※この作品はR-18です。

蛇獣書房   作:ヘビとマングース

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 ※ホモ描写です。
 苦手な方はブラウザバックを。


ゼルダの伝説 時のオカリナ
-七年後- ※


 ふと立ち止まり、リンクは素晴らしい景観を眺めた。

 広大な草原である。

 自身が感じる空白の時間で変わってしまった物があったが、変わっていない物もある。それがこの景色なのだろう。広い草原にぽつんと立ち、自分の存在などひどくちっぽけであって、彼は初めて外の世界を知った時の感動を思い出していた。

 

 緑の衣に、緑の帽子。あの頃と同じだが違う物もある。

 背丈は伸びて体つきも逞しくなり、今やすっかり青年と言える姿。

 もう子供ではない。世界に、そして自分の体には、きちんと七年という時間が経っていたのだ。

 

 草原を駆ける風に目を細める。

 崩壊してしまった城下町が嘘のよう。ここに居ればかつてと同じ平和を感じて、心が安らぐ。

 

 しかし、落ち込んでいる暇などないらしかった。

 背後から声が聞こえて、リンクは振り返る。

 そこには目覚めた彼を出迎えた青年が立っていたのである。

 

 「君はこれから五つの神殿を回る。賢者を目覚めさせるんだ。それは君にしかできない」

 

 涼やかな声。感情を感じない平坦な言葉。

 リンクの目に映ったのは特徴的な、シーカー族のシンボルが描かれた装束に身を包み、頭と鼻から下に包帯を巻いた、鋭い目だけを覗かせる奇妙な青年だった。

 彼はシークと名乗った。

 シーカー族の末裔。数少ない生き残り。

 そう語った彼はリンクの味方らしく、切れ長の鋭い目つきは予想に反して優しく見守る様子だ。

 

 同じく手には包帯を巻き、そこに持つのはハープ。

 ポロン、と優雅で清らかな音色を響かせ、彼は静かな口調で語る。

 

 「君は七年の眠りから覚めたばかり。今の世界を知るためにも色々見て回るといいだろう。その途上で森、炎、水、闇、そして魂。五人の賢者に光の賢者ラウルを加えて、ゼルダ姫と力を合わせることができれば、あのガノンドロフに打ち勝つこともできるはずだ」

 

 まるで歌うように、水が流れるかの如く美しく語られる。

 それを聞いて疑問を持ち、リンクは問う。

 なぜその使命は自分に与えられたのか、と。

 

 「勇気のトライフォースに選ばれた。君はすでに名実ともに“時の勇者”だ」

 

 伸ばされたシークの指がリンクの左手を指し、彼も自身の手の甲に目を向ける。

 革のグローブの下、そこに奇妙な紋章が刻まれているのは確認していた。

 

 聖なる紋章、トライフォース。

 その内の一つ“勇気”が彼の手に宿っているらしい。

 選ばれし者の証。彼を“時の勇者”と認める要素の一つ。

 事情は聞かされているとはいえ、まだ自覚はないまま。リンクの目には戸惑いが浮かぶ。

 

 視線を再びシークへ。

 ハープの音色は相変わらず。吟遊詩人といった雰囲気を湛えるも、やはり装束だけは奇抜。

 トライフォース、七年の空白だけでなく、彼に関しても謎が多かった。

 

 リンクはこれから旅立たなければならない。

 七年前とは違う。冒険心を持っていればいいだけではなく、この旅は戦いのための物だ。シークが言う通り賢者を解放し、魔王となったガノンドロフを倒すためである。

 まさかそんな事態になるとは、想像してもいない。

 だがゼルダ姫を助けるため、彼はすでにやり遂げる覚悟を持っていたようだ。

 

 七年前に出会ったハイラル王国の姫、ゼルダ。

 顔を合わす機会は多くなかった。交わした言葉も数えられる程度かもしれない。

 しかしリンクの脳裏にはその存在が強烈に残っており、世界を守るために覚悟したのだという彼女を見捨ててはおけず、助けられるのが自分だけならやり遂げる覚悟だ。

 

 ポロン、と音を鳴らし、シークが口を開く。

 素性が不明である彼はなぜかリンクに協力的だった。

 

 「まずは君の故郷を目指すといい。森の賢者に会うには“森の神殿”に行く必要がある。きっと賢者も神殿で待っているはずだから」

 

 どうしてそこまでわかる? と尋ねてみる。

 

 彼は色々なことを知っている。非常に物知りで、だがその知識が不思議にも思った。

 賢者のことだけではない。

 リンクの故郷はコキリの森、外部からは“禁断の森”と呼ばれる場所であることは、あまり人に知られていない。ゼルダ姫やその周辺の人間には少しだけ話したかもしれないが、少なくともシークの顔には見覚えが無く、ついさっき出会ったばかりのはず。

 

 するとシークはハープを弾く手を止めた。

 

 「君が眠っている間に調べる時間はたくさんあった。何せ七年だからね。ただそれだけさ」

 

 はぐらかしたのか、それとも本心か。ともかくシークは片手に持ったハープを下ろした。

 じっと見つめられて、不思議な感覚に陥りながらも視線を離さない。

 

 「目覚めたばかりで君も不安があるだろう。森までは僕が案内する。道中、必要な物を揃えながら剣の扱いも思い出すといい。少しで良ければ相手になろう」

 

 穏やかに言う彼に頷きつつ、不思議だと考える。

 なぜそこまで親切にしてくれるのだろう。

 彼と自分はついさっき出会った。共にハイラルの城下町を出て、ただそれだけの関係。七年前からの知り合いという訳ではない。なぜ、そこまで考えてくれるのか。

 

 聞いてもいいのか、考えて逡巡する。

 そんな時に横合いから小さく名前を呼ばれた。

 

 「リンク」

 

 白い妖精、ナビィだ。

 彼女を見ると嫌な予感は吹き飛び、一瞬で思考も晴れた気がする。その原因はおそらく安堵したから。彼女が居れば寂しくはないと思い返したのである。

 

 七年前から今でもずっと、ナビィは自身の相棒。

 共に窮地を乗り越えて、楽しい時も共有し、そして唯一共に時を超えた。

 自分だけ取り残されたと思わなかったのは彼女が居たから。

 時を超えた今の時代に何が起こって、これから何が起こったとしても、彼女と一緒ならば乗り越えられるはずだ。そう思えるだけで安心だった。

 

 心配そうにしていたナビィを掌で撫で、彼女も安堵したようだ。

 何が起こっていてもいい。これからも二人で進むのだ。

 

 リンクの顔に笑みが戻った。

 それを見たシークは少し俯きがちに笑みをこぼし、気取られないよう、フッと吐息を漏らす。

 ひとまず心配は要らないらしい。目覚めてからここまで不安そうにしていた顔が、ナビィが寄り添ったことで確かに変わった。タイミングを見る限り良いコンビだろう。

 

 シークはわずかに体の向きを変え、視線が向かう方向を変えて遠くを眺めた。

 これから向かうのは“禁断の森”と呼ばれる広大な森。

 実際、彼もまだ行ったことのない場所だった。

 

 良い噂は聞かない。おそらく行動を共にできたとしても森の入り口まで。その奥へ入れるのはトライフォースの力で守られたリンクと妖精であるナビだけだ。

 それまでに教えるべきことがある。

 これからの旅路で必ず必要になるだろうこと。七年の変革だけでなく、時の勇者として、賢者と向き合うために必要な知識を与えなければならない。

 シークは決して言葉にせず、静かに覚悟を決めていた。

 

 再びリンクへ振り返ると、そこにはやはり感情を窺わせない物静かな表情があった。

 

 「禁断の森まで案内する。一緒に行こう。君にはまだ、導いてくれる誰かが必要だ」

 

 頷くリンクと共に歩き出し、徒歩で草原を進み始めた。

 景色が変わった場所があろうと世界は広く、故郷は遠い。辿り着くまでには相応の距離が、相当な時間が必要になるだろう。それまでの間はシークと一緒だ。

 

 ナビィと共に彼の背中を眺め、まだ不思議な感覚は消え失せぬまま。

 リンクは着実に新たな一歩を踏み出した。

 

 

 *

 

 

 時間が経ち、夜になり、旅は一旦の休息を迎える。

 リンクとシークは大きな岩場に囲まれた場所に焚火を設け、そこで一夜を過ごそうとしていた。

 

 それなりに急ぐ旅ではある。だが着実に進まなければ命を落としかねない。どんな状況でも冷静に行動し、死なないことを最優先で考えろ、と彼に言われた。

 七年のブランクがあったこともある。

 シークはリンクに対して様々な事柄を教え、彼に生きる術を与えていた。

 

 焚火の作り方、火の起こし方。

 魔物に見つからない場所にはどんな特徴があるか。夜を過ごすための安全性を説き、睡眠と食事は毎日必ず取らなければならず、自身の健康に気をつけろと。

 すでに食事を終えた後。その食料も自分たちで調達した。

 木の幹に生った実、川で泳ぐ魚、森にあるキノコやその他。弓を使って狩りをしろとも言う。

 視界に広がる大自然は食料の宝庫。

 探せばどこにでもある。体力を衰えさせないためには必ず何かを口にし、己に活力を与えろ。それがしばらく一人で旅をしているというシークの教えだった。

 

 一日歩きながらの修練を終え、まるで気分は修行をしたかのよう。

 道中、小太刀を持つ彼と剣を合わせもした。

 剣を振る感覚を取り戻すにはもう少しかかるだろうが、思いのほか感触は良い。

 

 これなら一人旅も心配が薄れる。

 シークに感謝し、焚火の傍に座るリンクは表情も柔らかい。

 だが対照的にシークはどことなく暗い表情。元々顔を隠しているため分かり辛いとはいえ、何かを考え込むような、昼間とは打って変わった様子に見えた。

 何か、彼を傷つけてしまっただろうか。

 心配するリンクは彼の顔を覗き込む。するとようやく反応があって、視線が上がった。

 

 「ああ……何でもない。少し考え事をしていただけだ」

 

 やはり昼間とは違う。どこか気のない声だ。

 シークはすぐに視線を外して俯く。

 そんな彼が心配で、リンクは不思議そうに尋ねる。何を考えているのかと。

 再び顔を上げたシークは平坦に、あっさりと答え始めた。

 

 「リンク、君に聞きたいことがある」

 

 うん、と小さく頷く。

 問いは続けて伝えられた。

 

 「君は女を抱いたことがあるか?」

 

 唐突な質問で驚愕してしまった。リンクは目を見開いて背を仰け反らせ、口からは思わず驚きの声が漏れる。小さくはあったが珍しい姿だ。

 彼は今何と言ったのか。

 聞き逃してはいない。女を抱いたことがあるか、と聞いたのだ。

 理解はするものの、動揺は治まらず、自分にとって馴染みがない言葉だと気付いていた。

 

 はっきり言って経験はない。

 七年前はまだ子供で、七年の時を超えて今の姿になった彼にとって、そんな経験をする機会など一度もあるはずがなかった。目覚めてすぐに出会ったシークと旅立ち、今の世界で出会った人間はまだ彼だけなのである。この体ではまだ女性に会ってすらいない。

 

 リンクはそうやって正直に言った。

 頷くシークは言葉を受け取る。

 

 「そうか。無理もない、と言うよりはそれが当然だろう。七年前の君は子供だった。たとえ興味があったところで経験することも不可能だったはずだ。周りに居た大人に常識があれば、だが」

 

 理解する様子で小さく呟かれる。彼は自分に確認しながら言っているようだ。

 リンクも同意して小さく頷く。

 興味ならある。知識も、確か七年前の子供の頃に得た。だが実践する機会はなかったし、その行為は大事な人とだけするものだと聞いたため、むやみやたらと経験してはいけないと思っている。それは今でも変わらない。自分の体を大事にすべきだ。

 

 彼自身、興味はあっても経験するのはまだずっと先でいいと思っていた節がある。

 今はそれよりも賢者のこと、ゼルダ姫のこと。

 決意のため、戦いに集中することが最優先だと考えていた。

 

 しかしシークの考えは違っていたようで。

 静寂に包まれる辺りの風景で、やけに心地よい、静かな声色だった。

 

 「だが今からはそうも言っていられない。君にとって必要な物になる」

 

 そう言われて首をかしげた。リンクの表情は困った様子になる。

 

 「君は賢者の力を目覚めさせる使命がある。そしてその方法こそ、賢者の魂を解放すること。さらに単刀直入に言うなら、賢者との性交で、オーガズムに達した時だ。魂は解放され、賢者としての力が目覚めるはずだと聞いている」

 

 初耳だった。今になって自分の使命を知った。

 リンクは半ば呆然としながら話を聞き入れ、時間をかけて呑み込んでいく。

 

 嘘をつくような人間ではない。そう言うならばそうなのだろう。

 女性を抱いて賢者として覚醒する。とても信じられる話ではないが、シークが言うからにはそれが真実であり、自分の使命として為さねばならぬ行為。

 わずかに考え込み、どう反応して良いものか、リンクは困ってしまった。

 

 「君にとって、ひょっとしたら不本意なことかもしれない。だが、必要なことだ」

 

 リンクが頷く。

 不満かと言われれば、決してそんなことはない。ただ戸惑いがあるだけ。

 七年の時が経ったとはいえ、彼の価値観は子供の頃のまま。教えに背くようなその奔放さは、果たして許されるのだろうかと思う。しかし必要だからと言われてしまえば抗うことは難しい。彼がやらなければ世界はガノンドロフの支配下にあるままだ。

 

 やはり、やらねばならない。

 ガノンドロフに立ち向かえるのは自分だけらしいのだ。

 

 リンクは素直だ。見た目こそ大人だがその性質は子供の頃を色濃く残している。少々信じ過ぎるきらいがあり、それは利点でもあり、時として悪い面ともなり得るだろう。

 どちらにせよシークにとっては良い反応だった。

 これで拒まれてしまうようでは一緒に行動した意味がない。彼の覚悟に感謝する。

 

 それなら彼も力を貸す甲斐があるというもの。

 シークも同じく覚悟を決め、声色には力が戻った。

 

 「しかしいきなり賢者を前にしても困ってしまうだろう。練習は必要だ」

 

 そう言ってシークは立ち上がり、リンクに正面から向き合った。

 

 「僕は男だが、性技は叩き込まれている。君に教えられることもあるはずだ。もちろん、男同士なんて嫌だと言うなら無理にとは言わないが」

 

 そんな言葉を聞かされるとは思わず、再び驚愕する。

 教える、ということは男である彼と肌を合わせるということだろうか。

 男同士の性愛は異端だと聞かされている。その記憶がある。それ故すぐには答えることができなくなり、だが無下に断るのも悪い気がして困ってしまった。

 

 リンクは考え、シークはそれを当然だと考える。

 本来、男同士など悪趣味でしかない。シーク自身、そんな趣味はない訳で、確かに端正な顔立ちをしているが誰かに誘われたところで無下に断るのが事実。

 だがこればかりは違う。

 まだ多くを知らない彼に教えてやらねばならない。今の世界での生き方、勇者としての使命を。

 はっきりとは口にしないものの、彼はそんな使命感を持っているようだった。

 

 しばしの沈黙が生まれて、リンクは真剣に考える。

 彼はまだ何も知らない。ならば拒んで良いはずもなかった。

 リンクは頷いた。真っ直ぐシークを見つめ、すでに迷いは断ち切っている。

 

 シークがやれやれと首を振る。

 やはり彼は素直過ぎる。純真とも言うべきか。迷いがないのが、恐ろしくもあった。

 

 ともかく、頷いたならば教えてやらねばならない。女の抱き方を、自分は男であるが、己が体を使って。こればかりは実際に人と人とが触れ合ってみなければわからないだろう。

 すでに覚悟はある。女を抱いた経験もある。

 これは自分にしかできない役目だ。

 覚悟を決めたシークは静かに自分の服へ手をかけて、躊躇いなく脱ぎ始めようとしていた。

 

 「それなら早速始めよう。本来なら服を脱がせるところから始まっているが、シーカー族の装束は少し独特で脱がしにくい。自分で脱ぐから、君も脱いでくれ」

 

 シークが手早く脱いでいくのを見て、頷いたリンクも動き出した。

 冷静になれば男が二人、何をしているのだと思わないでもない。それだけの冷静さは互いに持ち合わせている。だが、不思議と妙に興奮してもいた。

 

 許されざる行為を、禁忌を楽しむ瞬間とでも言うのか。

 リンクにとっては初めての体験。相手が誰であれ緊張してしまうのも当然である。

 そしてシークは、なぜ自分の感情が揺らいでいるのかがわからない。自覚できずにいる。自分の感情は完璧にコントロールできるようになっていたはずだが、なぜか今だけはそれができず、その感情の名前すら理解できない状況だ。

 ただ、気分は悪くない。

 彼とのまぐわいを決して拒んではいなくて、それだけは確か。

 

 闇夜の中、小さな焚火に照らされて。

 裸になった二人は体を隠さずに向き合った。

 

 恥じることは悪くない。しかしそれで我を見失っていては正しい行いができず、興奮や独特の高揚感に包まれながらも、一部では冷静さを保たなければならない。

 丁寧に説明するシークの傍ら、リンクは、むくむくと頭をもたげていくのを自覚した。

 触ってもいないペニスが勃起していくのである。

 

 少なくとも、大人になってからは見られるのは初めてだ。

 まだ自分でも慣れていないそれが、他人の目に晒されている。しかも相手は出会ったばかりで、美青年で、同じく裸で、きれいな目をしていて。冷静に見える面持ちながら、意外にもじろじろとリンクの体を眺めている。慣れているのかと思ったがそうではないらしい。

 顔は隠されたままでも、明らかに様子が変わっていた。

 

 リンクもまた思わず溜息をついてしまう。

 互いに眺めて理解する。シークの体は惚れ惚れするほど美しかった。

 均整の取れた肉体は筋肉質で、鍛えられているのがわかるしなやかな筋肉がついている。力に長ける訳ではなく、だが弱々しくもない、素晴らしい形だ。

 例えるならば、伸縮性に長けた鋼。

 表面のそれは鋼のように硬質で逞しく、内側に秘めた物は彼の身軽な動き可能にする。

 まさにシークのための物。美しい上に有用性のある、理想の姿と言えるだろう。

 

 そこに加えて、リンクの視線はちらりと下へ落ちていく。

 だらりと力なく垂れ下がった陰茎。リンクの物もそれなりだが、長さだけで言えば彼だろうか。

 視線を受けてわずかに反応し、大きくなってきた。勃起したペニスもやはりきれいだ。

 

 「お互い、準備はできているということか」

 

 自嘲気味に呟いたシークが一歩前へ踏み出した。

 そっと差し出された右手はリンクの体に触れ、まずは胸を撫で、徐々に下へ向かっていく。

 リンクはどぎまぎしながらそれを見ていた。

 抵抗はしない。全てを受け入れるつもりがあるのか、シークの動きを観察しながらも自身はぴくりとも動かず、ただ時折ペニスはふるりと震えて、何かを期待する様子だ。

 

 へその辺りを撫で、腹の下を通り過ぎ、股間にある陰毛に少し触れた後。ついにリンクのペニスに触れられた。その頃には完全に勃起してひどく硬くなっている。

 根本から先端へ向かい、指の先だけで撫でられる。

 他人に触れられるのは初めてのため、背筋を震わすリンクは小さな声を出した。

 

 「相手に触れる時は優しく、丁寧に。特に女性は男ほど頑丈じゃない。無理に刺激すれば傷つけてしまう可能性もある。優しく、思いやりを持ってな」

 

 語って聞かせながら彼は五本の指を使い、亀頭をこね回すように触れている。

 露出していた亀頭は赤々としていて、やはり女を知らぬ外見、初心な様子が窺えた。

 少し触れただけで反応は如実。リンクは目を閉じて息を乱しかける。

 

 やはり女とは違う。

 男特有の肉棒は非常に硬く、熱を帯びていて、快感の波が手に取るようにわかる気がする。ドクドクと脈打つ様が掌を伝わってくるため、何とも言えぬ気分になった。

 シークは掌で亀頭を包み、少し動きを止めてみる。

 反応してリンクは少し寂しげな顔をして、さらに求めるようだった。

 

 気分は、悪くない。抵抗感さえ微塵も感じていない。

 顔を寄せ、シークがリンクに囁く。

 

 「君も触ってくれ。やり方は僕を真似て」

 

 言ってみればすぐに頷いた。もはや彼にも抵抗する気がない。

 そっと伸ばした手がシークの陰茎へ。

 下から優しく撫でるように触れ、感触を確かめつつ、徐々に亀頭へ向かっていく。そして自身が触られるのを意識しながら、同じようにそこへ触れた。

 

 思わず溜息が漏れる。

 硬くて、熱くて、似ているようで自分とも違う。

 

 他人の陰茎を触るなどこれが初めての体験だったが、妙に落ち着いている。そんな自分を冷静に見返せば驚きもするものの、もっと触れたいという欲求があった。

 戸惑いはすぐに無くなり、ゆっくりとだが彼に触れる力を徐々に強くしていく。

 

 互いに無言で、息遣いだけを聞いて触れ合う。

 快感は確かにある。

 男であるためか、力の入れ具合や触れ方が堂に入った物であり、お互いストレスもなく与えられる快感を受け入れている。自分で触れるのとも、女に触れられるのとも違っていた。

 ただ撫でるだけでも高揚感があって、しばらくその動きは続けられる。

 

 リンクの口から甘い声が漏れていることに気付き、シークは彼の顔を見つめた。

 

 「焦る必要はない。時間をかけて準備するんだ。その方が相手も心を許すし、君も落ち着きを取り戻せる。時には話しながら触れてみるのもいい」

 

 シークの言葉に頷きながら、リンクは徐々に余裕を失っていく様子だった。

 まだ快感に慣れていない。暴発していないのが奇跡なのだろう。

 限界を迎える時はそう遠くない。

 そう気付いたのはシークだけではないようで、黙って成り行きを見ていたナビィが近付き、リンクの耳元で元気付けようと声をかけた。

 

 「リンク、我慢だよ。賢者を目覚めさせるためだから頑張って」

 

 どうやら彼女も理解してくれているらしい。リンクを応援する気持ちはあれど、彼を責めたり、ましてや笑うようなことはなかった。

 

 ナビィに見守られながら尚も陰茎を撫でる。

 分泌されるカウパー液がくちゃくちゃと鳴り、感じているのは明らか。

 気付けばリンクだけでなくシークも濡れていて、リンクの指によって全体に塗りたくられる。

 言葉にはせず、人のことは言えないな、と独り言ちた。

 

 冷静さを窺わせるシークだが、その実予想外に自分が興奮していると気付いている。

 女を抱いた経験があり、或いは、性技のイロハを教わって熟知しているはずだが、彼自身も男を相手にするのは初体験であるせいなのか、それともリンクが相手だからなのか、体の奥から何かが湧き上がってくるような感覚はこれもまた初めてのことだった。

 常に冷静であれ、との言葉から顔色を変えることはない。

 しかし涼しい表情の下はわずかに胸が高鳴り、確かに動揺が生まれていた。

 

 「座ろう。立ったままでというのも、よくよく考えればあまり普通じゃないな」

 

 パッと手を離してシークが言う。同時にリンクがあっと声を出し、少し寂しそうな顔だ。

 促してやってその場に座る。

 そのまま、シークがリンクの肩を押してやり、二人は硬い地面に寝そべった。

 

 仰向けに寝転ぶリンクに覆いかぶさるよう、シークが身を寄せる。

 股間が寄り添い、勃起した陰茎が身じろぎの度に少し触れる。するりと触れる様がひどくいやらしい。視界に入っていないせいなのか、そこばかりが気になった。

 わざとそうしているらしく、シークはまるで動じぬまま。

 少しずつ腰を触れ合わせながら、彼の顔はリンクの顔に近付いていった。

 

 左手で口元の包帯を下ろし、顔が露わになる。

 想像した通り、いや、それ以上に整った容姿だ。同性であることを忘れてつい見入ってしまう。

 ただ、以前どこかで見た誰かに似ている気もして。

 不意に考えるリンクがぼーっとした時、静かに動くシークは彼の唇を奪った。

 

 少し押し付け、ちゅっと吸う。

 すぐに離れていったがリンクにとって生まれて初めてのキスだった。

 

 顔を上げ、呆然とする彼を見下ろすシークは冷静な表情。

 胸や腹を撫でた右手が再び陰茎に触れて、今度は少し力を入れて上下に扱き出す。

 強めに吐き出された息が顔に吹きかかる距離。シークはじっと彼を見つめる。

 

 「キスは有効的だ。親愛の証にもなるし、相手の呼吸を知ったり、乱すこともできる。それに好きな奴はやたらと好むしな。上手くなっていて損はないぞ」

 

 そう言ってまた唇を合わせる。

 啄ばむように何度か触れたり離れたりを繰り返し、緊張を解こうと試みた。

 戸惑いながら目を閉じたリンクはそれを受け、最初はきつく閉じていた唇も、少しずつ安堵して力を失っていく。

 シークも唇で感じ取っており、次の段階として舌を出した。

 

 ちろりと舐め、反射的に体が震えるものの、強い抵抗はない。

 閉じられた唇の形をなぞるように触れていき、唾液によって徐々に濡れていく。闇夜の中で焚火に照らされ、怪しく輝く。シークはその姿を眺めながらキスを続ける。

 

 キスで触れ合いながら陰茎は撫で続けられており、リンクの余裕はますます薄れていた。

 きつく目を閉じる顔は、もはや辛そうにさえ見えてしまう。

 

 うぅと声が漏れ、油断した一瞬、ついに口が割られて舌が入り込んだ。口内に侵入したシークの舌がリンクの舌を絡め取り、慣れた様子で淫らに舐め始める。

 初めての感覚に全身が震える。

 驚いた様子のリンクを押さえつけつつ、シークはさらに奥まで入り込もうと差し込み、口内全体に舌を這わせた。互いの唾液が混じり合い、時折飲ませ、自身も吸い上げて飲み込む。その一挙一動がリンクの平静を溶かして意識を蕩かせた。

 

 はち切れんばかりの陰茎は腹に当たるほど反り返っている。

 撫でていると射精感が高まっているのは手に取るようにわかった。

 一思いに出させるべきか、それとも今後のために我慢を覚えさせるべきか。

 考えながら舌を吸うと、その瞬間、低く呻いたリンクが腰をぐっと浮かせて射精した。

 

 シークの手に扱かれながら腰だけが上下し、びゅくびゅくと勢いよく飛び散る。

 吐き出された精がシークの手を汚し、リンク自身の腹や股間を汚して、勢いが収まる頃には濃厚な精液でひどく汚れてしまっていた。傍から見ても凄い量だ。

 

 キスを中断し、手を持ち上げたシークは、自身の手を汚すどろりとした体液を眺めた。

 

 愛おしい、と思うのはなぜだろうか。

 男色の気はなかったはずだが、嫌悪感どころか好意的な感想を抱いている。

 そんな自分に驚きながら、指を動かせばにちゃりと動き、見慣れたはずのそれを観察する。

 ずいぶん長く溜め込んでいたのか驚くほどの濃さだ。それも当然か、と思う。何せ七年もの間眠りに就き、その間女を抱くどころか自慰をする暇もない。これが当然だろう。

 

 我慢できなかったのも仕方ないと理解してやった方がいい。

 まだ硬いままの陰茎を撫で、頬にキスを与えながら穏やかに声をかけた。

 

 「リンク。イク時はイクと言った方がいい。意思の疎通も大事な物だ」

 

 呼吸を荒くするリンクは小刻みに頷いた。

 聞こえているか定かでないが、理解しようとする意志があるならそれでいい。シークは彼の頬にちゅうっと強く吸い付き、それを最後とした。

 

 少し移動して足の間に陣取る。

 勃起したままだが陰茎は少し力を失くしている。本番はこれからだというのにだ。

 このままではまずいだろうと思う訳で、中途半端に終わらせる気はない。

 大口を開けたシークは躊躇わずに、精液に濡れた陰茎を口に銜えた。

 

 「んぅ、ふっ……」

 

 驚愕するリンクの呻き声が聞こえる。だが気にせず銜え続けた。

 舌で刺激してやり、付着していた精液を舐め取ってやる。

 不思議と興奮してくる。自身の勃起したままの陰茎がさらに硬くなるような、カッと一際熱くなるような気がして、なぜだろうと思いながら一度口を離した。

 

 「性器を口で刺激してやるのも一つの技だ。女の物は形も違うし、力加減も注意しなければならないが基本は同じだろう。僕がやるから自分の体で覚えろ」

 

 再び口に銜え、口淫が始まる。

 初めてのこととはいえ理屈はわかる。女にされた経験もある。

 シークは慣れているのかと思わせるほど巧みに、一切の躊躇いを感じさせず、ぺろぺろと舌で全体を舐め、唇で吸い付いて口内に迎えてやり、できるだけ深くまで進める。経験もないのに喉まで使おうとするかのような、非常に大胆な動きだった。

 

 これに耐えられないリンクは歯を食いしばり、拳を握って射精を堪えようとした。

 さっき出したばかりとは思えないほど硬くなっている。すでに限界まで張り詰めていた。

 その様子を確認して、シークも安心して口を離す。

 

 少し寂しげにしているリンクを見やり、睾丸をきゅっと握ってやりながら言った。

 

 「今度は僕が下になる。君が上だ」

 

 訳も分からぬまま促されて、反射的に頷くリンクはのっそり動き出した。

 シークが仰向けで地面に寝そべり、その上にリンクが覆いかぶさる。

 

 そうしてすぐシークがリンクの陰茎を掴んだ。

 自身のそれと合わせ、互いに勃起したまま、両手で掴んで一纏めにする様子。

 戸惑うリンクが見つめていると、見上げてくるシークが説明する。

 

 「兜合わせ、という物がある。こうして陰茎を一つにして擦り合わせるんだ。男同士だとやはり女を抱く感覚とは違う。尻を使う手もあるが、今は準備が足りない。これで我慢してくれ」

 

 事も無げに説明されて、不満がある訳でもない。

 リンクは考えもせず快く承諾した。

 

 「君が腰を動かしてくれ。前後にな。女を抱く時もこうして君がリードするんだぞ」

 

 うん、と答えて、地面に両手を着いて前かがみに、恐る恐る腰を動かし始める。

 シークの手に握られたまま、ずりっと動き出し、ゆっくり擦り付けられる。

 先に出した精液が潤滑油代わりだろうか。痛みはなく、むしろ独特の感触が心地よくて、互いの性器が触れ合っているのだと思うだけで脳髄が熱くなってくる気がした。

 

 リンクは目を閉じ、一定のペースで丹念に腰を振った。

 シークはそんな彼の顔を見つめ、冷静な表情を崩さず、しかし確かに気持ちいいと感じる。

 

 淡々と腰を振っている中で、再びナビィがリンクの耳元へ移動した。

 鈴を鳴らすような美しい声。

 表情こそわからないものの慈愛が感じられて、その声は確かにリンクの背を後押しする。

 

 「頑張ってリンク。シークを気持ちよくしてあげてね」

 

 或いはそれは、リンクを成長させようという態度への感謝なのかもしれない。

 冷静に考えるシークは、そんなこと考えなくてもいいのに、と思うのだが、少なくともナビィの一言を受けたリンクの気持ちは変わり、わずかながら動きが変化する。

 

 目を開いてシークの顔を見つめ、さらに体を倒して彼の唇を塞いだのだ。

 押し付けるだけの幼いキス。しかし初めて見せた彼からの行動。

 腰も動き続けていて、どうやらシークのためという考えが生まれたらしかった。

 そんな姿に戸惑いつつ、何も言わずに舌を伸ばすシークはリンクとのキスを深くする。

 

 陰茎が擦り合わせられてくちゅくちゅという音。

 一定のペースは変わらず、最初はぎこちなかった動きも時間が経つにつれ慣れてくる。

 

 どちらに余裕があるかと言えば、当然それはシークであって、目を閉じて眉間に皺を寄せるリンクは必死に耐えている様子だ。気持ちと体のすれ違いとでも言うべきか、相手を気持ちよくしてやりたいと思いながら自分の方が舞い上がっている。

 それをシークは否定しない。

 それでいいとさえ思った。

 真摯な彼はこうした行為に慣れてしまわない方がいい。初心なままでいい。

 擦り付けられる彼の陰茎を心地よく想いながら、いつしかシークの心中は穏やかだった。

 

 しばらく動く内に見る見る速度が速くなる。

 我慢できない様子のリンクはシークを気遣いたいと思いながら、その余裕がない。

 心と体が乖離して、想いと裏腹に一刻も早い射精を望んでいるようだ。彼はそれを申し訳ないと思いつつも、もはや自分では止めることができない。

 

 傍から見ていてその葛藤は伝わった。

 ナビィは応援のため声をかけ、それとは対照的にシークはあっさり言う。

 

 「リンク、我慢だよ! 自分だけ気持ちよくなっちゃだめ! シークのことも考えて!」

 「いや、今はいい。よく考えれば彼は初めて、まだ慣れていない。僕を相手に、まずは人と触れ合うことに慣れてくれればそれだけでいいだろう」

 「そっか。それじゃ」

 「ああ。君の出したい時に出して――」

 

 言いかけた瞬間、リンクが気をやった声を出した。

 再び射精が始まって勢いよく精液が飛び出す。

 シークの陰茎を濡らすのは当然として、下腹部にまで届き、大量のそれで汚される。だが気分は悪くない。シークはその熱を感じており、リンクの声を聞きながら熱を受け取った。

 その一方で、自身はまだ射精していない。

 

 ぐったりするリンクが呼吸を乱しながらのしかかってきた。

 陰茎から手を離し、ふと彼の頬にキスをしながら、シークは彼の背を撫でる。

 

 「まだ時間はある。ゆっくりでいい。徐々に慣れて、賢者を目覚めさせることができれば」

 

 頷く仕草に力はないものの、リンクも納得した様子だった。

 しばしそのままで居たのだが、シークが口を開いたことで動き出す。

 リンクを上に置いたまま、自身もイキたいと言い出したのだ。

 

 「手で扱いてくれないか。一応、練習にはなるだろう」

 

 女には付いていない物を扱う訳だが、他人を絶頂へ導く感覚は知っておいた方が良い。加えて、シークも射精がしたかった。単純に気持ちよくなりたいのである。

 果たしてそれは相手がリンクだったからなのか。

 彼の手でイってみたいと思い、珍しく懇願するように、少し弱々しく告げた。

 

 リンクは頷く。少しばかり興奮した面持ちで。

 シークの陰茎を握り、恐る恐る上下に扱き始めた。ぎこちない手つきだがシークの真似をしようとしているらしく、少なくとも痛みを感じる力加減ではなかった。

 

 ふぅと吐息が漏れ出る。

 意外に心地良い。リンクの手の中で安堵する自分が居た。

 

 このまま、時が止まってしまえばいい。

 

 自然にそう思う自分に違和感を抱きつつ、シークは目を閉じ、与えられる感覚を受け入れた。

 そんな彼を見つめるリンクはそっと顔を寄せ、彼にキスを与えて、手を動かし続ける。

 動かす回数が増えれば手首の動きも滑らかになり、快感は増す一方。

 唇を合わせて舌を絡め、意識せずとも集中していき、射精感が高まって、対照的に心はどんどん落ち着いていった。離れ難い、とでも思っているのだろうか。

 自分は男。彼に愛情を抱くなどあるはずがないと思っていたのに。

 優しくキスを与えてくる彼が、愛おしくて堪らなかった。

 

 気付けば射精していた。

 脈動するシークの陰茎は勢いよく精液を吐き出し、自身の体、リンクの体へ大量に降り注ぐ。

 白い肌を汚して、幸福感に満たされる。

 

 陰茎の震えが止まった後でシークは目を開いた。

 見ればリンクが彼の精液に触れ、指の間に橋が架かる。淫靡な様子に興味津々な顔だ。熱っぽく見つめてシークの視線にも気付いていない。

 愛らしい、と思う心はおそらく間違いなのだろう。

 それでもシークは、自身の衝動に身を任せ、何も言わずに彼の唇を塞いだ。

 

 数秒のキス。

 すぐに離れて、視線は正面からぶつかる。

 

 「禁断の森までまだしばらくかかる。その間、君には教えられる全てを覚えてもらおう。この調子でやれば、できるな?」

 

 問いかければ恥ずかしそうに、赤面しながら頷いた。

 しかしその直後、消え入りそうな声で言われる。

 視線を下ろして下腹部を見ると、そこには完全に勃起している陰茎がある。

 シークは思わず薄い笑みを浮かべた。

 

 「しかしまずは慣れることだ。もう一度してみるか?」

 

 やはり拒否はしない。リンクは頷いた。

 シークにもそれを嫌だという気持ちはなくて、快く受け入れた様子。

 再びシークの手がリンクの陰茎を掴んで、ゆっくりとではあるが扱き始めた。

 

 この後、彼ら二人による旅路は数日続く。

 その間も夜になれば体を重ね、互いに触れ合い、女の抱き方を学ぶ毎日。

 日中は身の守り方、サバイバルの基礎、七年間の出来事など聞き、教えられ、夜には閨を共にして快楽に対する耐性を強め、二人の関係は徐々に変わっていく。

 そうやって時間は過ぎていった。

 

 リンクの精神はいまだ子供。導いてやらねばならない。

 本当に大人になるのはこれから様々な経験を積んだ後でだ。

 

 禁断の森に至るまで、シークは一日と欠かさず彼の隣に在り、その存在を守っていた。

 

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