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…何処だ。此処は。
目が眩むような赤い部屋。血の匂いと血肉の残穢、耳に残る幻聴まがいの悲鳴。…快楽ではないとはいえ、吾の記憶である。
しかし、その赤さはそれに似ている。まさに血だ。血に染まった室内。目の前にはすやすやと寝息を立てる少女が棺桶の中に入っている。周りには衣装箪笥と熊の縫い物。しかし、綺麗なものは少なく、目が飛び出し、腕が無くなり、腹が切れているものが多い。…そちらの方が見慣れているか。
吾はなぜ此処にいるのか。
もはや天下に斬るもの無し。そう思い立ち、自らの腹に一閃を入れ、悔いなきところで自刃した。しかし、目が覚めれば西洋まがいの屋敷の一室にぶち込まれていた。底無しの闇の中で、麗人の声を耳にしたような気もするが、朧げ故忘れよう。
服は死んだ時のままだ。
雪降りの袴。袖の白雪とはよく言ったものだ。紺色の袴に雪のような白い斑点が袖口に付いている。富士の高嶺のように。これには血が映えてかなわぬ。
…愛刀の姿はない。
腰に一振り携えていた。相棒のようなもの。灰色の地べたに尻をついている以上、金物の感触は分かり得るが、今の吾にはそれがない。独特な重さも感じない。
「…んんっ…。」
棺桶の中から艶やかな寝息が聞こえる。
そこには齢5、6程の幼なげな少女が眠っていた。日の光のような金色の髪と、肩甲骨あたりから伸びたまるで伝書に載る蓬莱の玉の枝のような何かが吾の目に入る。触ろうと思わない。無駄な好奇心は小さな頃にもう捨てた。
はてさて、どうしたものか。
歩きながらでも考えよう。先ずはこの場所がなんなのか。吾は何故、この場所にいるのかを。この場所の住人に敵意を向かれても愛刀が無ければ、牙のない虎と同じ。威嚇以外、何もできない。
「…お探し物はこれですか?」
部屋の扉が重々しく開かれる。
そこには灰のような髪色をした少女が立っていた。それだけでない。彼女の手には吾の愛刀が握られていた。それは女性が振るうには大きすぎる。
「…偉く若い嬢ちゃんだな。それ、何処で拾った。」
吾はその少女に声をかけた。
少女からは殺気以外のなにものも感じ取れない。ただ、歓迎などと言う言葉は不要だ、要らぬことをすればすぐに処罰すると言った目。吾が虎ならば、彼女は天に登る巨龍と呼べる。
少女は硬く、硬く閉ざされた口をゆっくりと開けた。
「何のために幻想郷に来たかは知りませんが、お嬢様がお呼びです。」
「…お嬢様?…主人殿は吾が此処にいるのを知っているのか?」
「ええ。」
…何の話だ。当たり前なことを聞いた。
頭に笠を被り、少女の後をついていった。
「お嬢様、お連れしました。」
…連れてこられたのは玉座の間。
そこには初めて見たあの少女と似たような少女が座っていた。ぱっと見では吾の方が見た目だけなら幾分か、上を行っているだろう。
「…貴方が、あの刀の主ね?」
「…その通りでございます。」
吾は足を組み胡座で地面に座る。
主人殿は吾を見ている。…ふむ。さぞかし良い主人なのだろう。周りの目が不躾だと吾に刺さる。
「…先ずは名前を名乗らないとね。私はこの紅魔館の主人、レミリア・スカーレットよ。」
「…これはご丁寧に。吾は
…下手に出るのはあまり得意ではない。とはいえ、これで寛容な方であれば幸いだが、憤らせてしまっては話は別だ。吾は無言でレミリア殿の出方を見る。パタパタと蝙蝠の羽を動かしながら、此方を伺っている。
「…あ、朱智…愈咫郎…ね?こ、こほん。それで愈咫郎。何故、フランの部屋に居たのかしら?」
「…フラン…とは?」
「あそこに寝ていたでしょ?私の妹、フランドール・スカーレット。」
…成る程。あの部屋は妹君の部屋だったのか。とはいえ、気がついたらあそこにいた…だけだ。
「…吾もよくはわからないんだ。気がつけば、あの部屋に居た。」
「…へぇ。嘘偽りない目ね。」
「気持ちを取り繕うのは…些か得意ではない。少し弱くなっちまったかな。」
「へぇ〜…そんな顔もするんだ。」
レミリア殿がニコリと笑った。
「…さてと。先ずは貴方の力を見ないとね。」
「偉く唐突だな。」
「ごめんなさいね?ただ…この幻想郷じゃ、半端な力じゃ生きられない。ただの人間なら尚更ね。」
…ふむ。成る程な。
生きたければ、力を見せろ…と。何処の世界でも物騒なものだ。
「…女を斬れと?」
「あら、それは心外ね。女だからと舐めていては痛い目見るわよ?」
…ウインク…だったか。
その年で大人を誘惑するようなら立派な大人にならないな。最も、見た目ほど幼くはないようだが…。
「ならば、得物を返してもらおう。今のままでは、馬だけの方がまだ戦える。」
「咲夜。」
「はい。」
…咲夜と呼ばれた少女が吾に刀を返した。
黒光する鞘に金の紐が巻かれた所謂、上物。名実ともに我が相棒となっていた刀、業物『紫御前』、別名『虎の牙』。長さ的にも大の男が持っててもかなり長い刀身が特徴的だ。
「…では、咲夜と戦ってくれるかしら?」
「…その方と?」
…咲夜と呼ばれた女性はゆっくりとお辞儀をした。…ふむ。たしかに相当な手練れと思える。
「…承知した。一手指南頂こう。」
「…手加減はしませんよ。」
咲夜殿の目がキラリと輝いた。
…さて、どこまで死合おうか。此方も本気で…答えるのみだ。
というわけで、昨日の今日で新小説かよ…と思った方もいると思いますが、ネタが思いついたんで仕方ないですね。…ごめんなさい。
愈咫郎はあんまり弾幕的なことはしないと思いますが、そのうち出来るようになるかもです。結構、成長をしっかり書きたい…。
では次回。ではでは。
ハーレムって何人まで許容範囲?
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10人以下でおなしゃす!!
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まぁ、ちょっと多いけど20人?
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ハーレム好きだから30人以上でしょっ!!