小早川優斗は、ベットから降り、呆然としてその様子を立ったまま見ていることしかできなかった。
あの新戸緋沙子が、誰よりも主人に忠実のはずの彼女が、その相手に、あの薙切えりなの頬を引っ叩き続けている。
しかも軽くではない。
乾いた音が鳴り響くほどの勢いで、往復で平手打ちを続けているのだ。
「うっ、ああっ……」
十数回は引っ叩いただろうか?
緋沙子が一旦手を止めたときには、えりなの両方の頬は赤くなっていた。
「本来なら全力で叩きのめすところですが、顔の腫れ上がった女が相手では、悠斗様も冷めてしまいますから、この辺りにしておきましょうか」
緋沙子はそう言うと、涙を流しながら顔を俯けるえりなの髪を乱暴に掴んで、顔をあげさせる。
「ほらっ、えりな。土下座をなさい。ベッドからは降りなくていいですから、頭を擦り付けて、悠斗様に心からの謝辞を行いなさい」
「…………はい」
えりなは拒否しようとしたが、緋沙子が無言で手を振りかぶるのを見て、力なく頷き、悠斗に頭を下げる。
「謝罪の言葉は?」
緋沙子に促され、えりなは「申し訳ございませんでした」と謝ったが、緋沙子は納得しない。
「それでは、何を申し訳なく思っているのかわからないですよ、えりな。……仕方ないですね。いつまでも悠斗様をお待たせするわけには行きませんから、どう言えばいいのかを教えてあげますよ」
緋沙子は自分もベッドに上がり、土下座をするえりなの耳元で、何かを囁き伝える。
「……そっ、そんな……」
「あらっ? 余計なことを喋っていいと私は言いましたか?」
低い声でそう言い、緋沙子はえりなを黙らせる。
「さぁ、言いなさい、えりな。誠心誠意の謝罪の気持ちを込めて」
緋沙子はベッドから降りると、跪き、呆然としていた悠斗の股間に顔を近づけ、「失礼致します」と、その勃起したペニスの下の睾丸に、玉袋にキスをし始めた。
「ひっ、緋沙子……」
キスをした後は、口を使って睾丸を一つずつ丁寧に愛撫し始める緋沙子に、悠斗は身を委ねた。
睾丸が温かな緋沙子の口の中に入って刺激されるのは、想像以上に気持ちが良かった。
「ゆっ、悠斗様! わっ、私、薙切えりなは……。めっ、雌豚であるにも関わらず、自分だけ快楽を貪ったばかりか、ご主人様の楽しみに水を差してしまいました……」
悠斗は緋沙子の口淫を甘受しながら、全裸で土下座をしながら謝罪の言葉を述べるえりなを見下ろす。
「おっ、お詫びにもなりませんが……。どうか、私の躰を使って、気持ちよくなって下さい。わっ、私は、もう、決して逆らいませんので……」
えりなはそこまで言うと、土下座を止めて、ベッドに仰向けに寝そべり、股を開く。
足をエム字に広げ、女の一番大切な部分を悠斗に差し出すポーズを取ったのだ。
「えっ、えりな……」
えりなは顔を横にそらし、躰を小刻みに震わせている。
その瞳には涙が浮かび、屈辱と恐怖と羞恥が入り混じった顔をしていた。
えりなの泣き顔に、悠斗の心が痛む。けれど、緋沙子に入念に愛撫され続ける股間は、ペニスは、その硬度を落とすどころか、一層固く熱くなっていく。
自分でも気づかないうちに、悠斗の喉がゴクリとなった。
「悠斗様。そろそろ射精したくなって来られたのではありませんか? ちょうど目の前に粗末な雌豚の穴がありますので、使ってみてはいかがでしょうか?」
緋沙子は睾丸への愛撫を一区切りし、悠斗にそんな提案をする。
「えりな、良かったですね。悠斗様が、貴女のはしたない穴をお情けで使ってくださるそうですよ」
緋沙子はそう言って、えりなに黒い笑みを向ける。
「……うっ、嬉しいです……」
言葉とは裏腹に、えりなは悠斗の顔も緋沙子の顔も見ようとはせずに、大粒の涙をこぼす。
「そう。そんなに喜んでくれるんですね。さぁ、それでは、悠斗様。所詮は豚の穴です。好き勝手に、乱暴に使ってください」
緋沙子はそう言い、悠斗から離れてベッドに登り、えりなの頭の後ろに躰を滑り込ませ、えりなの開かれた足の膝の裏をそれぞれ持ち、足を完全に固定する。
「さぁ、もう逃げられないですよ、えりな」
クスクスと笑う緋沙子の目には狂気が宿っているように思えた。
けれど、悠斗は自分の行動を止められそうにない。……いや、止めようとさえ思わなかった。
催淫効果があるらしい香が漂うこの狭い室内で、さんざん焦らされ、緋沙子に限界近くまで睾丸を愛撫され続けたのだ。もう、我慢などできるわけがない。
「えりな……」
悠斗は気づかなかった。
えりなの名前を読んだ自分も、緋沙子と同じように狂気のこもった笑みを浮かべていることに。
「いっ、嫌……いっ、嫌よ! 駄目、待って! 私……私、初めてなのよ! こっ、こんなのってないわ! 私も、緋沙子みたいに、優しく……。いやっ、止めて、止めてぇぇぇぇぇっ!」
えりなは駄々っ子のように泣きじゃくり、懸命に止めてくれるように懇願するが、その行動は悠斗と緋沙子の加虐心を煽る効果しかなかった。
「さぁ、性欲を満たすためだけの、身勝手な挿入で……。つまりはレイプで、処女を喪失しましょうね、えりな」
緋沙子は満面の笑みを浮かべ、暴れるえりなの躰を押さえつける。
「えりな……。えりな……」
「いや、嫌っ、駄目、まだ、優しいキスもしていな……」
えりなの言葉を無視し、悠斗はえりなの秘部に自分の怒張の先端を近づけた。
緋沙子で経験済みなので、おおよその位置は、このペニスを挿入するところは分かっている。
「あっ、嫌っ、嫌ぁァァァァっ! 待って! まっ……」
えりなの本気で嫌がる声を聞きながら、悠斗はすっかり乾き始めていたえりなのプッシーに、膣に、自らの大きな欲望の塊を無理やりねじ込んだ。
それまで肉と肉がピッタリくっついていた部分を、無理やりこじ開けて行く感触が非常に心地よかった。そして、そのまま細いえりなの腰のクビレを手で掴み、ペニスを一番深いところまで埋没させていく。
「……いっ、いやぁぁぁぁぁぁっ!」
えりなが信じられない声を上げた。
そして、苦悶の表情を浮かべ、脂汗をにじませながら、苦しそうに体を震わせる。
「ふふっ。悠斗様。まだ、射精されていないようですね」
悠斗の表情で悟ったのだろう。緋沙子が、えりなの悲鳴など聞こえない様子で声を掛けてくる。
「あっ、うん。もう少しで出てしまいそうだけれど……」
えりなの内臓肉は暖かくて心地良いが、悠斗は反射的に射精を堪えていた。
「それはいけませんね。中に射精して、この躰が誰のものかの証をつけないといけませんよ。ですので、どうぞ遠慮なく動かして、射精をなさって下さい」
緋沙子は優しく微笑む。
「……やっ、止めて……」
その言葉を聞いて、まだ股間に激しい痛みを覚えるえりなは、懸命に止めてくれるように訴える。
「あらあら。えりなったら何を言っているんですか? 貴女が言っていたんじゃあありませんか。私は花のようになりたいと。私という女が、どんな花を咲かせられるのかを知りたい。その花を慈しみたいと」
「はっ、花?」
黙っているだけでこみ上げてきそうな射精感を堪えながら、悠斗は緋沙子に尋ねる。
「ふふっ。例えですよ。この場合の花は、子供を、えりな様の生む子供のことを差します」
「こっ、子供……」
「ええ。これから、悠斗様が種付ける、新しい命のことです」
緋沙子はそう言うと、押さえつけられて、ベッドから頭を挙げられないえりなの顔を見下ろし、にっこり微笑んだ。
「えりな。運が良ければ、今日、貴女はお母さんになれるかもしれないわね」
緋沙子の言葉に、えりなは痛みを堪えて口を開く。
「えっ……。緋沙子、何を……。だって、まだ子供が生まれたら、悠斗様に迷惑が……」
えりなの言葉は震えていた。それは、緋沙子が微笑んだまま何も言わないから。
「まっ、待って、緋沙子! 私も貴女もピルを飲んで……」
「知識は得ても、自分で実物を確認しないからいけないんですよ。私と貴女が飲んだ薬は別物です。私が飲んだのがピル。そして、貴女に渡したのは、排卵促進剤というもので、子供ができやすくなるお薬ですよ」
緋沙子はえりなにそう説明し、悠斗に笑みを向ける。
「私が働けば、えりな様が妊娠しても大丈夫だという目算がありましたので、軽いサプライズのつもりでした。それが、こんなことになるなんて。……ふふっ、悠斗様。困りましたね。このままでは、えりな様は妊娠してしまいますよ。悠斗様の赤ちゃんを」
緋沙子の言葉に、悠斗は驚いた。ショックを受けた。
このままでは大変なことになる。えりなが、高校生になったばかりの少女が妊娠してしまう。
自分の精子を注がれて……。あの、薙切えりなが……。
「……ふふっ。悠斗様、素敵です」
緋沙子にそう言われて、悠斗はようやく気がついた。自分が、無意識のうちに、えりなの膣の中のペニスを動かしていることに。腰を前後に振り始めていることに。
「やっ、止めて! 抜いて、小早川くん! 駄目! 今、中で出したら、子供が! 子供ができてしまうのよ!」
えりなは痛みよりも、妊娠してしまう恐怖に怯え、悠斗にペニスを抜くように懇願するが、悠斗はもう正常な判断ができなくなっていた。
それは雄の本能。
雌を孕ませようとする気持ちに突き動かされてしまっているためだった。
(あの薙切えりなが、この僕の子供を孕む!)
そう考えるだけで、興奮する。腰が止まらなくなる。
(後のことなんてどうでもいい。絶対に孕ませてやる!)
もう、悠斗は快楽のため以上に、えりなを孕ませる目的で腰を振り、精を放とうとする。
「やっ、止めて! まだ妊娠なんて、赤ちゃんなんて、早すぎるわ!」
えりなは逃げようとするが、緋沙子が決してそれを許さない。
「ふふっ。えりな。子供が生まれたら、貴女はその子になんて言い訳するのかしら? あなたはお父さんにレイプされて生まれたとは言えないものね」
緋沙子の言葉に、えりなは泣き叫ぶ。
けれど、悠斗はそれを聞いて更に興奮し、腰を振る速度を早める。
そして、その時はすぐにやって来た。
悠斗は限界を迎え、えりなの女の部分の一番深いところに、欲望の塊を、精液を注ぎ込んだのだ。
「だっ、駄目、嫌ぁぁぁぁぁぁっ!」
激しい射精の後の脱力で、気を失いそうになる悠斗の耳に、えりなの叫び声が聞こえ、悠斗はこの女を完全に自分のものにしたことを理解したのだった。