小早川悠斗は、見惚れてしまった。
ルシリスの力で連れてこられた何処かの農場のようなところで、そこで働く五人の美しい少女の裸身に。
いや、違う。最初は他の少女の裸にも興味を惹かれたが、すぐに悠斗の視線は、金色の髪の少女――薙切えりなただ一人に集中する。
以前悠斗が見た彼女は、気高く、孤高で、何処か近寄り難い印象の少女だったが、今の彼女は真剣に牧草を家畜達に与えながらも、牛たちがそれを口にするのを見て、微笑ましげに笑みを浮かべている。
雰囲気が柔らかくなったものの、その美しさと魅力あふれるプロポーションは健在で、彼女が動くたびに、揺れる乳房やおしりを見ているだけで、悠斗はたまらなくなってしまう。
先程、たくさんの美しい少女達の胸やおしりはおろか、最も恥ずかしい秘部の割れ目までつぶさに観察していたのに、そんな記憶が吹き飛んでしまいそうになるほど、悠斗は薙切えりなの裸身に心を奪われてしまっていた。
「ふふっ。悠斗様。この雌豚が気に入りましたか?」
「あっ、その、薙切えりなのことですよね? ……その、はい……」
悠斗は顔を真っ赤にしながら、ルシリスに自分の気持ちを伝える。
「それはよかったです。……ですが、彼女はまだ調教が済んでおりません。以前よりはだいぶまともになったようですが、今のままでは悠斗様にお仕えし、ご奉仕させるには不安が残ります」
「あっ、そうなんですか……」
そこまで落胆することはないと思っていたのだが、薙切えりなが駄目だということに深く傷つく自分に、悠斗は我が事ながら驚く。
「ああっ、そのような悲しい顔をなさらないでくださいませ。大丈夫です。少しだけお時間を頂ければ、彼女もきちんと調教し、悠斗様のお役に立てる雌奴隷に育て上げてみせますので」
「なっ! ルシリスさん!」
ルシリスは悠斗を安心させるように言いながら、彼のキトンの股間部分に、細くて長い自らの手を近づけ、彼の睾丸を優しく握る。
「ああっ、重くなっています。この雌豚を孕ませたいと思ってくださっておられるのですね。ここに溜まった嫌らしくも神聖な子種を、あの雌豚の中に注ぎ込みたいと想っていらっしゃるのですね……」
ルシリスは巧みな指使いで、悠斗の二つの睾丸を愛撫し続け、彼に快感を与え続ける。
「るっ、ルシリスさん、もっ、もうやめて、くっ、下さい……。でっ、出る。出てしまう」
「はい、お出し下さい。<精神体>での子種を。魂の源を。私の手にお出し下さい」
ルシリスは笑顔で、睾丸からペニス本体に愛撫を移して射精するように促してくるが、悠斗は男の意地でなんとかこらえようとする。
それが、無駄な努力であるにも関わらず。
悠斗は我慢し続け、気持ちを紛らわそうと牛でも見ようとしたのだが、その視界に美しい薙切えりなの裸身が入った途端、我慢しきれなくなり、ペニスの先端から、白濁液を出してしまった。
その白濁液を待ちわびていたかのように、ルシリスは空いている方の手でペニスからの迸りを受ける。
不思議なことに、ルシリスの手に触れた白濁液は、彼女の手にくっついて離れない。
「申し訳ございません。虚空に精を放たせるなど女として不心得にも程があります。ですが、これも悠斗様のため。何卒お許しくださいませ」
射精後の脱力感に襲われている優斗は、ルシリスの言葉を聞いても何が何だか分からない。
「この<精神体>での精液は、魂の素なのです。ですから私は、この濃い精液から、新たな魂を作ることができます。もっともそれは時間がかかりますので、この精液は別な事に使わせて頂きます。
どうか、楽しみにお待ちくださいませ」
「はぁ、はぁ……」
悠斗は相変わらずルシリスの言うことがわからない。だが、普段自慰をして射精する時の何倍も疲弊し、悠斗はその場に腰から倒れそうになる。
だが、彼の体は仰向けの状態で浮き上がり、ルシリスの肩の高さに浮かび上がる。
「残った精液も、回収させて頂きますね。本当は口でご奉仕させて頂きたいのですが、それはあの雌豚にさせた方がよろしいでしょうね。ですが、その……。キスだけはお許しくださいませ」
ルシリスはそう言うと、まず、宙に浮いている悠斗の足と足の間に躰を入り込ませると、静かに彼の右の睾丸にキスをする。愛おしそうに、この上なく幸せそうに。
「あっ、熱い! 熱い!」
その瞬間、悠斗はキスをされた方の睾丸が、熱を持ち始めたことに驚き、声を上げる。
「申し訳ございません。ですが、熱はすぐに引きますので。それでは、反対の方も……」
ルシリスは今度は左の睾丸にキスをする。嬉しそうに、雄の臭いに陶酔するような顔で。
「うっ、うわぁぁぁぁっ!」
悠斗は悲鳴を上げたが、ルシリスの言う通り、すぐに熱は治まり始めた。
けれど、先程の射精の尋常でない疲労感と合わさり、悠斗の意識はだんだん薄れていく。
「雌豚の最初の出荷まで、少々お時間を頂きます。ですが、ご安心を。以前行ったペニスの拡大に加えて、精力も常人の十倍にしておきましたし、これから雌豚が増えるたびに精力が増すようにもしておきましたので」
ルシリスはそう言うと、ペニスの先端の亀頭にキスをし、手を近づける。
すると、尿道に残っていた精液が彼女の手に向かって移動し始める。
「あっ、ああっ……」
最後の一滴まで精液を搾り取られた悠斗は、そこで限界が来て、気を失ってしまった。
ルシリスは申し訳無さそうに、悠斗の体位を不思議な力で変えさせて、その豊満な胸元で、彼の頭を抱き支える。
そして、精液を受け止めた手に力を込め、それを青い光に変えた。
「薙切えりなさん。少々人格が矯正されても、貴女の事を私は信用しておりません。ですから、絶対に貴女がこの小早川悠斗様にご奉仕をせざるを得ないようにします。
未来永劫に。その魂が尽きるまで、何度生まれ変わっても、貴女はこの方の下僕になるのです」
ルシリスは微笑んでいた。
無邪気に。心から楽しそうに。嬉しそうに。
自分は良いことをしているのだと、まったく疑わずに。
彼女は、自分が狂っていることを認識していない。だからこそ、自らの行いが正しいものだと想っているからこそ、どんな非道なことも笑顔で行えるのだ。
「さぁ、薙切えりなさん。これを貴女の魂に混ぜます。魂の総量から見ればほんの僅かですが、貴女の魂は、これによって小早川悠斗様の魂に束縛されることなるのです。
この方が転生なさる際には、必ず男性として転生されます。そして、必ず貴女もこの方の側でこの方好みの女として転生します。ですから、ずっとずっと貴女はこの方の従僕になるのです。ふふっ、素敵ですね」
ルシリスは恍惚とした笑みを浮かべ、牛に餌をやる作業を続けている薙切えりなに向かって、その青い光を飛ばした。
「えっ? あっ……」
青い光が薙切えりなの躰に吸い込まれていき、その魂に溶け込んだ瞬間、えりなは思わず声を上げた。けれど、彼女は自分に起こった変化が何であるかを知る由もない。
そしてそれは、気を失っている悠斗も同じだった。