※この作品はR-18です。

(裏)勇者一行の料理人   作:ドゥナシオン

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初事の、、、後編5

ミストバーンがティファ諸共にハドラーに貪り喰われた翌朝は、、推して知るべし大惨事になった。

目が覚めれば朝日が目に染み、隣で眠っているティファはともかく、その隣の隣で寝こけているハドラーに殺意が湧く!

湧くのだが、、悔しい事にすぐそばにティファがいる!そうでなければハドラーを見た瞬間に闘魔最終掌で跡形もなく削り取ってやったものを!

次期大魔王候補?そんな事知ったことではないわ!己の尊厳全て踏み躙った此奴は、、此奴はあぁもうである!!

 

「、、何を百面相しているのだミストバーン?寝足りないならもっと寝てろ、、」

「ハドラー!!き、、貴様というやつは、、」

「うるさい、ティファが目を覚ます。ほれ、、俺も眠い良い子だから駄々をこねるな、、、」

 

此奴は!!

 

ハドラーに対しての怒り以外の様々な葛藤を抱え込んだ自分を見て呆れた声を掛けてきたハドラーに新たな殺意を湧かしたミストバーンを、、ハドラーは苦もなく絡め取りそのままティファを間に挟んだ格好で自分を抱きしめクゥクゥ寝たのだ!

ティファを起こさないためにも、、ミストバーンは諦めた、、、本当に様々な事を諦めた。

癪だが、、本当に認めたくはないがハドラーに心も思考も溶かされたせいで自分はティファに愛を告げることができた、、そうでなければ永劫口に出来たのかどうか甚だ怪しいが、自分の言葉を嬉しそうにしていたティファは、、本当に、、

 

まざまざと昨夜の狂宴を思い浮かべながら、ミストバーンもハドラーとティファの寝息に安らぎを覚え、トロトロと瞼が下がるのに任せ二度寝をした。

今日はハドラーも自分も、休日なのを良い事に。

 

目が覚めればハドラーとミストバーンが自分を挟んで眠っている、、そんな不思議な光景に、ティファは夢だろうかと微睡みながら思い、覚めたくないなと目が覚めかけたティファもまた二度寝をし、三人が起きたのは正午過ぎとなった。

この館にいる使用人は、ラーハルトの息子のラーハルトと、マァムの子孫になるマァムと庭師と他数名の使用人のみであり、誰も三人の眠りを妨げなかった結果であった。

 

目を覚ました三人の内まずハドラーが動いた。

手慣れた様子でサイドテーブルの上に垂れている使用人を呼ぶ鈴を鳴らし、程なくして来たラーハルトに湯殿の支度をミストバーンとティファ分を用意する様指示を出し、自分は湯船で済ます旨を告げ、その間に昼食の用意をする様に命じて下がらせる。

この辺は流石一流魔王様であり、人を使い慣れていないティファは無論の事、日々仕事で様々な者達を動かしながらも日常周りを命じた事のないミストバーンは黙ってハドラーの動きを見ながら、ラーハルトがハドラーの命を全て受けて出て行った後、ミストバーンはティファを抱き上げ無言で湯殿に向かうのを、ハドラーは笑って見送りミストバーンをイラッとさせた。

ハドラーと違い、自分は陽のあるうちにティファに無体をするかと。

 

「ミスト、、そのね、、」

「、、しないから安心しろティファ。」

「そ、、そう?したかったら、、、ティファなら大丈、、」

「、、、いいから黙って洗われていろ。前だけは自分で洗ってゆっくり浸かるぞ。」

「、、、はい、、、」

 

まだ体に力の入らないティファの髪と背中を洗っている最中に、まさかティファにまでその疑惑を向けられていたのかとミストバーンは落ち込みたくなった。

あんな絶倫魔王と一緒にされたくはなかったのに、、

 

闇の衣も手甲も靴も全て脱ぎさり、主人すらも知らずこの身体を獲って来たキルバーンと、そして自分で教えたティファしか知らない肉体と顔を晒し、ティファを胸元に抱えてミストバーンもゆっくりと湯船に浸る、、気のせいだろうか?以前よりも湯が温かく感じるのは、、

 

「、、、本当に何もせずに帰って来たのだなミストバーン、、」

 

湯殿からティファの寝室に戻って来た時、身綺麗になり常の簡易装甲付きのロープを羽織りながらも兜は被っていない休日のオフ姿のハドラーに、本気で驚かれた言葉を投げつけられた時、返答の代わりに闘魔傀儡掌でハドラーの頬を引っ叩いた自分はきっと悪くない、、腕の中のティファも、ハドラーの言葉にムッとして若干イラッとしていたのだから賛同されたはずだ。

あれはこのくらいでは死にはしない、、残念ながら。

 

その日ティファは昼食もそして夕食もいつも以上に食べ、給仕をしているラーハルトは目を細めて無言で喜び、マァムはデザートをまだどうですかとはしゃいで喜び、ハドラーとミストバーンも微笑んでティファを見守りながら食後のワインを共に楽しむ。

ワインはハドラーがいつの間にか自分の居城から使用人に持って来させた物で、当然一級品である。

ティファは今が旬のオレンジのタルトと紅茶を飲み、男達はスモークチーズとワインを楽しみ、穏やかな時間がそこに流れるのを、ラーハルトは後ろで手を組み、先程以上に目を細めて見守る。

この穏やかな時間が長く続く様にと願いながら。

その願いが叶ったのか、ハドラーとミストバーンはティファの館に居続けをした。

パレスへの出勤をティファの館からして、仕事を終え帰ってくる男達をティファは玄関まで出迎える。いつ帰って来るかと心待ちにしているティファは、玄関のベル音が鳴ると同時にすっ飛んでいき、出迎えられた二人を喜ばせる。これがあるから、二人は残業しない様に仕事に精を出し、ミスを出させずバーンからお褒めの言葉も頂戴している。

夕食を食べ終えた後は三人で同じベットで眠り、時折りハドラーとミストバーンはワインを楽しみ、ハドラーは煙管を嗜みながらチェスをうつか、今後の魔界の話に花を咲かせる。

話すのは専らハドラーであるが、ミストバーンは真剣に聞き相槌を打ちティファはその様をベットに寝転んで眺め、そしていつしか眠りにつく穏やかな夜を過ごす。

かと思えば

 

「あぁ!ミスト激しい!!お腹、、溶けちゃうよ!!」

「ティファ、、愛している!全て欲しいのだ!!」

 

ベットにティファを四つん這いにして背後からミストバーンがのしかかり、ティファの秘所の奥子宮口も容赦なく逸物を叩きつけながら愛していると叫び上げる様を、ハドラーは枕元の壁に寄りかかり、ご満悦で眺めている。

どうやらあの告白で、ミストバーンの箍がすっかり外れたらしい。

いいことだとハドラーはニンマリと笑いながら思う。

好いた者を貪ることの何が悪かろう?悪くなぞない。

ミストバーンはきちんとティファが喜ぶ様にゆるりと動く時もきちんと有り、最後の一押しで激しく貪るだけという自分からすれば実にお行儀の良いことこの上ない。

子宮口をドンドンと叩かれ幾度も絶頂を登らされて降りられないティファからすれば、喰い殺される思いではあるだろうがそれも構わない。

あの熱を、痴れ狂わせる快感を心から望んでいるのはティファも同様なのだから。

ミストバーンとティファのまぐわいを楽しつつ、次の夜は自分ならばどうティファと愉しむかを考えるこの至福の時、、流石にミストバーンにはもう二度と抱けないのが惜しいのだがそれはともかく、【邪魔者】の足止めがまだ出来ている今のうちに、、

狂宴と穏やかな夜を、三人は交互に楽しみ日々を送れるようにハドラーが二人に知られない様にそれとなく導いている。

様々な事柄を張り巡らせるハドラーの念願通り、ティファとミストバーンとハドラーは一月を平穏に過ごす中ミストバーンは一抹の不安を覚える。

 

おかしい、、キルがなぜ来ない?

 

一月もの間、キルがティファの下を訪れないなぞ有りえない。キルバーンの仕事は近頃入っていないのは、引退したとはいえそれなりに魔界と人界との間を取り持つために、まだまだ様々に動いているバーンの仕事の一切を取り仕切っているミストバーンが承知している。

仕事の為にやむおえずな時もそれなりにあったが、何故かないのだと、、そういえば、最近全く顔も合わせていないとはたと思い至り冷や汗が出た、、あまりの幸せに時間の流れが早く感じていただけに見過ごしていたが、、

 

「ティファ様が身籠りました」

「ティファ様!ミストバーン様!ハドラー様おめでとうございます!」

 

いつもの様に仕事を終えて【帰って】きてみれば、玄関にはティファと珍しくラーハルトとマァムがおり、マァムとティファの瞳が潤んできるのが気になったミストバーンが何事があったかを尋ねた時に、ラーハルトに告げられた。

初めは何を言われたのかミストバーンには分からなかった。

それは無理もなかった。ずっと仮初の肉体で時を渡って来たミストバーンにとって最も縁遠い事を告げられたのだから。

呆然として反応できないミストバーンの様を、そうなるのではないかと予想していたハドラーは苦笑しながらティファをゆっくりと抱き上げそして優しく抱きしめる。

 

「ティファ、、ありがとう、、」

 

どちらかの子か、あるいはどちらの子も腹に宿してくれたティファに、ハドラーは万感の思いをティファに告げる。

愛おしい者が己の子を腹に宿す、これほどの幸せを此の身で味わえることができたのを胸の内で噛み締めながら、様々な意味で固まってしまったミストバーンに、ティファを渡す。

渡されたミストバーンはまじまじとティファの、、腹を見てティファにも苦笑された。

 

「まだお腹は大きくならないよミスト、、もっとしてから、、ティファ二人の子を産みたいの?いいよねミスト、、、」

 

いい?いいに決まっている!!是非産んで欲しい、、

 

「産んでくれティファ。私の子でもハドラーの子であっても必ず慈しむ!何人でも、、此の館が手狭になった時は私がバーン様に進言を、、」

 

フリーズから打って変わってフライング気味の大暴走すらミストバーンにティファは目を丸くし、ハドラーは苦笑しながら、ラーハルトとマァムに告げる。

 

「ティファと此奴を【安全な場所】に連れて行く。そうさな、、三月後には戻って来るか、もしかしたらお前達にもパレスに来てもらうかもしれんな。」

「、、ハドラー?」

「、、、何を言っているのだ貴様は?」

「二人は気にするな、当分はパレスで過ごしてもらうぞ。ティファの荷物は後で取りに来させる。【アレ】が来たら直接俺の所に来いと言っていたと伝えればそれで済む。」

 

嬉しい慶事を館の全員も入れて祝うつもりでいたティファとミストバーンは、ハドラーが何を言い出したのか分からず困惑する中、ハドラーはミストバーンにティファの身重に触らぬよう細心の注意を払ってトベルーラでパレスに戻る様に伝え、自身はキメラの翼で一足先にパレスへと戻る。

【アレ】が今の二人に鉢合わせない様に、そして二人を守れる様に主に保護を頼むべく。

何が何だか分からない二人は、とりあえずハドラーに何事かを聞く為にラーハルトとマァムに挨拶をしてパレスに向かえば、、なんとハドラー親衛騎団がパレスの入り口で揃い踏みをして待っていた、、

「ようお二人さん待っていたぜ。【無事】に来られてよかったよ。ティファおめでとうな。ハドラー様の御子を身ごもってくれてありがとうな。」

「ヒム!事は一刻を争うのです!!お二人共、聞きたい事は中にて承りますので、お早くこちらに。」

 

ポーン・ヒムの挨拶と寿ぎを遮ったクイーン・アルビナスに先導をされ、ミストバーンと抱き上げられたままの二人はヒムとビショップ・フェンブレンとナイト・シグマによって【護衛】をされてバーンの下に辿り着き、、本当に何事かとさしもの二人も不安になるのを、バーンは優しく二人を迎え入れた。

 

「久しいぞティファ。其方が本当に幸せそうで何より余は嬉しい。」

「、、大魔王、、、はい、、はい!ティファは今幸せです!!沢山沢山ハドラーとミストバーンとキルバーンに愛されて幸せです!

ラーハルトとマァムと、大魔王に貰った館で穏やかに過ごせて幸せです、、しあわせ、、なんです、、」

 

館に閉じ籠り、五年もの間ティファはバーンに会いに行かず、バーンもまたティファの心を休ませる為に我慢をした。

いつの日か、少しでも心が穏やかになったティファの方から会いに来てくれる事を祈る様に信じて。

それがなんと、ティファが身籠るという慶事までついて来たのだから表面は穏やかだがバーンの脳内はお祭り騒ぎであったりする!

可愛い可愛い自分の幼な子と、同じくらい可愛いミストバーンと、自分の後継たるハドラーの子を身籠る一大慶事に、赤子の服も身の回りのものも全て一流品を用意し、産後の肥立も考慮してテランで薬草園を守っているザボエラとザムザの両名を今からティファの周りに待機させて日々の健康もチェックさせ、後自分にできる事はないかとはしゃいでいるバーンをミストバーンとティファは微笑んで、ハドラー親衛騎団は呆れて見ている中、、魔界の片隅が大変物騒な事になっている

 

「ハドラー!!貴様は絶対に許さない!!!」

「貴様如きに遅れをとると思うなよ【キルバーン】!!」

 

魔王軍随一の殺し屋にしてバーンとティファとミストバーンをこよなく愛し、、普段ならばハドラーに君をつけて穏やかにしているキルバーンが、普段つけている笑いの仮面ではなく【怒りの仮面】をつけ、内心の憤怒を大釜に載せてハドラーに切り掛かり、ロープを脱ぎさり完全戦闘モードになったハドラーが迎え撃つ。

ミストバーンが一抹の不安を覚え、ハドラーはそれよりも危惧した通りにキルバーンがキレた。

、、その要因はハドラーにあるのだが、、

ハドラーはミストバーンの本音を吐き出させるの同時にティファとミストバーンを【邪魔なく】貪れる様にキルバーンの仕事を妨害した。

中身は権力から一応手を引いたバーンを煙たがる輩が事もあろうにティファを誘拐しようとした馬鹿がいるとの情報から始まった。

その一件は当然バーンとキルバーンの逆鱗に触れ、処刑確定待ったなしであり、裁判も行わずともいいので見せしめになるよう【誰】からの警告かわかる様な惨殺したいを残す殺し方をして来いと、ミストバーンには内密でバーンは久し振りに死神を動かしたので、ミストバーンはキルバーンが仕事をしているのを知らなかった。

その一件は当然ハドラーの耳にも入り、キルバーンよりも一足先に動いて犯人を捕まえティファの安全を確保して、そして犯人を隠した。

 

一月もあれば自分とミストバーンに濃厚に愛され、規則正しい生活を送らせていれば孕むだろと計算して、目論見通りティファは身籠った。

誰よりもティファの事を見続けてきたハドラーは、ティファ自身と周りに知られる前にティファの体の変化から察し、それと同時に犯人をイラつきなが探していたキルバーンに、分かるように放り出した。

様々な事にキレていたキルバーンは、情報を得てすぐ様裏を取り確定と同時に誘拐未遂の首輪はね飛ばした。

関わった犯人は九名おり、全員の首を大釜で切り落としてこちらの怒りが如何に深いかを知らしめる為に瞼を縫いつけ耳を削ぎ落として口には【キルバーン】から始まりこの件の一切が克明に書かれたメッセージカードを咥えさせ、魔界に十あるうちの九つの国の王の目の前に落として強引に一件を落着させた。

十あるうちの一つはバーンとハドラーの共同となっている。

近頃は他の国の王達もぶっ弛んでいるので、死神がまだ主の命あればいつでも動く事を見せつけた。

これで目を覚まして馬鹿どもが自国に生えない様に努めるだろと考えた後はその後は一切を放り捨て、主にそこそこに報告をした後急いでティファの下へと向かって見れば、、館にはティファがおらず、何事かと設置していた目玉の記録を見て、、【全て】ハドラーのせいだと瞬時に辿り着いたキルバーンは、ラーハルトの伝言を聞かずともそのまま一直線にハドラーの下へと突撃したのだ。

ティファのみならず、親友さえも貪り喰らったハドラーが憎らしく!そして最後には共に興じたティファと親友が許せずに、、二人は間一髪で死神からの魔の手から逃れたのが、キルバーンの怒りを更に煽ったのだが。

 

「あいつらが容易に見つからなかったのはお前のせいか!!僕を足止めして二人をいい様にして、、随分な事をしてくれたもんだよ!!!」

 

怒声と共にキルトラップの剣戟を放ちながらハドラーの首を本気で落とそうとするキルバーンを、ハドラーは鼻で笑って攻撃と怒りをあしらう。

 

「貴様の様な変態と!可愛いあの二人を共有すると思うなよ!!!」

 

大戦からずっとハドラーは、ミストバーンと違ってキルバーンを味方と思いこそすれ心の内までは入らせなかった。

十二の年月しか経っていない幼女にも等しいティファを!ずっと性的な意味合いも込めて付け狙っていたこんな変態と!!誰が本当の意味で仲良くなぞなりたいものか!!!お断りである!

今回の一件だとて、嗅ぎつければ絶対に邪な思いで邪魔をする、、時折りキルバーンが狂ってティファを苛む事を!自分が知らないと思うな!!

 

「ティファを真に愛するならば苛むな!!愛以外を押し付けるのであればここで貴様を叩き壊すぞキルバーン!!」

「君に、、何がわかると言うんだハドラー!!」

 

その物言いに更にキルバーンはキレ、魔界の端にある大地が地形を変えるほどの大激突しているのを、知らぬはミストバーンとティファばかり。

 

「あの、、」

「当分はここにおれよティファ。余は寂しかったのだぞ?」

「あう、、分かりました大魔王、、」

「ミストもそれで良いな、、なんなら出産しその後もここに住めば良かろう。余もミストも、、キルも喜ぼう、、」

「、、バーン様の仰せのままに。」

「、、検討してみるね大魔王、、」

 

若干言い淀んだバーンに気がつく事なく、二人はすっかり丸め込まれた時、キルバーンもまたハドラーによって【力尽く】で丸め込まれた。

 

キルバーンの手足全てをへし折り、それでも十三本のファントムブレードを出して抵抗するも虚しく叩き折られたキルバーンが観念したのを見計らって説得をしたのだ。

 

キルもここにいたら完璧だ、、

 

幸せなある夜にぽつりと言ったティファの言葉をそのまま伝える、ただそれだけであったが、キルバーンは泣きたくなった。

ハドラーと親友のみならず、自分がいなければそれはティファの中では完璧ではないのだと思い知り、自分もまたティファの中で大切な恋人なのだと知らしめさせられて、、渇いた胸にそれは染み渡り、キルバーンは馬鹿みたいな気持ちに支配された、、自分は一体何を焦っていたのか。

自分が懇願をしてティファの恋人にしてもらえたのにいつしかその思いを忘れ果て、ティファを愛する事以外も考えてしまった愚かな自分、、そんな自分に向けたキルバーンの乾いた笑い声にハドラーは察した。

どうやら愚かな考えを思い知った様だと。

 

「当分は、、半月は来るな。急な仕事が長引いていると二人には言っておく。」

「了解だよ【ハドラー君】、、手足はそのうち戻るからこのまま僕をここに捨てていっておくれよ、、」

「ふん、言われずとも、、」

 

ティファのキルバーンへの愛を疑った罰をハドラーはキルバーンに下す。

時折りキルバーンがティファを見る目が冷たくなり、その少し後にティファを訪ねてキルバーンの様に目玉で覗き見る事はせずに、ティファの体を探ってみれば秘所や細かい所に【治療】された後がありすぐに察した。

嫉妬に狂ったキルバーンが、ティファを苛み治療していると。

でなければ今のティファの身体に、傷が出来ることなぞ万に一つもなく、仮に何かあればラーハルトが即刻知らせマァムが慌てふためいている。

その二人が知らない事はただ一つ、ティファの寝室内の出来事、、あの変態馬鹿を、壊せばティファとミストバーンも、、主バーンも悲しむので辞めておく。

あれでキルバーンもティファの心を知って自重、、しなければ今度こそ壊すかと算段をつけ、キルバーンのたった一つの危険性と、それによりティファとミストバーンが危ういので保護して欲しいと願った主に事の顛末を報告するべくハドラーはパレスへと帰って行くのを、キルバーンは見送り、手足が直っても半月の間様々なことを考え反省したかどうかは、、側から見れば謎である。

しかしその後ティファを苛む事は無くなった。

 

平穏はどうやら続きそうだと、ハドラーとバーンがホッとして、ピリついた親衛騎団がキルバーンがぶっ壊れなかった事を残念がったのはまた別のお話し




今宵ここまで。

初事シリーズはここまでですが、次回はこれの続き物を書こうと思います。
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