「…おい、幽香ぁ?」
…迷った。一体、何処を歩いているのか、わからない。
さて、話は少し前に遡る。
吾は藍の言葉通り、月を気にしながら過ごしていた。…なんら変わりない月ばかり。流石に見飽きたかと思えば、今夜。幽香が月が変だと言い出した。吾はわからなかったのだが、妖怪なりに気づいたらしい。そこで歩いてではあるが、藍の言っていた永遠亭とやらに行ってみることにしたのだが…。
その前の竹林で逸れ、こうして一人練り歩いている次第だ。周りの景色が緑から変わらない。気が滅入りそうだ。
「おーい。幽香?」
返事がない。近くにはいない…か。
「…ん?どうした?旅人。」
「…?」
誰だ。こんな竹林で話しかけてくるのは。
吾は後ろを向く。するとそこには赤いモンペを着た白髪の少女がいた。
「…いや、迷ってしまってな。同行人とも逸れ、右も左もわからずじまいで…。」
「ふーん。なら、私が案内してあげよっか?」
「それは助かる。是非頼みたい。」
「わかったよ。その前にお互い、素性を明かしておかない?このままだと、色々と都合悪いし。私は藤原妹紅。よろしくね。」
…藤原妹紅。そう名乗った少女は髪を掻き上げ、ニコッと笑った。
「吾は朱智愈咫郎と申す。では、妹紅殿、宜しく頼む。」
「も、妹紅殿?なんか、嫌だな。堅苦しい。もっとフランクでいいよ。」
「ふむ。なら、妹紅でいいか。」
「そーそ。私も愈咫郎って呼ぶからさ。」
「いや、ユタでいい。」
「ふーん。じゃっ、ユタで。」
…そう言うとにっと歯を見せ笑う妹紅。この子といると楽に過ごせる。少しの間、厄介になるとしよう。
「それじゃ、行こっか。で?何処いく?永遠亭?それとも人里?」
「永遠亭だ。」
「ふーん。今、あそこに行くのはやめといた方がいいと思うけど。ユタ、強そうだし、大丈夫かな。」
「何故だ?」
やめといた方がいい…か。十中八九、異変に関してだろうが…。この竹林は月も見えぬほど鬱蒼としている。この子が妖怪でなければ気づかないだろう。
「…あそこには化け物がいるからさ。頭いいのとか、不死身のやつとかそんなばっかだったんだけど。あんな男がいるなんて…。」
あんな…男?
「なんだ、その男ってのは。」
「…わかんない。ただ、やばいやつってのはわかるよ。」
…ヤバいやつか。
妹紅がわからないと言うのなら、恐らくそいつは吾と同じ外から来た人間なのだろう。
「…しかし、遠いな。」
「そりゃ、ユタ。逆方向に行ってたからね。」
「…むっ。そうか。」
「大丈夫、大丈夫っ!!みんな、こんなとこ歩いたらそうなるよ。」
…そんなものか。
確かに周りが見えない。緑の檻だ。しかし…。
「…こんな美人と歩けるんだから、迷ってみるもんだな。」
「へっ…?」
「ん?」
隣の妹紅がキョトンとしている。
まるで不意をつかれたように。キョトンとした顔が徐々に赤くなっていく。
「どうした?」
「あ、あんまりそういうこと、言わない方がいいぞ?…び、美人…とか。私はそんなんじゃ…ない…から…。」
「何故だ?お前は十分、美人だと思うぞ?」
「う、うぅ〜…。な、なんの恥ずかしげもなく言うなッ!!」
…怒られてしまった。
妹紅の顔はトマトみたいに真っ赤になっている。
「…お前は誰にでもそうやって言うのか?」
「ん?…まあな。気持ちを繕うことが出来ないから、思ったことを口にしてしまう。嘘もつけない。困ったものだ。」
「…困ってんのはこっちだよ。全く…。」
…段々と竹林がひらけてくる。
空を見れば、偽物の月が見えてくる。本物と遜色ないように見えるが、妖怪からしたら違うようだ。
「でも、ありがと。ちょっと嬉しかったよ。」
「…。」
月光に照らされた彼女の笑みは何処か寂しいようで、それでも綺麗だった。
「やっぱり、美人じゃねえか。」
「…誰でもそんなこと言わない方がいいよ。そのうち、刺されるから。」
「ふふ。違いねえ。」
刺されても、殺されても、それが好きな人なら幸せなんだろうか。…そんな狂愛、死んでもごめんだ。吾は少なくともそう思う。
「アンタさ、不死身ってどう思う?」
「…不死身?」
…唐突にそう言われた。
不死身なんて、世界のどんな人でも夢を見る能力だ。だが…それがこの子と何の関係がある。
「…別にどうとも思わんが。」
「気持ち悪いとも…か?」
「生まれ持ってでもなけりゃ、なりたくてなったとは限らねえだろ。死なないってだけで普通の人間だろ。幻想郷には、もっと奇怪な生物だっているのに。」
「…ほ、本当か?」
「え?あぁ。」
…少なくとも吾はそう思う。
主人があれだからな…。今更、不死身と言われる者に会っても何ら嫌悪感はない。そもそも、そんな人間に会ったことはないが…。
「そっか。」
「…?」
さっきから、なんだ?
妹紅が少し嬉しそうな…。僅かに口角を上げて、微笑んでいる。
「着いたよ。此処が永遠亭。」
「ふむ。」
今までの二つと比べたら中々、少し小さめ…いや、十分デカイな。白玉楼と同じ、和風な屋敷である。竹林によく映えている。風流だな。
「ありがとう。此処まで来れたのはお前のおかげだ。」
「例には及ばないよ。これが私の仕事だからね。」
…さて、少し気合を入れ直さねばならぬ。新たに仕立ててもらったこの二振りの刀の初陣だ。華々しく飾ろうじゃねえか。
「ね、ねぇ…。また、どっかで会える…?」
「…ん?」
妹紅が吾の袖を指で摘んで引く。
…なんだ?やっぱり、侍が物珍しいのか?
「そうだな。…どうせ、これが終われば宴会だ。その時に顔を見せればいい。」
「ほんとっ?」
「あぁ。」
今回のお礼もしたいしな。
妹紅の顔がぱぁっと明るくなる。…袖を離して、何やらぶつぶつと言っているが、聞こえない。
「じゃあ、またな。」
「あ、う、うんっ!!」
…最後にニッコリと笑い、またねと元気に言ってくれた。さて、気合も入ったし…。あ、そういえば幽香…。
「遅かったわね。ユタ。」
「あぁ、迷っていた。」
「ふぅん。で?さっきの子は?また、増やしたの?」
流石にあってその場では付き合いましょうとはならん。何処まで節操なしだと思われてるんだ。
「命の恩人だ。」
「あっそう。…私は増えた側の立場だから文句言えないけど、咲夜はどうするのかしらね。ユタ、本当に刺されるわよ。」
「…それはきついな。」
…さて、雑談はさておいて。咲夜に対しての言い訳も考えておかねばならないし。
「さて、参ろうか。」
「ええ。」
吾はその豪邸の扉を勢いよく、引き開けた。
もこたん、エンカウント。
異変はささっと終わらせて、早く宴会を書きたい…。咲夜さんと妖夢と藍と幽香ともこたんにユタをもみくちゃにさせたい…なんて考えてますけど。なので、必要なとこ以外は飛ばします。書いて、うどんげ戦をちょっとと永琳とあと、オリキャラ戦を4話ぐらいで書いて、で、妹紅と付き合うのに必要な戦いを2話ぐらいで書いて(EXの代わり)…。その後は暫く、萃夢想だけ早いけどそれ以外は暫く空くかなぁ…と。
裏話ですwでは次回。ではでは〜。
ハーレムって何人まで許容範囲?
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10人以下でおなしゃす!!
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まぁ、ちょっと多いけど20人?
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ハーレム好きだから30人以上でしょっ!!