※この作品はR-18です。

転生前は人間のオスだったエルフの聖女、婚約者に嵌められ淫魔になり追放されたらしい   作:芥目たぬき

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+過去+悪夢+分裂ハーレム3P ☆

 その日は、とても綺麗な晴天だった。

 街も休日に賑わっていて、ギルドも休業日のためオレは静かに新聞を読みながらもコーヒーを啜る。

 

 朝食の片付けを終えたユターシャは、新聞を読むオレの腕の中にむぎゅっと入り込んできて、構って欲しそうに抱きついてきたが……

 

「おや、今日って『戴冠式事変』の日ですか。ご主人様、ちょっと南無南無してもいいです?」

「……ナムナム?」

「死んだ人に手を合わせることです」

 

 新聞の日付と、そして大きな見出しの端っこに記載されていたニュースを見たユターシャはそんなことを言い出した。

 

 あぁ、なるほど。とオレは頷きを返してそれを静かに見守る。棚から銀製の小鉢を取り出したユターシャは、それをひっくり返して机に置きなむなむ、と呟きながらも棒で叩く。そして手を合わせて合掌。

 

 その一連の動作で満足したのか、ユターシャは出した小鉢を片付けて再度オレの腕の中に潜り込んできた。

 

「エルフの国の黙祷は変わってるな」

「いや、これは日本流ユターシャアレンジです。私オリジナルですよ」

「……まぁ、聖女サマがやる黙祷ならきっと鎮魂の精度も高いんだろうな」

 

 そして、ふと気になることがひとつ。

 

「誰か、アンタの身の回りの人間も巻き込まれたのか?」

「えぇ、まぁ、()()()婚約者ですね。エルフ国王族の長男息子くんです」

 

 悪い人ではなかったんですけどねー、と呟きながらも彼女はオレの横に座る。

 横顔をチラリと見れば、その目はどこか遠い過去を映していた。

 

 戴冠式事変で各国の要人が多く殺されたのはあまりにも有名な話だ。その中にエルフの国の皇太子が含まれているのもまた、有名な話である。

 しかし———ユターシャと婚姻関係にあったというのは知らなかった。

 

「好きだったのか?」

「いえ、政略結婚ですし……そもそも私、男に興味ありませんでしたから」

 

 ———でも責務として、覚悟は決めていたんですよ? 

 

「好きとか嫌いではなく、そういうものとして、受け入れていたのです」

「そうか」

「あぁでも今は違いますよ! ご飯くれるからとかじゃなくて、本当に男性として……好きな人として、ご主人様が好きなんですよ。本当です」

 

 パタパタと手を振りながらも不要な弁明をするユターシャはどこまでも明るくて、おそらく本当に皇太子の事は役割としてしか見ていなかったのだろう。いかにオレのことを愛しているかを必死に説明されるものの、オレはそれを聞き流す。

 

 もしも『戴冠式事変』さえなければ、ユターシャは今より幸せだったのだろうか? 

 聖女としてエルフ達の上に立ち、導く希望の星として崇められていたのだろうか? 

 

 考えても意味がないことというのはわかっている。

 それでも、もしもを考えると終わらない。

 

「……もしその皇太子が生きてたら、お前は淫魔にはならなかったんだろうな」

「それ、貴方にも会えてないのでバッドルートじゃないですか? まぁ確かに淫魔になったのはマイナス点ですが……ご主人様に出会えて、私が愛に()()()()のは幸せなことです」

 

 ———だから、もしもなんて考えるのはやめましょう? 

 ユターシャはそういって、楽しそうに微笑んだ。

 

「長く長く生きてる人生の中で、多分今が1番楽しいんです。大好きな人がいて、その人の帰りを待つ毎日。溶けるような、燃え上がるような恋愛に溺れて、あなたの事を考えて過ごす日々。好きな人がいるって本当に素敵で、とっても幸せなんです。だから、私は今が1番好きですよ」

「……よくもまぁ、そんな恥ずかしいこと言えるよな」

「今更です」

 

 彼女も恥ずかしい事を言ってる自覚はあるのだろう。少し顔を赤らめながらも……それでもユターシャは全力でオレを愛していると言葉を重ねてくれる。

 

 それに応えようと口を開けて……やっぱり似合わないと思ったオレは、代わりにユターシャの額にキスを落とした。

 

 しかし腕の中に収まっているユターシャは不服だったのか、ぷくっと頬を膨らませて睨んでくる。その柔らかい頬っぺたをぷにゅんと両側から片手で押し込めば、口からはプヒューなんて間抜けな音と共に空気が抜けた。

 

「むぅー、せめて私に愛を囁いてくださいよう」

「はいはい、愛してる」

「やーだー! やだやだー、いっぱいしゅきってしてくださいー!」

「はいはい、好きだぞー好き好き」

「ひーどーいー!」

 

 そんなくだらないやりとりが楽しくて、膝の上に座るユターシャをくすぐりながらも適当に言葉を返していた。

 

 

 

 

 

 一通りイチャついて満足したのか、ユターシャはオレに抱きつきながらもポツリと呟いた。

 

「……ご主人様は『戴冠式事変』を、どこまで知っていますか?」

「まぁ、新聞に書いてあった程度の内容くらいなら」

 

 実際のところは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なのだが、オレはなんともない顔で嘘をつく。

 

「かつては最強の種族とまで言われた巨人族の強固な警備を掻い潜って、()()()1()5()0()()()()()()———だったか?」

「そうです。その参加者の中に、私の元婚約者もいたんですね」

 

 この大陸に住む生物の殆どが『悪夢』と称するだろう5年前にあった出来事。それが、『戴冠式事変』である。

 

 巨人族の戴冠式で起きた、おぞましい事件。

 

 各国の主要人物が多く殺された事がきっかけで、各種族が参戦する大戦が幕を開けてしまった。死者は全種族人口のおよそ1割強と言われている。

 当時はさまざまな陰謀や工作が渦巻き、それから数年経った今ではだいぶ落ち着いたものの……いくつかの種族が根絶やしとなり、そして大きな国際問題となっている。

 

 その首謀者は、未だに捕まっていない。

 

「各種メディアによって、首謀者は『二足の黒災』と名付けられました。その場にいる者全員皆殺し……種族検知もエラーを吐いたとかで、未だに正体が不明らしいですよ」

 

 その賊は、とある鎧を着ていた。

 

 真っ黒なソレは様々な種族の骨を擦り入れたものが混ざった特殊な鋼であり、そして魔術によって認識阻害も組み込まれていた。

 備え付けられたマントには魔術返しが組み込まれ、足先から頭の先まで全てが黒の鋼で覆われている鎧。どこか竜を模しているのだろうデザインは、とある闇鍛冶屋の力作だったそうだ。

 

 その鎧は今もまだ、とある場所にて保管されている。

 

「果たして竜人族なのかハーフの巨人族なのか、エルフかゴブリンか人間なのかもわからない……まだ捕まってないとか、怖いですよねぇ」

 

 遠目で見た者の証言によると驚異的な身体能力を持っていたらしく、オーガとゴブリンのハーフという説が1番濃厚らしい。

 そんな体型ではないと顔も知らない誰かに文句を言いたいところだが、それもこれも認識阻害のお陰である。目撃者からすれば、二足で歩く生き物ということ以外は覚えていないのだろう。

 

()()()()、なかなか人間とは思えない芸当をしてみせたと思う。巨人族専用の城壁というのはとにかく高くて有名なのに、ソレを駆け上がり飛び越えたのだから。

 

「ご主人様は、当時おいくつでした?」

「22歳だったな」

 

 その22歳の誕生日に、ボスから指令を受けたのだ。渡されたのはあの鎧と、そして「全てを壊せ」という言葉。

 

 オレはその通りに動き、そしてひとつの失敗を犯してしまった。

 故に暫くは表舞台に出ないように、身を隠すため冒険者の立場をとっているのである。

 

 忌々しいあの『戴冠式事変』。

 世間にとっても……そしてオレにとっても、まさしく『悪夢』と言えるだろう。

 

「あの時、私たちの王はとにかく怒り狂ってしまったのです。中立であるべきとわかっていても、国民感情を考えると当時は戦争に参加せざるをえませんでした。息子を亡くしたばかりの王に国民をおさえるだけの精神力はありませんでしたしね。ま、勝ったからいいのですが……」

「政治家も大変だなぁ」

「全くですよ。いや私政治家ではありませんけどね、一応国家運営に対して口出しできる立場もらってたってだけで……」

 

 優秀な次代の王を失ったエルフ国。復讐を成し遂げたその果てに残ったのは、少しばかりの戦勝金と減らされたエルフの若者達。

 

 そして王家には年老いた王と、穏やかで政とは無縁な第二王子。

 

「長男くんはすごく完璧な人だったんですよねぇ……で、弟くんは最初から全てを諦めていたタイプだったので、急に皇太子になっちゃって浮かれちゃったのでしょう。それで邪魔な私を処刑したんではないでしょうかねぇ」

「なんだか、随分と他人事みたいな言い方だな」

「まぁ実際今の私エルフじゃないですし、他人事っちゃ他人事ですよ?」

 

 エルフの国はかなり鎖国的である。それ故にどんな人物が皇太子になったのかは知らなかったが、ユターシャの口振りからしてなかなかの男だったのだろう。

 

 ……そもそも、国にとってかなり重要な力を持つ聖女を淫魔に堕として国外追放している時点で、相当な男だということは窺えるが。

 

「権力者ってのは自分の考えに削ぐわないヤツを排除したがるからな。自己保身よりも蹴落とすほうが大事ってのは、お偉さんじゃよくある話だ」

「そうなんですか?」

「あぁ、そういうもんだよ」

 

 オレは、そういう思惑の中でたくさんの人間を殺してきたのだ。彼らにとって、目障りな人間の命なんてとても軽いのだから。

 

 人間の命は、とても、とても軽い。

 それはオレ自身が1番よくわかっているのだ。

 

「とにかく、最初の婚約者くんは……まぁ、愛とか何もありませんでしたが、元婚約者なので黙祷くらいはしてあげます。今日が、あの人の命日ですからね」

「……そうかい」

 

 ソイツ、オレが殺したんだよ。

 そんなことはとても言えなくて、オレは平然と言葉を返していた。

 

 

 

 

 * * * *

 

 

 

 悪夢を見かけた瞬間、背後から数多の女の手が伸びてくる。柔らかく包み込んでくれるそれはとても心地よくて、引きずられるままにそっちへと引っ張られていった。

 

 あの日の、叢雲がかかった夜空が遠ざかっていく。

 目の前にいる子供の、恐怖に濡れた顔が遠ざかっていく。オレに問いかけるあの声は遅く引き伸ばされたように聞こえづらくなり、そのかわりに甘く蕩けるようなオレを呼ぶ声が耳元から聞こえてくる。

 高い城壁、血に塗れた床、響く怒声、泣き叫ぶなにか。それらから離れるように、オレの身体は引っ張られていくのだ。

 

 早々にナイフを手から溢して、オレの鎧は溶けていき———そして、いつものあの夢の中に立っていた。

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待ってくださいよ!? はーッ、ありえねー!」

「はい雑魚、私に勝てるわけないですから」

 

 扉の奥から、なにやら声が聞こえる。

 

 何度も何度も訪れている部屋。ユターシャいわく過去に住んでいたというここは、一人暮らし用のアパート、というものだそうだ。

 玄関先で靴を脱がなくてはいけないらしくて、オレは履いていたブーツをから足を抜き玄関に揃える。

 

 暗がりの廊下を数歩歩き、そしていつもユターシャが待ち構えている部屋の扉の前に立つ。どうやらこの先から声が聞こえてきていて、オレはそっと静かにドアを開けた。

 

 そこには———

 

「私同士なのに、なんでここまでゲームのうまさが違うんですかね」

「知識と経験は違うということですよ……あ、おかえりなさいご主人様」

 

 ユターシャが2人、佇んでいた。

 

 ベッドに背中を預けた2人は、床に座り込んでコントローラー(赤と青の掴みやすい形状の何か)を持っている。モニター(動く絵が映る板)にはぴこぴこと絵が光っており、どうやらそれで遊んでいたらしい。

 

「……2人? どういうことだ?」

「まぁまぁまぁまぁ! ささ、とりあえずご主人様もこちらにおかけになってください!」

「コーラにします? ジンジャエールにします? それとも……む・ぎ・ちゃ?」

 

 片方のユターシャに腕を引かれて床に座らされて、もう片方のユターシャがコップに氷を入れて持ってくる。ガラスよりもっと薄くて柔らかそうな瓶から注がれた黒い飲み物は炭酸が効いていて、一口飲めばかなりの甘さが口内に広がっていった。

 

 先程までの不愉快な夢見を忘れるような、そんな爽快感がある甘さである。

 

「……夢なのに味覚がある」

「ついでに堅揚げポテトもどうぞ〜」

「アルファベットチョコもありますよぅ? はい、あーん♡」

 

 いつのまにかユターシャが持っているコントローラー(赤青のなにか)と同じものが握らされていて、そして甘ったるい口の中にチョコレートが捩じ込まれた。甘さに甘さが重なって、オレは眉を顰めながらも口にいれられたものを噛み飲み込んでいく。

 

 目の前に広げられた食べ物飲み物の数々。そしてオレをもてなそうと2人のユターシャは、キャイキャイとオレに擦り寄っていた。

 

「今夜は寝かせません……いえ、今が寝てるんだから、起こしてあげないですよー!」

「ゲームして、お菓子食べて、いっぱいいっぱい遊びましょうね」

 

 この夢に来るのも、もう何回目だろうか。

 慣れたもので、ユターシャ達はニコニコと笑ってオレにまとわりついてくる。

 

 奇妙な光景で、しかし嫌な気はしない。

 これだけ四六時中一緒にいるのに、夢の中でもユターシャと共に居れるのが嬉しいと思ってしまう自分がいる。我ながら末期なのだろうと思いつつも、それをおくびにも出さずに静かにコーラとやらを口に流し込んだ。

 

「オレが来るって、わかってたのか?」

「えぇ、なんだか今日ご主人様ってば元気がなさそうだったので」

「来るかなって思いながら用意していた次第です」

 

 言葉を交代に話しているユターシャは、どちらを見ても楽しそうに笑っていた。()()()()()()()()()()()()()()()()というのになんとも呑気なものだ。

 

「来なかったらどうしてたんだよ?」

1人(ふたり)楽しくお菓子パーティでもしようと思ってました」

「夢の中なら人間だった頃の味覚再現できますからねぇ」

 

 オレはここに、数週間に一度のペースで訪れている。どのタイミングで迎え入れられているのかはわからないが、寝ている間に迷い込んでいるようだ。

 

 ユターシャいわく、彼女は生まれてから毎日()()()()()この部屋にやってくるらしい。

 開かない窓、一方通行の玄関ドア。無限に出てくる水と温かいお湯、そしてつまみを回すだけで出てくる火……とても不思議な場所。

 いんたーねっとなるものが接続されているから、そこまで飽きないと言っていたか。

 

 ユターシャが欲しいと思ったものは自由に出したりすることのできる、なんでもアリの夢の世界。現実とほぼほぼ同じ時間の流れで、そのため寝坊することはあまりないらしい。

 

「今回はご主人様にありふれた幸せを味わっていただこうかと、ゲームしてイチャイチャしてエッチして……ネットで見たおうちデートとやらを模してみようかと思った次第です」

「まぁそれだけだと芸がないのと、ゲームは複数人で遊んだ方が楽しいかと思って分裂してみました」

 

 時間はいっぱいあるので、ゆっくり遊び方を教えて差し上げますね♡ と楽しそうに笑う右側のユターシャと、オレですら目で追うのが精一杯の速さで指を動かして画面の中の人を操作している左側のユターシャ。

 

 ……まぁ、2人の女に言い寄られるという構図は悪くない。悪くはないが、この状態を素直に受け入れて喜んでしまうと、ユターシャが調子に乗るような気がした。

 

 期待に思わず上がりかけてしまう口角を正して、なんともないような顔でそのゲームとやらに視線を向ける。

 

「ゲームはぁ、そうだなー……うん、マリカにしましょう! 何回か練習して、慣れたら罰ゲーム賭けるとかどうです?」

「いいですねー、よくあるエロ同人誌の導入みたいで……えへへ、ご主人様にどんなことしてもらおうかなぁ?」

「おい、オレに拒否権はないのか」

 

 鼻の下を伸ばしてニヤニヤと笑っているユターシャと、まんざらでもなさそうな顔でコントローラーを操作しているユターシャ……おそらく勝ちを確信しているのだろう。

 

 最低な出来レースだが、どうやらオレにはそこに口を挟む余裕もないらしい。

 

 ユターシャならオレの嫌がることはきっとさせないだろうが、負けることを大人しく受け入れるほどオレも甘くはない。

 

「……それで? これはどういうゲームなんだ?」

「レースゲームです。一番最初にゴールした人の勝ちで、画面中央にある自身のキャラクターを操作して道を進んでいくというものですね」

 

 ユターシャの説明を聞きながらも、画面を観察する。流れていく左右の景色と、様々なアイテムの使用。そして操作方法をゆっくりと教えられていき———

 

 

 

 

 

「あー! あー! 僅差で差されたァ!? な、なぜ高レートで全てのニスク(ノーアイテムショートカット)を網羅している私が負けてしまうのですかぁ?! 主にアイテムガチャがあまりにも卑怯! なんで爆豪勝己(ボム兵)我妻善逸(サンダー)ばっかり襲いかかるんですかフザキンナ111」

「待って何で私CPUにまで負けちゃってるんですか……? えっなんでおかしいおかしい最下位とか絶対おかしい」

 

 5回練習してから罰ゲーム付きの本番プレイを行い、オレは無事に一位でゴールを迎えていた。

 左右それぞれのユターシャが頭を抱えて叫んでいて、オレは張り巡らせていた神経をゆっくりと落ち着かせていく。暗殺者として鋭く鍛え上げられた動体視力と観察力、そして極めてポテンシャルの高い運動神経からなるボタン操作のおかげで優勝できたのだろう。

 

 再戦を、と吠えるユターシャを無視してコントローラーから手を離す。

 

「それで、負けたやつは言うこと聞くんだよな?」

 

 先に約束を強制してきたのはユターシャの方である。2人とも自信満々といった様子で仕掛けてきたのだから、今更逃げ出すなんてあり得ないだろう。

 

 オレは、静かにユターシャを見下ろす。

 2人は気まずそうに目線を合わせて、それから……

 

「くっ、いやらしい事するんでしょ、エロ同人誌みたいに!」

「しかしそれも仕方ないです。敗者はおとなしくエッチな命令に従わざるを得ませんからねっ」

 

 なんて言いながらも、どこか嬉しそうにいそいそと勝手に服を脱ぎだすユターシャ達。それは罰ではなくご褒美に該当するだろうと思いつつも、2人いて2人ともその方向に頭が回らないらしい。

 

 当たり前だが、敗者にそんなご褒美を与えるはずがなく。

 

「あー、脱がなくていいから」

「なるほど、着衣ですね」

 

 そして、思考すること5秒。

 ユターシャが到底できなさそうな無理難題といえば……

 

「……そうだ、一発ギャグ30連発とかどうだ」

「いっぱつ」

「ぎゃぐ?」

 

 ぽかんと呆けた顔を向けるユターシャ。なんとまぁ間抜けな表情が2つ揃っていて、まるで言葉が理解できていないようである。

 

「一発ギャグだ。ほれ、やれよ」

「……」

「…………」

「………………」

 

 そして、時が止まること10秒後。

 

「〜〜〜〜ッええええ、罰ゲームですよ!? 普通エッチでイヤラシイことさせるんじゃないんですか!」

「サキュバツゲームにエロ以外を入れるなんてナンセンスですよ何考えてるんですか? 馬鹿なの?」

 

 なんて吠えるユターシャを無視してコーラを一口喉に流し込む。

 

「あのな、罰ゲームだぞ? なんでお前が喜ぶことわざわざしなきゃいけないんだよ」

「ぐうの音も出ないド正論ですね!」

 

 罰ゲームとは嫌なことをやらせなくてはいけないのだ。エルフの聖女様として一発ギャグなんて到底できないだろうという、オレの采配は妥当なものである。

 

 とはいえ、オレも鬼ではないし本当にやらせるつもりはない。罰ゲームだなんだといって、人を嵌めようとすると痛い目を見るとわからせるためのもので……

 

「どうだ? お清楚な聖女サマにゃ無理だろう? これに懲りたら罰ゲームなんて馬鹿な事は言い出さずに……」

「も、もう1人の私! ちょっとなんとかなりませんか!?」

「仕方ない……私が長年こっそり練習してきたハリウッドザコシショウの『誇張しすぎたモノマネシリーズ』で数を稼いでいきましょう。その間に、もう1人の私は新ネタを考えておきなさい!」

 

 お清楚な聖女様に一発ギャグは無理な……は、ず? 

 

「それでは『誇張しすぎたエルフ王』。えーまず普通のエルフ王は「ゥ我が愛する臣民よ、泰平の時は長くゥ……」で・す・け・ど・も? これを誇張しすぎると……」

 

 と、ノリノリで何故かガニ股空気椅子のような姿勢になり、空になったペットボトルを構えるユターシャの頭を掴んで強制的に止めさせる。

 その『誇張しすぎたエルフ王』とやらは気になるものの、オレは止めに入った。入らざるを得なかった。

 

 オレの良心が、ユターシャにこんな事をさせてはならないと思わせたのだ。

 

「……あー、いい。やらなくていい」

「ご主人様?」

「いいんだ、これに懲りて罰ゲームだとか変な言いがかりを付けなければいいんだ。わかったか?」

「アッハイ」

 

 と、ユターシャはどこか残念そうな……しかし安心したかのような顔をしている。いくらユターシャといえど、エルフの聖女様に1発ギャグの引き出しがあるとは思わなかった。

 

 そして、もう1人頭を抱えているユターシャの頭を鷲掴みにして。

 

「それで、最下位だった方のオマヌケユターシャは一発ギャグ思いついたかよ?」

「う"〜……ご主人様の鬼、鬼畜、悪魔ぁ……」

「はいはい。コレに懲りたら無茶な事させるのやめろよ」

 

 そして、オレはベッドの上に座りユターシャ2人は床に正座の姿勢となる。

 

「……罰ゲームで、オレにどんなことさせるつもりだったんだ?」

「えぇと、その」

「……えっちな、ことを?」

「それがどんな事なんだって聞いてるんだよ」

 

 2人は顔を見合わせた後、恥ずかしそうに口を開いた。

 

「ご主人様にいっぱい好き好きって言ってもらいながら、2人同時に……?」

「ご主人様がトロトロになるまで、いっぱい犯したいなって……」

「まぁなんだ、いつも通りってことか?」

 

 いつもやっている事に、1人増えただけだろうと思うものの……どうやらそうではないらしい。ユターシャ達はあーだこーだ言ってて、オレはそれを静かに聞いている。

 

 コップに入っていた氷は、だいぶ溶けていた。

 

「なるほど、いつも以上にいっぱい優しくしろ、と?」

「概ねそんな感じです」

「えー? 普段ご主人様って優しかったですかね? ……アッ何でもないです」

 

 余計な事を口にする方のユターシャにデコピンする仕草を見せつつも、オレはため息を吐きながらもベルトを外して前をくつろげる。上の服を脱いでから、2人をベッドの上へと手招いた。

 

 2人の目が変わるのがよくわかる。まだそこまで勃ってないが、それでもユターシャにはご馳走に見えるらしい。

 

「……サキュバス2人相手とか、オレのチンポなくなっちまわないか?」

「ゆ、夢の中なので多分大丈夫ですよ」

「まぁ手加減はしますから……めいびー」

 

 おとなしくオレの太ももにそれぞれ座ったユターシャ達。その2人の服を同時にめくり上げる。

 

 ———たぷっ♡

 

 4つの生肉が目の前で揺れるのは、あまりにも圧倒的な光景である。そのまま2人に服をめくり上げるように持たせて、真っ白でプルプルと揺れる肉に指を食い込ませた。

 

「あっは……こりゃいい、贅沢だ」

「ん、好きなだけ触ってください、ね?」

「ご主人様のお好きなように、容赦なく酷くしてください……」

 

 柔らかい乳肉は手から溢れるほど大きくて、そして手の足りない故に触れないもう片方ずつのおっぱいがたぷたぷと無防備に揺れている。たまらずに右のユターシャの乳首に口を寄せてむしゃぶりつこうとしたところ、彼女の手によって顔が抑え込められた。

 

 そのまま上を向かされて、唇を奪われる。

 

「はぁ、んっ♡ むちゅっ♡ ご主人様……♡」

「ぅんっ……ユターシャ……」

「あっ、ちょっと、抜け駆けずるくないですか!」

 

 舌を絡め合わせるベロキスは気持ちよくて、思わず舌を長く伸ばしてさらに喰らおうとしてしまう。ちゅばちゅば、と室内には唾液を絡ませる音が響いていた。

 

 一呼吸置こうかと一瞬だけ口を離したその瞬間、置いてきぼりになっていたもうひとりのユターシャに顎を掴まれる。

 

「次、私です」

「んぶっ……おい、がっつくっ……んぅっ」

「ちゅ〜〜〜♡ はぷぅ♡ れろれろれろ♡」

 

 もう1人のユターシャが、口内を犯してくる。立て続けの濃厚ベロキスはあまりにも気持ちよくて、そして脳味噌がドロドロに溶かされていくような気分になった。

 

 右を見て、左を見て……そして、オレがキスをしている最中にもまた右のユターシャの手がオレの顔に添えられる。至近距離に2つの全く同じ整った顔があって、4つの青い目に見つめられていた。

 柔らかな生乳を揉みしだきながらも、2人に交互にキスを落とされる。

 

「ご主人様、いっぱいキスしたいので、お口……だしてくださいませんか?」

「お下品なベロチューしてあげます、ね……?」

「ん、あぁ」

 

 彼女に言われるまま舌を長く出して、それに対して2人がねぶりつくように舌を絡ませていく。浅く舌を絡め合わせるだけのキスで、それが左右同時に舌の上をざらざらと擦り上げられていくのだ。

 

 3人の呼吸が混ざり合って、つうと唾液が顎を通って溢れていく。それをもったいないと言わんばかりに舐め取られて、そしてまたベロに吸いつかれる。

 伸ばした舌をねっとりと往復するように舐められたり、片方のユターシャに口を塞がれたり、かと思えばチロチロと焦らすようにしゃぶりつかれて……

 

「んっ♡ はふっ♡ はぁ……むちゅっ♡」

「ぷちゅっ♡ ちゅるるるっ……♡」

 

 オレは自然とユターシャの身体を強く抱き寄せていた。腰に手を回し、寄せて、そのままムッチリとした形のいい尻肉を存分に味わっていく。スカートの上から触っていたのを中に侵入すれば、Tバックを履く桃肉はあまりにも無防備となっている。

 

「ぷはっ、……ご主人様、すっかり硬くなっちゃいましたね……♡」

「んちゅぅ♡ はふっ……んぅ、ご主人様……もっと……」

 

 弾力のあるムッチリとしたケツは柔らかくて、それがまた下半身にずくずくと熱をもたらす。オレのチンポにそっとユターシャが手を伸ばして、2人の手が羽根のような手つきでチンポを焦らすように触り出していた。

 

 もっとちゃんと触って欲しいと思うし、まだゆっくりとこの贅沢な空間を味わっていたい。

 

「んだよ、もうチンポしてぇの?」

「したい……したいです。ご主人様のバキカタになってるおちんぽ♡」

「ゆっくりゆっくり味わって、ぐっちゃぐちゃにとかして差し上げますね?」

 

 2人のユターシャがオレの下半身に顔を近付ける。サキュバス特有の長めの舌がレロリと竿に押し当てられて、左右交互にオレの勃起の表面を這いずり回りだした。

 

 真っ赤でてらてらと光る舌が、チンポを舐め回している。最初は竿から、徐々に亀頭の方に舌が上がってきて、カリ首の所から上を2つの舌が舐め回してきて……

 

「あ"〜……ヤベェだろこんなのっ……」

 

 唇でキスするように吸いつかれたり、かと思えば高速で舌が動き回っていたり、ふたつの舌が緩急つけていじめてくるのだ。

 

 そして、片方のユターシャが大きく口を開ける。

 

「あー……んっ♡ はむぅ♡」

「えぇっちょっと、ずるいですよ?! 独占禁止法!」

 

 我慢できないとばかりにチンポを咥え込み、そのままずぼずぼと下品なひょっとこ顔をしながらも頭を上下に動かして、口内全部でオレのチンポを喰らっている。舐めていたチンポを奪われてしまったユターシャは、チンポを咥えて夢中でむしゃぶりついているユターシャをじっとり睨みつけていた。

 

 じゅるるっ♡ ずぼっ♡ ずぼぼぼぼっ♡ ぶちゅちゅっ♡

 

「〜〜〜〜ッ♡ は、ユターシャッ♡」

「ちょっとちょっと、何往復味わうんですか? もう変わってくださいよぅ……せめてシェアするべきです」

「んー? ひひゃへふぅ(いやですぅ)♡」

「ずーるーいー! はーなーれーてー!」

 

 片方はぐいぐいと角を引っ張って邪魔をしようとしているものの、もう片方はそれを介さずに遠慮なく口淫を続けている。

 温厚なユターシャがまるで猫のように威嚇していて、オレはそんな彼女の頭に手を伸ばした。

 

「……ッユターシャ、そんなことで喧嘩するなよ……しかも自分相手に」

「ですが私も、ご主人様を味わいたいですからぁ!」

 

 オレは夢中で頭を動かしているユターシャの角を掴み上げる。

 

 ユターシャに恵んでやろうという気持ちが5割、残りの5割は……あまりの快感にすぐに果ててしまいそうだから、少しでも逃れようという魂胆である。

 

「仕方ないな……ほらユターシャ、口離せ」

「ぷはっ、そんなぁ」

 

 オレは咥え込むユターシャを引き離して、そしてもう1人の方に竿を向けた。唾液まみれでベッタベタのそれをすぐに咥え込んだユターシャは、口の中で舌を舐りまわしてくる。アッツアツの口内の熱が密着して、その中で縦横無尽に蠢く舌。先程のバキュームフェラとはまた違った強い刺激が押し付けられている。

 

 コイツも、本気でイかせようとしやがって……! 

 

「あ"〜〜〜ッ……くそ、舐めまわし、ヤベェ……」

「ご主人様、私ももっかい♡ お口でご奉仕させてください……♡」

 

 先程まで咥え込んでいた方のユターシャも、また切なそうに口を開けてピロピロと舌を伸ばしている。先程までこの口の中で扱かれていたのだ。柔らかな口の中の肉はねっとりとした粘液で濡らされている。

 

 光を反射する赤い口の中。唾液がたっぷりと潤沢に潤っていて、呼吸の動きに合わせて動いている。

 

 クチの中、エッロいな……

 

「ね、ご主人様……私のジュポジュポバキュームフェラの方が、きっと気持ちいいですよぅ?」

「んじゅるるるっ……♡ ん、わらひの、ぴっとりぬるぬる舐めまわし圧着フェラのほーが、しゅきれひゅよねぇ?」

 

 上下に口で優しく容赦なく扱かれるフェラも、ピットリと密閉されて舌になぶり回されるフェラも……どっちも気持ちいいのだ。

 

 ユターシャの口から竿を引き抜き、もう1人の方のユターシャに差し向ける。上下に頭が動いてジュポジュポと動き絞るようなテクニックに持っていかれそうになり、慌てて口から引き抜けば、もう1人の方がすかさず食らい付いてきて、舌が這い回わす濃厚なフェラが襲いかかる。

 

 どちらもうまくて、どちらもオレを殺しにかかっているのだ。休む暇もなく、攻め立てる様は飢えた獣のようで。

 

「ふっ、ふっ……くぅ……ッ」

「2人の女に交互にフェラさせるなんて、贅沢ですねぇ?」

「んちゅっ♡ あは、ご主人様ぁ……♡」

 

 2人で交代に口の中に埋め込んでいて、オレのチンポはすっかりサキュバス唾液に塗れている。極上の女がオレのチンポを取り合っていて、下品な顔で唾液まみれのチンポにむしゃぶりついているのだ。

 

「ぁ、ぎっ……フーッ……フーッ……♡」

 

 ねちゃぁっ……♡ ちゅるるるっ♡ ずるんっじゅくっ♡

 

 舌が絡みついてくる。熱くて密閉密着した中で、繊細な動きをするお上品な舌が、縦横無尽に表面をねぶっている。気持ちいいところを念入りに撫でられて、かと思えば全体が心地よく締め付けられる。

 

 そこから引き抜くと、寂しそうに口を開けてねだられるのだ。発情しきった目がオレを見つめていて、熱い吐息が先っちょを溶かすように撫でていく。

 

「ぷはっ……あん♡ ご主人様、私の舌……いかがでした?」

「あ、あぁ……さいこッ……ぁ、うッ」

 

 ずぼぼぼぼっ♡ じゅるるるっ♡ じゅぼっじゅっじゅぼぼぼっ♡

 

 引き抜いたばかりの唾液に塗れたチンポを、もう1人がすぐに咥え込んだ。

 みっともないひょっとこ顔でこちらを見上げながらも、じゅっぽじゅっぽと怒張が見え隠れしている。擬似的な性交のような刺激が襲いかかってきて、そして挑発的な目で見つめられているのだ。

 頭ごと動くソレに合わせてぴっとりと密閉されている口内の中に吸い込まれていき、ぷにぷにと柔らかな肉に包み込まれている。

 

「ぷはぁっ♡ ふふ、どっちのフェラのが好きですかぁ?」

「んじゅるるるっ……♡ ごひゅじんしゃまはぁ、わらひのほーが好きれすよねぇ?」

「ぁ、ぐっ……やべっ……」

 

 腹筋が引き攣る。じわじわと熱が溜まって、精子がこみあげてくる。2人もそれをわかっているのだろう。容赦のない攻め苦はオレを追い詰めていて、ユターシャは嬉しそうに目を細めている。

 

「は、ぁっ……フーッ、フーッ……も、出るッ」

 

 そしてオレは、咥え込んでいた方のユターシャの角を掴んだ。両手でソレを持って、オナホのように自分勝手に押し込んでいく。喉奥のプニプニとしたところが気持ちよくて、視界がバチバチと白んでいた。

 

 呼吸は浅く、身体中の筋肉が硬っている。気持ちいいことしか考えられなくなり、ここまで昂っていたらもう欲に勝てるわけがない。限界はすぐそこに訪れていて、我慢の糸がほつれかけていた。

 

 そして、グッとそこに向けて———

 

「はァーッ……はァーッ……♡ ユターシャッ……」

「んぶぅっ♡ んふーっ♡ んふーっ♡ ジュルルルっ♡」

 

 どぷっ♡ ぶびゅるるるる……ッ

 

「あー!? ちょっと、ずるいですよっ! 私も口内射精して欲しかったのにぃっ……!」

「ぐぅッ〜〜……」

 

 出してる最中もしっかりと吸い上げられて、最高に気持ちのいい射精を味わう。口の中に出されているユターシャは恍惚とした顔でオレを見上げていた。

 

 そして、すっかり射精しきったオレが肉棒を引き抜き、ユターシャは大きく口を開く。

 舌の上に溜まっている白濁色の精液。赤い肉と白い精液のコントラストはひどく淫靡だった。

 

「んぁ〜♡ ろーれす? いっぱいでまひたね♡」

「はーっ……はーっ……くそッ……」

 

 そうして口を閉じて、わざとゆっくりと飲み込んでいくユターシャ。ゴクリという音は、ここまで聞こえてくる。

 

 そして、それをつまらなそうに見ているのがもう1人のユターシャで。

 

「ちょっと、少しくらい分けてくれたっていいじゃないですか」

「もう全部飲み干しちゃいましたからぁ♡」

 

 んば、と口を開いたらそこにはもう何もなかった。それを見てムッとした顔を見せるユターシャは、むにゅんとユターシャの頬を引っ張りだす。

 

「いひゃいれしゅー、いひゃいー」

「浅ましくて卑しいおくちはコレですかぁ? このこの、このー」

 

 どちらもおんなじユターシャだというのに、自分自身に手を挙げるのはいったいどんな気持ちなのだろうか。むにょんと伸びる頬っぺたは大変柔らかそうである。

 

 とはいえ、ユターシャ達が一方的な喧嘩もどきをしている横で、オレが1人放置されているのはつまらない。

 喧嘩腰のユターシャを抱き寄せて、オレの横に座らせる。

 

「なんだよ、生身のオレよりも出したあとのザーメンのが欲しいっていうのかよ? 寂しいじゃねぇか」

「! いえ、その、そっちのユターシャだけずるいっていうことで……!」

「だからって喧嘩するなよ……中出ししてやるから、それで満足してくれるか?」

 

 着ていた服を脱がせて、そして適当にそのあたりに放り投げる。期待した顔の女をベッドに転がせて、ゆっくりと彼女の上に覆い被さった。

 

「……これで、平等だろ?」

「ふーっ♡ ふーっ♡ は、はいぃっ……♡」

 

 そして、彼女の足を持ち上げてその間に入り込む。いつもと同じ正常位で———いつもと違うのは、今から抱こうとしている女の横にもう1人のユターシャがいることだ。服を脱いで、オレに媚びるように甘い声でおねだりしてくる。

 

「平等じゃないですよぅ……ご主人様、私も♡ わたしにも是非お恵みを♡」

「あー、順番な?」

 

 こちらにケツを向けてぷりぷりと誘い振っているユターシャと、オレに足を広げられている中で自ら秘部をくっぱぁと開き媚びているユターシャ。

 

 こんなにも爛れた夢を見せられて、溺れ死んでしまうほど愛されて、正気なんて無くなっていた。

 

「ご主人様っ……♡ は、はやくおちんぽ♡ くだしゃっ……♡」

「いいなぁ、私もおまんこしてほしいのにっ……♡ ご主人様♡ 私も一緒に愛してください♡」

 

 乞われるままに、ユターシャの中にずぷずぷと押し込んでいく。一度味わえば止められなくなる肉壺はあまりにも気持ち良すぎて、肉竿はぬるぬるとした泥梨(地獄)に包み込まれていた。

 

「ッ……ユターシャ、気持ちいい……」

「っ……♡ ふぅーっ♡ ぁんっ♡ 中ぁっ♡ おちんぽ♡ きもちいですっ……♡」

「うぅ〜、ご主人様♡ 私も♡ おまんこしてくださいぃっ♡」

 

 ゆっくりと腰を動かして、中を味わっていく。少し動かすだけで蠢く肉壁がチンポに絡みついてきて、ユターシャの柔らかな身体が揺れ動いていた。

 

 そして、こちらにケツを向けて誘ってきているユターシャの膣肉に指を挿し入れた。腹側に向かって指を折り曲げて、粒がねっとりとのたうちまわる穴を優しく蹂躙するのだ。

 

「ぉ"んッ♡ あっ♡ ぁあっ♡ はふっ♡ ご主人様ぁっ……♡」

「んぅ〜〜〜〜っ♡ あ"ッ♡ 手マンやばっ♡ ご主人様の指♡ 好きぃっ♡」

 

 2人の女を抱いているという優越感に浸る気持ちよさ。3人でのまぐわいは部屋の湿度を高めて、響く甘ったるい女の声がなんとも心地いい。

 一晩で、2人のユターシャを味わえるだなんて……なんて贅沢なんだろうか。

 

「奥"ッ♡ ご主人様ぁ♡ もっとぉ♡ ぱんぱんってぇ♡ 突いて♡ 私の穴都合よく使ってくださっぁあああっ♡」

「おゆびきもひぃっ♡ ご主人様♡ あ"〜〜〜ッ♡ ぉああ"〜〜〜〜ッ♡」

 

 パンッ♡ ぱちゅっ♡ ぱちゅぱちゅッ♡ どちゅん♡ ぶちゅっ♡

 

 じゅぶぶぶ〜〜〜ッ♡ ぶちゅ♡ ちゅぷぷっ♡

 

「あぁああ♡ はっ♡ はっ♡ ご主人様ッ♡ 中で♡ おまんこにざーめんくださいぃっ♡」

「あ"ぁ〜♡ ごひゅじんさまっ♡ じーすぽ♡ ぐりぐりだめっ♡」

「クッソ……気持ちいいッ……こんな、こんなの……」

 

 四つん這いになっているユターシャはオレの指を必死に咥え込んで、そして太ももをぶるぶると震わせている。

 一方、チンポを嵌め込まれて喜んでいるユターシャは、長くすらっとした足を腰に絡ませていた。

 

 逃さないと言わんばかりに離れられなくなったオレは、しかし中を穿つ動きを止めることはしない。

 自分勝手に、ただ自分が気持ちよくなるためだけに腰を振りたくっていた。

 

「ごひゅじんしゃまぁ♡ ちんぽぉっ♡ きもひぃですッ♡ も、もおイぎましゅぅっ♡」

「あ"〜〜〜……くそ、気持ちいい……まんこトロトロで……キュンキュン締め付けやがって……」

「指でイぐっ♡ 弱点ピンポイント手マンされてェっ♡ あ"っお"ッ♡ おふぅっ♡ あ、イぐイぐイぐっ♡」

 

 そして、ユターシャ2人のまんこがキュッと締まり上がった。指で味わう方も、チンポを包み込んでいる方も、どちらも同時に達したらしい。

 痙攣する中、蠢きひしめく膣肉———柔らかい穴は、容赦なく吸い付いてオレの肉竿をむしゃぶりつくしている。

 

 指を引き抜いて、オレが抱いている方の……絶頂の余韻に浸っている最中のユターシャの口に捻り込んだ。たっぷりとサキュバスマン汁が粘りついていたそれに、ユターシャの舌が絡みついてきた。

 

「はぁっ……ふーっ♡ ちゅぱっ♡ じゅるるるっ♡ んちゅうっ♡」

「あはっ、もう1人の自分のマン汁うまいか? ……おい、一人でイきケツ震わせてないで、暇ならコイツ抑え込んどけよ」

「は、いっ……♡」

 

 手マンしていた方のユターシャに命令して、ハメている方のユターシャの身体を起こすように伝える。

 

 まだイったばかりで脱力している身体をノロノロと起こした彼女は、ベッドに仰向けになり正常位でオレを咥え込んでいるユターシャの頭上に回り込んだ。上半身を起こして、そのままユターシャはユターシャの乳を揉みながらもこちらを見つめている。

 

 オレ以外の手で、ユターシャの乳の形がムンニュリと変わっていた。ムチムチと柔らかいそれはユターシャの指が食い込んでいて、オレは夢中になって腰を掴み、好き勝手に腰を叩きつける。

 

 発情した2人のユターシャが、期待した目でこちらを見つめていた。

 

「あー、いいなソレ……♡ クッソエロい」

「わ、私っ♡ 乳首ひっぱりあげるのだめっ……♡」

「ご主人様……♡ この身体、ぜんぶあなたのものですから♡ 私のこのエッチな顔見ながら、いっぱい腰パンパンして中出し射精なさってください♡」

 

 乳首を捻りあげられながらも本気ピストンを食らっているユターシャの顔は、たしかにとてもイヤらしいマゾアクメ顔だった。発情した顔にドロドロに溶けた理性、開けた口からは唾液が零れ落ちる。

 

 たまらなくなって、唇に吸い付いた。しっとりと濡れたそこはすぐにオレを求めるように舌が這い出てきて、ぬるぬると歯列がなぞられる。オレも舌を出して、たっぷりと絡め合って……

 

「んちゅぅ♡ はぁっ……すき、ご主人様っ♡」

「ねぇ、3人で♡ 3人でキスしたいです♡」

「あぁ……そう、だなっ……」

 

 じゅっ♡ ちゅるるるるっ♡ ぱちゅ♡ じゅぷっ♡

 

 まるで、脳味噌の奥から音が鳴り響いているようだった。下品な水音を立てながら互いに貪り合うキスで、頭が溶かされていくのだ。

 

「ちゅぅ〜〜〜ッ♡ れろれろれろ♡ あは♡ ご主人様ぁ♡ もっともっと私にチンポ突き立ててあげてください♡ おまんこ蹂躙して♡ ご主人様専用まんこあじわって♡」

「お"んっ♡ はふっ♡ フーッ♡ ぁ"あっ♡ あんっ♡ ぢゅるるるるっ♡ んふーっ♡ ごしゅじんしゃまッ♡ ぁあああっ♡ も、も、またイぐっ♡ じゅるるるっ♡ キスしながらイぎましゅッ♡」

 

 2人のユターシャと同時にキスをして、交互に深く口を絡ませたり、浅く舌だけを舐め合っていれば口からぼとぼとと唾液が溢れていく。ばちゅばちゅと肉を叩く音とユターシャの甘ったるい喘ぎ声が響いて、もうひとりのユターシャからはとめどなく愛を囁かれ続けていた。

 

 自分が動けば動くほど限界は近付くとわかっていて、なお腰が止められない。

 

 あ、ヤバッ……

 

「んちゅっ♡ あは、ご主人様……いっぱい中出し♡ たっぷり気持ちよく、容赦なく元・皇族用として国から大事に新品守らされたおまんこをご使用ください♡ ご主人様専用ザーメン絞りまんこですから♡ 好きなだけ乱暴にしていいんですよ♡」

「イ、いぎゅ♡ おっ♡ おっ♡ あっ♡ んふっ♡ ちゅっ♡ んぅ〜〜〜〜〜ッ♡」

「ぐッ……♡」

 

 何も考えられなくなって、そして一層強く腰を押し込んだ。1番奥のところ目掛けて、自由にたっぷりと熱くドロドロした精液をぶちまけていく。

 

 清々しい開放感と、そして現実が吹き飛ぶような快感。夢の中なのに、まるで夢に落ちていくような刺激が身体を駆け巡る。

 

 しばらくの射精の余韻に浸っていたオレは、ゆっくりとユターシャの中から自身を引き抜く。べっちょりと本気汁のまとわりついたソレに、ユターシャ2人の視線は寄っていて……

 

「……まだ、朝は来てないよな?」

「ふーっ♡ ふーっ……♡ は、い♡ まだまだ、起きる時間には早いですよ……♡」

「次は私ですね♡ ご主人様……手マンしていただきほぐれたサキュバスマンコ♡ たっぷり中出しなさってください♡」

 

 この空間において、ユターシャの思い通りに万物は平定される。故に、今のオレに限界なんてものはきっとないのだろう。

 

 尽きない欲望のままに、2人のユターシャに喰らいむしゃぶりつく。止まらない甘露はいくら飲んでも喉が渇いてしまう。浴びても浴びても欲は満たされなくて、贅沢を尽くして味わってもまだ足りない。

 終わらない地獄、幸せなのに、だからこそソレをもっと欲しくなってしまう。

 

 

 

 夢の中という天国、そこには人を堕落に導く悪魔が住んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

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