…人里、咲夜と何度来たことか。
鉢合わせ、しないだろうか。せめて、無事ぐらい確認できないだろうか。
「こらっ。」
「痛っ…。」
幽香が吾にデコピンをしてきた。
…よそ見でもしていたか。
「その、メイドさん?のことが気がかりなのはわかるけど、今は私のことだけ見てよ。…その、一応、彼女なわけなんだし?」
…真剣な顔で吾を叱ったかと思えば、顔が真っ赤に染まって、目線を合わせていない。口に出してみたら、案外、恥ずかしかったパターンか。
「…ふふっ。そうだな。」
「きゃっ!!」
咲夜のときと同様、幽香の右手と自分の手を繋ぐ。
「い、いきなり…。」
「なんだ?アレは良くて、コレはダメなのか?」
「やっ、そういうことじゃなくてっ!!びっくりしたぁ…。」
…幽香の手はすべすべしているな。咲夜よりは華奢ではないが、吾よりは断然細く、柔らかい。触っていて、気持ちいい。
「ゆ、ユタっ!!」
「…ん?」
…幽香が声を上げた。顔は先程よりも紅潮し、吾に何か言いたそうに睨んでいる。
「…周り、見られてるから。」
「…あっ。」
彼女の手の感触を堪能していた隙に見せ物になってしまっていたようで。周りの人達に囲まれてしまっていた。少し高齢の女性は微笑み、店の店主は大声をあげて笑っている。
「…い、いこっかっ///」
「…あぁ。」
少し決まりが悪い。これでは、吾が彼女の素肌で興奮する変質者のようで…。幽香に引かれる形でとある家の前へと行く。
「此処が私の知り合いの鍛冶屋さんの店。」
「…ほお。」
「もうっ、さっきの引きずりすぎ。別に私、気にしてないから。」
幽香がにっこりと笑う。
それならいいが、吾は間接的に彼女を辱めてしまったのではないかという罪悪感が…。
「…。」
「…チュッ。」
…頬に柔らかい感触が当たる。何をされたのかは一目瞭然である。
「…ふふっ。これでおあいこ。…ちょっと恥ずかしいわね///」
「…あぁ。」
少し気分が逸れた。恥ずかしそうにはにかむ彼女とともに鍛冶屋の中に入っていった。
「ごめんください。小傘、いる?」
「はーい!!」
奥のお座敷から、元気な声が聞こえる。…柱に立てかけてある紫の傘は家主のものだろうか。人の趣味にとやかく言うつもりはないが、個性的…とは思う。
「おや、幽香さん。わちきに何か用ですか?」
「ごめんね。小傘。用があるのはこっちのお兄さんなの。」
…随分と若い…いや、妖怪か。それなら、見た目で判断しない方がいい。
「お兄さんが?」
「あぁ。吾は朱智愈咫郎と申す。…今日は刀を新たに仕立ててもらいに来たんだが…。」
「一からですか?それだと多少値は張りますが…。」
「いや、これを使ってもらえると助かるのだが…。」
風呂敷に包まれた『紫御前』の刀身と鍔を取り出す。柄は今度、供養しようと思う。店主である少女が、吾から刃と鍔を受け取った。
「これは…中々に上物の刀だったようですね。」
「あぁ。」
「それに…妖刀…ですか。これを使うのは可能ですが、危険と綱渡りになるかもしれません。」
「待ってくれ。妖刀…だと?」
吾の質問に少女は小首を傾げた。
…使ってた頃、妖刀などと知りもせず、降っていた。まさか、そんな忌み物だったとは…。
「もしかして…わからず使ってらっしゃったんですか?」
「…あぁ。そんな物だとは知らずな。」
「妖刀ってのは一体なんなの?」
横にいる幽香が言った。
店主は目をパチクリさせて、自慢げに話し始めた。
「ふっふっふっ…。妖刀ってのはですねー!!元は普通の刀なのですが、例えば、人や物、動物を沢山殺している、或いは持ち主や刀鍛冶の執念や憎悪などが乗り移ったものを呼びます。妖刀は普通の刀と違って、異端な力をもちますが、それが有益になるか牙を剥くかは使ってみないとわかりません。」
「ふーん。じゃあ、ユタが今まで使えてたってことは…。」
「…。」
…しかし、そんな力は紫御前にはなかったはずだ。普通の刀として使えてたはず…。
「…そうですね。お兄さんが運が良かったのか、はたまた、前の刀の力を知らず知らずのうちに使っていたのか…。」
「…力。」
「とりあえず、此方はお預かりしますね。おいくつ仕立てましょう。お金はかかりますが、二振り程度なら後日、お待ちくだされば交換致します。」
「…なら、それで。」
元々、二振りの予定だったからな。
一振りでも全然いいが、気分転換にもなるし、それに…紫御前より短い刀なら二振りにした方があいつも喜びそうだ。吾も感覚を掴みやすい。
「では、幽香さんとお幸せに。」
「「っ!?」」
店主の女の子がニコニコと笑いながら、そう言った。…何故、わかった?
「だって、いつもより幽香さん、声色が可愛らしくてとても楽しそうなんですもの。」
「そ、そう…かしら?い、いつもと同じじゃ…。」
「いつもより、ちょっと高いです。そっちの方がイキイキしてていいと思いますよ?」
「あ、ありがとう…///」
…なんだか、顔が熱い。
心臓がいくつあっても足りんな、コレは…。幽香も顔を真っ赤にしている。手で覆った指の隙間から、此方を見ている。相当照れてるようだ。
「…店主、そういえば…名を伺ってなかったな。」
「あぁ。わちき、付喪神の多々良小傘って言います。よろしくお願いします。」
「あぁ。これから、世話になる。」
…小傘は吾ににっこりと笑った。
紫御前に匹敵するほどの刀か…。これから、何があってもいいように慣れておかねばならない。
「出来るだけ、早めに作りますね。」
「あぁ。宜しく頼む。行くぞ、幽香。」
「え、ええ。」
手を引き、鍛冶屋から出る。
小傘は手を小さく振り、微笑みながら此方をみていた。
もののけ姫とかの製鉄所のことをたたらばって言うんですよね。小傘と何か関係あるのかしら。時間があれば今日は2本いきます。そろそろ、次の異変の橋かけをしたいんで。次は長くなるかなぁ…と。
ハーレムって何人まで許容範囲?
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10人以下でおなしゃす!!
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まぁ、ちょっと多いけど20人?
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ハーレム好きだから30人以上でしょっ!!