※この作品はR-18です。

人斬り武者の幻想歌   作:紳爾零士

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ユタとある人の…婚浴です。
ちょっと怪しいです。


三杯『安らぎの湯』

…髪が長いのも難儀だな。

長く手入れはしていないが、生前のまま伸びず切れずだ。それに、筋肉質な裸体に幾千もの傷。特に胸あたりの横一閃は生々しく残っている。

 

「…。」

 

こうして風呂に浸かるのは幾年ぶりか。

温かな白湯が骨の髄まで染み渡る。吾が最後に長風呂をしたのは、もう何年も昔のことだ。…少しは甘えても良いだろうか。

 

「これで、酒でもありゃあ最高なんだがな。」

 

外の一番好きな光景は露天風呂で夜景を見ながら、日本酒を煽る。ゆったりとしたその時間がこの上なく甘美だ。

 

…さて、そろそろ身体でも洗うかな。

 

「…え?」

 

「ん?」

 

立ち上がった瞬間、浴室の引き戸が開く。

そこにはタオルで身体を隠した十六夜咲夜が立っていた。

 

「ゆ、ユタ!?…な、なんで。」

 

「なんでってそりゃあ、嬢ちゃんよ。」

 

なんならまん前でレミリア嬢に話したし。

風呂に行く旨は聞いていたはずだ。

 

「あっ…。」

 

思い出したのか、咲夜の顔が赤く色づいていく。擬音にして、カァァ…とかだろうか。

 

「ご、ごめんっ…!!す、すぐ出て行くから!!」

 

「…やっ、別に気にしないが。恥ずかしいなら吾は裏を向いておこう。」

 

「は、はい?」

 

…なるほど。レミリア嬢よ。

昨日の敵は今日の友、裸の付き合いをして、親睦を深めよと言うことか。思慮深いお方だ。

 

「…先に身体を洗ったどうだ?」

 

「い、いえ。貴方の方が先に洗おうとしていたのでしょう?背中ぐらい流すわ。」

 

「…い、いや…その。」

 

…なんというか、目のやり場に困ると言うか。

咲夜を見ながら洗うわけでもなかろうに、ただ同じ室内にいると言うだけで、胸が疼く。…精進が足らぬな。

 

「…だめ?」

 

上目遣いになり、前へと飛び出してくる咲夜。白い…百合のような肌とバスタオルから見える…谷間を見ずに彼女の顎あたりを見る。…男は女に弱いとは言うが…此処までとはやはり精進が…足らぬ。

 

「…よろしく…頼む…。」

 

目を背け、言葉を口にした。

…度胸試し…か。レミリア嬢は恐ろしい人だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

布から泡が立ち、程よい強さで背をさすられる。

…気分が高揚する。

 

「…傷だらけなのね。」

 

後ろから咲夜の声が聞こえた。

当たり前だ、後ろにいるのだから。

 

「あぁ。…最早、何で何時ついたものかは、知り得ない。鍛錬の際についたものか、はたまた、仕事の際についたものか。」

 

「…仕事?」

 

「仕事は仕事だ。吾はしがない人斬り。ただの罪人よ。普通ならあの世で閻魔様にしょっ引かれてる筈だが、何の因果か、こんな所で寝てやがった。」

 

…裸の付き合いと酒の席は話が弾む。

流し目で彼女を見た。歳は…15、6か。十分、伴侶を見つけ、家庭を築くことができよう。…あの珍妙な格好はなんとも言い難いが、今の彼女は女知らずの吾の観点からも見目麗しゅう…と手放しで誉めてしまいそうだ。

 

「そういや、髪がとても白いのだけれど。貴方、一体何歳なの?」

 

「む?…二十歳(はたとせ)と…最後に数えたのは…九つか。それで死んだ故、今がいくつかは知らぬが、一応、言うならば、齢29と言った所だろうな。」

 

「随分年上ね…。」

 

「主の周りの方が吾より上だろう。」

 

…人としては紅魔館では最高年齢ではあるが、咲夜と吾しか居らぬしな。

 

「それで?ユタはなんであんなにも強くなったの?能力もなしにあんな動きできるわけがないわ。」

 

「ハッハッハッ。強さを誉められるとは嬉しいものだなっ!!…だが、やってきたことといえばそれほど無い。素振りも数えられぬ…ざっと幾万は超えたかそのくらいだ。やり続けていれば、その内知らぬうちにその身に染み付いている。それだけだ。」

 

…思えば人を初めて斬ったときは齢9つの頃だったか。

まるでそうなるように、領主は吾に殺しを教えた。時には屋敷に忍び込み、寝首を掻っ切ったり、時には先陣切って、大将首をとったりしていた。吾の剣は人を守るものでなく…人を殺めるものだ。誉められたものでは無い。

 

ただ湯煙舞う湯室の中、少女に背中を洗われていた。

 

「…それだけ美人でここまで裁量が良いのなら、引く手数多ではないか?」

 

…ふと、疑問に思った。

 

「ふぇっ!?…き、急にどうしたの?」

 

「…気になり、申した。咲夜は殿方と懇ろな関係になりたいとは思わぬのか?」

 

…裸の付き合いだ。

多少は聞きづらいことでも、聞きたいと思うのが男のサガだ。断られればそれはそれで…吾が悪かったと心のうちにしまっておこう。

 

「…別に思わないわ。私には紅魔館がある。お嬢様達がいるもの。メイド長として、私はお嬢様に従う。それが私の幸せだから。」

 

…清々しいまでの声色で言われた。

幸せ…か。吾にも人並みにそんなことを願うことがあったのだろうか。

 

「ユタは?奥さん、欲しいの?」

 

「わ、吾がか?…吾はわからぬのだ。一生を主人に捧げ、恋路など夢見ることなく、ただひたすらに刀を振るっていた。吾には女はわからぬ。」

 

「ふふっ…。だから、私の身体を見てドギマギしてたのね?」

 

「むっ…バレていたのか…。」

 

…軽率であったか。

女は見ているとはよく言うものだな。吾もまた男であったと言うことか。

 

「すまぬ…。」

 

「い、いえ、別に。貴方からは下心も感じないもの。まるで、初めて玩具を見た子供のよう。可愛かったわ。」

 

…鈴のような声でコロコロと笑う咲夜。

しかし、吾が可愛いとは。中々に珍妙なことだ。どちらかと言うと目つきの悪さに怖がられると思った。

 

「よし。ユタの方はお終い。じゃあ、次は私の背中、流して?」

 

「なぬ!?吾が咲夜の背を!?」

 

…なんと破廉恥な。

いや、同じ湯室で裸でいるのだから、元々…破廉恥ではあったか…!!

 

「だめ?」

 

咲夜の声が後ろから聞こえてくる。

…一宿一飯、しかも、風呂で背を流してくれた恩義だ。背くわけにゃいかねえよな…。だがぁ…。

 

間違いなくこの女は吾を楽しんでいる。

まさか、素で言っているわけではなかろう。

 

「…最早、腹を括るしかあるまい。」

 

「やった。ほらほら、早くして。」

 

…心なしか、咲夜め。吾に甘えてはおらぬか?

喜色を含んだ声でそういうと、吾の座っていたところにちょこんと座りだした。

 

「…乱暴にはなるが、文句は言うなよ?」

 

「ひゃっ…!!」

 

…真っ白な彼女の背に布が触れたとき、何故か、彼女は艶やかな声を上げた。やれと言ったのはこの娘だ。吾は…少しは配慮してやるが、多くは知らぬ。

 

「さて、行くぞ。」

 

「待っ…んっ…!!」

 

背を流して終え、湯船に二人で使った時、すでに咲夜は息絶え絶えであった。当たり前だ。触れるたびに何やら甘い声をあげるのだから、外から見ればバリバリ勘違いされかねんな。

 

「さて、吾は出るぞ。」

 

「あっ…ありがと…。」

 

「…ん?何か言ったか?」

 

湯で口を隠しているが故、泡の音でよく聞こえなかった。

 

「な、なんでもない!!ほら、早く自分の部屋に行ってきたら?」

 

「ふむ。では、お言葉に甘えて。」

 

…吾はその場を後にした。




※ユタは女の子が苦手なわけではありません。ヘタレでもありません。ただ慣れていないだけです。

妹紅がヒロインだつってんのに、咲夜に傾いてる今日この頃。…どうしよっかねぇー…。

ハーレムって何人まで許容範囲?

  • 10人以下でおなしゃす!!
  • まぁ、ちょっと多いけど20人?
  • ハーレム好きだから30人以上でしょっ!!
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