※この作品はR-18です。

人斬り武者の幻想歌   作:紳爾零士

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…たまにはこういうのもいいよね。


三十杯『スキマ』

昼飯が終わり、腹も満腹になった。

いつもの日課の鍛錬も早めに終わり、やることが無くなった。…仕方なく、これまた日課の読書を楽しもうとも思ったのだが…。

 

「…吾に客人とな?」

 

「ええ。ユタに用があるって。」

 

そう、咲夜が言うので急ぎ、紅魔館玄関まで走っていった。わけだが…。

 

「これまた…なかなかの大物が来たな…。」

 

「あら。永遠亭以来かしらね?…朱智愈咫郎さん?」

 

…そこには空間の亀裂から半身を出した幻想郷の賢者、八雲紫がいた。

 

「…これはこれは、八雲殿。貴殿のような幻想郷の重鎮がしがない吾のような武士になんの御用でしょう。」

 

「…堅苦しいのは無しにしない?あまり好きではございませんの。」

 

「ふむ。これは失礼。ですが、命の恩人たる八雲殿に不躾な態度は取れませぬ。」

 

「むぅ…。まぁ、良いですわ。」

 

少し頬を膨らませるも、すぐに凛とした顔に戻る紫殿。…しかし、言い表せぬ凄みを感じる。なんというか、圧倒的な力の差。霊夢に感じた、勝てぬものへの畏怖である。

 

「ふふ。萎縮していらっしゃるのね。」

 

「…。」

 

恐らく、今、彼女とやり合えば、瞬きよりも早く吾は消し炭になる。…そんな生物の中に組み込まれた、所謂、危機感が身体を巡っている。

 

「そんなに緊張しなくて良いですわぁ?…だって、食べるわけではございませんので…。」

 

「…左様か。」

 

紫殿の顔が耳元までやってくる。

…吾は蛇に睨まれた蛙のように動けなくなっている。

 

「…お話がありますの。他愛ないお話しですわ。白玉楼で。ついて来てくださる?そこまでの道中でお話ししましょう?」

 

…そう、囁く紫殿。

吹きかけられる息遣いがなんとも、色気より今は恐怖を感じている。

 

「…心得た。」

 

目の前にスキマが広がる。

…その目だらけの空間に吾は入っていった。

 

…なんというか、足で感じる感触はいつもの紅魔館の床に近い。グニョグニョというわけではなく、ただの床である。…少し薄気味悪い道と思ったほうが良いか。

 

「…して、如何様になされた。」

 

「昨日、私の藍と何かお話しされたのかしら?」

 

…少し雰囲気が変わった。

先程まではまだ、話が通じる感じがした。しかし、今はどうだろう。言葉の端々に威圧感を感じる。正直に言ったほうが良さそうだ。

 

「…昼飯を共にした。その時に…吾を好いていると。」

 

「…はぁ…。やっぱりね。」

 

…威圧感が消えた?

見れば、紫殿はなにやら頭を抱えている。

 

「九尾の狐…『玉藻の前』って知ってるかしら。中国に伝わる女人に化ける狐の妖怪なのだけど…。」

 

「…あぁ。」

 

「藍はね。そういった…自ら、下衆の男について時の権力を握るという…生き方にしてはとても賢いけれど女としては…あまり良くない生き方をしていたの。」

 

「…。」

 

「だから、心配で心配で…。うちの藍ちゃんに変な男がつかないか…。」

 

…なんか、雰囲気が変わったぞ。

 

「あなた、大丈夫よね?…勝手に女の子作ったりするけど。」

 

「…人を化け物のように呼ぶのはやめてくれ。」

 

「…はぁ…。いいっ!!藍ちゃんを彼女にしたいなら、先ずは私に認めさせなさいっ!!」

 

ビシッとでも音がつきそうに指を此方に向けてくる紫。なんか、一気に威圧感が無くなった…。

 

「…はぁ、何をしろというのだ。」

 

「そうねぇ。私、息子が欲しかったのよね!!」

 

「…冗談やめてくれ。」

 

…この歳でぼっちゃんはきつい。

大体、見た目だけなら同い年に見られてもおかしくない。それで、母上と呼ぶには少しキツイ。

 

「むぅ…。なら、お姉ちゃんってのはどう?」

 

「…それもだいぶとキツイぞ。」

 

「良いじゃないッ!!…霊夢なんかババア、ババアって…。あなたぐらい、若く見てくれても!!」

 

「…。」

 

必死だ。…幻想郷の賢者が。まるで血の涙でも流しそうなくらい必死だ。

 

「あまり歳食っているようには見えないけどな。」

 

「…じゃあ、呼んでくれても良いじゃないの。ほら、リピートアフターミー!!紫お姉ちゃんっ!!」

 

「…せめて、姉さんで。」

 

…少し照れる。

確かに紫殿…姉さんは少し吾より上の良い女という感じもするが、流石にこの歳で新しく姉が出来ましたは少し複雑な気分だ。

 

「お、おおぅ…。成る程、これはそそるわね…。藍が気にいるのもわけないわ…。」

 

「何を言っているんだ。紫姉さん。」

 

…舌なめずりをするその様子は何故か、別の意味で恐怖を覚えた。何故だろう、この感覚。例えれば、蟷螂が雌に食われるあの感覚に近い。…生物的な恐怖か…?

 

「じゃあ、行きましょうか。愈咫郎ちゃん。」

 

「愈咫郎”ちゃん”?」

 

「良いじゃない、良いじゃないっ!!もう他人じゃないんだしっ!!甘えたかったらお姉ちゃんに甘えても良いのよ?」

 

…近づかれて頭を撫でられる。どこか、むず痒い。

 

「で?今日は藍に関してなのか?」

 

「いいえ。今日は妖夢に関してよ。ほら、あなた、あまり会えてないでしょ?だから、妖夢、ちょっと沈んじゃって…。」

 

「…そうか。すまない。」

 

…冥界の入り口は空にある。飛ぶ手段を持たないから、吾は行くことができないのだ。

 

「なるほどね。確かに愈咫郎ちゃんは飛ぶことはできないわ。ただの人間だもの。…ただ、一つ。これから、移動を簡単にする方法があります。知りたい?」

 

人差し指を上げ、此方にウインクする姉さん。

…歳下の…弟分ができてとても嬉しいようだ。しかし、知っていて損はない。

 

「…頼む。」

 

「わかったわっ!!お姉ちゃんにまっかせなさいっ!!」

 

「…で、何をすれば良いんだ?」

 

…瞬間移動だとか、咲夜のような時止めとかそんな超常じみたことはできない。普通の人間であるため、無茶苦茶は無理である。

 

「そうね。あなたには私のスキマを習得してもらうわ。」

 

「…は?」

 

…何を言っているんだ。そんなもの、無理に決まってる。スキマというのはアレだろう?今通っている、時空の切れ目のようなものだ。これをやれとは中々に無茶だと思うが…。

 

「…良い剣士は雨を斬り、時を斬り、そして、空間をも断つと言うわ。紅魔館から白玉楼までなら、私を呼べば送ってあげる。だけど、それはあなたがスキマを覚えるまで。簡易的なスキマができるまでは白玉楼で修行しなさい。」

 

「…。」

 

確かに覚えれば、これほどまでに良いものはない。やる価値はある…か。

 

「わかった。頼む。紫姉さん。」

 

「…っ!!ええ、紫お姉ちゃん、頑張っちゃうっ!!」

 

姉さんの顔がわかりやすく笑顔になる。

…この感じだけは少し慣れないが。まぁ、悪い人ではなさそうだ。




※頭が蕩けてました。紫様のキャラ崩壊が酷いですが、これから終始こんな感じになります。

ヒロインに入れようかなぁ→でも半人半妖で入れたやつはできるだけ避けたいなぁ→お姉ちゃんにしようっ!!→?

ならないとは言わないけど、藍さんがなってるからね…。どうだろ?

では次回っ!!ではではっ!!次回は妖夢回です!!

ハーレムって何人まで許容範囲?

  • 10人以下でおなしゃす!!
  • まぁ、ちょっと多いけど20人?
  • ハーレム好きだから30人以上でしょっ!!
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