今回より魔王編序章、イクシードナイツ編、プロローグもこれにて終了。
次回より本編……ですが、イクシードナイツ編は実質暗躍編になります。
エロがない話も多分多くなるので、今回も微エロがあります。
では、どうぞ。
「やはりこうなったか……必然か、血筋か……魂か。 あぁ奴等に言わせれば真なる聖涙石の導き、とでも言うかもね。 アレがそんな上等なモノとは思えないけど」
深夜の国際教導学園。
その屋上に潜む影が居た。
野球ボールほどの大きさの謎の球体を手のひらに浮かべる影の正体、それはアクラだった。
彼はこの一夜に起こった異変を、当事者達以外で唯一完璧に観測していた。
表向きは普通の学生であり、魔法の素養があるとやっと認知されたばかりの一人の生徒。
沢渡継(さわたりけい)の覚醒を。
「しかし便利だね、コレ」
その全てを観測出来た理由である手のひらの上に浮かぶものを見て、アクラはニヤリと笑う。
野球ボールのようなそれは、良く見ると黒い球体に小さな羽が生えた物体だ。
そしてそれはまるでアクラの言葉に反応するかのように黒い球体部分にある巨大な瞳を開く。
この物体の名はフローターボール。
戦闘力は殆どないが、とても高い隠密性と見ているものを他のフローターボールに共有する能力がある。
これを使い拠点から状況を観測していたアクラは今後のことを考え、この学園に深夜に現れたのだ。
「コレがあればあんな事故も起こらないし、進み具合も把握しやすいからね」
ある理由からアクラが使っている能力だが、その理由以上に役立ち、機嫌が良さそうに笑う。
今もフローターボールを使い、深夜とはいえ研究所などもあるためセキュリティの厳しい学園内を探っている。
今回探るのは特にセキュリティが厳しい所なのだから。
「よしよし、とりあえず平気そうだ。 各地に一応設置してと」
今は居なくても後に何者かが現れる可能性もある。
故にアクラは学園のあちこちに生み出したフローターボール達を設置していく。
こうやってあちこちに設置しておけば、一種の監視カメラのような役割を持たせられるからだ。
そしてアクラは屋上から姿を消すと、魔力的なセキュリティが甘い場所に一時的に転移する。
「よっと。 ここからは観察しながら……」
転移した場所から一歩、一歩と着実に歩を進めていく。
事前に色々調べてはあるが、それでも最重要レベルのセキュリティがかかった場所を目指すのは難しい。
セキュリティに穴を作るのは一箇所しか無理だったため、こちら側には自力で行くしかないのだ。
向こうはノエルが使う穴なのだから。
「ふぅ……認証させりゃ勿論簡単だけど、あっちの分野で菜々芭とやり合うのはちょっと心配だからね」
学園のセキュリティを一手に引き受ける菜々芭の許可自体は下りているため、実際に認証させればアクラは夜中だろうと向かっている場所には実は行ける。
だが、後に通った記録を消さねばならず、痕跡を完全に消したとしても菜々芭には辿られる可能性は高い。
故に物理的にセキュリティを避けて突破するこの方法が一番なのだ。
「よし……じゃあ始めるか」
そして辿り着いたのは、菜々芭のメイン研究室。
アクラとて用事がなければ入れて貰えないシンフォニックナイツの全てが詰まった部屋。
ここにアクラがわざわざセキュリティを突破してまで来なければいけなかった用事があるのだ。
そのままアクラは研究室に侵入し、その用事を済ませていく。
「さて……とこれでOKかな。 仕込みはきちんとしてあるし……一時退場して貰わなきゃね」
そして、全てが終わったアクラはほくそ笑みながら研究室を後にする。
これから始まる宴に菜々芭は邪魔だ。
いや正確に言うならば、アクラは菜々芭にその宴に参加して欲しくないのだ。
彼女はアクラのモノなのだから。
「さぁて……まずはお手並み拝見ってとこかな。 頑張れよ、可能性くん」
アクラは来た道をまるで散歩するかのように戻っていく。
フローターボールもある程度は回収するが、全ては回収しない。
隠密状態のフローターボールは、あることが初めから分かっているくらいじゃないと発見は基本的に出来ない。
何もない時に偶然発見出来るようなものではないのだ。
そしてアクラは闇に消えた。
これから起こることを期待し、小さく笑みを浮かべながら……。
「そんな……まさか、こんなタイミングで……!?」
学園の敷地内に契約下魔と思われる存在が現れた。
その報告を受けた菜々芭は、急ぎ現場に向かい、シンフォニックシュガーに変身しようとした、その瞬間、異変に気付いた。
そして思い出す。アクラの誘いを断った、あの日を。
「どうしても、ダメ……なんだね?」
「……はい。 アクラさんこそ、私と来てください」
ファルケのアジトにて、アクラと菜々芭が向き合う。
完全に拘束されているわけではないが、菜々芭はアクラによって押し倒されており、身の危険を感じる状態だ。
だが、菜々芭の目には覚悟があり、恐怖や危機感を感じているような様子はなかった。
「それは出来ない……けど、まぁ今回は諦めよう。 ただ……保険は付けさせて貰うよ」
「……保険?」
「そう、保険さ。 ここから先、戦場が拡大していけば菜々芭は俺以外とも戦うことになるだろ? その時に負けて菜々芭が犯されるのは……我慢ならないからね」
「え……そ、そんなこと……」
アクラが自分を引き入れるためにファルケと取引をしていたのはジェノの正体が分かった段階で何となく察していた。
だが、まるで自分を守りたいとばかりの言葉には流石に少し動揺してしまう。
「ぬ……くぅぅ……! はぁ……」
そんな菜々芭の動揺には気付いていないのか、アクラはグッと拳を強く握りしめ、力を込めていく。
そして息を吐きながらゆっくりと手を開くと、手のひらの上に親指大くらいの種のようなものが作られていた。
「それは……?」
「種だよ。 俺の力から作られたね……戦場に導いたのは俺だけど、これ以上菜々芭に前線で戦って貰うわけにはいかない」
「きゃ!? な、何して……あぁ! ダメ!」
押し倒していた状態からアクラは素早く体勢を変えると、菜々芭の下半身を持ち上げてまんぐり返しの姿勢にさせる。
シンフォニックシュガーになっていない以上、男であり、魔族であるアクラに力で叶うわけもなく、なすすべなく恥ずかしい格好にされ、菜々芭が悲鳴を上げる。
これまで幾度も犯され、こんな格好にされるのが初めてでなくても恥ずかしいことに変わりなどないのだ。
「そんな嫌がらなくても……初めてじゃないじゃん。 さっきのでもうびしょ濡れなのは分かってるしね」
「……言わないで、ください」
何より今指摘された通り、アクラの仲間になることを誘われるまでにされていた愛撫により菜々芭の秘所からはいやらしい液が溢れていた。
まんぐり返しにされてしまえば、それがしっかりと見えてしまうのが分かっていたため、初めてじゃなかろうと、羞恥心は高まるばかりだった。
「ん!?❤ くぅ……❤それ、もしかして……❤」
「そうだよ。 これを菜々芭のオマンコに植え付けるんだ。 俺の力の結晶を中に入れるんだよ」
「んんっ❤そんな……❤」
アクラの言葉通り、親指大の種を膣内に埋め込むように、指で押し込まれていく。
濡れているため痛みはないが、むしろ若干ではあるものの気持ち良く感じてしまい、菜々芭から小さな嬌声が上がる。
「今はちょっとだけ苦しいかもしれないけど、まぁすぐに定着するから大丈夫」
「なんで……こんなことぉ……❤」
「だから言っただろ? 菜々芭をこれ以上戦場に出さないためだよ」
種を植え付けられる等という異常行動で感じてしまうことを恥じながらも、アクラがこの流れで無意味なことをするわけはないのが分かっている菜々芭は何とか口を開いて問いかける。
しかし、アクラの答えは非常に簡潔ながら菜々芭の理解を超えていた。
「どう……いう……んんんっ!♥」
「この種はある魔族が部下を制御するのに使っていたものを改良したものでね。 まぁ魔力制御装置の一環と考えて貰えばいい」
「魔力……制御……」
快楽で思考が鈍っていても菜々芭の天才的な頭脳がアクラの言葉の意味を理解する。
同時にアクラが菜々芭はここまで言えば分かるだろうということが分かっているのもあるが。
「発芽したこの種はきみの魔力を食らう。 それがいつになるかは……まぁ楽しみにしてると良い。 痛みはないから大丈夫。 むしろ……」
「…………」
そこでニヤリと笑ったアクラの表情が悪戯っ子のように無邪気で、悪魔のように邪悪だったことを菜々芭は忘れられなかった。
そんな表情に、少しだけ見惚れてしまったのを含めて、忘れられはしないのだ。
(魔力を食らう魔力制御装置の一環……つまり、一時的に、いやある程度の期間、対象の無力化する機構……!)
襲い来る感覚に自らの椅子に座って身を悶えさせながら、菜々芭の頭脳は種の正しい答えを導き出す。
ある程度和解している今でも外してくれない。その割にレムティア計画でも先の事件でも発動しなかった種の効果。
故に菜々芭もまさかこのタイミングで発動するとは思っていなかったのだ。
「期間は……魔力の回復も多分阻害……っぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!❤❤❤」
頭の中を上手く整理しようと言葉に出していた菜々芭の声が溢れてくる快楽で押しつぶされていく。
アクラの楽しみにしていろという言葉の意味。
彼の性格からどうなるのかは、なんとなく察してはいたが、予想を超えたものだった。
「ンンンンンンンンンンン!!?❤❤❤ ふぐっ❤❤んんー----------っっ!!?❤❤❤❤❤」
(これが……多分莉々奈さんの受けていたエナジードレイン……! こんな、こんなのぉ……❤❤❤)
必死に白衣の袖の裾を噛んで声を堪えるも、次から次へと襲い来る快楽に翻弄され、椅子から転げ落ちてしまいそうになる。
自らの魔力がどんどん減ってきているのが分かっても、これでは何も出来ない。
(魔力が失われていく……! 私を、戦線離脱させて何を、する……つもりなんですか! アクラさん……)
このタイミングで発動した意味はきっとある。
しかし、それを考える余裕は今の菜々芭にはない。
「んぎゅっ♥♥♥♥ひぐぅぅぅう~~~~ぅんっっ!!♥♥♥♥♥ んぶっ♥♥♥んっくっ♥♥んぅぅぅぅぅぅぅっ!!?♥♥♥♥♥」
(ごめんねぇ菜々芭。 色々終わったらまた戻してあげるからさ。 今はゆっくり休んでいてよ)
椅子の上で1人強烈な快楽に襲われて身悶え続ける菜々芭を、予め仕掛けたフローターボールでアクラは監視していた。
研究室という機密が詰まった場所ならば、菜々芭は誰かと一緒に居る可能性は低い。
だからアクラは研究室に忍び込み、種の開花の術式と監視用のフローターボールを設置しておいたのだ。
「魔王の……いや、闇の王子様の初陣にきみが立ち会うと、色々面倒だからね。 流石にまだシンフォニックナイツの二人を相手にするのは、彼には無理だ」
そう言ってアクラはもう1つのフローターボールの映像に意識を集中させる。
菜々芭が身悶える姿は非常に見応えのあるものだが、こちらを見ないのも勿体ないからだ。
「さぁさぁ……闇の王子様の初陣の相手は、我らが理事長、シンフォニックリリー様だ! 楽しませてくれよ!」
「貴方は何者です!」
アクラが見ている場所は、国際教導学園の巨大な玄関とも呼べる場所だ。
そこではシンフォニックリリーこと莉々奈が、己の剣を構えて警戒している。
そして普段はとんでもなく沢山の学生達が通学路に使うべき場所に、それは居た。
トカゲと呼ぶよりも、カエルに近い最近人間に使役されるにあたって効率が良いように改造された下魔達を従うように立つ男。
「クククク……」
年齢は若いくらいしか分からないが、サイバーサングラスのようなものを付けたその男は、抜き身の刀のような雰囲気で莉々奈と相対していた。
その表情には、魔法犯罪者ならば誰もが恐れる魔法戦士を前にしても尚、自信に満ちた笑みが浮かんでいる。
その姿は、どこかある魔王を連想させるものだ。
「我が名はキール! この世界を支配する、新たな支配者だ!」
「キール……! 新たな支配……!」
「ふふ……ははは! 良いね良いね王子様。 やっぱり、そうじゃなくちゃ面白くない!
キールと名乗った男の言葉に莉々奈は警戒を強め、監視しているアクラは手を叩き、愉快そうに笑う。
事実、アクラは愉快で仕方がない。
ずっとアクラは待っていたのだ。この時を。何年も
「さぁ始まるぞ! 新たな戦いが!」
「俺が支配する! この世界を!」
「貴方の好きには……させません!」
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スイートナイツ編
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プリンセスティア編
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スイートナイツ2編
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シンフォニックナイツ編
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レムティアナイツ編