闇の中を漂っていた。
なにも見えず、音もない。
ふわふわとした浮遊感、平衡感覚すら曖昧で上下左右も認識できない。
身体の感覚…そもそも身体があるのかすら分からない。
この闇に溶けて、存在すらあやふやになってしまいそうだ…。
ずいぶん長い時間こうしていたような気がするし、一瞬だったのかもしれない。
もやもやとする思考のなか、ふと気づく…
(夢…?)
その瞬間、薄ぼんやりとした明るさとともに水中から浮き上がるように感覚が戻ってくる。
(夢か…)
目を閉じたまま、深呼吸をするように息を吐く。
少し残っていたふわふわとした感覚も徐々におさまって、うっすら目を開き、ぼんやりと天井を眺めながら少しづつ意識が覚醒していくと、なんだか妙な違和感を感じる。
(?…え?)
視界に入ったのは見慣れない天井にシーリングライト。
布団をはねのけるように勢いよくベッドの上で上体を起こすと、流れた髪がさらりと頬を撫で、ふわりと甘い香りがした。
「何これ?…は?…え?……」
自分の髪の長さに驚き、思わず発した聞きなれない声に戸惑う。
ゆったりとした寝間着の太ももの上に置かれた手は、自分のものではない白くて華奢なもの…
そして俯いた視界に入る二つの膨らみ。
「何これ?」
同じ言葉を繰り返しながら両手を膨らみに添える。
手のひらに感じたのは確かな弾力と思いのほかのボリューム…
「…おっぱい…だな」
胸に手を当てたまま部屋の中を見回す。
自分の部屋ではない…そう思いつつもなぜか見慣れた部屋のような気もする。
何やら釈然としないまま昨日のことを思い返す。
(昨日は…日中は学校だった、放課後は仕事が入っていたからスタジオへ行って…?、終わったらそのまま帰宅してそこからの外出は無い… 普段通りに夕食を取ってお風呂に入って… あとは寝るまで部屋から出ていないはず…)
(…?)
何かおかしいとは思いつつもこの記憶に間違いはない。
すこし混乱した頭のまま、今いる部屋をぐるりと見回した。
割と広めで白と若草色を基調とした落ち着いた感じの自分の部屋だ。
窓際に机があり少し空けて今いるベッド、反対側に大きめのビルトインクローゼットがあり、その向こう側にドアがある。
机の脇のローテーブルの上にコンパクトな金属製のツールチェストがあり、付近にはいくつかのアンプやらエフェクターやらが置かれていた。
(…なんだここ?)
少し変わっている気がするが、女の子の部屋だ。
(とにかく起きよう…)
枕元にあったメガネをかけながらベッドから降りると、そのまま部屋を出て洗面所へ向かう。
(?…あれ、なぜわかるんだ?)
洗面所にたどり着いてからの疑問。
普通に歩いてきたが、初めてのはずの家なのに迷わなかった。
そして改めて考えると、ここは自分の家だと《思い出す》
ここは自分の家で、鏡に映っている自分が『大和麻弥』だったことも…
明るめのアッシュブラウンの艶やかなショートストレートの髪、煌めく翡翠色の瞳、透きとおるような肌に薔薇色の唇。
メディアで良く目にする美少女がそこにいた。
(わぁ…まややだ… ん? まややは俺だよな?…いやいやどういうことだよ?)
高校生アイドルバンド《Pastel*palett》のドラマー、大和麻弥。
それが自分だと理解している…だが違う。
俺は男のはずだ。
花咲川学園の2年A組〇〇、住所は×××、看護師の母と2人暮らし……。
ハッキリと記憶がある。
同じクラスの市ヶ谷有咲と付き合っていることも、生徒会長の燐子先輩をはじめ、多くの女の子たちとのあんなことこんなことまで…。
だが同時に麻弥としての記憶もあるのだ。
昨日までの自分は確かに男だったはず、なぜこんなことになってしまったのかはわからないが、死んでしまったおぼえもないし…今の様子からすると転生とかではないだろうし、《憑依》というやつだろうか。
都合の良いことに、この身体の記憶が共有できるぶん混乱が少ない。
というか妙に適応できてしまうことに混乱していた。
(ん……? じゃあもとの俺の身体はどうなってんだ?)
まさか抜け殻状態ということも無いと思うが、普通なら同じ状態で麻弥が入ってると考えられる。
だとするとむしろ見ず知らずの男の身体に移されたあちらのほうが混乱しているだろう。
(どうすりゃいいんだよ…)
原因もわからないし当然解決策など見当もつかなかったが、なぜか焦りはなかった。
『今』何をすればいいかは解るのだ…
とりあえずは、身体の記憶にしたがって『いつものように』身だしなみを整え、制服に着替えて、母の作った朝食をとる。
全く自然にそれらをこなし、あたりまえのように学校へ向かった。
学校への道すがら、あらためて状況を整理する。
何かを思い出そうとすると、身体の記憶が引き出され、俺の記憶と重なり共有されるようだ。
1画面で2つのウインドウを開いている感じに近い。
しっかりとした記憶のほうが手前でハッキリとうつる、昨日の放課後に仕事があったこともこの身体の記憶だ、特に何もしていなかった俺の記憶より強くあらわれているのだろう。
さらに、普段から習慣となっているような動き…単純な日常生活などの身体が覚えているものは、深く考えなくてもゲームのオートプレイのようにこなせた。
日々変化のある事柄でも少し考えれば麻弥の記憶が共有され、そこから対応を導き出せる。
何もわからぬまま他人の身体に放り込まれる事を思えば、最悪の状況というわけでもないのかもしれない。
(まずは自分の本体の状況を確認しないと…でも向こうは花咲川学園で学年も違うしなぁ…、かといって現役アイドルがいきなり一般男子高生の自宅を訪ねるわけにもいかないよな…
まぁ、向こうだって困っているだろうし、スマホで直接連絡してこれるはずだし… なんとかなるだろ)
(せめて同じ学校の生徒だったら良かったのに… そう、燐子先輩あたりなら…… イヤ、あの人に俺の身体を任せるのは不安すぎる… 絶対ないわ)
あれこれと考えながら羽丘の校門をくぐり、教室に入る。
「麻弥ちゃん!おっはよー!」
席に着くなり横から覗き込むように声をかけてきたのはクラスメイトでパスパレのメンバーでもある氷川日菜だった。
「わわっ!、ひ・日菜さん、おはようございます」
「昨日はおつかれ~」
「え、あぁ、日菜さんもお疲れさまでした」
とりあえず近々の記憶は再確認してある。
昨晩はパスパレとして歌番組の生収録に出演していたのだ。
メンバーは現役高校生ということもあり、メディア関係の仕事は基本土日や休日に組まれているのだが、内容によっては平日になることもある。
放課後をガールズバンドとしての練習に当てている事を考えると相当の激務といえた。
人気アイドルユニットというのも大変だと他人事のように考えたが、それはつまり麻弥になった自分がやることだと理解すると、思わず乾いた笑いが漏れる。
「は、はは、は… なぜにアイドル…」
「どうしたの?、麻弥ちゃん大丈夫?」
「い、いえ、なんでもありません!大丈夫ですから」
いきなり様子のおかしくなった麻弥に日菜は怪訝な表情で首を傾げる。
麻弥の記憶の影響なのか、彼女になり変わって過ごすのに不思議と不安はない。
しかし女の子の身体になって女子校にいるというのに、それほどうれしさが無い。
いや、気持ちとしては自分の姿や、目の前で心配そうにしている日菜もめちゃくちゃ可愛い。
自分の良く知る双子の姉である沙夜は、常に冷静で隙のない正にクールビューティーといった感じの美少女だが、妹の日菜は陽向の花のように笑顔をふりまき、周囲を明るく照らしてくれる。
今だって彼女の良い香りが鼻腔をくすぐり、幸せなひとときをもらっているのだ。
本当ならウハウハの筈だ… しかし何かが違った。
男だった時のような興奮というか… 盛り上がりがない。
(なんだろう、もっとこう… 滾ると思うんだけどなぁ… これじゃ去勢されちゃったみたいじゃん… まぁ実際付いてませんけどね)
あれこれと考え無意識のうちに怪しい動きをしていると、若干引き気味の日菜に気付く。
慌てて『フヘヘ… なんでもありませんから』と取り繕っていると朝のホームルームが始まった。
麻弥としてのJK生活初日は特に何の問題もなく過ぎていった。
教師やクラスメイトにも特に怪しまれることもなく、帰宅してからは両親でさえ全く気づかなかった。
彼女の記憶が共有されるにつれ、自分自身他人の身体に入っているということすら忘れそうになってしまう。
夕食の団欒のあと、自室のベッドに横たわってぼ-っと天井を見つめる。
今日1日でやけにこの身体に馴染んでしまった。
もしかしてこのまま入れ替わった状態で一生すごすのだろうか?
ふとそんな不安が頭をよぎり、それを振り払うようにベッドから起き上がる。
(今はただ麻弥として生活して、元の身体の状況を確かめるのが先決)
そう切り替えると、ちょうど階下から母の声が聞こえた。
『麻弥ちゃん、お風呂入っちゃいなさ-い』
「は-い!」
お風呂に入ってリラックスすれば気分転換になるでしょう… そう自分に言い聞かせ、母親に返事を返すとそのままパジャマと下着を用意して浴室へ向かった。
脱衣所でバスタオルを用意して服を脱ぐ。
帰宅してからは部屋着としてゆったりめのTシャツとハーフパンツに着替えていた。
それらを無造作に脱ぎ、脱衣かごに入れてゆく。
慣れた手つきで後ろ手にブラのホックを外し、するりとショーツを脱いで全裸となって浴室に入った。
『…っ!!』
浴室の扉を開き、正面の姿見の鏡を見て思わず息をのんだ。
記憶としては見慣れた自分の身体… だが、今現在それを目の当たりにしているのは別の自分であり、そこにあるのは完璧な美少女の完璧な裸体。
(う…わぁ…)
鏡の向こうの自分と目が合う。
そのまま、まるで舐めるようにその身体に視線を這わせてゆく。
やけに胸が高鳴り、呼吸が速まってゆくのがわかる。
男だったら間違いなく股間を熱くしていることだろう。
今の身体ではそうはならなかった… が、妙な昂ぶりを覚えているのはたしかだった。
そっと両手で胸を掴んでみる。
男だった時より細く小さな手のひらに、包み切れないほど豊満で弾力のある乳房の感触を感じると同時に、胸を揉まれるというなんだかこそばゆいような感覚がめぐる。
(はぁ…はぁ…)
頬を上気させながら胸を揉みしだくうち、その先端にはピンクの突起が勃ちあがっていた。
それに気づくと、両手で乳房を絞るように掴みながら指先でソコを弾いた。
『ひんっ!』
腰から何かかけのぼるような感覚に思わずその場にへたり込んでしまう。
『んくぅっ…!』
そのまま弾いた突起を摘まんで、指先に力をこめてゆくと下腹に響くような快感がこみ上げる。
『ふぅっ…ふぅっ…』
荒く息をつきながらしばらく行為を続けているうちに、もじもじと無意識に内股をすり合わせている自分に気付く。
そして切なく疼く自身の秘所に視線が向いた。
胸の谷間越しの淡い茂みの下、かすかに見えるひとすじの割れ目…
ふと顔を上げると、鏡の向こう側のうるんだ瞳の少女と再び目が合う。
少女は脇にあった椅子にそっと腰掛けた。
そのままゆっくりと両足を開いて、綺麗に整えられた茂みに隠されている部分を見せつけてくる。
(ごくり…)
思わず息を飲みながらソコを注視する。
細い指先を割れ目の左右に添え、そのまま『くぱっ』と押しひろげると、乙女の聖域があらわになった。
『はぁっ…はぁっ…』
食い入るように見つめる。
少し小ぶりで綺麗なピンク色をした小陰唇のヒダ、その合せ目に可愛らしいクリトリスが少しだけ覗いている。
膣口はぴちりと閉じて、ヒクヒクとふるえていた。
他人の身体を断りもなく暴くという背徳感が興奮を高めているのか、見る間に上気してきた粘膜はしっとりと濡れはじめ、ぬらぬらと妖しく光る。
少し戸惑いながらも指先をクリトリスに伸ばす。
「~~~っっ!」
『じぃん』と痺れるような快感が押し寄せ、思わずつま先が『ぴん』と伸びる。
『ぅぅっ… はぁっ… はぁっ…』
やがて鏡の向こう側には、切なく蕩けた顔で大きく開脚し、秘部を晒しながら声を殺し、夢中でオナニーをする少女がうつしだされていた。
湯船に浸かるのもそこそこに風呂から上がり、部屋に戻ってドライヤーで髪を乾かしている間も悶々とした気持ちは収まらなかった。
男の時はとりあえず一発抜けば賢者モードだったのに、女の子の身体は違うようだ。
風呂場での昂りがまだおさまらない。
記憶の中の麻弥もオナニ-はしていた。
ローターやミニバイブだって持っている。
だが、こんなふうではなかったはずだ。
これも入れ替わりの影響だろうか。
「あ~、ムラムラする…」
ベッドに腰掛けながら、硬くなったままの乳首にパジャマ越しに触れてみる。
『ふぁっ…!』
乳首への刺激が下腹へ響き、いまだ火照りの収まらない秘部がじわりと湿り気をおびてゆくのがわかる。
(~~~~っ!)
たまらずベッドから立ち上がると机の前まで行き、引き出しの奥からポーチを取り出すと、中から長さ20センチほどの棒状のものを取り出し、その場でショーツごとパジャマを脱ぎ捨てるとベッド脇の床に座り込んだ。
「何やってんだろ…ホント…」
そう言いつつ指先で確かめるように棒を撫でる。
大きく開いた両脚の中心、甘い蜜を溢れさせる花芯に棒の先端をそっと当て、ゆっくりと割れ目に沿わせて上下する。
『んふぅぅっ!』
じんじんと腰の奥に響く快感に、必死に声を押し殺しながらその行為に没頭していった。
『はっ…はっ…』
覗き込むように見つめる自分の秘部からは、すでに滴るほどの愛液が溢れている。
棒の先端に愛液を絡め、クリトリスに塗りつけるように割れ目を滑らせれば、とろりとした液体が『にちゃにちゃ』と卑猥な音を立てていた。
『ぁ… ぁっ… ん…』
少し膨らんできたクリトリスを弾くたび、声を殺した喘ぎと共に腰がぴくぴくと跳ねる。
すでに膣口は僅かに隙間を見せる程度に開き、尻穴とともにぱくぱくと息づいていた。
充分な前戯を愉しむと、割れ目を撫でていた太さ3センチ弱のその棒の先端を膣口にあてがう。
「んっ…」
ゆっくりと根元まで10センチほど挿し込むと、その下のグリップ部分のボタンを押した。
「あぁっ…(むぅっ)…………」
振動とともに棒がうねるように動き出すと、思わず声を漏らしてしまった。
慌てて片手で口を塞ぎ、もう片手では暴れる性具を蜜穴に突き立てながら次々押し寄せる快感に悶える。
それは想像を超えるほどの快感。
コンパクトタイプのバイブだが、メカフェチを自認する麻弥が徹底的に改造してあり、高性能ブラシレスモーターとESC、専用の高性能バッテリーを搭載し、さらにはギヤ比を見直し、静音コンパクトハイトルクを実現した夢のスペシャルカスタムバイブだった。
(何やってんだよこの娘… でも… スゴぃぃっ!)
『んふぅぅっ!… くふぅっっ… ~~~~っ!』
足先に力がこもり、膣穴がヒクヒクとふるえる。
『ぁっ…ぁぁっ…』
性具がうねり膣穴からはねっとりとした愛液が溢れ続ける。
自身でも気づかぬうちに淫らに蕩けた表情は、アイドルにはあるまじき姿だった。
(何これ… すごい… 気持ちいいのが止まらない…)
まるで憑りつかれたようにオナニーに没頭する。
繰り返しやってくる絶頂の波は、男の時には味わえなかったものだ。
そもそも質が違う。
溢れる粘液は泡立ち、糸を引きながら滴り落ちる。
バイブに合わせるように、くねくねと腰をくねらせて快感をむさぼり、繰り返し昂まってゆく。
「んふっ!…『イクッ… いくぅっ!…』」
やがて、尻穴が流れる愛液を飲み込むようにぱくぱくとふるえたかと思うと…
『ひっ…ひぅっ…』
何度目かの絶頂と同時に、クリトリスの下辺りから『ぷしゅっ』と勢いよく何かが吹き出したような感覚があり、意識が飛んだ…
翌朝…
「ん…んん…」
目を覚ますと、ベッドにもたれるように床に座っていた。
どうやらこの格好で寝ていたようだ。
手元の微かな振動に気付き目を向けると、片手にはうねり続けるバイブがしっかりと握られていた。
「えと… これは…… はえっ!」
瞬時に昨夜の記憶がよみがえり、丸出しの下半身とカーペットの染みに気付くと一気に目が覚めた。
「ひぇ〜、やってしまいましたぁ〜」
早朝からひとり赤面しつつ行為の後始末をしながら思う。
オナニーはほどほどに… あまり激しいのは控えよう。
2~3回に分けて投稿する予定ですので、もう少し続きます。