※この作品はR-18です。

銀髪の魔王と黒髪の魔人   作:ムマ・N

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感想、お気に入り登録、評価ありがとうございます。
大変お待たせ致しました。
今回より魔王編序章、イクシードナイツ編です。
説明回に近いですが、ちょっとだけエロもあります。
あとちょっと文字数多め。
あとがきがありますので、そちらもどうぞ。
では、どうぞ。


魔王編 イクシードナイツ編
平和な日常に立ち込める闇♡


「これは……良きモノになったかもしれないな」

 

 闇が嘲笑う。

 そのモノ、己が行いにより、闇へと沈んだモノ。

 

「さぁ……至れ魔(・)王(・)よ。 そして……」

 

 そのモノ、名をアクラ・テンペスト。

 闇そのモノであるもの。

 暴快の魔王。

 回り回り回り狂う輪廻を支配するモノ。

 全てはまた、始まる。

 これは最悪の最愛の物語。

 闇が全てを巻き込もうとしていた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ですから! こちらは手は尽くしています!」

 

 国際教導学園の理事長室に抑えてはいるのかもしれないが、怒鳴り声と表現せざるおえない声が響き渡る。

 声の主は、国際教導学園理事長、百合瀬莉々奈。

 だが、別に彼女は誰もいない部屋で一人で怒鳴っているわけではない。

 通信の先に居る、男に怒っているのだ。

 

「とは言ってもなぁ百合瀬理事長。 実際に成果は出ていないじゃないか。 アザハイド帝国からも、再三」

 

「分かっています! なら、人員の増員を……」

 

「それは不可能だ。 魔法とやらに関われる人員はこちらでも希少なのだ。 彼女達をこちらに派遣してもらいたいくらいだよ」

 

 声を荒げる莉々奈に対して、男はまるで小馬鹿にしたように手を組んで答える。

 男は防衛省の高官であり、魔法特別対策委員会の議長の一人だが、彼自身が魔力を持っているわけではないためか、新たに発見された魔力に関しては軽視しがちな人間だった。

 普段温厚な莉々奈が声を荒げるのも無理はない。

 

「まぁとにかく、指名手配犯、シルヴァ・ラドクリフの逮捕を早急に頼むよ。 ではまた」

 

「っ……はぁぁ……」

 

 あからさまに面倒くさそうに通信を切ってしまった男に責任感が強い莉々奈の感情が荒ぶりかけるも、それを何とか溜め息にして吐き出す。

 この部屋に今居るのは、自分だけではないのだから。

 

「お疲れ様です。 莉々奈さん」

 

 昔は無表情がちだったものの、今はだいぶ変わり優しい笑顔を浮かべ莉々奈を労う、彼女の親友にしてシンフォニックナイツとして、そしてかつての組織、白薔薇においても彼女を支え続けてくれた存在、甘樹菜々芭。

 

「流石だね政府さんは。 相変わらず脅威が全く理解出来てない」

 

 そんなことを言いながら、頭の後ろに手を当てて皮肉と苦笑混じり笑顔を浮かべる、敵として出会い、紆余曲折ありながらも一度は協力してくれ、そのまま居付いた魔族の少年、アクラ。

 

「ごめんなさい騒がしくて。 やっぱり少しねぇ……ん〜〜〜」

 

 そんな二人を見て気を取り直すように背中を伸ばす莉々奈。

 菜々芭は言わずもがな、アクラも少なくとも今の所は信頼出来る仲間ではある。

 だから立場的にも色々大変な莉々奈はリラックス出来るのだ。

 

「んで、実際どうする? 手を貸して欲しいなら……」

 

「あの事件と違い緊急性が低い扱いですからね……アクラさんの手を借りるとまた無用なやっかみを呼ぶかもしれません。 私個人としては、アクラさんは信頼出来るとは思うのですが」

 

「ま、そうだよな。 あの事件とは状況が違うし、きみ達の信頼だけでも有り難いよ」

 

 アクラが莉々奈達魔法戦士の信頼をある程度勝ち取った事件を思い返し、アクラは肩を竦める。

 

 その事件とは、レムティア計画によりゲートに封印された銀髪の魔王、メッツァー・ハインケルの開放計画と魔族の侵攻が合わさった魔法が地上に現れてから最大の事件である。

 ファルケやシルヴァの二人が暗躍した事件であり、アクラの主人であるメッツァーの開放が目的のこの事件だが、アクラやココノなどの本来メッツァーに仕えていたモノは何故か協力せず、むしろアクラに至っては、魔族に襲われる民衆や敗北してしまった魔法戦士を助けて回っていたくらいだった。

 菜々芭は、研究者内に避難させた住民が暴徒化し、一般人に手が出せずあわや犯されてしまいそうだったのを助けて貰い、莉々奈もまた侵攻してきた上魔に敗北し、嬲られている所をアクラに救出されたのだ。

 他の魔法戦士も何人かはアクラに助けて貰ったのもあり、彼女達からのある程度の信頼をアクラは得ていた。

 ただアクラはメッツァーを復活させるつもりはあると明言していて、そのための暗躍もしているとまで言ってしまっているのだから、流石に完全に信頼は出来ないのも確かであった。

 無論、魔族であるため政府の覚えも非常に悪い。

 

「じゃあ俺はまた謎の生徒やったりしてくるかねぇ」

 

「それも正直、辞めて欲しいんですけど……」

 

「え〜だってさ、俺が暗躍一辺倒になると困るでしょ?」

 

「それはそうですが……」

 

 アクラはちょいちょい、まるで生徒の一人であるように紛れ込む。

 それはアクラが最(・)近(・)手に入れたらしい能力。

 集団の中に知らない人が一人くらい増えていても、分からない。そんな人の森の中に紛れ込む能力は、一応アクラを監視しなければならない立場の莉々奈や菜々芭からすればあまり活用して欲しいものではない。

 だからと言っても、アクラの言うとおり、暗躍に集中されても困るのだが。

 

「じゃあさ……」

 

「あっ……!?」

 

 不意にアクラの姿が虚像を残して消える。

 それが意味することに気付いた菜々芭が立ち上がるが、もう遅い。

 

「ひゃん!?♥」

 

「俺とエロいことしようよ、菜々芭センセ〜」

 

 その身を瞬間移動させたアクラが立ち上がった菜々芭の身体を背中から抱きしめる。

 その際に、片手はその膨らみの薄い胸を、もう片手はスカートの上から秘所の辺りを捉えていた。

 

「だ、ダメです……んっ♥こんな、こ……あんっ♥」

 

「ダメって言いながら軽く擦っただけで甘い声が出ちゃってるよ?」

 

「そんな……んんんっ♥や、そこぉ……♥」

 

 アクラと菜々芭は別に恋仲というわけではない。

 だが、菜々芭はロクな抵抗が出来ない。

 度重なる敗北によりアクラに幾度となく調教を受けた身体と、少なからず菜々芭がアクラを憎からず思っているからであろう。

 もしもア(・)ク(・)ラ(・)に(・)告(・)白(・)さ(・)れ(・)て(・)い(・)た(・)ら(・)断れなかったくらいに。

 

「莉々奈さんに見られて……あぁ!♥」

 

「見られて……興奮してんでしょ? 菜々芭センセーはエッチだね。 俺以外の生徒にされちゃダメだよ?」

 

「そんな……んんんっ!♥♥♥」

 

「……アクラさん」

 

 そのまま流されてしまいそうな菜々芭だったが、そこで待ったが入った。

 小さい声ながらも理事長室に響いた声は、無論、莉々奈のものだ。

 

「はいはい、分かってるよ。 無理矢理はなしね。 冗談、冗談」

 

「はぁ……♥はぁ……♥す、すみません……莉々奈さん」

 

 これ以上やるなら戦いになると言いたげな声色を出す莉々奈に、アクラは素直に菜々芭から手を離して、降参とばかりに手を上げる。

 半ば冗談ではあるが、目的のためにも今(・)は(・)ま(・)だ(・)魔法戦士達と敵対するつもりは、アクラにもない。

 だが、あくまで半ばなのには理由もあった。

 

「まぁ今のは冗談だけど……溜まるものは溜まってるんだよ? お姉ちゃん」

 

「う……それは、分かってるけど」

 

 莉々奈に近寄ってきたアクラがした呼び方に、理事長であり魔法戦士としての表情を浮かべていた莉々奈の顔色が変わる。

 基本的に魔族であり、別世界から来たアクラには戸籍がない。

 そのため、対外的にはアクラは、百合瀬財閥の養子という立場扱いになっているのだ。

 何も知らない人には百合瀬アクラ。つまり莉々奈の義理の弟扱いになっており、そういう時はアクラは莉々奈をお姉ちゃんと呼んでいる。

 そして、妹が欲しいと常日頃から考えていた莉々奈は、案外弟も良いな、と考えてしまっていた。

 お姉ちゃんは、新しく出来た弟に微妙に弱かった。

 

「商売女なんか抱きたくないし、というか一応まずいだろうし。 勿論、その辺の生徒を襲うなんてもっての他。 なら、事情を知ってる菜々芭やお姉ちゃんに頼みたいのは普通じゃない?」

 

「う……ぅぅ……わ、分かってるけど」

 

「男の性欲ってわけじゃないんだよ? 俺の本能なの。 きちんと我慢してるほうだよ? お姉ちゃん、褒めて」

 

「うん! アクラくんは偉いね!」

 

 甘えるとなると意外とグイグイくるアクラに引っ張られ、お姉ちゃんになってしまった莉々奈がニッコリ笑顔を浮かべてアクラを褒める。

 現在、地上の魔法戦士のリーダー格である莉々奈が先程まで見せていた厳しい顔からは想像出来ない笑顔だった。

 

「そうそう。 ならご褒美にお姉ちゃんがしてくれても……」

 

「莉々奈さん!」

 

「あ……だ、ダメだよ!」 

 

「ちっ……あと少しだったのに」

 

 お姉ちゃんになってしまったために今度は莉々奈が流されそうになるのを菜々芭が止める。

 今度はわりと本気だったのか、小さく舌打ちしながらもアクラは、莉々奈から離れる。

 

「油断も隙もない……」

 

「まぁ個人的には仲良くしてるけど、俺は敵には違いないからね。 油断しないくらいが一番だよ。 二人とも」

 

「うっ……」

 

「返す言葉もありません……」

 

 無論、からかいの部分もあるのは分かっているが、指摘された通り、アクラには何故か気を許してしまう部分があるのは自覚しているため二人は反省したような表情を浮かべる。

 敵であると自称するアクラが叱るのはどうなのかと言う人はここにはいない。

 

「……ま、いつも通り情報交換はするってことで。 関わらないけど、独自に調べさせて貰うさ。 アルケゼストは俺も放置は出来ないし、スイートナイツは海外へ、エリクシルナイツはロアに行ってるなら手は足りないだろうしね」

 

「……ありがとう」

 

 あくまで自分は作戦には参加せず、情報提供者扱いという態でいると言ってくれるアクラに改めて小さく微笑みお礼を言う莉々奈。

 アクラの言う通り、手が足りず更に官僚を納得させる実績が欲しい魔法戦士達にとってシルヴァの建てた組織、アルケゼストの壊滅はアクラの手を借りていないことにしたいのだ。

 ロアならまだしも、魔族に手を借りたとなれば、その弱みを必ず指摘してくるものがいる。

 それを莉々奈は皆のためにも防ぎたいのだから。

 

「じゃあ俺は……セフレの娘と連絡がついたからそっち行くよ」

 

「なっ……!?」

 

 不意に携帯を取り出したアクラが、話は終わりとばかりに背を向けあっけらんかんと言い放った言葉に気を落ち着かせていた菜々芭が大きく反応する。

 あまりに予想外の言葉であり、アクラに少なからず想いを寄せる菜々芭にはそれだけ衝撃的な言葉だったのだ。

 

「それくらいは良いだろ? じゃあねー」

 

「っ……」

 

 実際に想いを伝えていない以上、菜々芭には何も言えない。

 それに事実として魔族の本能を暴れさせるのも良くはないのだ。

 故に二人はアクラを止めることなく見送る。

 まだアクラが味方であることを信じて……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで? 首尾は」

 

「首尾は上々ですよ、ボス!」

 

「……また変な番組でも見たな……そもそもきみのボスは俺じゃないだろう? ノ(・)エ(・)ル(・)」

 

 都内のラブホテルに見せかけた一室、そこで携帯に偽装した通信機を使いアクラはある人物と話をしていた。

 相手の名はノエル。

 菜々芭達にも話していない、彼女達にとって、いや、今後の世界にとって非常に重要な人物である。

 

「おや? お気に召しませんでしたか? これは失礼。 あのお方の覚醒の日が近く、テンションが上がってしまいました」

 

「はいはい。 とりあえずアレはあそこに隠してあるよ。 きみならきちんと見つけられるはずだ」

 

「ありがとうございます! 流石です!」

 

「だからまたキャラが……いや、まぁ良いけど」

 

 現在アクラはどの勢力にも属しておらず、魔法戦士達の協力者ぐらいの立場に収まっている。

 だが、あえて今のアクラが属していると言えるとしたら、このノエルに属していると言えるだろう。

 魔法戦士達相手にすら色々な含みもあって協力しているアクラが、含みがないわけではないが、含みより情で協力している相手なのだから。

 

「ま、候補はやっぱり真咲百果と裁明寺紫鶴さ。 覚醒すればきみにも分かるはずだ」

 

「ふむふむ。 では、それとなく誘導しておきましょう」

 

「あぁ……上手くいくことを祈ってるよ」

 

「……ありがとうございます」

 

 最後だけキャラを作ることのない素直なお礼の言葉にアクラは小さく笑う。

 莉々奈や菜々芭から向けられる親愛も悪くないが、可愛がっているものからの親愛も嬉しいものだと、アクラは思っていた。

 自分が今、凄い状態であるにも関わらず。

 

「ふぁ……♥あくりゃ……しゃま?♥」

 

「あぁごめんごめん。 今終わったよ、さ(・)く(・)ら(・)」

 

 アクラの前には今、一人の少女が所謂まんぐり返しの状態でアクラから出る黒い触手に縛られてベッドに転がっていた。

 彼女の名は神志麻さくら。

 アクラのセフレになるよう、調(・)教(・)を受けた国際教導学園とは別の学校の女子生徒である。

 

「初めの頃は身を固くして嫌がってたのに……さくらのおまんこはすっかり柔らかくなったね」

 

「らってぇ♥あくらさまがいっぱいほじほじしゅるからぁ……♥さくらのおまんこ、あくらさまのものになっちゃったんだもん……♥」

 

 今でこそ、この甘え調子だが、さくらも初めはかなりアクラに抵抗していた。

 だが、アクラが彼女をこのラブホテルに監禁してたった半日で、完全にさくらは堕とされてしまっていた。

 普段はしっかりもので強気なさくらの一人になった時に精神の弱さが露出するのを上手く利用されてしまったのだ。

 

「まぁ覚醒はしないみたいだから、俺の処理道具としてずっと可愛がってあげるよ。 えりかちゃんと一緒にね」

 

「えりかも……? えへへ……♥えりかも、さくりゃといっしょお……♥」

 

 彼女の一番大切なものである妹の神志麻えりかを狙うと言われても、さくらはもう蕩けた表情で嬉しそうに笑う。

 もはや彼女にとってはアクラに犯されることが幸せであると信じて疑っていないのだ。

 

「んああっ、あくりゃしゃまぁぁっ!♥♥♥♥ しゃくらきもちひいっきもちひいでしゅぅぅぅ!!♥♥♥♥ おまんきょきもひいいいっ!!♥♥♥♥♥」

 

「悪いね……みんな」

 

 触手に腟内をほじられ喘ぐさくらを後目に小さくアクラは笑う。

 魔法戦士達や官僚の目の届かぬ所で、アクラはこうやって素養のあるものを犯し、その力を食らっている。

 精神崩壊などは勿体ないのでさせていないが、快楽に堕ち、アクラに服従しているのは、さくらだけではなく沢山居る。

 だか、それをアクラは止めるつもりはない。

 

「勝つのは、彼でも、菜々芭達でも、ロアでもアザハイドでもアルケゼストでもないんだ……アイツが帰って来たら分からないけどね」

 

 彼女達はアクラの目的には必要なのだ。

 それに犠牲ではない。

 雑に扱っているように見えるが、アクラはさくらや他の抱いた娘達も愛(・)し(・)て(・)い(・)る(・)。

 だから、問題はない。

 

「勝つのはね……この魔(・)王(・)ア(・)ク(・)ラ(・)さ。 必ず最後に愛(・)が勝つんだよ。 みんな……クククッ!」

 

 他者にとっては狂気すら感じる笑みを浮かべ、魔王が嘲笑う。

 誰(・)かが望み、産まれた魔王。

 そして数多の運命に翻弄されゆく一人の少年の目覚め。

 混沌と快楽の闇が世界を再び、覆い尽くそうとしていた……。




分かる人には分かると思いますが、アクラが協力したのは原作のネクストイグニッションの事件です。
故に原作通り、凛々子は現在行方不明です。
あと最後に出てきたさくらとえりかに関してはゲストなので今後出番はありません。多分。
この世界にセレナとシンシアはいないので。
というわけで期間は空きましたが、また宜しくお願いします。

どの編が面白かった?

  • スイートナイツ編
  • プリンセスティア編
  • スイートナイツ2編
  • シンフォニックナイツ編
  • レムティアナイツ編
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