…赤い霧の異変。
それは幻想郷にとって、とても大規模なものであった。天空全土を覆う紅色の霧は天上から差し込む日を完全にシャットアウトし、乾くものも乾かず、博麗の巫女たる彼女が解決に乗り出すには十分すぎる理由であった。
「おーい!!霊夢ー!!」
空を飛ぶ博麗霊夢の後を箒に乗った白黒少女が追う。
「異変解決なら私を呼んでくれても良いんじゃないのか?」
「アンタといたら面倒ごとが多そうだもの。それに、私はパッパと文句言って解決したいのよ。」
少女たちは一目散に飛んでいく。
目指すは霧の湖、紅魔館。
門前を漂う怪しい霧。
門番は極光に貫かれ、侵入者は悠々と紅魔館内に入っていく。
「だだっ広いお屋敷ねー。」
めんどくさそうに周囲を見渡す。
壁伝いに伸びる二本の階段、2階は吹き抜けになっている。そのフェンスに二つの影が。
「…だれ?」
霊夢はそれに問うた。
警戒心を怠らない。片方のメイドは良いとして、もう一人の…白銀の長髪の和装の男。霊夢にはそれが幻想郷の者であると思えなかった。
「紅魔館のメイド長、十六夜咲夜と申します。」
物腰柔らかく、メイドは軽くお辞儀をした。
「紅魔館、懐刀、朱智愈咫郎と申す。」
男もそれに習い、軽くお辞儀をした。
霊夢は驚いた。男に違和感が無かったからだ。まるで、ずっとそこにいたかのように。幻想郷に良くも悪くも愛されたのが、この朱智愈咫郎…だと。
「皆様は主人からお引き取り願え…との申し付けでございます。」
「へー。じゃあ、断るって言ったら?」
博麗霊夢はお祓い棒とお札を構え睨み、霧雨魔理沙は八卦炉を構えニヤリと笑った。それに対し、冷笑で返す咲夜。愈咫郎に至っては顔の表情をピクリとも動かしていない。
「…問答無用。ただ斬るのみ…!!」
愈咫郎は刀を引き抜き、2階のフェンスから飛び降りる。咲夜はゆっくりと階段を降りていく。
「私があの侍とやる!!霊夢、お前はメイドとだ!!」
「えー…まぁ良いけど。」
霊夢が走り、魔理沙は箒に乗り、ゆらりと刀を躱した。
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…面倒なものだ。一刀一刀が躱される。速さを得ねば、恐らく勝てぬ以前に当てれぬだろう。
「ッ!!」
「よそ見厳禁だぜ!!マスタースパークッ!!」
少女の八卦炉より極太のレーザー砲が放たれる。
最早、回避無効。吾ごと紅魔館を破壊するほどの火力。それを吾は…。
「ぬぅんッ!!」
「なにっ!?」
縦に真っ二つに切り裂いた。
これしきのこと出来ずに何が、紅魔館の懐刀か。
吾は刀の向きを縦から横へと変え、足に力を入れる。速さならば、これだ。
「朱智一刀流『兎蹴閃撃』…ッ!!」
「い゛ッ…!?」
魔理沙が頭を触る。
…間一髪で避けたようだが、そこにあるはずのものがなかった。
「てめっ…帽子返せッ!!」
「…ほら。」
剣先に軽くかかった帽子を魔理沙へとぶん投げる。
…先程の一撃、斬撃はただの斬撃だが、進むスピードが違う。地面を蹴る、その一回の行動に全体重を乗せ、爆発的に前進する。それに抜刀剣を合わせた技。…次は首も切れる。
「…まだまだ行くぜッ!!」
「威勢の良い…。」
吾は走りながら、飛んでくる光弾を斬り裂く。
爆風が良い隠れ蓑になってくれる。ある意味でありがたい。
「ハハッ!!やっぱり突っ込んできてくれたなッ!!行くぜッ!!恋符『マスタースパーク』ッ!!」
「ッ!?」
…まずい。一歩先に出過ぎた。
目の前で光の砲撃がキラリと光る。咄嗟に吾はその攻撃に刀でガードの構えをする。
「ユタッ!!」
「小童、武士を舐めるなよ…ッ!!朱智一刀流『鳥越』ッ!!」
カチャッと刃を少女の方へと向け、そのまま足の踏み場もない空中で放つ。
流れに抗う形で刃を入れ、そのまま突き進む。
「イ゛ッ!?アンタ、バケモンかよッ!?」
「どちらがだッ!!」
極光を横に真っ二つにし、少女へと間合いを詰める。
…こんなこと、吾はしたことないんだがなッ!!そうでもしなきゃ、死んじまう…!!
「チッ!!次で仕留めてやるッ!!」
「…。」
少女、霧雨魔理沙は天井スレスレまで飛ぶ。空中まで行かれたら、吾には手出しできない。
「咲夜ッ!!」
「わかったわッ!!」
咲夜が壁に投げナイフを突き刺し、吾はそれを階段にして、上空へと飛び出る。
「また来やがったな!!今度こそ、逃げ場なしだぜッ!!」
「苦難上等ッ!!死して
「くらいやがれッ!!」
回避不能の空中弾幕。
人差し指ほどにしか満たないその足場で吾は、12ある朱智流の中で最も最速の抜刀剣を繰り出した。
弾幕を切り裂き、魔理沙に剣先が届いた。
「…。」
無言の生み出した静寂。
二人とも、地面に落ちている。
「ハハッ、中々やるな。アンタ。朱智…愈咫郎…だっけか?」
「…ふふっ。負けた、負けた。」
先に立てなくなったのは…吾であった。
奥義を連続で出すのは少し久方ぶりなゆえ、やはり、無理がたたったようだ。咲夜も服の至る所を焦がし、倒れている。
「もう行っていい?…アンタの主人にこの霧、止めるように言わないと…。」
「…あぁ。」
…2人の背を見て、吾は感じた。
主人殿を信じぬわけではないが、この2人にはまず勝てない。だが、正にそこから何か、感じることがあるだろう…と。
「…負けた…が、負けて良かった。…さて。」
咲夜を抱き上げて、少し戦線離脱と行こうか。
ハーレムって何人まで許容範囲?
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10人以下でおなしゃす!!
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まぁ、ちょっと多いけど20人?
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ハーレム好きだから30人以上でしょっ!!