メインヒロインは星咲桜花
魔法が認知され世界が変わった夏が過ぎ魔法の授業も基礎的な座学の多かった秋も過ぎ本格的な魔法の実習授業も始まってきた冬のある日の朝。朝のホームルーム後俺、海棠秀穂は自分のスマホを眺めていた。スマホの画面には
『ごめんなさい。今日学校休みます。桜花』
と短いメールの文章が画面に表示させていた。恋人である星咲桜花からのメールである。始業のチャイムが終わっても教室に居なく担任の紅藤先生にも連絡がないらしく心配して連絡しようとした矢先にこのメールが届いた。真面目な桜花が連絡もこの時間まで無くまたメールもホームルームの最中にあったので不安を感じた。「大丈夫か?何かあったのか?」とメールを送るも返信は来ない。
「星咲から連絡あったか?」
と敦盛が聞く。
「いやまだ来ない」
「ふむ、あの真面目な星咲が先生に連絡もせずにメールだけの連絡とはなあ~」
自分と同じ意見を言う。
「雪ノ宮は何か知らないのか?」
敦盛が杏音に聞く。するとビクッと肩を震わせて
「う、ううん。」
雪ノ宮杏音が答える。明らかに雰囲気がおかしい。
「ワタシナニモシラナイデスヨ」
片言に喋る。明らかに様子がおかしい。何か知っている。
「というより秀穂は何も聞いていないの?心当たりはないの?」
と俺に質問してくる。
「聞いてないし、心当たりも無いんだが・・・」
すると杏音は
「なんで当事者に言って無いのよ・・・」
独り言のように小声でつぶやく。
「やっぱり何か知っ」
杏音に問いただそうとしたらチャイムが鳴ってしまった。先生はまだ来ていないが真面目な桜花が恋人の影響か聞くのを止めて席について授業の用意をする。次の休み時間に聞けばいいと思いながら授業の用意をしているとメールが届いた着信音がした。桜花からの返信かと思いすぐ見てみると桜花では無く杏音から
『放課後エン研の部室に来て、そこで私の知っていることを話す。』
なぜメール?言えばいいのにと思いながら杏音のほうを向くと杏音と目があった。杏音は大げさに顔をそらしその反動で机の上の教科書を落として慌てて拾っていた。何やってんだよと思いながら俺はため息をついた。
放課後になりエン研の部室へ行く。今日は友梨亜と璃々子は魔法の実習、なつ姉は魔法についての講習を受けていて部活は休みだ。放課後に魔法の実習も入り魔法の授業が始まりアストラル体のコントロールも授業でするようになってからエン研の活動も週1・2回程度になっている。桜花とデートでWGを良く二人でプレイはしているが全員がそろってプレイは難しくなっていた。それに寂しさを感じながら部室に入る。まだ杏音はいない。ホームルーム後すぐに居なくなっていたので急いできたのだが。少し苛立ちしながらスマホをつける。依然として桜花からの返信は無い。「どうして返信が無いんだよ」不安になりもう一回メールを送ろうとするとエン研の扉のドアが開く、ドアのほうを向くと杏音がいた。
「ごめん、ごめん。ちょっとお姉ちゃんに呼ばれてて いやーこれからの魔法の授業についてだったりあと新しく理事長が・・・」
「分かったから、それで知っている事。教えてくれよ」
「うん。その前に秀穂。もう一度聞くけど昨日桜花から何も連絡や相談は無いの?」
と質問がある。
「ああ、桜花から連絡も相談も何も無い。」
答えると
「そっか」
と悲しげな表情をし「ガチャリ」とエン研の扉の鍵を閉める音が響く。
「鍵をする必要が・・・」
俺が問おうとする。すると杏音が
「昨日の日曜日、千尋ちゃんと万理ちゃんと坂田倉のショッピングモールに遊びに行ったんだ。そん時に桜花が薬局でいたんで声をかけたんだけどね。」「「あれ桜花じゃんどしたの?」」「「あ、あああ杏音?どうしてここに?」」「「どうしてって友達と遊びに来んだよ。桜花は買い物?」」「「え、ええ。そ、そうよ買い物にちょっとね。じゃあごめんなさいまだ色々用事があるからまた学校でね」」「「え、っちょちょっと桜花」」桜花走ってどっか行っちゃったんだけどね。その時に薬局で買った商品のレシート落としちゃてね。拾ってたのがこれなんだけど。俺にレシートを見せる。その渡されたレシート受け取ってりながら
(レシート一つで何が分かるんだ?)
と内心思いながら購入した商品を見てみる。購入した商品は一つ。その商品を見て「え?」声がでた。そして頭を殴られるような衝撃が襲ってきた。レシートに書かれていた商品それは
「妊娠検査薬」
その名の通り妊娠しているかを知るための薬だ。それは理解できる。そして桜花がそれを購入した。そして今日学校に来ていないということはつまり・・・
「桜花・・・妊娠したんだと思う」
杏音は自分が考えていた事を答える。
「だから恋人の秀穂は当然知ってるんだと思ってたんだけど?」
普通恋人である俺に相談をするはずだ。だけど来ていない。桜花が妊娠しているなら間違いなく俺の子だ。なのに父親である俺にどうして何もいってこないんだ?「どうして」「どうして」様々疑問が脳裏をよぎる。
「それで秀穂はどうするの?」
そんな中杏音の不安そうな目と言葉が俺を現実に引き戻す。