あまりの快楽に、少しの間気を失ってしまっていたようだ。
マァムはそのことに気づくと、慌てて目を見開き、顔を上げてポップの姿を探す。
「んっ、ああっ……。すごい、私の胸が、私のものでなくなっていくようです……」
「メルルはマァムよりも更に感度がいいな。もう、乳首がコリコリになってる」
ポップはベッドに座り、メルルを背中から抱きしめ、服の上から乳房を触っている。あの胸の付け根あたりのポイントを集中的に刺激して、メルルの胸も自分と同じ様に感じる器官に調教しているのだ。
「あんっ、どんどん私の胸が変わっていきます。今まで知らなかった感覚を教えて頂いています」
「メルルは嫌がらないのか? マァムみたいに……」
「ふふっ、ポップさんの好みに調教して頂いているのに、嫌がったりしませんよ。もっともっと、私を変えていって下さい。もう元に戻れなくして下さい。貴方の手で……」
「メルル……」
メルルは愛おしそうにポップの胸板に頬ずりをし、従順に彼の愛撫を、調教を受け入れている。
「メルルは可愛いな。俺の事を常に第一に考えてくれて……」
「あっ、んんっ……。とっ、当然です……。私は、ポップさんを愛しているのですから……」
ポップとメルルの睦み合いを目の当たりにし、マァムの胸は痛む。
「あっ、あの、ポップ。ごっ、ごめんなさい。私、少し気を失っていたみたいで……」
マァムはポップに駆け寄り、謝罪の言葉を述べる。
「ああっ、そのまま眠っていていいぞ。俺は、朝までメルルと楽しむから」
「えっ……」
自分の耳を疑いたくなるような言葉に、マァムから一気に血の気が引く。
「マァムさん。そういうわけです。先に打ち合わせたことは変更になりました。ポップさんと最初に結ばれるのは、私です」
メルルは穏やかな笑顔で残酷なことをマァムに告げる。
「ねぇ、ポップさん」
「ああっ。というか、俺にはメルルがいればいいや。少し胸に触ったくらいで嫌がって、俺を拒む奴なんていらねぇよ」
心底侮蔑した声に、マァムの心にひびが入る。
「まっ、待って、ポップ! そっ、その、あの時は驚いただけで、決して貴方の愛撫を嫌がったわけではないの。あんな胸だけで達してしまうなんて初めての経験だったから、戸惑っただけで……」
マァムは必死に弁明をする。
「なぁ、メルル。気持ちいいか?」
「はい。とっても……。ポップさんの寵愛を受けることが出来て、こんなに気持ちよくして頂けて、私は幸せです。んんっ、ああっ……」
しかし、ポップとメルルはマァムのことなど目に入らないようで、二人だけで性の営みを楽しんでいる。
「あっ、ああっ……」
マァムは自分の行動がポップの逆鱗に触れたことを理解し、蒼白になる。そして、少しでも彼に機嫌を直してもらおうと、彼の背後に回り、背中に胸を当てて抱きつく。
「今更、何だよ?」
「ごっ、ごめんなさい。その、私にもご奉仕を……」
「あっ、そう。好きにしろよ。ただ、メルルと俺の邪魔だけはするなよ」
ポップの反応は冷たい。
マァムは泣き出したくなるのを堪えて、ゆっくりと胸でポップの背中を愛撫する。
「マァムさん。ポップさんへの返事はないんですか⁉ ご奉仕をさせて頂きますの一言は⁉」
メルルの窘める声に、マァムは、はっとする。だが、もう遅かった。
「はぁ~。マァム、邪魔だからベッドから降りろよ」
心底呆れた顔で、ポップはそう告げた。
「まっ、待って! わっ、私……。その、ごめんなさい……ごめんなさい……」
どうしたら良いのかわからなくなり、両手をついて、ごめんなさいと繰り返すマァム。
その瞳からは、ポロポロと涙がこぼれ落ちていく。
「ああっ、もう駄目だ。限界だ」
ポップのその言葉に、マァムは絶望する。
怖い顔をしたポップが、メルルの躰を自分の上からどかし、振り返るなりマァムの顎を乱暴に掴む。
拒絶される。否定される。
嫌だ、そんなの堪えられない。
いくら叱ってくれていい。叩いてくれていい。
でも、捨てないで。貴方に見捨てられたら……。
「んっ! んんっ!」
てっきり叩かれると思っていたマァムだったが、いきなりポップに唇を奪われた。そしてそのまま、舌を挿れられて、口内を犯される。
驚いて拒みそうになるのを懸命に堪え、マァムはポップの行為を受け入れる。
そして、おずおずと彼が気持ちいいようにと、舌を絡ませあう。
「ふふっ。もう少し焦らさないと躾にならないのでしょうが……。仕方ないですよね。ポップさんは優しいですから」
メルルが困ったように微笑み、服を脱いで形の良い乳房を露出させて、それを彼の背中に当てるのが見えたが、マァムはそんなことよりも、ポップに全部の神経を集中させることにした。
それから長い口吻が続いた。
マァムは必死に舌を動かし、愛しい男に、自分がどれほど愛しているのかを伝える。
離れたくない。このまま、いつまでも舌を絡ませていたい。
マァムはそう思っていたけれど、やがてポップの方から口を離されてしまった。
「ごめんなさい、ポップ。もっと、もっと気持ちよくなってもらえるように頑張るから、私を捨てないで……お願い……」
マァムは涙を流して懇願する。
しかし、ポップは怖い顔をしたままだ。
「はぁ、はぁ。可愛すぎるぞ、今日のお前は……」
「えっ……」
聞き間違いかどうかを確認する暇もなく、マァムはベッドに押し倒される。
そして……。
「しゃぶってくれよ、マァム」
ポップは、熱り勃ったペニスを、倒れたマァムの口元に近づける。
浴場で見たものよりも遥かに大きくて太い肉棒の先端が、マァムの小さな口の先端、可憐な唇に擦りつけられる。
鼻孔に伝わる獣臭。これが、男の人が本気で興奮した時にペニスから放つ匂いなのだろう。独特の生臭い匂いが、鼻を抜けて伝わってくる度に、頭が揺さぶられたような気持ちになる。
そのグロテスクな形も、匂いも、威圧感があって堪らない。これから自分はこれに無茶苦茶にされる。そう思うと、下腹部が熱くなり、乾いてしまっていた股の割れ目から再び淫らな液体が吐き出され始める。
「はっ、はい……。喜んで……」
マァムは顔を蕩けさせて嬉しそうに微笑むと、ペニスを丁寧に舐め始めるのだった。