一人暮らしを始めた僕の高校生活はバラ色でした。 作:チャンドラ=グプタ
花苗と濃厚なエッチをした後、俺は一度留衣さんのテントに戻ることにした。
しかし、テントに戻るも留衣さんはまだ戻っていないようであった。
「まだ戻ってないか……」
俺はテントの中にある椅子に腰を掛けた。
仕方ない。ここで大人しく待っているとするか。
しかし、特に何もすることがなくとても暇であった。
そこで、俺は留衣さんのスーツケースに目を向けた。
「……」
留衣さんのスーツケース。一体、何が入っているのかすごい気になる。
異性の私物ってなんだかすごく気になってしまう。
俺はゆっくりとピンク色のスーツケースに手を伸ばした。
ダメだと分かっていても開けたくなるこのパンドラの箱――いや、パンドラボックス。
開けたらス〇イウォールの惨劇が起こったりして……なんてな。
恐る恐るチャックを開け、中身を確認した。すると、
「う、うわぁ……すごい」
思わず感嘆の声が漏れた。
中には留衣さんのものと思われる下着類がたくさん入っていた。
心臓がバクバクと激しく振動している。
これまで何人かの女性とセックスしてきたが、異性の下着を漁るというのは合意の上で成り立つセックスとは違い、背徳感があってとてもドキドキする。癖になってしまいそうだ。
スーツケースの中に入っている下着のうち、一つを手に取った。
シフォンの水彩の花柄が入ったパンティをじっと見つめる。
可愛らしいデザインだ。なるほど。留衣さん、こういうのを履いているのか。
パンティのクロッチの部分を自分の鼻に当てた。
「ああ、留衣さんの匂いがする……」
ちょっと汗臭くて甘いような匂いは嗅いでいると、まるで大麻を吸引しているかのようにラリってしまいそうだ。
しばらく匂いを堪能していると
「優馬くん?」
と聞いたことのある声が聞こえた。
おそるおそる、後ろを振り向くと驚いたような表情で留衣さんが俺を見つめていた。
「る、留衣さん……」
あかん。どう言い訳しようこれ。さーと血の気が引いていくのを感じた。
「私のパンツ、嗅いでたの?」
「は、はい……」
「そ、それ……三日前に履いたやつだからちょっと恥ずかしんだけど……」
留衣さんは口元に手を当て、恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「だ、大丈夫です! すっごく良い匂いでしたから!」
狼狽した俺はフォローになっているんだかなっていないんだが、よく分からないことを口走った。
「そ、そう……それは良かった」
留衣さんは俺の横に座った。ふわりといた女性特有の良い匂いがする……と言いたいところだが、少し泥っぽい匂いがした。
「優馬くん、これ。取ってきたからあげるね」
留衣さんは俺にとりたまのたれ味を渡してきた。
「あ、ありがとうございます。留衣さんは食べたんですか?」
「うん、私はさっき食べてきたよ」
次の瞬間、『ぐー』というお腹が鳴る音が聞こえた。
これは俺のものではない。留衣さんのお腹から鳴った音だ。
「留衣さん……本当は食べてませんね?」
「うぅ……」
俺は缶詰を開けて留衣さんに渡した。
「食べてください」
俺はゲームの世界にいるためか、空腹を感じていなかった。
なぜか性欲は現実の世界の通り感じるのだが。
「ゆ、優馬くんも食べないと」
「俺は大丈夫ですから」
留衣さんはテントの中に置いてある黒いカバンの中から割り箸を取り出した。
「それじゃ、二人で食べよ?」
「分かりました」
結局、二人で分けて食べることにした。パチンと留衣さんは割り箸を二つにおり、やきとりを一つつまんだ。
「はい、あーん……」
留衣さんがやきとりを俺の口元に近づいてきた。留衣さんは目を爛々とさせ、ニッコリと微笑んでいた。
「る、留衣さん。ちょっと……一人でも食べれますってば……」
俺がそういうと、留衣さんは少し不機嫌そうな表情を見せた。
「えー? 食べてくれないの?」
「わ、分かりましたよ……」
渋々、俺は焼き鳥を食べた。焼き鳥は甘だれで美味しく味付けされていた。
今度は留衣さんが口を開けた。
「優馬くん、私にも早く……」
俺は缶の中にある焼き鳥をつまんで、留衣さんの口元に近づけた。
留衣さんは嬉しそうにその焼き鳥を頬張った。
「うーん、美味しい……」
可愛い。
美味しそうに焼き鳥を食べる留衣さんは年上の女性というよりかはあどけない少女のようで心にグッとくる。
ごくんと焼き鳥を飲み込むと、今度はうずらの卵をつまみ、「あーん……」と俺の口元に近づけてきた。
俺は卵を口に入れ、噛んで卵の味をしっかりと堪能した。
うん、やはり美味しい。
「すごい……優馬くんが私の卵、美味しそうに食べてる……」
俺は思わず吹き出しそうになった。
なんか、俺の周りの女性って下ネタ言う人多くないか?
「へ、変なこと言わないでください!」
こんな茶番を繰り返し、お互いに焼き鳥と卵を食べさせあった。
缶の中が空になると留衣さんは満足そうにパンパンとお腹を叩いた。
「はー! 美味しかった。優馬くん、ありがとうね」
「い、いえ……」
留衣さんが俺の身体に寄っかかってきた。
程よい重さが自分の肩から感じられる。
「優馬くん……聞いてほしいことがあるんだ……」
「な、なんでしょう……」
「さっきね、マサの居場所を見つけたの。明日、マサのところに向かうつもり」
マサは地球にやってきて、日本をインフェクティドだらけにした張本人である。
会ったことはないが、話を聞く限りだとかなりやばいやつなのは間違いない。
「そうですか」
「うん、私はマサを倒しに行く。もしかしたら……死ぬかもしれない。だからその前に……」
留衣さんは俺と向かい合うような体勢で俺の肩を掴み、
「私とエッチしてくれない?」
と真剣な表情でお願いしてきた。