてイく。
そして、放心する。ゆっくりと自分を抱きしめてくる彼女を見つめた。
「小春…… 後でベッド行きましょう」
「ほんと、あこちゃんかわいいんだから」
ここで続きをやるには固い。そうして立ち上がった2人からはらりと白い花びらが落ちる。そして、緑色の何かも一緒に転がった。
「ん、これは……」
あこはそれを虚ろな輝きが無い瞳で捉え、拾い上げる。
それは何か忘れたものを思い出させてくれそうな気がする。そんな気がするきらきらとした石だった。
「まあ、いいですわ」
あこは心に引っかかる何かを無視して、石を握りしめた。
これから朝まで気持ち良くなるのだ。記憶が無くなるくらいに、気持ち良く……
次回更新は7月17日です。次のターゲットは香澄夜空ちゃん。お姉ちゃんのほうです。お楽しみに。
少し投稿時間遅れてすみません。