理香子が部屋に戻ると、廊下の見える扉の付近にご近所さん達が集まって、隙間からずっと玄関の様子を覗いていたのが分かった。
みんな私が知らない男の人の前で裸を晒している姿を見て楽しんでいたのね・・・本当に酷い人達だわ。
理香子は自分が完全に彼女達の見世物になっているのを思い知り、悔しくて仕方なかった。
「理香子さん、どうしたの?」
菅原が、丸裸のまま慌てて戻って来た理香子にわざとらしく声を掛けた。
「小銭が足りなかったみたいで」
理香子はそう言って、食卓にとりあえずピザの箱を置くと、自分の財布から足りない小銭を取りに行こうとした。
「理香子さん待って。小銭なら私が出すわよ」
最年長の中野はそう言うと、理香子に足りない小銭を渡した。
「すいません。ありがとうございます」
小銭を受け取った理香子が、再び玄関に向かおうとすると、中野がいきなり理香子の腕を掴んだのだった。
「待ちなさい。せっかくだから玄関で私達に面白いショーでも見せてくれないかしら」
中野は意味深な表情でそう言うと、丸裸の美人妻に向かってとんでもない提案をした。
中野の提案を聞いた理香子は、あまりに酷過ぎる命令にさすがに拒んだ。すると、中野をはじめとするご近所さん達全員が、言う通りにしないなら理香子が家の中で全裸生活をしている事をマンション中に言いふらし、さらにマンションの定例集会をこれから理香子の部屋で行い、住民全員の前でストリップショーを披露じてもらうと脅してきたのだった。
「そんな・・・」
ご近所さん達から脅された理香子は、返す言葉がなかった。マンションの住民全員の前でストリップを披露するなど想像するだけで目眩がした。そんな事になれば、これからこのマンションでどんな顔して暮らしていけば良いのかも分からなかったし、とても生きた心地がしなかった。
一体どうすればいいの・・・。
理香子がいつまでも食卓で途方に暮れていると、玄関の方から男の呼ぶ声が聞こえた。
「さぁ、理香子さんどうするの?早く決めなさい!」
中野に促され追い詰められた理香子は、もう辛く悲しい決断をするしかなかった。
「わかりました。言う通りにしますから、どうか他の住人の方には何も言わないでください」
理香子は小さな声でそう呟くと、覚悟を決めてデリバリーの男が待つ玄関へ向かった。
中野達ご近所さんが美人妻に与えた命令は、まず両手で体を隠してはいけないというものだった。そのため、理香子は両手を体の横に垂らしたまま乳房も下腹部の黒い茂みも丸出しの恰好で男の前へと歩いていった。