※この作品はR-18です。

蛇獣書房   作:ヘビとマングース

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楽園での日々:あやねの場合

 ザックアイランドにおけるシオンの仕事は多岐に渡っている。

 ホテルや売店、或いはレジャー施設には専用の女性スタッフがいるので、そこには彼の仕事はない。

 ではのどかな南国の孤島で何をしているのかといえば、主に島にやってくる客の要望に答えることだ。

 

 「ハッハッハ! 最初からおまえに何かやってもらおうなんて考えてねぇよ!……ただ、おまえがいなかったら、俺の命が危なくなるからな……」

 

 そう言っていたのはシオンをこの島へと送りこんだ男、ザックである。何かに怯えるようにしながらそう言い残し、さっさとどこかへ消えていったわけだが、その後の行動をシオンは知らない。

 風の噂では、休暇中の新DOATEC会長の代わりに各地を飛び回っている、ということらしい。

 もっとも、シオンにしてみればあまり興味のない話なので、別に気にしているわけでもないのだが。

 

 現在のシオンの興味はすべて島の内側に向けられている。それこそ全神経を注ぎこんでいると言っても過言ではない。

 その島に訪れている麗しい女性たちの要望を聞き、半ば使用人のようにこき使われるばかりの日々。確かに賃金はもらっているが、仕事に見合ったものかどうかは疑問が残るところである。

 なによりこれまで最も辛かったのは、その一目見ただけで心を奪われてしまうかのような美女たちを前にして、精一杯の我慢をしなければならない、ということだった。こぼれんばかりのボリュームの体を目撃しながら、一切手を出すことなく見ているばかり、そんな天国のような地獄で生きなければならなかったのである。

 しかし、現在のシオンはついにふっきれた。張り詰めていた精神がついに限界を迎え、考えることをやめてしまったのだ。それだけに地獄のように思えていた孤島の中が、一瞬で天国へと早変わりする。

 

 今日の仕事は、あやねという少女に頼まれた客室清掃。担当の部署があり、ちゃんと毎日部屋を掃除してくれる女性がいるにも関わらず、彼を指名して自分の部屋をやってほしいとの要望が入っていた。といってもこれは初めてのことではなく、あやねという少女に関してはすでに何度もそうした要望が出されている。

 そのためシオンは嫌な顔など微塵もすることなく、掃除用具一式を持って、彼女が待つ部屋へと向かって行ったのであった。

 無論、全裸で。

 

 「バカじゃないの? なんで服どころか水着すら着てないのよ。あんた、バカじゃないの?」

 「ぎゃああすいませんでしたぁ! なんかちょっと調子乗っちゃってすいませんでしたぁ!」

 

 そして当然、優れたくのいちでもあるあやねの手により、その裸の体を一瞬の内に縄でぐるぐる巻きにされた状態で、彼女の部屋の床に転がされているわけである。あまりにも自業自得な展開であった。

 

 あやねはかすみと同じく、日本で生まれ、日本で育った少女である。年齢的に言えばかすみよりも一つ下の十六歳。の割には非常に凹凸のある肉体をしていて、しかも小生意気な態度でやたらとシオンにちょっかいをかけ、年齢にそぐわない毒舌を振りまくという過激な女なのだ。

 髪は薄い紫色で、ショートカット。今日は白いTシャツの腰回りを少しくくってへそを出し、下半身はデニムのショートパンツで覆っている。

 彼女はその均整の取れた体ですらりと立ち、全く平静を崩していない冷静な表情でそこにあるものを見下ろし、どことなく冷たい声で言う。もちろん、見下ろされているのはぐるぐる巻きでうねうねと動く全裸のシオンだ。

 

 「まったく……あんたがそんな変態だなんて知らなかったわ。昨日の今日で一体何があったのよ?」

 「あああすいませんでしたぁ! ちょっとばかり調子に乗ってましたぁ! ハーレムルートなんて目指しちゃってすいませんでしたぁ!」

 「はぁ、もう、うるさいわね。……数日前までこんな奴じゃなかったのに、なんでこんな――」

 「いやもうほんとすいませんでしたぁ! もう身の丈に合わない理想は追い求めませんからぁ! これからはかすみルート一本でいきますぅ!」

 「……かすみ?」

 

 トチ狂ったシオンが一心不乱にそう叫んでいる時だった。彼の言葉を聞いたあやねがぴくりと顔をひきつらせる。理由はただ一つ、たった今彼の口から飛び出した女性の名前にある。

 それは同じ国で生まれ、同じ村で育った二人が、決して浅くはない関係にあるからであった。

 

 くのいちとして生まれたかすみと、あやね。二人はかつて姉妹のように育っていた。

 しかし、あることをきっかけにしてかすみは自分の里を捨て、抜け忍として追手と戦う日々を過ごすことになり、そして同時に、追手として選ばれた忍びこそ、妹のようなあやねだったのである。

 以来、二人は以前とは違って険悪な関係になってしまい、また同じ男を好いてしまったという理由も合わせて、今ではすっかり敵対し合う関係へとなってしまったのだ。

 

 「……なに、あんた? かすみとなんかあったの?……まさか、かすみとヤッたとかじゃないでしょうね?」

 

 シオンの言葉を聞いたあやねは今、明らかに眉間のしわを寄せて怒りを露わにし、さらには拳を握りしめながら額には青筋を浮かべている。

 しかしつい先日からただの性獣となりつつあるシオンがそんなことに気付けるはずもなく、頭の中には桃色空間が広がっているために素直な想いを吐露してしまうのだ。現在の彼はなんにも考えていないバカである。

 

 「え? しましたけど」

 「……は?」

 「いやぁ、もう色々と我慢できなくなっちゃって。ただかすみさんは、僕が初めてだって言うのに一晩中離してくれなくて……なんかちょっと怖くなったので逃げ出して来たのです、はい」

 「……」

 

 愚かにも赤裸々に語るシオン。そのすぐ目前には、ぴたりと固まってしまったあやね。

 もはや怒りを見せることもなく、無表情で立ちつくしていたあやねはゆっくりと視線を下に持っていき、全裸で縛られるシオンの体を見る。

 なぜだかわからないが、シオンの陰部はすでに勃起していた。

 

 「……」

 「な、なんですかあやねさん……あぁ、そんなところを、そんなに見つめられると……!」

 

 あやねの視線に気づいて、だんだんと悦に入り始めたシオンは身を捩って仰向けになり、自己主張を続ける陰茎を天へと向けた。隠すよりもむしろあやねに見せつけるかのように。

 むくむくと頭をもたげるそれをじっと注視していたあやねは、やがてゆっくりと動き出す。部屋の中ということで裸足だった足をゆっくりと上げ、一度ぴたりと空中で止めた後、思いっきり振り下ろしたのだ。

 もちろん、真下にはシオンの陰部を置いた状態で。

 

 「あいだァッ!? 痛いッ、痛いッ!? なんですかあやねさん、なにするんですか急にッ!」

 「うるさい。……まったく、前々から流されやすいバカだとは思ってたけど、まさかかすみと……おのれかすみ、すでに動いていたとは……!」

 「痛い痛い! は、早く踏むのをやめてくださ――ああ、でも、ちょっと気持ちいいかも……!」

 「フンッ」

 「ぎゃああやっぱだめだぁ!?」

 

 再びドズンッと足を振り下ろされて、シオンの陰茎が玉もろとも勢いよく踏まれる。それだけでシオンは顔をゆがめながら悲鳴を上げて、その一方でさらに陰茎を固くしていた。

 裸足であるせいでそれがよく理解できたのだろう。すでに気を取り直したあやねはにんまりと口の端を上げ、ねっとりとした声で囁き始めた。

 

 「なぁにあんた、まさか踏まれて気持ちいいとか思ってるわけ? ハァ、ほんと最悪……とんだ変態だわ」

 「う、うぅ……」

 

 さっきとは一転して弱い力で踏まれている陰茎が、グググッと頭をもたげ始める。今まで以上に反り上がって、少しばかりあやねの足を持ち上げようとするのだ。

 足の裏からその感触が伝わり、あやねの笑みがさらに深まる。

 

 「あははっ、やっぱり興奮してるんじゃない。ねぇ、あたしの素足、気持ちいい?」

 「うぅ、い、いや、そういうわけでは……」

 「今さら隠すなんて無駄よ。あんたの隠すべき場所はもう全部見ちゃってるんだから。……ほら、ここなんか見るだけじゃなくて触ってるんだもん」

 「う、うぅ……!」

 

 先程まではただ触れていた、というより踏んでいただけの足が、まるでゆっくりとさするかのように上下に動き始める。もちろん、さするのはシオンの勃起した陰茎である。

 ゆっくりと、撫でるように、弱い力を込めて上下に動く。たったそれだけですべすべとした足の裏に快感を与えられ、シオンは歯を食いしばって快感に耐えていた。もっともいくら体を縛られているとはいえ、抵抗しようともしない辺り、すでに彼もその状況を楽しみ始めているのだろうが。

 しばらくはゆっくりと弱い快感を与えていた足だが、突如としてまた先程のように強い力を持って陰茎を踏む。しかも一度高く振り上げてから。

 

 「ふぐっ!? うぐっ、あがぁっ!?」

 「ほら、すっごく気持ちよさそうじゃない。これだけでイッちゃうんじゃないの?……変態ッ」

 

 ドスンッと踏みぬかれた後、グリッ、と足首をねじりながら、シオンの陰茎に強い刺激が与えられた。そしてそれだけでシオンは限界へ到達する。

 固く反り返った陰茎が脈動を繰り返し、亀頭にある割れ目から大量の精液が飛びだしていたのだ。

 これにより、あやねの白い足にも大量の精液が降りかかり、べたりと張り付く様な液体が彼女の素足を汚していく。それを冷たい目で見たあやねは、それでも若干頬を赤らめつつ、ぞくぞくと背筋を震わせながら口を開いた。

 

 「フン、汚らしい……なに勝手にイッてんのよ。しかもあたしの足をこんなに汚して」

 「うぅ、はぁぁ……気持ちよかった……」

 「って聞いてないし」

 

 悦に入ったまま目を閉じて喜ぶシオンの顔を見て、あやねは悔しそうな表情を浮かべて歯噛みした。自分がイニシアチブを取ろうとしていたのに全く効果がなかったため、色々と気にいらなかったのだろう。

 そのため、しばし思案するように立ちつくしたあやねは汚れた足もそのままに、身をかがめて地面へと膝をついた。

 そのまま頭を下げて舌を突き出し、赤い舌でぺろりと、白濁した液に濡れるシオンの陰茎を舐めはじめたのである。

 

 「うひゃッ!?」

 「ん……まずっ」

 「あ、ああ、あやねさん!? いったい何を――これはもう、色々とオーケーということで――!」

 「うるさい。ちょっと黙ってなさいよ……んんっ」

 

 ぺろぺろと、まるでアイスを舐めるかのように。あやねはシオンの陰茎を丹念に舐めていく。

 根元にまで垂れた精液を舐めとり、薄い部類に入るだろう少量の陰毛を舌で掻きわけながら、腹のあたりまで飛んだ精液を残さず口にしていったのである。

 大体の放出された精液を舐め終えた後は、再び陰毛に舌を絡めながら陰茎の根元まで戻って行き、そこからは上を目指して舐め上げる。そこにはまだ粘度の高い液体が残っているからだ。

 片手で固くそそり立ったそれを押さえ、ゆっくりと舌を這わせ、液を舐めとりながらも頂点を目指す。そうして一番上まで到達した時、彼女は大きく口を開けてぱくりとそれを口に含んだ。一切迷いのない行動である。

 

 「うおぉっ!? そ、そんないきなり……!」

 「んろっ、ぢゅむ……うるはいわね」

 

 丹念に、そして丁寧に舐められることに変わりはないが、先程と違ってシオンの肉棒はそのほとんどがあやねの口内へと入れられている。

 頭を上下に動かすことで余った包皮がずるずると動き、口の中では固い棒へと舌を巻かれ、先端をほじるように舐め、頬の裏へと先端を押しつけられることによってあやねの頬が内から押される。そうした見事なまでの口淫が繰り広げられているのだ。

 シオンは突然過ぎる事態に大層驚き、を持つこともなくただ嬉しいとあっさりと受け入れ、目を閉じながら快感に浸っていた。もう少し前の彼ならば「やめてください!」と羞恥を感じつつも抵抗していたはずだが、残念ながら今の彼にそれほどの平常心などない。今となっては快感に酔い痴れたただの獣でしかないのだから。

 縄で縛られて体の自由を奪われながらも、シオンは腰を動かして更なる快感を得ようとしていたのである。

 

 「うはぁぁ、気持ちいい……! まさかここが天国だったのか……!」

 「んむ、じゅるっ、まはバカはこと言っへるわね。そんらわへらいでしょ……んむっ」

 

 シオンの腰の動きのせいで、たまに肉棒の先端で喉を突かれながら、それでもあやねはそれから口を離そうとはしなかった。痛みや苦しさからうっすらと目を潤ませているのに、である。

 これに気付いたシオンはむしろより一層に燃え上がり、先程までの動きをさらに加速させていった。もはやただ本能に従うばかりの彼に、相手を気遣う心があるのかどうかはわからない。

 ただ気持ちよくなりたい。その強すぎる意思だけはすぐに理解することができるのだが。

 

 「んふっ、ふぐっ、んくっ……!」

 「くぅ……だめだ……!」

 

 そして、すぐに限界はやってきた。

 またしても快感の頂点に達したシオンは陰茎から精液をほとばしらせ、あやねの喉の奥を狙ってビュクビュクと精を吐き出させる。あやねはそれをすべて受け止め、飛び出してくる物がなくなるまで陰茎を銜え続けていた。

 しばらく続いた射精が終わった後、あやねはもう一度肉棒に舌を這わせ始める。口をすぼめて何かを吸引するかのような姿を見せ、尿道に残っていた精液をすべて自分の体内へと取り込んでいく。

 ぢゅぽん、と音を立てながら肉棒を解放した頃には、彼女はひどく満足そうな表情をしていた。

 

 「やっぱりバカね。イク時はイクって言いなさいよ。びっくりするじゃない」

 「あぁぁ、すいません……もうイキました」

 「知ってるわよ。全部飲んだんだから」

 

 文句を言うかのようにそう言いながら立ち上がり、あやねは自分の腰へと手をやった。そうした後はまるでそうするのが当然だとばかりに、自分が履いていたショートパンツと下着をいっしょくたにして脱ぎ去った。

 露わになる下半身。何も纏わぬすらりと伸びた足と、その付け根にある秘密の場所。本来毛が生えているはずの場所はつるりとしていて、その場を隠すものがなく、地面に寝転んだ状態からではさらに卑猥な姿に見えた。

 シオンはあやねの秘所を見て、再び陰茎を固く屹立させ、床に転がったままうねうねと体を動かし始めた。まだ拘束されているせいでミノ虫が如き動作しかできないが、もし今彼が自由の身であったならば四の五の言わずに襲い掛かっていただろう。

 それが如実に理解できたのか、あやねはふっと笑みをこぼして、腰に手を当てて足を開きながら、楽しそうな声で告げていた。

 

 「ねぇ。私とヤリたい?」

 「は、はいっ」

 「かすみとどっちがいい?」

 「あ、あやねさんですっ」

 「それじゃあ今後一切かすみとはヤラずに、私とだけヤリなさい。いいわね?」

 「いやぁ、それはちょっと寂しい……」

 

 正直な感想を口にしたシオン目掛けて、再び勢いよく足が振り下ろされた。ただし今度は先程と違って、いまだに精液だらけだった足を、シオンの顔に目掛けてだ。

 べちゃりという音を立てながら、シオンの左頬があやねの足に踏まれてしまう。

 

 「何か言った?」

 「ぎゃああ僕の分身が僕を襲うっ!?」

 「ごめん、ちょっとぼーっとしてて聞こえなかったわ。ほら、なんて言ったの? もう一回言ってみて」

 「わかりましたわかりました! あやねさんとだけヤリます!」

 「それでいいのよ」

 

 ぬちゃ、という不快にも思える音を立てながら足がどけられ、そのすぐ後にはあやねはシオンの体を跨いで腰を降ろしていった。

 陰茎が彼女の手に掴まれ、くちゅりと音を立てて二人の秘所が触れあったのは、何の迷いも見られぬ動作の直後のことだ。

 

 「このまま襲われたい?」

 「お、襲われたいです」

 「私のことはどう思ってるの?」

 「それはもう、大好きです」

 「そう……フフッ」

 

 そう言った後、嬉しそうに顔を輝かせてから、あやねは一息に腰を下ろした。そうしたことでずるりとシオンの陰茎があやねの膣へと入っていく。

 二人は思わず歯を食いしばり、唐突な快感に身を振るわせ始めていた。まだ挿入しただけだというのに、あやねは熱いそれを感じ取って全身を震わせ、シオンは熱いそこを感じ取って腰を突き動かす。

 ついに本番となる行為が開始されて、二人は呼吸を荒げながら息の合った動きでお互いの腰をぶつけていった。

 

 「んんっ、はぁっ、あぁ……」

 「うぅ、締め付けが、すごい……!」

 

 卑猥な水音を立てて、同時にぶつかり合った肉が音を立て、二人の接合部からは水が滴り落ちる。現在はあやねがシオンの上に乗っかっているので、あやねの秘所から噴き出した愛液が彼の腹に降りかかっているのだ。

 二人はとにかく一心不乱に腰を振った。シオンが腰を浮かす度にあやねが腰を落としてさらに深く繋がり、あやねが腰を上げる時にはシオンが腰を落として奥まで届いていたものをギリギリまで抜き去る。そうして息の合った動きを見せて、二人は深く情熱的に体を重ねていた。

 二人の肉体は、意思は、この時まさに一つとなっていたのである。

 

 「んっ、んっ、あっ……す、ごいぃ……」

 「あぁぁ、気持ちいい……こんなの、我慢できない……!」

 

 奥まで突きこみ、飲みこんで。動きにひねりを加えて内部をえぐるように肉を押し上げ。最も深いところを叩くようにして腰を上げる。

 すでにシオンは二回も射精しているというのに全く衰えることなく、むしろさっきまでよりも固さを持って、己の肉棒であやねに快感を与えていく。同時にあやねは彼に対して抗いようの無い快楽と、どうしようもない愛しさで彼の心を満たしていった。

 二人が限界を迎えるのはほぼ同時。まだ数分と行為を続けていない内から絶頂へと至った。

 

 「んんっ、くぅ……も、もう、限界……」

 「はぁっ、あやねさん、ぼ、僕も……!」

 「んっ、んっ、くふぅ、ふあぁっ――い、イクっ!」

 「うあぁ、ぼ、僕もイキますッ!」

 

 シオンはまたも先端から勢いよく精液を吐き出し、あやねは膣内でそのすべてを受け止める。そうして、二人は絶頂したのだ。

 全身をビクビクと痙攣させながら、いつの間にか縄が緩んでいたせいで共に腕を伸ばして抱き合って、体をぴたりと合わせた状態で。

 いまだドクドクと内部に精を注ぎながら、二人はまっすぐに目を合わせた。

 

 「シオン……」

 「あ、あやねさん……」

 

 ゆっくりと近づき、やさしく合わされる二つの唇。二人がキスを交わすのは、この時が初めてだった。

 この直後、二人は唇を合わせたまま再び腰を律動させ始め、再び快楽をむさぼり合う。その行為に限界はなく、ただひたすら、一心に快感を与えあった。

 夜の中でも浅い時間に始まった二人の行為が終わったのは、朝が近づく深夜の時間帯。二人はそれまで数時間、恋人というよりもただの動物のようにお互いの体を求めあっていたのだ。

 この次の日も、例の彼女と顔を合わせなければならないということをすっかり忘れたままで。

 

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