※この作品はR-18です。

俺の妹が最高のオカズだった   作:風見 源一郎

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私がこれからどんな人とエッチをしても、一生忘れられなくなるぐらいの気持ちいい中出しをして

 

 三学期制の学校に通う俺の、二学期の始業式の日の朝。

 

 俺は学年で一番可愛いと噂の、とびきりエロい巨乳の美少女の部屋で裸になっていて、さきほど妹との中出しセックスを終えてから今はベッドでゴロゴロしている最中だ。

 そのクラスメイトと妹は二人でキッチンに立っており、俺のために朝食を作ってくれている。

 

「ソトミチくん、お待たせしました~」

 

 踊るようにキッチンから出てきたのはエロクラスメイトの山本さんで、裸エプロン姿の彼女はその唯一の衣服を脱ぎ去るとテーブルの上に仰向けに寝転び、皿に盛ってあったスクランブルエッグをわざわざお腹の上に乗せて俺を誘ってきた。

 そこに続いてやってきたのは切り分けられたパンケーキを片手に部屋に戻ってきたエロ妹の美優で、テーブルの側に膝をついて座ると背中に手を回して紐を引っ張った。

 はらりと落ちたエプロンを美優は退けて、もう片方の手に持っていたスプレー缶からホイップクリームを山本さんの豊かな胸の頂に乗せると、さらには蜂蜜までをそこに垂らした。

 昨晩まで俺とのセックスでだらだらにアソコから漏らしていた体液のように、エロティックな粘性が傾斜の大きい丘の上から流れてくる。

 

 いわゆる女体盛りと呼ばれる受け皿となった山本さんは、その細長い指で自らを膝をなぞり、腹部へと俺の顔を誘って、赤い舌をべーと出して本性を剥き出したそのエロ顔にはもはや恋に悩んでいた頃の面影など微塵もなくなっていた。

 俺はその淫らな裸に招かれるままに、山本さんの膝の間に入るようにして、朝食のときを迎えるのだった。

 いわずもがな俺も裸である。

 

「お兄ちゃん。一生に一度の体験をどうか楽しんでね」

「美優ちゃんもしてあげればいいのに」

「しません、こんな下品なことは」

 

 美優はあくまでも冷ややかにそう言うと、山本さんの乳首に吸いついて、「ああんっ」と喘ぎ声を上げる山本さんを無視してホイップクリームと蜂蜜を口に含むと、皿にサーブしていたパンケーキを一切れ咥えてから俺にキスをしてきた。

 

「んっ……んちゅ……くちゅっ……」

「美優……っ……んあむっ……んくっ……」

 

 口内で混ざった食事を口づけによって摂取して、美優は俺が飲み下すたびに隅々まで口内を舐ってキレイにしてくれた。

 俺の生涯でもこんなはしたない食事の仕方をすることは今後ないだろう。

 たぶんこれも、美優としては山本さんを必要以上に泣かせてしまったことへの負い目からしているのだろうが、この卑猥の権化みたいな人の発想にわざわざ付き合うこともなかろうに。

 しかし、なぜなのか、俺はこの非日常的な変態性に勃ってしまっていた。

 

「勃起しながらの食事ってどんな気分かな? ソトミチくん」

「頭が痛いけど、悪くないよ。すごく興奮する」

 

 本当にこれから一生ない経験だろうしな。

 それからパンケーキとスクランブルエッグとを、組み合わせなんて関係なく、俺は美優のキスと山本さんへのお腹に口をつけるのとを繰り返して、隣にポット型の容器に入った牛乳が置かれていることにときおり意識を持っていかれながらも食事を進めたのだった。

 

「んふっ、これ気になる?」

 

 食事が終わって、体を起こした山本さんは、牛乳の入った容器の取手を摘んでニコッと笑った。

 嫌な予感がする。

 

「美優ちゃんに飲ませてもらおうか」

 

 弾むような声で美優を指名した山本さんとは対照的に、緊張した面持ちの美優が、その言葉の意味を理解して俺に近づいてくる。

 

「これは美優ちゃんのおっぱいなので、ソトミチくんは美優ちゃんの乳首をちゅーちゅーして飲んでね」

 

 山本さんが牛乳ポットを手に俺を誘導して、その前で美優は膝立ちになり、重たそうなおっぱいを持ち上げた。

 どんだけ変態なんだこの二人は。

 

「私と奏さんとを同列に見ないで下さい」

 

 美優は俺の内なる思考に睨みを利かせて言及してきた。

 たしかに美優と山本さんとでは変態のベクトルが違う。

 

「いいからいいから。はい、ソトミチくんは美優ちゃんのおっぱいを吸って。美優ちゃんはソトミチくんが上手におっぱいを飲めたらいい子いい子してあげてね」

「なんて屈辱的な……」

 

 ほんとどうしてこうなったんだろうな。

 などと思いながらも俺は、膝立ちしている美優の股下に足を伸ばして座り、ちょうど乳首が目の前にくる角度まで体を起こして、そのまま美優のおっぱいに吸い付いた。

 

「んっ、あっ……! お兄ちゃん、躊躇なさすぎ……!」

 

 美優の乳首が吸えるのなら都合など何でも良かった。

 俺がちゅぱちゅぱと美優の乳首にしゃぶりついていると、美優の乳房に山本さんが牛乳を垂らしてきて、俺はそれを零さないように強く吸い付いたり舌を出したりして飲んでいった。

 

「ちょっ、んっ、はぁ……あっ、あっ……そんな、強く吸っちゃ……ダメっ……ああっ、ん、あっ……!」

 

 牛乳を飲ませる、なんてのは変態プレイをするための口実でしかなくて、山本さんは少量のミルクが少しずつ美優の乳首から出るように、上手くポットの傾きを調整してくれた。

 美優のおっぱいは濃厚でとても甘かった。

 

「そんな、吸っても、出ないからっ……んんっ……ああっ……お兄ちゃん、らめっ、あぁ、らめえっ……んああっ……イっちゃう、から……ほんとにだめええっ……!」

 

 母乳とは、子を産んだ後に出るものだ。

 それを擬似的にとはいえ俺に飲まれている美優は、たぶんめちゃくちゃに興奮して気持ち良くなっているはずだ。

 乳首からは保育用の養液を出して、股からはセックス用の愛液を垂らして、この妹も否定のしようがないくらいに不健全で淫猥だった。

 

「あっ、あっ……イクッ……ひぃあっ、イク、イクッッ……!!」

 

 俺に乳首を吸われながら、美優はイった。

 おっぱいをあげていることへの興奮と、乳首への刺激だけで、妹はオーガズムに達してしまったのだ。

 

「美優ちゃんったら、おっぱいをあげてるだけでイっちゃうなんて。それじゃあママにはなれないよ?」

 

 山本さんが煽りをくれて、美優は不満げにしつつも反論することができず、今度は山本さんがおっぱいをくれることになった。

 俺にはママが二人いる。

 

「はーい、ソトミチくん。ミルクの時間だよぉ」

 

 俺のことを小馬鹿にするかのような撫声で、自から乳房に牛乳を注ぐ山本さんの乳首に、俺は本能のままに吸い付いた。

 その体格差のお陰で乳房のサイズも乳首の咥えやすさも美優より一段上の山本さんのおっぱいは、どれだけ強く吸っても許してもらえそうな包容力があった。

 

「んんっ……ソトミチくんってば、そんなに吸ったら本当に出ちゃうかも……。上手だよ、ソトミチくん……はぁ、っ……あっ……。すっごく、気持ちいい……」

 

 山本さんは一生懸命におっぱいを飲む俺を撫で撫でしてくれた。

 口を大きく広げておっぱいを吸うと、柔らかい乳肉がその分だけ口内を満たしてくれて、気づけば俺は山本さんに抱きついて乳首をしゃぶっていた。

 

「お兄ちゃん……奏さんのおっぱいでそんなに興奮して……。そんなにエッチなことがしたいなら…………はゆっ……んっ……じゅるるっ……ちゅっ……」

 

 俺が山本さんのおっぱいを堪能しているその陰で、何か我慢ならなくなった美優は、ギンギンに勃起していた俺のペニスをフェラチオし始めた。

 

「んっ……あっ、美優っ……そんな、急に……!」

 

 山本さんの背後からじゅぶじゅぶとペニスにしゃぶりつく音が聞こえて、想定外のことに山本さんもおっぱいタイムをやめて振り向くと、そこには先ほどの授乳エッチで本能ダダ漏れモードになった美優の姿があった。

 緩んだ顔で一心不乱に肉棒を舐めて、しゃぶって、土下座でもするように頭を深くまで下げて喉奥にペニスを咥え込んでいる。

 

「こら、美優ちゃん、勝手なことしちゃダメでしょ」

「んむぅ……んっ……ぐっ……じゅぶぶっ……じゅっぶっ……、ちゅぱっ……はぁ……。こんなことさせられて……もう、我慢なんてできません」

 

 美優は俺のイチモツから口を離すと、我先にと俺に跨ってきて、一秒と間を置くことなく腰を下ろした。

 

「あっ……ああっ、あっ……お兄ちゃんの……おっきぃ……!!」

「美優っ……ぅ……ああっ……!!」

 

 美優が自分から腰を動かして、気づけば騎乗位セックスが始まっていた。

 寝起きからお風呂で中出しをしていたこともあって、美優の性欲は溜まりっぱなしだったのだろう。

 

「美優ちゃん、次は私でしょ!? 美優ちゃんはさっき、ソトミチくんと……」

「私は、っ、あっ……お兄ちゃんと、仲良しだから……あっ……ああっ……んあっ、はぁ、あっ……!! 何回エッチしても、いいんだもん……!!」

 

 正論を振りかざした暴論だった。

 交互の順序からしたら、次は山本さんが俺とセックスする番のはずだったのに。

 それなのに美優は山本さんに断りもなく俺のペニスを挿入してしまったのだ。

 

「んっ、んんっ……あっ、はぁ、ああっ……お兄ちゃんの……すきっ……すきぃっ……!」

 

 そのなりふり構わない姿は、もう美優が理性を維持していられなくなっている兆候だった。

 由佳と、山本さんと、それぞれのために俺とセックスしたい欲望を自制して、その最後となった昨日からは何発もの中出しをされているのだ。

 むしろここまで正気でいられたのが奇跡に近い。

 

「もう……そんないけない子は……」

 

 しかし、それでも、今は契約の履行の最中で、この瞬間だけは俺を使用する優先権は山本さんにある。

 

 だから山本さんも容赦はしなかった。

 山本さんは俺へのおっぱいタイムを終わらせると、ミルクポットをテーブルに置いて、俺のペニスに跨る美優の後ろに回り込んだ。

 

「美優ちゃんも、ソトミチくんも、二人まとめてイかせちゃうからね」

 

 山本さんは騎乗位でセックスをする美優の背中におっぱいを押し付けるように、体を密着させて強制的に美優を前傾へと倒した。

 それと合わせて、山本さんは美優の膝の上に自らの膝を絡ませて、腰と腰をガッチリと固定して一つの体として全身のコントロールを奪ってしまった。

 

「ふえ……え、えっ……!?」

 

 困惑する美優に、山本さんは美優の意思など一切考慮することなく、全身を絡めたまま腰をズプッと落とした。

 美優と山本さんの動きは完全に同期していて、山本さんが腰を落とせばその分だけ美優の腰も下がる。

 抵抗のしようもないその膂力と体重差に、美優は俺のペニスを根本の一番深くまで咥え込まされた。

 

「あっ、あああっ……らぁあらめぇっ!! こんな、のっ……んっぐっぅうんあああっ……!!」

 

 美優が主導の騎乗位ともなれば、いくら本能モードになっていたとしても、ギリギリ自分で動くことができる程度の刺激になるようにコントロールがなされる。

 しかし、山本さんはその臨界点を一気にふっとばして、以前よりも更にサイズの増した俺の肉棒をまるっと美優の膣内に入れてしまった。

 更には美優に上から体重を被せて、俺の下腹部と割れ目を密着させたまま、グリグリと子宮口を押し付けるように腰をグラインドをさせてきた。

 

「ああっ、あっ……山本さん……それはっ……俺も……う、があっ……!!」

「ひあああっ、ああっ、あっぐ……ぅっ、ああっ……ひょなおっきいので犯しちゃイヤああああっ……子宮、壊れちゃううっ……!!」

 

 これまでの美優からしたら考えられないぐらいの深く強い刺激。

 全身雁字搦めで強制でもされていなければ絶対にすることのなかったエグいストロークだった。

 

「ふぅ、っ……美優ちゃんがいけないんだよぉ……。私がエッチするはずだった、のにっ……はぁ……はっ……ソトミチくんのこと取るから……」

 

 山本さんはその状況を楽しんでいて、きっとそこにはこれまでやられた分の仕返しも含まれていたのだろう。

 どれだけ美優が泣いて喚こうとも、ひとカケラとして手心を加えるつもりはないようだった。

 

「おにぃ、ちゃんの……ぉんっおっ、ああっ……ちんちん、子宮に入ってるうぅ……ッ!! あっ、むりぃ、らめぁああっ……ひんじゃう……あっ……んああっ……!!」

「んふっ、おちんちんが子宮に入るわけなんて……っ……ないで、しょ……。でも……美優ちゃんがそう感じるなら……っ」

 

 山本さんは美優の体を抱きすくめると、前後の腰の動きに加えて上下方向にも美優を弄び始めた。

 強制的に子宮を下ろさせるように、山本さんは美優のお腹に腕を回して、子宮口を突き破りそうな勢いで強引に体重をかけさせていく。

 

「ひああっ、んぐうっあっ、ああっ……、あっ、ああっ、ひやあああっああぅっ……!!」

 

 絶叫に等しい声量で喘ぐ美優に、刺激に耐えられなくなっていたのは俺も同じで。

 

「あっああっあっ……出るっ……出るぅ……!!」

 

 どぴゅどぴゅどぴゅどぴゅっ──!!

 

 セックスの最中に呆気なく俺は射精してしまった。

 それでも山本さんは美優を解放しようとはしない。

 

「ほらっ、ほらっ……ソトミチくんがいっぱい子宮に精子を出してくれたよ……!」

「んっ、あっ……ひやっ、いわっないで……ああっ、っ、ああっ!!」

 

 耳元で山本さんに煽られて絶頂する美優が、まるで陵辱されているようで、当然のことながら俺の勃起が収まることはなかった。

 美優の感覚からしたら子宮姦に等しいこのセックスは、下手をしたら廃人になるところまで堕ちる可能性さえある。

 

「んあっあっ、ああっ……もうむりぃいいっ!! いやぁあああっ!!」

 

 イキすぎて、快感により焼かれるほどの負荷が神経にかかり、美優はもう精神的にも危険な領域に入っていた。

 

「はぁ、ああっ……山本さん、もう、それ以上はっ……!!」

 

 快楽に翻弄されながらも、俺はどうにかセックスを止めようとした。

 しかし、そんな美優に、あろうことか山本さんは、更なる追い討ちをかけたのだった。

 

「ソトミチくんに中出しされた精子……いまはどの辺りを泳いでるのかな……」

 

 山本さんは美優に強制的なスタンピングをさせながら、指先で美優のお腹をなぞり、子宮と卵管がある位置を刺激した。

 

「子宮にたっぷり射精してもらえたから……もう美優ちゃんの卵子は……ソトミチくんの何億もの精子に犯されてるかも……」

 

 ボソッ、と、美優の叫び声と比べたら、かき消えてしまいそうな囁きだった。

 だが、そのワードの強烈さが聴覚を鋭くして、俺にまで聞こえたのだから美優にもその言葉は文字通りに認識されていたはずだ。

 

「ふあっ、あっ、ああっ……せーし……お兄ちゃんのっ……せーし……!! ああっ……らめっ、あっ……もうお兄ちゃんのあかちゃんしか……はぁ、んんああっ……あっ、産めないのっ……あっ、ああっ……!!」

「そうだよぉ……っ、はぁ……幸せだね、美優ちゃんは……」

「はぁ、はああっ、ああんんあっ……しあわへっ、ひゅぎて……しんじゃうぅっ……」

 

 美優の脳はバグって、叫ぶ体力も尽きて、ぐったりとした状態のその体内では、膣だけが唯一俺のペニスを感じてイキっぱなしになっていた。

 蠢く肉壁が俺のペニスを包んで、ぐんぐんと精液を吸い上げてくる。

 

「はああっ、あっ……美優……ごめんっ……! また、出る……射精するっ……!」

「あっ、あっ、あっ……おにぃ、ちゃん……の、せーし、いっぱい……っ、んっ、んんっ、ふあっ……ほしぃ、のっ……!」

「あっ、ああっ……美優……っ!!」

 

 陰茎の先を子宮口に当てたままびゅるびゅると放出された精液を、山本さんはまるでその精子たちを美優の卵子まで誘導するかのように、またお腹から卵巣の位置までを辿るようにくすぐった。

 

「ふああっ……あっ……おにいちゃんのせーしがしきゅうにいっぱいきてる……んっ、あっ……いま……ナカで、ぷちゅって……」

「あーあ、美優ちゃん孕まされちゃった。大好きな兄ちゃんの精子で、卵子が赤ちゃんになったよ」

「はぁ…………あっ…………アアッ……アッ……」

 

 美優は絶頂に体を痙攣させることすら出来ず、ついには糸が切れたように気を失い、そのまま深い眠りについてしまった。

 

「はぁ、はぁ……山本さん、やりすぎ……」

「うふふふっ。だって兄妹揃って可愛いんだもん」

 

 山本さんは最後までノリノリで、美優を持ち上げてペニスを引き抜くと、ソファーに横にして布団を掛けてくれた。

 俺の腹部は中出しした精液が溢れ落ちてベトベトになっている。

 

「これだけセックスしてるのに、すごい量だね」

「俺もどうしてこうなったんだかわからないよ」

 

 俺と山本さんは食器類を片付けてから、食事のこともあって汚れていた体をシャワーで洗い流すことにした。

 すでに俺も山本さんも暗い感情なんかは吹っ飛んでいて、恋人が寝ている隣で申し訳なくもあるが、楽しく体を洗いっこしながら罪悪感まみれのキスをたっぷりとして、それからまた裸のままベッドに戻ってきた。

 

 明るくて魅力的な表情に戻った山本さんの顔がまたすぐ近くに来て、俺はその柔らかい肉感に包まれながら横になっていた。

 

「もう今頃は、みんな始業式をやってるのかな」

 

 俺の頭を撫でる山本さんの手は、さきほどまで酷使されていた体を労るかのような優しい手つきだった。

 俺たちがこうして部屋でまったりとしている間、他の生徒たちは久しぶりの学校に喜怒哀楽を振りまいているのだろう。

 

「こんなことしてていいのかな」

「午前いっぱい授業するだけだし、始業式だって何回も聞いたような話をされるだけでしょ。おうちでエッチしてたほうが有意義だよ」

「それもそうだな」

 

 学生の本分は勉強をすること。

 しかしながら俺が通っているのは進学校ではないし、学生らしい青春を送るのだって、今後大人になっていくためには欠かすことのできない重要な経験であるはず。

 

「そういえば、山本さんってなんでうちの高校に入ったの?」

 

 山本さんは運動も勉強もずば抜けてできる完璧人間だ。

 学力で考えればまず候補になんて入らないだろうし、かといって就職に強いわけでも特別な催しをやってるわけでもない。

 

 そういや、バイトだってモデルとかではなく、安い給料の居酒屋だったよな。

 山本さんならもっと上手な生き方があったように思うけど。

 

「あれ? 言わなかったっけ?」

 

 山本さんは俺の質問に首を傾げて、思案する。

 どうやら何か核心に関わる事情があるようだった。

 

「そっか。きちんと口にしてはいなかったかな」

 

 山本さんは遠い日を懐かしむように、天井を見上げて、それから和んだ雰囲気でグッと腕を伸ばした。

 

 もしかしたら何かの会話の端にその理由は述べられていたのかもしれない。

 あるいは、美優から伝えられる形で、聞いていた可能性はある。

 それでも、俺は山本さんから直接その動機を聞いておきたかった。

 

「別になんてことはないんだ。普通の女の子でいたかったんだよ」

 

 山本さんは肺から息を抜いてシンプルにそう答えた。

 

「それだけ?」

「うん。それだけ」

 

 ニコリと微笑む山本さんに、それ以上の想いはないように思えた。

 そして、無理矢理に納得しようとした俺を見て、山本さんは気を遣うようにして言葉を続けた。

 

「何でも出来すぎるのは、人と一緒にいるとき窮屈で。男の人と上手くいかなかったのもそれが原因だし。悪く言えば、手を抜いてたというか。……美優ちゃんには、全部見透かされちゃってたけどね」

 

 ごく普段に悩んで、頑張って、人並みに得られたもので生きていく。

 そんな生き方がしたくて山本さんは本気になることをやめた。

 俺に嘘をつくことさえできなかったあの山本さんは、そのときの山本さんからしたら全力で、それが自らの能力を枷する悪癖だった。

 

 美優はそれがわかっていたから、山本さんを傲慢だと評して、本気になれるだけの物を用意した。

 そして、今度は執拗に、かつ徹底的に、山本さんの弱点だけを狙い撃って、ここまで追い込んだ。

 

「だからさ、こんな気持ちいいぐらい負かされて、スッキリしたよ。……そのおかげで、私はちゃんとソトミチくんが好きだったんだってこともわかったし」

 

 優しい声音のまま、山本さんは俺の顔に手を添えて、目を見つめてきた。

 

「本当の本気で全力だったよ。こんなにも欲しい男の人が自分の物にならないのは、悔しいな」

 

 そう俺に告げた山本さんの語気は変わらなかった。

 平坦な語りだからこそ、喉奥の僅かな掠れに本音が滲んでいた。

 

 それでも──

 

「あまり辛そうに感じないのは、俺の気のせい?」

 

 俺が尋ねると、山本さんは首を横に振った。

 

「好きなままでも、応援できる愛があることがわかったから」

「美優のこと、認めてくれたのか」

「うん。ただ、二人が別れちゃったら、私はどうしようもなく許せないかもだけど」

 

 冗談めかしく山本さんは笑った。

 それは、今の俺でも、同じことを思う。

 だから、美優のことだけは絶対に離さない。

 それがこれまで付き合ってきた女の子たちに通すべき義理でもある。

 

「というわけで、ね? 湿っぽい話はこれで終わり。私はまだソトミチくんとエッチする権利を二回も残してるんだから、これからまたたっぷり相手をしてもらわないと」

「わかってるよ。こういう言い方はしちゃいけないんだろうけど……。俺が美優以外とエッチできるのも、今日が最後だからな。こちらとしても楽しませてもらうつもりだよ」

「おっ、いいね。その意気だよソトミチくん。こういうときははっちゃけなきゃね」

 

 山本さんは楽しそうに俺に覆いかぶさって、長い髪を両手でかき上げた。

 くびれのあるボディがそそり立って、反動に巨乳がぷるんと揺れる。

 本当に捨てるのがもったいないぐらいに綺麗な人だ。

 

「ソトミチくん……」

 

 山本さんは俺のペニスをさすって、胸にキスをしてきて、長い舌をいっぱいに使って首を舐めてくれた。

 

「あぁ……気持ちいい……。やっぱり、こういうまったりエッチが一番だよ」

「ちょっとイジめすぎちゃったもんね。時間をたっぷり使って気持ちよくしてあげるから、リラックスしてて」

 

 それから、山本さんは俺と両手を恋人繋ぎにして、濡れた股を膝や肉棒に擦り付けながら、上半身を舌でいっぱいに刺激してくれた。

 特に耳は念入りに舐られて、輪郭の縁いっぱいを舌先でツーっとなぞられてから、一気に穴舐めに入ってくちょくちょといやらしい音を聞かせられたときはゾワッとしてそれだけで射精してしまいそうだった。

 

「うっ、ああっ……こんなの、竿に触れられなくても出ちゃいそうだよ……」

「それでもイかないでくれるのはソトミチくんだけなんだよ」

 

 山本さんは宣言の通りに、神経さえ通っていればどこでも時間をかけて舐めてくれて、いつしか指先で触れるだけで声が出てしまうほど、俺の全身は敏感にさせられていた。

 キス攻めにあっている間も、常に触れている山本さんの体の温度が適度に裸体の心地よさを保って、神経の鋭敏化を少しも鈍らせなかった。

 

「んっ……はむっ……ちゅっ……。えへへ。なんだかもう他の人の男だと思うと興奮してくるよ」

「頼むからそういう悪い影響だけはされないでくれ」

 

 わかるよ。きっと美優の周囲にいた女の子たちも、こうやって常識を破壊されてきたんだろう。 

 あれだけ純情だった山本さんが、実兄妹のセックスさえ許容して、浮気エッチを楽しんでしまっているんだ。

 俺にはもう責任は取れないので、この先のことはこれから付き合っていくであろう素敵な彼氏さんたちに任せることにする。

 

「ところで、そろそろ下の方も……」

「任せて。たっぷり時間をかけて舐めてあげるね」

「お、おう」

 

 本当はもう挿入までしてほしかったのだが、ここは山本さんのためにもグッと堪える。

 

 山本さんは肝心の竿には触れてくれずに、陰嚢やお尻、膝から足の指までを、ちゅっぱちゅっぱとそれはもういやらしく舐めてきた。

 それがまた──夢心地だった。

 

 人間の快楽はどこまで続くのか。

 エッチなアニメを何本と見てきた俺には疑問に思うことがあった。

 だが、タマを舐めている間におっぱいで脚を温めてもらえていたりすると、これがもう全くといっていいほど快楽度が落ちないのである。

 ときおり硬くなった乳首が触れて、それがまた女体を意識させてきて、結局はセックスが上手い人の前戯はマッサージやエステと同じでいくらやられていても気持ちが良いものなのだと、俺はこのとき理解したのだった。

 

「んふふ。美優ちゃんはこんなたっぷり舐めてくれるかな〜」

「そういう手放し難くなることを言わないでほしい」

 

 確かにこんなセックスは美優とは望めない。

 美優と山本さんは別の人間なのだからしょうがないのだが、こんなにもエッチが大好きだと正面切って伝えてくれる女の子とは、いつまでもセックスをしていたかった。

 

 まあ、山本さんも俺とのセックスができなくなるわけだし。

 ここはお互い様だということで、甘んじてこのねっぷりとしたセックスを受け入れることにした。

 

「では、気づいたら人参みたいな大きさになっちゃってたソトミチくんのどうしようもないおちんちんを、じっくりフェラチオしていくね」

 

 半分ぐらいはその要因に加担している山本さんが、陰茎の下半分である金玉から竿をメインにして、優しく舐め上げるようなフェラチオを始めた。

 チュパチュパと唇を滑らせて、舌を伸ばしてチロチロとくすぐって、先走り汁が溢れそうになると、今度は逆に亀頭だけを口に含んだ浅いフェラでしゃぶりついてきた。

 

「うっ……あっ……! ヤバっ、出したい……!」

「だーめ。残念ながら、膣内射精以外は禁止ですので。気持ちよくしゃぶられててください。……あーんむっ、じゅぶっ……じゅっぷ、じゅぶっ……じゅるるっ……」

「あっ、ああっ、あっ……!!」

 

 一転してペニスを口いっぱいに咥え込んだ山本さんに、俺は下げようのない腰を引いてなんとか抵抗していた。

 いくら山本さんとのエッチで射精をコントロールできるようになったといっても、こんだけ敏感にさせられては限度というものがある。

 

「ん、んぐっ……じゅぶっ、じゅぽっ……じゅっぷじゅっぷ……じゅるるっ、じゅぱっ……はあぁむっ……んむっ……ぐぽっ、ぐぽっ……」

「あ、あっ、あっ、イク、イクッ……!!」

「じゅっるるっ……じゅるっ……っちゅぅっ……ぱはぁ。ふふっ。気持ちいい? 絶対に射精させてあげないよ」

 

 山本さんの意地悪な言葉が俺のエム性感に響いた。

 こうやって優しく強引に搾られる幸福感……他でもない、山本さんとのエッチだ。

 本当にこの人とセックスができてよかった。

 心からそう思う。

 

 かれこれ一時間以上、俺は山本さんの舌技に責め続けられていた。

 

「えへへ〜……みんなが真面目に授業してるときに……私は彼女持ちの男の人とエッチをしてるんだぁ……」

「その先までいったらダメだからな、ほんと」

「冗談だってばぁ、もう。ソトミチくんは心配性なんだから。ソトミチくんだけが特別に決まってるでしょ」

「そ、そう言われると……照れるな……」

 

 楽しそうに微笑む山本さんに、俺もつい頬が緩んでしまう。

 相変わらず男の転がし方が上手い人だ。

 

「それじゃあ……これから、もうビンビンですぐに果てちゃいそうなソトミチくんと、じ〜っくり生セックスさせてもらうからね」

 

 山本さんは俺のペニスを上向きにすると、これからゴムなしで性器が結合することがよくわかるように、人差し指と中指でぱっくりと自らの肉穴を広げてから、秒速一ミリぐらいの速度で腰を下ろしていった。

 

「おっ、おっ、おっ……ああっ……すげぇっ……ナカ……あったかい……!!」

「んふぅっ、はぁ……ソトミチくんの……おっきくて……中のヒダが引っかかる……あっ、ああっ……んっ……!」

 

 膣奥まで挿入された俺の亀頭の先に、何かが当たる感触があった。

 それは山本さんの子宮にペニスが到達した合図で、その直後に山本さんは思い切り腰を下ろして陰茎を膣内に丸呑みにしてきた。

 

「おおっぐっ、ああっ……いいっ……!!」

 

 ただでさえイキそうだったペニスが肉襞で舐め尽くされて、暴発の寸前まで達したが、入れっぱなしで動かなくなった山本さんのおかげでなんとか射精を耐えることができた。

 

「はぁっ……こんな、苦しいぐらい、硬いのがお腹に入ってるの……とっても、幸せ……入れてるだけで気持ちいい……」

 

 山本さんは俺のペニスが入っているあたりのお腹を愛おしそうに撫でていた。

 美優とのセックスで子宮姦を強く意識させられていた俺には、自分のモノがあり得ないところにまで届いているように見える。

 

「すっごいよ、ソトミチくんの。一生雌でいたくなるぐらい奥まで響いてくる」

「そんなに良いのか」

「もうこの先絶対にないぐらいね」

 

 俺と顔を近づけて、またキスをされるかと思った、その絶妙な距離感で、山本さんはパンッ、パンッ、と腰を打ち下ろし始めた。

 

「ああっ……はああっ……!! ソトミチくん……っ、んんっ……ああっ……ソトミチくぅんっ……!」

 

 俺のペニスに蕩ける山本さんの顔が目の前にあって。

 精液が沸き立つぐらいにエロかった。

 

「あっ、あっ、ああっ……ソトミチくんのきもちぃ……きもちいいよぉ……はぁ、はっ、ああぁ……いいっ……いいいっ……!」

 

 硬くなった肉棒が膣内に入ってくる感触を何度でも欲しがるように山本さんは杭打ちした。

 俺とのセックスに散々負かされてきた山本さんが、どれだけ雌として堕ちていたのか、それを見せつけるような淫乱なセックスだった。

 

「山本さん……愛液、溢れすぎ……っ……ああっ……はぁ……もう、射精したくなる……っ!」

「ふぅ、んっ、ふぅっ……はぁ……どうする? っ、んあっ……中出し、する……?」

「いや、まだっ……最後まで、溜めるから……!」

 

 山本さんの最後の男性経験を、最高に気持ちのいいセックスで上書きする。

 それが目的であることには変わらないけど、それ以上に、俺と山本さんの間には、このセックスを一生の思い出にしたいという想いが共有されていた。

 

 俺は持てる限りの力を使って射精を我慢した。

 山本さんは飽くことなく下の口で俺の肉棒を貪り続けて、時計の針の進みが、はっきりと変わっていたのがわかるほどの、長くて濃密なセックスの時間を二人きりで過ごしていた。

 

「ソトミチくん……すきっ……ほんとに好きっ……!」

 

 先に堪えられなくなったのは山本さんの方で、俺の頬を両側から手で挟むと、俺から精液を絞り出すための深いキスをねじ込んできた。

 

「ちゅるっ……へろっ……んむっ……はぁ……ソトミチくん……好き……愛してる……一生、ずっと……んっ……ちゅっ……ちゅぶっ、じゅるっ、ちゅぷっ……はぁ……私は、ソトミチくんのことが好き……!」

 

 キスをしたまま、山本さんは何度も腰を上下させて、俺のペニスを膣で擦った。

 腰使いはずっと変わらないまま。

 伝えきれないほどの愛情を、それでもどうにかキスの形で表現をして、その思いの昂りだけで俺たちは絶頂へと向かっていた。

 

 俺からも山本さんの体を抱きしめて、したい限りのキスをして、それを喜ぶ山本さんにまた興奮が高まって、抱きしめる腕の力を滅茶苦茶に強くした。

 それでも、ぱちゅんっ、ぱちゅんっ、と腰を打ち付ける音は一定のリズムを刻み、俺たちは生の性器で繋がったまま、恋人となんら変わりない愛のあるセックスを続けた。

 やがて山本さんの膣はキュッと締まって、それは山本さんが絶頂に達する合図で、女の子だから何度でもイけるのに、山本さんは俺に合わせてイクのを必死に我慢して腰を振り続けてくれた。

 

 お互いの脳は完全にトロけて、キスに送り合う唾液の味すら甘美に感じるほどの臨界点を迎えた瞬間に、俺のペニスは山本さんの中でピシッと芯が入ったように肥大化して硬直した。

 

「あっ……はぁ……んちゅっ……ソトミチくんも……イキそうなんだ……あむっ……はぁ……ちゅっ……」

「ごめんっ……んあぁ……あっ……膣内に出したくて、もう止まんないかも……」

「いいよ、出して……あんっ……ちゅっ……はぁ、っ……ソトミチくんのキモチ、膣内にぜんぶ届けて」

 

 山本さんはとろっとろで甘々な表情で、俺を誘った。

 膣奥を押し付けるように山本さんの腰が引きついてきて、俺は山本さんのお尻を鷲掴みにすると、ついにはフィニッシュに向けたピストンを力の限りにぶつけた。

 

「んっ、ちゅっ……はぁ……山本さん、出るよっ……んっ……はぁ……膣内に、出すよ……!」

「はぁ、うん、っ……出して……ソトミチくんの精子、私の膣内にいっぱい、出して……!! あっ、ああっ……っ……あああっ、はあっ……おっきいので、壊れるぐらい奥まで突いて……!!」

 

 想いの昂りに、いまこの瞬間だけは山本さんの男になって、俺たちは愛し合う男女として互いの性器を擦り合った。

 脳から絶頂へのシグナルを出されて、これまで過ごしてきた時間が凝縮されてあらゆる感情が一度に流れ込んできた。

 

「あっあああうぐっ、ああっ……はぁ、はぁ、あああっ……!! 山本さん……出るっ……ああっぅああああっ……出るっ……!!」

「あんっ、ああっっ、あっ、んああっ……!! ソトミチくん……ソトミチくんっ……!! 出して……私がこれから、どんな人とエッチしても……っ、はぁっ……ああっ……一生、忘れられなくなるぐらいの気持ちいい中出しして……!!」

 

 どぷっ、びゅっ、びゅるるるっ、びゅくっ、びゅくっ──!!

 

「──あああっっ……ソトミチくん……!!」

 

 二人で一緒に達したその直後は、どくん、どくんっ──と、脈が跳ねる音だけが耳に響いていた。

 そこから、数度の拍動を置いて、山本さんの絶頂する声が届いていた。

 甘くて、切なくて、何より喜びに満たされた声だった。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 上下に重なって、互いの肺から熱い吐息が漏れて、俺は、山本さんの膣内にドクドクと精液を出していた。

 

 中出しをされた感触も、膣内を精液が流れていく感覚も、その全部を覚えていてほしくて、俺はしばらく無言のまま山本さんを抱いていた。

 

 山本さんの顔は何よりも嬉しそうで、俺はこの人に中出しして本当によかったと心の底から思った。

 

「……これで、よかったんだよな」

 

 俺は汗に張り付いた山本さんの前髪を除けながら聞いた。

 

「うん。もう決めたことだから」

 

 山本さんは満足そうに頷いた。

 

「私は私なりで、幸せに生きてはいくけど。この人生で一番に気持ちよかったのは、ソトミチくんとしたセックスだったって。それだけは否定しないで生きていくことにしたの」

 

 そう言われてしまうと、もう俺から言えることは何もなかった。

 

「誇らしいことだな」

「それはそうだよ。もうソトミチくんは立派に美優ちゃん自慢のお兄ちゃんになんだから。これからはその全身全霊を注いであげてね」

「もちろん。そのつもりだよ」

 

 ピロートークに、穏やかな時間が流れて。

 すっかりとまったりした気分になっていた。

 

「そういや、エッチはもう一回するんだよな?」

 

 計五回の約束で、山本さんには四回しか中出ししていない。

 雰囲気だけを考えるならこれで仕舞いというのもあり得ない話ではないが、まさかここまできて山本さんが最後の一回はいいやなんて言うとは思えなかった。

 

「もちろんするよ。ちょっと待ってて」

 

 そう言って山本さんは、アクセサリーをまとめた引き出しを開けた。

 そこには一つだけ、個別に入れられた箱が目立っていて、山本さんはそれを開けると中の指輪を手に取った。

 

「デパートで買ったやつ?」

「そう。私のお気に入り。これも、私の、大切な思い出だから」

 

 山本さんはそれを胸にしっかりと抱いて。

 それから、俺に手渡してきた。

 

「最後はさ、普通にソトミチくんにしてほしいんだ。正面から挿れて、気持ちよくなったら、そのまま射精してもらっていいから。ただ──」

 

 山本さんは最後に、俺にあるお願いをした。

 

 そのお願いは、これまでのエッチからしたらあまりに慎ましやかで──もしかしたら、山本さんが最初から望んでいたセックスは、そんなありふれた男女の交わりだったのかもしれなかった。

 

 俺は山本さんからのお願いを承諾して、ベッドで正常位の体勢になって再び重なりあった。

 

 そして、俺は勃起したペニスを山本さんの膣に挿入した。

 また山本さんと恋人繋ぎをして、左手の薬指にはめた指輪を強く挟みながら、キスをしたりおっぱいを吸ったり、これまで何度も繰り返したような、ごくごく普通の優しいだけのセックスをした。

 

 そのときの山本さんがあまりにも楽しそうで、今度は俺が泣きそうだった。

 でも、最後のエッチに涙を見せるわけにもいかなくて、俺は必死に泣くのを我慢して腰を振った。

 山本さんの膣内はびしょ濡れで、ずっとそうだったはずなのに、こうしてただ繋がっているだけだからこそ、自分のペニスでここまで感じてくれることを嬉しく思った。

 

 短くもないけど、時間をかけすぎることもない。

 妊娠もしないようにした、ただ快楽を求めて生の性器を入れ合うだけのセックス。

 その最後の男と女の交わりに、俺は「山本さん」ではなく、下の名前で呼んで、精一杯の愛を囁いた。

 

「────」

 

 ただ幸せな時間だけが過ぎて、俺たちは心が満たされると同時にイッて、胸に秘めた愛と同じだけの精液を膣内に出した。

 

 残り一回限りのピロートークでは、山本さんの要望通りに、たっぷりのご奉仕フェラをすることになって。

 実はそこで俺は六回目の射精をしてしまったのだが、中出しではなかったので、こっそりとノーカンにすることにした。

 

 

 ──ソトミチくん。私は、ずっと。あなたを愛しています。

 

 

 エッチの終わりに、きっとこの先で口にされることはないであろう言葉を、俺は受け取って。

 

 キスはもうできなかったから、俺は代わりに、その左手につけた指輪を一生大切にしてほしいと、山本さんにお願いをしたのだった。

 

 

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