※この作品はR-18です。

七国漫遊紀行   作:うさみの

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罪人と星の導き ③ (エウルア)

「あのー…エウルアさん?」

「…? なによ」

「いや確かに恋人とは言ったけどね? さすがに即ベッドインはちょっと展開早すぎると思うんだけど…」

 

 俺に馬乗りになって上半身から服を奪い取ったエウルアが、怪訝そうな表情を浮かべる。

 俺がエウルアの想いに応えて、それに感極まった彼女が泣き止むまで抱きしめることしばし。まさかそのままベッドに押し倒され…もといぶん投げられるとは思ってもみなかった。

 普段から舞うような軽やかさで大剣を振るうその膂力と瞬発力は流石の一言で、俺に抵抗の余地はなかった。普通に力負けしてちょっと悔しい。

 

「恋人って、こういうこともするものなんでしょ? モナとだって…」

「いやそうなんだけどね? そういうのはもっとこう、段階を踏んでからというか…」

 

 胸板をぺたぺたと触りながら、エウルアは「何をいまさら」みたいな表情。

 恋人になったからって、そうのっけからすぐにシないといけないものでもないと思う。いやモナの時は結果的に合意の上だったとはいえ思わず襲っちゃったわけだけど…。

 が。

 

「…そんなの知らないわよ」

「えぇ…」

 

 一蹴された。

 

「私にそういう『普通』は期待しないでよ。遠い世界のことすぎて、 恋人同士がどうするかなんて想像すらできなかったんだもの」

「あぁ、そういう…」

 

 違った。言葉通り知らないだけだった。

 思えば幼くして家を出て、身近な友人もアンバーくらいしかいなかった身だ。貴族の作法は知っていても、恋愛の作法のように友人関係などから仕入れるような知識には疎いのも仕方ないか。

 

「…それで、段階って?」

 

 少しばかりしゅんとした表情で、エウルアが促してくる。

 普段の毅然とした態度とは真逆の、まるで無垢な子供のような振る舞いは…正直かわいいと思ってしまう。本人に言ったら絶対恨まれるだろうけど。

 

「まずはハグとかキスとか…」

「じゃあハグはさっきしたから、次はキスね」

「別にさっきしたからとか、区別する必要はないよ。 ほら…」

 

 のしかかられた体勢のままそっと手を引いて胸の内へかき抱くと、おずおずと体重を預けてくる。

 ふわりと漂う、ミントのような清涼感のある香り。

 

「…ちょっとひんやりするね」

「体温低めなのよ、私。 氷元素の感受性が高いせいだと思う。 …冷たかった?」

「ううん。 これはこれで」

 

 のしかかられる体勢でぎゅっと抱きしめると、女性らしい柔らかさの奥に鍛えられた筋肉のしっかりとした硬さが感じられる。モナの華奢な体とは違う、鍛えあげられた戦士の抱き心地だ。

 大きく開いた背中の素肌はひんやりとしていて、滑らかな肌は触れているだけでも心地よい。どうやら冷たいのは肌の表面だけで、二秒も触れればその場所には俺の体温が移り、肌の奥のエウルア自身の体温と混ざって跡のように残る。まるで薄氷を溶かしているみたいだ。

 普段から目を引く双丘の、むにゅっと潰れる魅惑の感触…からは、がんばって意識を逸らす。力業で押し倒されたとはいえ、今伝えたいのは欲情じゃなくて愛情だ。鎮まれ俺…。

 

「君は…温かいわね」

「そういえばエウルア暑いのが苦手だったっけ?」

「確かに涼しいほうが好きだけど…これは、嫌じゃないわ。 うん、悪くない」

「そっか」

 

 抱き合ったまま背に触れ髪を撫で、他愛もない会話を楽しむ。

 

「…こうして抱きしめられるなんて、いつ以来かしら」

「アンバーとかは?」

「アンバーにも飛びつかれることはあるけど、こうやって頭ごとっていうのは覚えがないわ。 背だって私の方が高いし。 …もしかしたら、両親にだってされたことないかも」

「これからはいつでもしてあげるからね…」

「…この歳で私を子供扱いする気? この屈辱、忘れないわよ!」

 

 思わず抱きしめる腕に力が入る。胸元でふんと鼻を鳴らすエウルアが愛おしい。

 

「別に子供扱いしてるわけじゃないけど…知らない? 恋人には、好きなだけ甘えていいものなんだよ」

「…そんなの、はしたないじゃない。 そんな醜態…」

「はしたなくていいんだ、エウルア。 綺麗で見栄えのいいものばかり見せるのが家族じゃないよ」

「……」

 

 実家からは礼儀だのしきたりだのを求められて甘えなんて許されなかったのだろうが、ウチは違う。

 今まで甘えてこられなかったぶん、たくさん、とことん、徹底的に甘やかしてやらねばと使命感に火が付く。

 

「辛い時は頼っていい。 寂しい時は甘えていい。 別に辛くも寂しくもなくても、頼っていいし甘えていい。 それが家族で、今日から俺がエウルアにとってのそれだから。 むしろそういう姿を見せてくれるほうが嬉しいかな」

「……ずるいわよ、そういうの。 …ふん、覚えてなさい!」

 

 腕の中から拗ねたような声をあげるエウルアに、思わず笑いが漏れる。

 

「…ねぇ」

「ん?」

 

 呼びかけに応じて抱きしめる手を緩める。と。

 

「んっ…」

 

 おそるおそるといった感じに、そっと唇を奪われる。

 まさに口付けという言葉がふさわしい、ただ唇を微かに触れあわせるだけのバードキス。エウルアのような成熟した大人の女性には似つかわしくないようにも思える、児戯にも等しい拙(つたな)いキス。だがそれでもきっと彼女には、生まれのせいで諦めざるを得なかった特別なことのひとつで。

 感触を確かめるように、感慨に浸るように、たおやかな指が唇をそっとなぞる。

 

「…これが、キス…」

「うん」

「…もっと、してもいい?」

「いくらでも」

 

 ふたたびエウルアと唇を合わせる。軽く触れては離れ、間を置かずにまた触れる。

 言葉のない、口先だけの睦みあい。そのひとつひとつで、エウルアに伝えていく。

 もう俺との間では、罪人だからと諦めなければならないことなんてないんだと。

 今まで諦めていたことだって、これから取り返していけるのだと。

 

「ん…んん…っふ♡ ふーッ…んっ… む♡」

 

 俺が軽く唇を吸えば、エウルアもそれを真似る。舌先で唇をつついてみれば、彼女も負けじと唇を舐めあげてくる。そうやって少しずつ少しずつ、いろんなキスを教えていく。

 五回六回と繰り返していくたびに拙さは消え、それと反比例するように吐息には艶が混じり、触れている時間が長くなっていく。

 

「ん♡ …ちゅむ…っはッ♡ はぁっ…ぁむん♡ れちゅ…ちゅずっ…んぐ♡ っはーっ…はぁ♡ …ぁんむ♡」

 

 回数が両手の指を超える頃には、さっきまでのたどたどしかったエウルアはもういない。タガが外れたように、情動か、あるいは本能のままに唇と舌で愛を求める姿からは必死さすら感じられて、それだけ求めてくれるのが嬉しくてついこちらもキスに熱が入る。なんだか雛に給餌する親鳥みたいな気分だ。

 こんなに愛情に飢えてたんだなぁ…なんてぼんやりした頭が変な納得を覚える頃になって、ようやく唇が離される。

 

「…はッ♡ はぁっ♡ ダメ…やっぱり段階なんて踏んでいられないわ」

 

 舌を出し、唾液の糸を垂らして呼吸を荒げるエウルアは、普段の貴種らしい気品ある佇まいからは想像もできないほどに艶めかしい。

 至近距離で食い入るように俺を見つめる黄金の瞳の奥から、ぞっとするほどの愛欲と渇望が伝わる。今までの束縛の反動なのか、解き放たれた彼女の欲求の強さに思わず喉がごくりと鳴った。

 

「んむ…♡ ちゅ…ん♡ ッは♡ はぁ…♡ 君が言ったんだからね? はしたなくてもいいって」

「エウルア…」

「私だって、君が欲しいの。 モナとはシてるのに私はお預けなんて、許さないんだから!」

 

 酒の力を借りたさっきの告白と同じセリフ。だがそこに籠る情念はまるで別物で。

 ハグとキスだけですっかり理性が溶けた様子のエウルアが、熱に浮かされたような表情で自身の背中に手を回す。パチン、と胸の下を締め付けていたベルトが外され、垂れ下がる。

 ふぅっ♡と一際深くて熱い吐息とともに、圧迫から解放された巨乳がゆさっ♡と揺れた。

 

「…最後まで、して。 私なら全部、あげるから」

 

 俺の腰に跨ったまま、エウルアがするすると服を脱いでいく。

 首元からベルトとネクタイが、右肩からは『神の目』のついたショールが、そして最後に白いシャツが脱ぎ捨てられていく。白と青…旧貴族の色で構成された、優雅さを表すようなそれらのパーツを取り払って現れるのは黒一色の無骨とさえ言えるホルターネックのレザースーツ。

 起伏の大きいボディラインに沿ってぴっちりと仕立てられたスーツはエウルアの肉感的な美しさを強調し、光沢のある黒いレザー生地はエウルアの新雪の肌をより艶やかに際立たせている。

 鎖骨のあたりから正中線に沿ってへそ下までがシースルーの生地になっているのは騎士装としてはあまりにも扇情的で、それ自体は見慣れているはずなのに思わず生唾をのむ。

 

「ほら…触って」

 

 エウルアのひんやりとした手に導かれて、右手でそっと胸に触れる。手のひらに収まりきらないたっぷりとした巨乳の輪郭をなぞるように指を這わせる。

 生地は革のような見た目とは裏腹に非常に柔軟で、指の腹で軽く押し込むように揉めばその奥に秘められた柔らかな乳肉の感触が感じられた。

 

「どう? モナと比べて」

「ん゛っ!また答えづらいことを…!」

「っふふ、ちょっとした『復讐』よ。 私ばっかり君に心乱されるなんて、不公平じゃない」

「…うーん…服の上からじゃちょっと比べられないかなぁ」

「言うじゃない。 意趣返しに挑発しようってわけ? いいわ、乗ってあげる」

 

 互いの軽口に笑いながら、エウルアがホルターネックの部分を外す。

 ほっそりとした指先が、胸のカーブにぴったりと合った生地を下ろしていく。あらわになっていく白い胸元に自然と目が吸い寄せられ、やがてその豊満な果実が ばるんっ♡ とさらけ出される。

 形の整った、見るからに張りのある美巨乳。バストの豊かな質量をしっかりと鍛えられた胸筋が支え、重力に逆らってつんと聳(そび)える魅惑の山の頂上には楚々とした色素の薄いピンクの乳首が載っている。

 

「ぉおぉ……」

 

 視線が釘付けになり感嘆の息を漏らした俺を見て、エウルアがにやぁっと笑った。

 

「…へ~ぇ? 随分と気に入ってくれたみたいね。 今、すごい目つきしてるわよ?」

「そりゃもう…これを前に冷静でいろって言うほうが無理でしょ…」

 

 目がギラついている自覚はある。なにせここ数日、散々近くで見せつけられていた肉体がいま目の前に晒されているのだ。さっきから興奮で喉が渇いて仕方ない。

 震える手で再び胸に触れる。今の今まで服の下に秘められていたからだろうか、手や背中のひんやりした肌とは違い、エウルアの火照りが生で手のひらに伝わってくる。

 服の上から触った時とは比べ物にならない柔らかさのそれを、掬い上げるように優しく揉む。その素晴らしい張りのせいかそれとも個人差なのか、もっちりとした果肉はモナよりもほんの少し硬めで、揉みこむ指を弾力で押し返してくる生意気もちぷるおっぱいの感触に夢中になる。

 指の腹や手のひらで乳首をくすぐると、エウルアはむずがるように身をよじらせる。普段は冷たく凛々しい孤高の騎士の彼女が今、俺の指先ひとつで甘える乙女の仕草になっている。その事実が何より俺を昂らせた。

 

「ん…無駄に大きくなって邪魔だったけど、こうして復讐に使う機会があるなんてね。 …ふふ、初めて役に立ったわ」

「これが無駄なんてとんでもない!」

「だって本当に邪魔なんだもの。 剣を振るにも足元を見るにも邪魔になるし…せめてアンバーくらいの大きさだったらって、何度思ったか」

「…それ本人には…?」

「ふふ、言ったらしばらく拗ねてたわ」

 

 この美巨乳と比較されて、あまつさえ羨ましいなんて言われたアンバーが不憫でならない。これは恨んでいいと思うよアンバー…。

 

「んっ…♡ ぁ…これって…」

 

 胸への愛撫に身を悶えさせていたエウルアが、ふと何かに気付いたように真下に目を向ける。

 

「このカタいのって…」

「うッ…く!」

「そっか、これが…」

 

 体の下で硬く勃起した俺の男根の感触を確かめるように、ぐにっ♡と尻肉が押しつけられる。割と最初からガチガチではあったのだが、ここにきて愛撫にくねる腰と押し付けられる尻肉の刺激に思わず股間がびくっと反応してしまったのに気付かれてしまったらしい。

 跨(またが)る位置を後ろにずらし、エウルアの手がズボンの上からこわごわと陰茎を撫でる。

 

「ぁ、硬くて熱い…それにおっき…こ、これが中に入るの? 剣の柄(つか)くらい太いんだけど」

 

 驚きの声を漏らしながら、エウルアはおずおすと俺の下半身を脱がせにかかった。

 跳ね起きるようにぶるんっ!と眼前に飛び出た勃起ちんぽに小さく息を飲みながらも、意を決したようにそろりと手を伸ばす。

 右手が初めての感触を確かめるようにペニスに触れ、左手ではどこか不安げに自身の下腹部を撫でさする。

 だんだんとエウルアの息が上がっていく。ひと呼吸ごとに彼女の発情が高まっていくのがわかる。ごくりと喉を鳴らしたのが俺にも聞こえた。

 

「これが入る…入る、のよね。 モナでも大丈夫なんだし…」

 

 自らに言い聞かせるように、うわごとのように呟いて、エウルアが膝立ちの体勢をとる。ふッ♡ふッ♡と荒い息で、服の縫い目に巧妙に隠されたクロッチファスナーを開ける。開いた隙間からぱたたっと雫が垂れ落ちた。

 

「…ふーッ、ふーッ♡♡」

「ちょ、ちょっと待って! 最初はちゃんとほぐさないと痛…」

「待てないわ。 大丈夫、痛いのは慣れっこだか、らっ…」

 

 俺の制止も聞かず、情欲のままにペニスを入口へとあてがうエウルア。じゅわりと愛欲の熱に亀頭が沈み込む。そして──

 

 ぐっ…♡ ずにゅううぅぅっ♡♡

 

「ふぐ…ッ…!」

 

 エウルアの未開の秘肉が、ほとんど強引にペニスを飲み込んだ。

 

「うおぁ…! キツ…っ…!」

 

 五日ぶりの、ペニスへの強い快楽刺激がちりちりと脳髄を炙る。

 濡れてはいてもほぐれてはいない、まだ硬い膣壁を無理やりかき分けていく抵抗感はモナの比ではない。多少の愛液と俺の先走りでは潤滑が足りず、半分ほどを飲み込んだところで動きが止まった。

 しっかりとした筋肉の下地(インナーマッスル)があるせいか、膣肉の暴力的なまでの締め付けは痛いほどだ。

 そしてエウルアは、

 

「ぐぅ、ふぅッ…♡ やだ、これ、あつっ…♡」

 

 破瓜の痛みでなく、秘肉をかき分ける異物感でもなく、どうやら胎内に初めて受け入れた肉槍の「熱」に一番感じ入っているようだった。

 

「はぐッ…♡ うぅっ♡ お、なか、とけ…っ♡♡ ぐぅ…ッ♡♡♡」

 

 引き締まった腹筋が びくびくっ♡と震え、そして弛緩する。食いちぎらんばかりだったちんぽへの締め付けから少しだけ力が抜け、膣襞から熱い蜜がじゅわぁっ♡と染み出して、残りの半分がゆっくりすぶずぶとぬかるみに埋まっていく。

 

「だ、大丈夫? 痛くない?」

「うぅっ♡ ふっ…♡ ふぅっ…♡ へ、平気よ。 ちょっと力が…入らない、だけ…っう♡」

 

 うずくまるように背を丸め、胸板に倒れ込むようにして息も絶え絶えな様子はどう見ても平気ではない。

 だが、頬を赤らめ荒く息をつくエウルアの表情は、とても痛みに耐えているようには見えない。ただ未知の感覚に戸惑い、溺れているように見える。

 まだ愛撫すらしていない、快楽を得るどころか挿入の準備すらできていないはずの処女膣にはあまりにも酷な運動だったはずなのに。

 

「…もしかしてだけど、モナに赤い薬渡されなかった?」

「ぅ…ふ♡ ふーっ…♡ …わかってるなら、言わないでよ…っ♡ 」

 

 恥ずかしかったのか、ぎゅうっと膣肉が締まる。

 心当たりはあった。

 襲われ待ちしていたあの日のモナが自分自身に使っていた媚薬。破瓜(はじめて)に痛みを感じなくなるというアレを、あらかじめエウルアにも渡していたのだろう。

 『助言』と一緒に同封されていた赤い液体入りの小瓶も、たぶんこれだ。使う機会はなかったけど。

 

「うぅ…♡ デリカシーがないわね! 閨(ねや)の支度を暴(あば)くだなんて!」

「ごめん、でも心配だったから」

「まったく、この恨み…んっ! んん~~…♡んむ…♡ ちゅ…ぱ♡ はぁ…♡ もう! キスで誤魔化したって、絶対いつか返すんだから♡」

 

 拗ねるようにそっぽを向いてしまったエウルアの頬を引き寄せ、「ごめんね」のキスを交わす。

 口調とは裏腹に熱く絡む舌は情熱的で、微塵も怒っていないのが伝わって頬が緩む。

 言葉より仕草のほうが正直なのが可愛らしくて頬にもキスすると、照れるように膣肉がぎゅぅと締まり、照れ隠しのように腰が動きじはじめる。

 

「ん…ふっ…♡ ふっ…♡ こうかしら…どう? 気持ちよく、できてる?」

 

 情欲にとろんとした目で俺の目をじっと覗きこみながら、ゆっくりとエウルアが腰を動かす。

 動き方を模索するような、拙い腰振り。だが、ぎゅっと締め付けてくる膣抱擁は動きが加わることでさらに刺激を増し、初々しい動きでも十分な快感をもたらしてくる。

 そして、いちストロークごとにその拙さも失われていく。

 

「ふっ♡ ふぅっ♡ んっ♡ こういうのがいいのね? ふっ♡ ふふ、コツが掴めてきたみたい♡」

「く、おぉ…エウルアっ…! 一気に上手く…っ、なりすぎ…!」

「ふっ♡ んっ♡ 昔から覚えはっ、いいほうなのよっ♡ ふぅっ♡」

 

 俺の反応をつぶさに観察し、エウルアの技量が急速に成長していく。

 腰の動きが滑らかに、そして徐々に速くなる。角度を変え、リズムを掴み、試行錯誤を重ねて、俺に快楽を与えるためだけの動きが洗練されていく。

 

「ぅあっ…! すご…もう、出っ…!」

「ふっ♡ うっ♡ いいわ、そのまま出して♡」

 

 たんっ♡たんっ♡たんっ♡と、互いの肉がぶつかりあう音で拍が刻まれていく。

 跳ねるように巨乳を揺らして、俺の上で踊るようにエウルアの腰が上下に、左右に、前後に舞う。

 与えられる激しい快楽に思わず腰を掴めば、さっきまでひやりとしていた体はもうすっかり火照っていて、その奥の熱くぬめる粘膜のしごきあげるような媚肉奉仕に吐精を迫られる。

 強烈な快楽に射精をこらえきれなくなった瞬間、ぱちゅんっ♡♡と腰が打ち付けられ、ひときわ強く奥を叩いた。

 

「ぐぅっ…! えう、るあぁっ…!」

 

 どっぷぅっ♡♡♡♡びゅるびゅぐっ♡♡♡ びゅるるるっ♡

 

「っあぐ♡♡ あつっ♡♡ おなか、やけっ…♡♡♡ ~~~~~っ♡♡♡♡」

 

 五日ぶりの、ため込んだ情欲をエウルアの最奥に思い切り吐き出す快楽。吹き出すような吐精の快感に腰が跳ねあがり、脳を焼く幸福感で目がちかちかする。

 子宮に浴びた精液の熱さに身を震わせていたエウルアが、のしかかるように体を預けてくる。

 

「はあっ♡ はぁっ♡ はあぁ♡」

「はっ…はっ…すごい気持ちよかった…めっちゃ出た…」

「はぁ♡ はー…っ♡ それなら、よかったわ」

 

 互いに息を整えながら、裸の体を抱きしめあう。

 触れ合う肌のぬくもりに、エウルアがぴくん♡と肩を震わせた。

 

 

 

「………ごめんなさい」

「…えっ?」

 

 しばらくそうして抱き合っていると、エウルアがそうぽつりと零した。

 耳元で告げられた突然の謝罪の言葉に、快楽の余韻でふわふわしていた頭が現実に引き戻される。

 

「エウルア?」

「…子供は、ダメだから」

 

 悲し気な声色。抱きあう体勢で、顔は見えない。

 

「私の血は、罪人の血。 私の子は、罪人の末裔になってしまう。 …生まれながらに罪を背負わされるのは、私で最後にしたいから。 だからごめんなさい。 君はこんなに注いでくれたのに、私、君の子供を産んであげられない」

 

 震える声での懺悔。許しを請う彼女の、これがきっといま最大の、最後の引け目(コンプレックス)。

 ならばこそ、言わなければいけない。

 

「なんだ、そんなことか」

 

 彼女を愛する者として、伝えなければいけない。

 

「そ…そんなこと、って…」

「だって、そんなのエウルアを好きでいることと何も関係ないでしょ」

 

 子供が作れない?だからなんだ。

 その程度でなにかが変わるほど、俺の誓いは、愛は、脆くない。

 

「それに、別に子供がいればそれで幸せってわけでもないんだから。 エウルアはそんなこと気にしないで、おとなしく幸せにされていればいいの」

「…嫌いにならない?」

「なるもんか!」

 

 不安だったのだろう。おそるおそる体を起こしたエウルアの表情は、脅える幼子のようで。

 そんな顔は見たくないぞと、抱きしめては軽くキスをする。顔から脅えがとれるまで、何度も、何度も。

 

「…酷いわよ。 そんなことされたら、ますます子供、欲しくなっちゃうじゃない」

「我慢できなくなったら言って。 その時は…」

「…その時は?」

「その時はローレンス家滅ぼすか、モンドからエウルアを攫うかする」

「ぐすっ…気軽に滅ぼそうとしないでよ。 あれでも実家なんだから」

 

 やがて脅えが消える頃には、エウルアの顔は泣き笑いになっていて。

 

「この恨み、忘れないから。 絶対に」

 

 泣き笑いでも、やっぱり笑顔のほうがいい。

 エウルアがたくさん笑っていられるようにしよう。そう決意して、俺はまた唇で誓いをたてた。

 

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