※この作品はR-18です。

逆行者二人による怠惰な使徒防衛戦   作:沼田もんざえもん

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 せっかくなのでもう一回です。





二回目・・・

 

 

 

 

 

 

 

 世界と人類が滅び戦う理由も無くなったと言い張る少女をエヴァに乗せ、尚且つ使徒か宇宙人かが作った偽者模造品と信じ込む周囲や世界を、エヴァでもって攻撃しないという確約を得る為の説得は混迷を極めていた。

 

「そふぇで、あふぁひひふぁんほひょうはのほ」

『・・・取り敢えず口の中のものを出しなさい』

 

 未だサウンドオンリーな画面から響く聞き覚えのある声に、漸く会話出来るまでに落ち着いたアスカはもごもごと咀嚼し続けていた布切れを床にペッと吐き捨てる。

 

「なによ。本部の偽者も揃ってるわけ?・・・もしかしなくても、隣の部屋に居るとかかし、らっ」

 

 やつれていながらも先程まで見せていた生き生きとした表情が嘘の様に、昏く淀んだ瞳を探るようにさ迷わせるアスカは、もはや抱き枕とも呼べないズタボロで湿り気を帯びた布の塊を画面へ向け勢いよく蹴飛ばす。

 

『悪いけどアスカ、冗談に付き合ってる暇はないの』

「はぁ?ジョーダン?そっちこそテキトーなこと言ってんじゃないわよ」

 

 汗ばみ冷たくなった病院着を脱ぎ捨て痒みを覚える頭皮をかきむしる、恥と外聞を彼方へ放り投げた少女にとりつくしまはない。

 本部のリツコは早々と見切りを付け、画面の前から離れてタバコを咥えながらコーヒーを淹れている。

 しかし、ミサトが口を閉じることはなかった。

 

「私達を偽者呼ばわりするのに、サードチルドレンが本物であることは疑わないのね」

『あら、シンちゃんに対して随分と他人行儀じゃない。やっぱり偽者ね』

 

 無視されるかと思われたミサトの反論に、思いの外な食い付きを、普通に会話を続けようとするアスカにリツコは振り返る。

 頷き返すミサトもこれに手応えを感じた。

 

「そういうアスカは、彼とは随分と親しいのかしら?」

『まぁねぇ・・・』

 

 軋むベッドの上でバランス良く片足に、濡れて汚れたパンツを広げ脚を抜き踏み下ろすアスカは下半身を隠すことなく、パンツも足首に引っかけたまま画面を見やる。

 その顔はどこか自慢気で、ベッドの縁に腰掛けると口角も僅かに上げ吐き捨てた布切れを小さな足の爪先で弄りだす。

 

「行き着くところまでイッちゃった感じっていうか・・・」

 

 床にのばした布切れの上へ、足首にかかったパンツを置き踏みつけるアスカは浜辺での光景を、今度は自身が下になり首を絞められていた時を思い返し、再び悦に浸り始める。

 

「全てをさらけ出してなお二人のままだった・・・っていうか」

 

 ベッドに背中から倒れ、頭の中に居る少年の頬を撫でようと虚空に右腕を伸ばし、顔にかかる鎖の冷たさに舌打ちを飛ばす。左手の指は自然と股の割れ目をなぞっていた。

 

『んっ・・・モノホンのあんたと加持さん以上の関係、みたいな?』

 

 アスカにとっては何気ない一言。本物ではなくともその声を聴くたびに、当時の徐々に壊れ行く生活の日々が脳裏に過る彼女にとって無意識からくる当てつけの様な一言だったのかもしれない。

 だが偽者でも何でもない二人にとってその一言(情報)は場を大きく動かすもので。

 ミサトは無言でリツコに目を合わせると首を振り、アスカに加持との過去の関係を教えたことがないことを知るとリツコは音もなく部屋の外へ。

 

「それはつまり、肉体的な・・・」

『失礼、ねぇっ。それはまだ・・・ぁっ・・・それより凄いことはしちゃったけど、あんな行き遅れのだらしないオバさんと一緒にしないでちょうだいッ』

「そっ、そうななんだ~。悪かったわね~、オバさんと一緒にしちゃって~」

『・・・何かさっきまでの偽者と比べてクオリティ低いわね、あんた』

 

 

 

 

 

 

『与太話がいよいよ現実味を帯びてきたな』

「科学者としてはあまり信じたくない話ね」

『全ての不可能を消去し、最後に残るものがどんなに奇妙な事であっても、それが真実である。だろ』

「・・・それが未来視の証明になるとでも?」

『俺と葛城の過去の関係を知るヤツはこっちに居ないし、ここ暫くアスカが外部の人間と接触した記録もない。後は何を疑いどんな可能性が残るっていうんだ?』

「だから頭が痛いのよ」

 

 ミサトが再度、十四才の少女の自慰行為を見せつけられている間、その隣の部屋ではリツコと加持が画面越しに書類や映像データを交換し合い議論を重ねていた。

 

『この胸元の痣。そっちの少年にも出来ていたとはな』

「たかが痣よ。なんの証拠にもなりはしないわ」

『この情報が君に渡った時、それを隠すよう指示された。誰がかは兎も角、何の為にかは君だって知る由もないとくれば、これはもう確定だろう』

「・・・残念ね。いったい何時から質の悪い陰謀論を真に受ける夢想家になったのかしら」

『まあいいさ。これ以上脱線してても始まらない。君達の健闘を祈ってるよ』

 

 今回は加持が折れることで有耶無耶に。

 取り敢えずは説得の材料が一つ増えたということでリツコは通信を終え席を立ち、隣の部屋へ。

 

「アスカ?!ちょっとアスカッ!?リツコ、加持をアスカの救助に向かわせて!!早く!!」

 

 そこには画面の前で慌てふためくミサトと、手錠の鎖を首に巻き付けぐったりとベッドに横たわるアスカの姿が映し出されていた。

 







 首絞めは危険な行為なので止めましょう。
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