※この作品はR-18です。

俺の妹が最高のオカズだった   作:風見 源一郎

85 / 100
お兄ちゃんの精液を飲むのは嫌いではない理由

 

 射精した後には興奮が落ち着くのと共に勃起が収まり、一時的には性欲がなくなる。

 いわゆる賢者タイムが来るのが男性機能としては普通のことだ。

 

 俺もその普通の一人だった。

 

 妹とセックスをするまでは。

 

(射精はしたい……ものすごくムラムラする……)

 

 俺は捉えどころのない性欲を持て余して、ベッドで仰向けに寝てスマホの画面を眺めていた。

 以前に美優にインストールしてもらったカレンダー共有アプリを開いて、今日もまたこれを使ってしまおうかと、親指を迷子にさせて宙をなぞっている。

 

 このところは美優に口で抜いてもらってばかりいる。

 これまで当たり前のように勃起していた精力を失ったせいで、セックスに自信が持てなくなったこともその要因の一つだった。

 美優は他の女の子と違って、自分の性感帯を刺激されるより俺が射精することに満足感を覚えるタイプなので、その点では問題ないのだが……。

 

 なんだかんだと言ってもかつての俺の性欲は女の子にとって魅力だったはずなんだ。

 美優から与えられた絶倫というギフトがあったからこそ、俺はここまでモテる男になったわけで。

 

 いまさら性欲が普通に戻っても嬉しくはない。

 なんとしても強い勃起を取り戻す必要がある。

 本能剥き出しでエロエロモードになる美優をもうずいぶんと見ていないのだ。

 あの生真面目な妹をエロ堕ちさせることが、兄であるこの俺の使命だとすら感じている。

 

(やっぱり、今日も美優に抜いてもらおう)

 

 この勃起不調は俺の責任ではないんだし、回復するまでのことは恋人と二人三脚で支え合うべきだ。

 美優のおっぱいを触らせてもらえばきちんと勃起はするし、ペニスのサイズも元通りになる。

 問題なのは精子の薄さと精力の衰えだけ。

 本当に、あと一歩のところまで来ているんだ。

 

(今日の十八時から。フェラチオ、即抜きで。あと、おっぱいも、希望……っと)

 

 俺はカレンダーに予定を書き込んだ。

 このアプリでは『共同の予定』として入れたイベントに対する承認行為ができる。

 今頃は美優のスマホに通知が飛んでいるはずで、内容を見てから美優は俺の依頼を引き受けるかどうかを判断する。

 五分ほど待っていると、伺いは無事に承認された。

 

 アプリなら通知をするだけなので勉強を中断させたりすることもない。

 隣の部屋に頼み込みに行っていた頃に比べて些細な違いではあるが、これから恋人として毎日を濃密に過ごしていくからこそ、逆にプライベートな時間を守ることが大切だと考えている。

 

 俺はスマホでゲームをしたり動画を見たりして時間を過ごした。

 あと三十分もすれば美優は俺をフェラ抜きするためにこの部屋にやってくる。

 承認する側の美優はどんな気持ちで許可をしてくれているんだろうな。

 なお、美優の方からエッチの要望が来たことはまだない。

 

 予約の十八時になったところで、俺は下半身を露出させてベッドで仰向けに寝るだけになった。

 すると、コン、コン、と部屋がノックされて、俺が入室を許可すると美優がドアを開けて中の様子を確認してきた。

 学校から帰宅した後に、制服からの着替えとしてよく目にする無地のTシャツとフレアスカートをラフに着て、美優は俺がペニスを露出させていることを認めると部屋に入ってベッドに登ってきた。

 

 美優が俺の足元でペタン座りをすると、Tシャツの胸元には、乳首の部分だけが色濃くなった肌色が透けて見えて、ブラジャーは身に着けずにTシャツ一枚でやってきたことがわかる。

 俺におっぱいを触らせることになるからと、無駄な手間を省いただけなのだろうが、上半身裸になるよりかえってエロい。

 いっそ裸で来てくれてもと思うものの、恋人になっても生肌を見られるのは恥ずかしいという謎の羞恥心を持っているところが美優の可愛いところでもある。

 

 美優が前傾に上体を倒してフェラの体勢になると、半勃ちのペニスを口に含んだ。

 俺は両手を伸ばして、Tシャツをめくり上げてから、おっぱいを下側から支えるように持ち上げる。

 

 美優は唇を輪の形にして肉棒へと這わせ、それをゆっくりと上下に滑らせていく。

 頭を下げるとペニスが美優の口内へと吸い込まれていって、口を引き上げるとパンパンに張った亀頭が美優の口から見え隠れして、その淫らな行為は視覚と連動した快感を陰茎から全身へと行き渡らせる。

 フェラチオはじゅるじゅるとイヤらしい水音が鳴ることもなく、喉奥までペニスを咥え込んだときに竿のピクつきが重なると、「んっ……」と鼻から息を抜く美優の呼吸音が聴こえてくるだけ。

 

 俺が仰向けに股を広げて、美優はその間に肘をついて身を丸めて、肉棒を口いっぱいに咥えて一生懸命にしゃぶっている。

 美優の後ろに立てば、突き出されたお尻の丸みを拝めるのだろうか。

 温泉デートをしてからは、美優も家の中ならスカートを短めにすることが増えたので、しゃがめば股下に挟まれてシワの寄った美優のパンツを下から拝むことができるはずだ。

 

 そんなエロ妄想のせいで海綿体に流れ込む血流量が増して、ビクビクと動く肉棒を咥えづらそうにしながら、美優はフェラをする口の動きを早めた。

 俺も射精までの限界を感じて、フィニッシュに向かうその最中に、ちょっとした悪戯心で美優の乳首をコリコリと指先でイジる。

 美優は快感に悶えて、口からペニスが離れそうになるのに、すると決めたら意地でもやめない美優は、それでも俺の肉棒をしゃぶり続けた。

 

 断続的に与えられる刺激に、ギュンと睾丸がせり上がってくる。

 精子を発射するシグナルが脳から流れてきて、精液による尿道の摩擦と共に快感が一気に気分が高揚する。

 

 ペニスを咥えながら、上目で俺の表情を伺ってきた美優と視線が交わって、俺は美優と見つめ合ったまま美優の口内に射精をした。

 美優の口から出ているペニスの根元が、ビクンビクンと脈打っている。

 濃さはなくともそれなりの量の精液が注がれているはずなのに、美優は口の中に射精されている間、微かに頬を上気させた真顔でじっと俺のことを見つめているだけだった。

 

 俺は口内射精が収まるまでを見届けて、射精が終わった後は美優が精液を吸い上げてスッキリさせてくれた。

 

「っ……ふぅ……。ありがとう」

 

 俺の感謝の言葉に、美優は瞬きだけで反応をした。

 それから、美優は見てわかるようにゴクリと喉を鳴らして精液を流し込んで、最後まで言葉を発さないまま部屋を出ていった。

 

 フェラ抜きを予約すると、自然とこういう流れになった。

 美優は不機嫌なわけではないし、俺もこの対応に不満はない。

 あまり大きな声で人に話せることではないのだが、美優は性処理に使われるときはそれこそ道具のように扱われることを好むので、こうした一方的な性欲の押し付けも俺たち兄妹としてはあるべき姿の一つなのだ。

 

 美優にフェラ抜きしてもらって、次は夕飯の時間になるまで待つだけだ。

 しばらくは母親が早くに帰宅をしてくるので、このところは俺が料理をすることもなくなっていた。

 

 我が家では美優が体型管理をしたいからと十九時になるまでには夕食を済ませることにしている。

 それは言い出した美優本人が一番わかっているはずなのだが。

 

「──美優ちゃん遅いわね。二階には居たんでしょ?」

「出てってないならいるはずだよ。さっきも顔を合わせたし」

 

 夕食の時間になっても美優は一階に降りてこなかった。

 最近は夕方になれば美優はリビングに居ることが多いので、母親も声かけなんかはしていないのだが、今日ばかりは呼びに行かなければならないようだ。

 

 カレンダーアプリで俺が射精するために美優を予約するとき、美優は不都合があれば平然と否認したり時間変更を要求してきたりする。

 だから、まだ勉強が終わっていなかったり、別の予定があったのなら、そう言ってきたはずなのだが。

 

「美優。ご飯の用意ができてるぞ。食べないのか?」

 

 俺は美優の部屋をノックして声をかけた。

 次の生理までにはまだ日があったはずだ。

 さっきフェラをしてもらった感じからして、体調不良という線も薄い。

 

「なんですか。人の取り込み中に、騒がしくして」

 

 美優がドアを開けて出てくるまでに、なんと五分もの時間を要した。

 それも、顔がギリギリ見えるぐらいにだけドアを開いて、その顔はどこか赤らんでいる。

 

「だから、メシ……」

 

 ドアの向こう側で、姿こそ見えないようにしているが、美優は間違いなく裸になっている。

 どうやら盛りの真っ最中だったらしい。

 

 そのため、美優は肩で息をしているのを隠しきれないまま、不服そうな顔で俺を睨んできた。

 

「スマホでメッセージを送ってくれたらよかったじゃん」

「送ったよ」

「へ? 嘘っ……」

 

 美優は驚いていたが、すでにメッセージは何通も送っていた。

 これでもそれなりに美優のプライバシーは尊重したつもりでいる。

 

「それは気づきませんでした。でも、ご飯ならご飯だよって言ってくれれば、すぐ行くってドア越しにでも返事はしたのに」

「結構、何回か言ってたぞ……?」

「う、うむぅ……」

 

 美優は俺がメッセージを送っても飯だと言っても出てこなかった。

 夕食の時間はいつも決まっているので、あの聡明な美優がその直前に一人で自慰行為をおっぱじめるわけがないと、高を括っていた俺も悪いんだけどな。

 結果的には、美優は、してしまっていたので。

 つまり、それは性欲を発散してあげられていない、俺のせいでもある。

 

「寝込んでたりしたわけじゃないならよかった。邪魔してごめんな」

「別にいいけどさ」

 

 エッチなハプニングがあっても、言葉に出してるほど気にしていないのがこの妹だったりする。

 

「先に行ってご飯を食べてるよ」

「私もすぐ着替えてくるから、一緒に行こ」

「そんなに焦らなくてもいいよ。母さんには上手いこと言っておくからさ。美優もスッキリしないと食欲も出ないだろ?」

 

 俺なりに気を使ったつもりだった。

 しかし、美優はムッと俺に責めるような視線を寄越してくるだけだった。

 

「スッキリするところまではいったので大丈夫です」

「お、おお。そうか。なら、待ってるよ」

 

 美優は今度はブラジャーとキャミソールまできっちり着込んで部屋から出てきた。

 それからリビングに降りて、食事を終えて、俺たちはまた二人の夜を迎える。

 

 風呂に入って歯を磨いて、パジャマに着替えたら、あとは寝るだけ。

 せっかく同じ家に暮らしているのだから、ならではの生活がしてみたいものだが、この家では俺たちは仲がいい兄妹でしかないので、同じベッドで寝る以上の特別なことは何もないのだった。

 

「ふと思ったんだが。もしかすると、それぞれが一人でする時間も作ったほうがいいのかな?」

 

 夜更けになり、美優が俺のベッドで寝転がって、俺がその自分のベッドで寝ている可愛い妹を眺めて悦に浸っているときのこと。

 夕飯どきのアクシデントから、俺は一つの懸念を抱いていた。

 

「どうして?」

「いやほら。食事の後は大抵こうして同じ部屋で過ごしてるわけだろ? そうなると、一人でエッチする時間って、帰宅してからの数時間しかないわけで。暗くなってからの方が性欲は強くなるだろうから、美優にとっては不都合だったかなって」

「まあ一理はあるね」

 

 美優は俺の枕をおっぱいの下に挟んで抱いている。

 この妹は性欲が溜まっていても自分からエッチがしたいと言い出せない性分なので、オナニーの時間を確保してあげることは、きっと俺が想像している以上に大切なことなのだ。

 

「俺は毎日のように美優に抜いてもらってるからいいけどさ。美優は、たまに発散するぐらいしかしてないんだから、したいときにできないのはツラいんじゃないか?」

「……ん? なにが?」

 

 話を聞いていなかったのか、オナニーの話題はやはり恥ずかしいのか、美優は横になったままトボけたように首を傾げた。

 

「だから、たまにするオナニーを邪魔されるのは、美優も困るだろうと」

「ああ……。そうだね。うん」

 

 美優は簡素にそう返事だけをした。

 話題として、美優が付いてきづらいのは理解している。

 だが、今後を考えるなら、一度は真剣に話し合っておくべきなのだ。

 

「美優は、俺の精液を飲むと、ムラムラするんだよな?」

「とてもしますね」

「このところは、ずっとフェラで抜いてもらってばかりだったから。それでさっきはご飯前にしちゃったんじゃないかと思ってるんだけど」

「まあ相違はないです」

 

 美優の反応がどうにも薄い。

 俺は大事な話をしているはずなのに、なぜだ。

 

「どうしてそんな話を今更?」

「えっ……それは……」

 

 俺がまともにエッチをできないから、美優に苦労をかけてしまっている自覚はあるのだ。 

 俺に欲情されないとセックスする気にならない美優にとって、気持ちの入っていない挿入や無理をしての前戯行為をしたとしても、そこに満足感はない。

 だからこそ、しばらくは自己処理してもらうしかないので、美優がオナニーしやすい環境を作ろうと思ったのだが。

 

 それが、「今更」とは、逆にどういうことなのか。

 俺が困惑していると、美優はふと何かに気づいたように「あっ、そういうことか」と呟いた。

 

「どうしたんだ?」

 

 俺が尋ねると、美優は俺の枕を抱いたまま、体を起こしてベッドの縁に座った。

 

「いえ、何でもありません。お兄ちゃんの干渉しすぎないところは、むしろ好ましい部分なので。諸々含めてこれまで通りにしていただけると助かります」

「これまで通りって……、これまで通り?」

「そう。これまで通り」

「そうか。美優が、そう言うなら」

「お兄ちゃんは前と同じようにエッチができるようになることだけを考えてて」

 

 美優は話を終わらせて、ポンポンとマットレスを叩いた。

 

 そろそろ一緒に寝ましょうという合図だ。

 

「なら枕を返してもらおうか」

「うっ……、な、なんか恥ずかしいから、今日は私がこっちで寝る」

 

 美優はずっと胸に抱えていた枕をベッドに置いてまた横になった。

 俺と美優が使っている枕は、両サイドにそれぞれ赤と青のラインが入っただけのシンプルな物。

 だから、どっちがどっちを使おうと、寝心地に変わりはない。

 美優がおっぱいに抱いていたという事実を除けば。

 

「兄の性欲回復のために、美優の温もりが宿った枕を使わせていただけないだろうか」

「言うと思った。絶対に譲りません」

 

 相変わらず変なところにこだわりのある妹だ。

 おっぱいを吸ったり揉んだりすることは許してくれるくせに、匂いだとか体温だとかには今でも羞恥を感じるらしい。

 

 そんな妹を覆いかぶさるように跨ぎ渡って、俺は壁につけているベッドの反対に移動した。

 これは俺の寝相が悪いだとかの理由ではなく、美優からの申し出でそうなっているだけ。

 壁が近いと寝づらいとかそういうのがあるんだろう。

 

 俺と美優は仲良く同じタオルケットを被って、横になって向かい合う。

 このベッドは通常より少し規格が大きいだけのシングルサイズなので、クイーンサイズの掛け布を使えば一つの布団でも奪い合いをすることにはならない。

 もちろん、一人一枚のタオルケットで寝たほうが楽ではあるのだが、そこは兄妹としての願望を形にした結果がここに収まっているのだった。

 

「美優」

 

 俺は美優の頭を撫でて、長い髪のひと束を腰元までスッと横に梳いた。 

 

「好きだよ」

 

 このところは体では示してあげることができていないから。

 せめて口では気持ちを伝えるようにしたかった。

 

「ふふっ。どうしたの? お兄ちゃん」

 

 美優は急な俺の接近に、からかうように笑って。

 それから、俺の胸に抱かれるように体を寄せてきた。

 

「私もお兄ちゃんのこと好きだよ」

 

 美優は暗がりでもはっきりわかるぐらいに微笑んで、そこに俺がキスをしようとすると、体を固くして目を閉じてそのときを待った。

 唇が重なって、ただそれだけの、ドライなくちづけになった。

 

「美優って、俺がキスをしようとすると、妙に緊張するよな」

「それは、だってさ」

 

 美優は腕を畳んだ窮屈な姿勢のまま目線を横にそらす。

 

「明日とかなら週末だからいくらイチャイチャしてもいいんだけどさ、おやすみのチューをするたびに盛り上がってたら、睡眠不足になってしまうではありませんか」

「最近は性欲不振だから大丈夫だよ」

「毎日妹にフェラをさせておいてどの口が言うんですかね」

「そこはほんと申し訳ない」

 

 どれだけ精子が薄くなろうと、日に一度は射精がしたくなるのだ。

 女の子とセックスしたい欲求と射精がしたい欲求は別にあるのだと、俺はこの数週間で思い知った。

 

「ちゃんとしたセックスをしてあげられなくてごめんな。俺は美優に口でしてもらってるのに、美優には一人でさせてばかりで」

「んー。私としては、仮にお兄ちゃんの性欲が戻ったとしても、まだしばらく今の関係を続けたいぐらいなんだけどね」

「それは無理な優しさではなく、本心で?」

 

 俺が尋ねると、美優は「うん」と頷いた。

 

「もうさ。言っちゃうけどさ」

 

 美優は暗がりでもわかるぐらいに恥ずかしさに顔を赤くして続けた。

 

「体質の、問題でね。お口に出してもらった後に、一人エッチすると……その……なんというか…………イクとき、頭が真っ白にトぶくらい、気持ちよくて……」

 

 美優は小声でまさかの事実を暴露をしてきた。

 

 それは先ほどの「今更」のやり取りと鑑みると、美優がオナニーを好きになったのは、最近になってのことではないということ。

 しかも、あの会話からして、実はこっそりとほぼ毎日していたことになる。

 美優にはロリコスをした自分をオカズにオナニーをするという変態趣味こそあったものの、単に一人エッチが好きになったのは、俺の性処理をするようになった後のことだろう。

 それがいつからだったのかを聞くのは、さすがに可哀想かな。

 

「そんなにイイのか?」

「それはもう」

「まさかとは思うんだけど。それが俺のことを好きになった理由だったりはしないよな?」 

「それは難しい質問だね」

 

 難しい質問なのか。

 

「それがお兄ちゃんのことを好きになった直接の理由では有り得ないけど。過去に色々した動機の一要因であることは否定しないかな」

「意図的に飲んでたときもあったのか?」

「一人エッチのために?」

「そう」

「さすがにそれはない。…………ない」

 

 そうか。

 ないか。

 ならよかった。

 あってもよかったけど。

 

「俺からも一つだけ言えることがある」

「なんでしょうか」

「男はオナニーをいっぱいする女の子が好きなんだ。だから、俺はまた美優のことを好きになった」

「はあ。そうですか」

 

 美優は照れ隠しに無愛想な返事をして、俺がさりげなく「毎日してるの?」と聞くと、美優は小さく頷いてから「まあ大なり小なりありますが」と最後に付け加えた。

 

「美優」

「はい」

「好きだよ」

「私もお兄ちゃんが好きです。こんな妹ですが」

 

 美優の照れ姿が可愛くて、俺はまた美優にくちづけをして、今度は舌までを絡ませるウェットなキスを繰り返した。

 唇を離すと、美優が寂しそうにしたその顔は、以前のような本能剥き出しのエロモードではなく、乙女チックな少女のそれだった。

 

「このところは、キスをしても美優は理性的だな」

「お兄ちゃんが不調だからね。お兄ちゃんも私とキスをしててそんなに興奮しないでしょ?」

「そう言われるとそうだな。なんでだろ……いつもより、美優の口の中のぬるいからかな……?」

 

 俺の記憶の上では、美優の口内はいつも熱いぐらいの高体温を宿しているのだ。

 だから、キスをしていても、フェラをされていても、その舌が触れるだけで気持ちよくなれる。

 それが、このところはやや冷え気味で、そのせいかキスをしていてもセックスがしたくはならなかった。

 

「キスって、相手の体調がわかるように出来てるんだって。私としても、このところはお兄ちゃんのキスが美味しくはないので、興奮もいまいちといった感じなのです」

 

 むしろいつもは美味しかったのか。

 でもたしかに、以前までの美優とのキスは甘みすら感じるほどだったのに、最近では硬水を舌で転がしているような感覚が強い。

 

 セックスがしたくなるような性衝動を抑えたままキスができるのは、俺たち恋人としては好ましい変化ではある。

 だけど、俺としては、キスが気兼ねなくできるより、キスをするだけでムラムラしてしまうからと、それを避けたがる美優の方が好きだな。

 

「それじゃあ、今日はもう寝ようか」

「うん」

 

 難しいことを考えてるとまた勃起すらできなくなってしまいそうだ。

 そんな心配を振り払うように、俺は早々に眠りにつくことにした。

 

「お兄ちゃん」

 

 美優は俺のことを呼んで、俺が反応して目を開けると、俺の顔を両手で挟んできてキスをしてきた。

 

「おやすみなさい」

 

 それだけ言って、美優は布団に潜って顔を隠した。

 

 こんなに可愛い妹を持って、俺は幸せだ。

 

 俺も美優のことを幸せにしてあげたい。

 

 だから、きっと、この週末こそは、美優と情熱的で激しいセックスを……。

 

「──ん、ん……あれ……」

 

 気づけば真夜中だった。

 時計を見るとまだ三時になる前で、ぐっすり寝落ちしたわりに、早くに目が覚めてしまったことがわかる。

 その原因はといえば、考えるまでもなく、股間にある疼きにあった。

 

(あー……なんでだろ……ムラムラするな……)

 

 キスのしすぎでそうなったのか、射精が上手くいかないから性欲が捌け切らないのか、どちらにしても俺の性欲は美優のフェラ抜きでさえスッキリとはしていないようだった。

 

(さすがにこんな時間になってまで抜いてもらうとかはできないしな。美優のやつは意外と喜びそうだけど、立場的には俺からは頼みづらい)

 

 美優はベッドの外側を向いて寝ている。

 すやすやと寝息を立てて、閉じた瞼にはキレイに外ハネしたまつ毛が見えていた。

 目鼻立ちのいい顔の下には、何度見ても飽きない巨乳が膨らんでいて、横向きになってなお、その丸みをパジャマの内部で形づくっていた。

 

 こんなに可愛い妹に尽くしてもらっておいて、俺の体は何を満足しないのか。

 それがわからないまま、しかし美優の寝姿を眺めているだけで性欲は高まっていって、いつしか俺の目は完全に覚めてしまっていた。

 

(美優……なんでこんなに可愛いんだ……)

 

 女の子を可愛いと思う気持ちと、セックスがしたくなる衝動は、どうあっても切り離せない。

 いつどれだけ眺めていても美優が可愛くて仕方ないのだ。

 美優が性欲の捌け口に使われることを喜ぶ女の子でなかったら、俺なんぞとっくに振られてしまっていたことだろう。

 

 タオルケットの上からでもわかるボディラインは、掛け布を取り去ると、シルク生地のパジャマに女の子らしい曲線を各所に見ることができた。

 下半身に身につけられているのはキュロットパンツで、その中にはナイトブラの色と合わせた黒レースの下着がチラ見えしている。

 

(エロい……寝てる美優のアソコ……彼氏だし、ちょっとぐらい見たっていいよな……)

 

 横向きに寝ている美優は、上側の膝を前に出して寝ているので、裾口の広いキュロットパンツは軽く指を入れるだけで下着をズラすことができてしまうのだ。

 そんな美優の股下を眺めているだけで俺のペニスは痛いぐらいに勃起してしまって、もう性的好奇心を抑えることはできなかった。

 

(後でどれだけ怒られたっていい……いまの俺なら、もしかしたら……!)

 

 睾丸の疼きは、まるで大量の精子が跳ね回ってさえいるようで、それはこれまで俺が美優に特濃の精液を出していたときと同じ感覚だった。

 

 復活しかけている。

 美優のアソコを見ることによって。

 

 そうともなれば俺に迷いはなかった。

 美優のパンツに指を入れて、まずはスケスケのクロッチに隠れていた陰唇を拝む。

 その言葉の表す通り、厚い唇のように口の閉じられたパイパンが、黒ずみの一切すらなく美しい色形を保っている。

 

 こんなにも魅力的な唇を見ているとこちらにもキスをしたくなってくる。

 でもそれは、美優が寝ている間ではなく、起きているときに。

 許可を貰わずに舐めるのが怖いのではないのだ。

 俺にクンニされることを虫を払うように拒絶してくるあの美優が、俺にアソコを舐められていることを認識しつつ、性感に身悶えしてほしい。

 その姿、表情を、拝みたいんだ。

 

 舐めるだけであれば佐知子にもしたし、山本さんならいつ頼んでも喜んでさせてくれただろう。

 でも、そうしたプレイに意味はなくて、俺は相手が美優だから興奮を覚えるのだ。

 だから、俺は美優の寝込みにアソコを舐めたりはせず、あくまでも気持ちよく射精することに注力をした。

 

 寝ている女の子の膣内がどうなっているのか。

 俺の興味はもうそちら側に移っていて、閉じられていた秘裂に人差し指を挿れると、第一関節も入りきらないうちに愛液の熱が指先に伝わってきた。

 

(美優……濡れてる……しかも、かなり興奮してるみたいだ……なんで、こんなに、トロトロなんだ……)

 

 寝ている女の子の膣内は常にこれぐらいの愛液で満たされているものなのか。

 あるいは、今寝ている美優がエッチな夢を見ているのか。

 さすがに寝る前のキスの余韻がまだ残ってるなんてことはないよな。

 美優のこのぴっちりしたぷにマンならありえない話でもないけど。

 

 指を二本差し入れて、クパッと開くと、マン筋の下側に伝って愛液が流れ出てきた。

 よけられていたパンツがそれを吸収して、黒い色がさらに黒く、シミになって滲んでいく。

 

(これ……こんなに濡れてるなら……)

 

 マックスに張り詰めた俺の勃起ペニスでさえ簡単に挿入することができそうだった。

 というより、したい。

 したくてたまらない。

 

 美優を起こしてしまうとか、もうどうでもよかった。

 俺は何かに急かされるようにして下半身の衣類を全て脱ぎ去って、ギンギンに勃起したイチモツの先端を、美優の割れ目に入れ込んだ。

 

(ふぅ……ぅ……ヤバい……興奮する……起きて急にこんなデカいのが膣内に入ってたら、美優はびっくりするよな……でも……ああっ……もう無理だ……寝てる間に犯すからな、美優ッ……!!)

 

 ぐぢゅっ、と、挿入した瞬間に、押し出された空気と愛液が混ざって卑猥な音が鳴った。

 同時に美優の体がビクッと跳ねて、それでも構わず俺はペニスを奥まで入れていった。

 

「んっ……ん、ん…………あっ……」

 

 寝込みに挿入された美優は喘ぎ声を上げた。 

 しかし、それは想像していたよりは小さな反応だった。

 俺が二度三度と腰を前後させても、美優は目を閉じたままで、でもどうせすぐ起きてしまうだろうと、俺は最初から全力で腰を振った。

 

「はぁ……あっ……あああっ……!! 美優っ……すごく締まってるよ……!! ふうっ、うぅ、ああっ……いい……気持ちいい……!!」

 

 寝たままの筋肉は閉じた状態で固まっていて、挿入したときのキツさはいつもより増しているぐらいだった。

 俺は横向きに寝ている美優の片膝を持ち上げて、側面から猛ピストンをかける。

 滑りのいい膣は抽送のたびにピチャピチャと音を立ててパンツを濡らしていた。

 

「ん……んんっ……あっ……おにぃ……ちゃ、ん……! ん、はぁ……あっ、ああっ……!」

 

 子宮にゴリゴリと亀頭を押し当てていると、美優の喘ぎ声は大きくなっていった。

 美優はもう起きているのかもしれないが、それにしては美優の反応は小さくて、瞼は閉じられたままだった。

 

 もしかしたら、と。

 俺の脳内に邪悪な妄想が浮かぶ。

 寝込みに犯されていたりしたら、美優は表面的にでも怒るはずで、そうした反応のない今なら寝ている美優に中出しをすることができるかもしれない。

 

「美優っ……美優っっ……ああっ……あぁ……!!」

 

 そう思うと、あとは射精に向けて一直線だった。

 硬さもサイズも完全状態になった肉棒が、久々のキツい膣シゴきに歓喜して、大量の精子を吐き出すためのカタパルトを固めている。

 

「んっ……んんっ…………あっ、あんっ……!」

 

 どれだけ奥を突いても、美優は喘ぎを漏らすだけで起きる気配がない。

 俺のペニスを子宮に押し付けられるのが大好きな美優が、これだけ激しいセックスを寝ているふりで耐えられるはずがなくて、どういう訳かこのセックスの最中でも眠りから覚めることがない美優に、俺の射精欲求は最大にまで高まった。

 

「ああっ……イクッ……!! もうイクぞ、美優……!! このまま中で射精するからな……久しぶりに濃いのをたっぷり注いでやるからな……!!」

「んっ、んンッ……あっ、はあっ、アッ……!! んんっ……ンッ……!!」

 

 ビクビクと膣内で震えるペニスに、美優の体も射精の予兆を感じ取ったのか、ギュッと肉棒を締め付けて絶頂で応えてくれた。

 俺は微睡の中でイッている美優の膣に太まったカリをひたすらに擦り付けた。

 

「はあああっ……ああっ、あああっ……美優……出る、出るッ……ッッ!!」

 

 びゅッ、びゅるるッ、びゅびゅッ、びゅるるるっ、びゅくっ、びゅくびゅくっ──!!

 

 久しく忘れていた美優の膣内へ精子を解放する快感に、俺の全身に血液が沸騰するほどの熱が迸っていた。

 その高まった脈の分だけペニスの筋収縮は速度を増して、いつもより短い間隔で射出されていく精液に、美優も「んあっ……あっ……ふあぁ……」と、おもらしをしてしまいそうな表情で快感に浸っていた。 

 

 ついに寝たままの美優に中出しをしてしまった。

 呼吸が落ち着いてくると頭に昇っていた血も下りてきて、俺は寝息を立てている美優と生殖器を繋げたまま、妹の膣内に自分の精子を注ぎ込んだ罪悪感と興奮の両方を覚えていた。

 

 あれだけ喘いで、最後にはイッていたはずなのに、美優はまだ寝ている。

 あるいは絶頂の瞬間だけは起きていて、突如やってきた快感に、また気を失っただけなのかもしれないが。

 ともかく、俺に中出しをされてもなお、その後の美優は無反応だった。

 

 ペニスを引き抜くと、白濁した粘液が流れ出てきた。

 俺は美優に中出しした事実をしっかりと確認してから、美優の陰唇をピッタリと閉じて、パンツを元に戻した。

 愛液と精液でパンツはグショグショになっていて、美優が起きたら俺は中出ししたことを気づかれて怒られるのだろう。

 

 それでも、このセックスで俺が得たものは大きかった。

 完全回復をする術がようやくわかったのだ。

 今にしてみれば、なぜこんなことになるまで気づかなかったのかと思うほど、簡単な解決方法があった。

 

 それを伝えたら美優は喜んで今夜のことは帳消しにしてくれるはず。

 きっとそうに違いない。

 俺はほどよい疲労感に包まれて横になり、ペニスをベッド脇に置いていたティッシュで拭ってから、布団は掛け直さずに美優のことを眺めていた。

 

 久しぶりにたんまりと精子を出した。

 美優のヴァギナは陰唇が合わされた状態が肉体に記憶されているので、中出しした直後であっても、外部から手で意図的に閉じれば精液は漏れてこなくなる。

 

 美優はすやすやと寝息を立てて眠っていた。

 ごく普通に、見慣れたパジャマに身を包んで、安らかにベッドで横になっている。

 この妹のお腹の中には、俺がついさっき無許可で注いだ精子が元気に動き回ってるんだよな。

 想像してみるとエロい状況だ。

 

「んっ…………うっ……ふぅ……」

 

 美優は寝ている間に、寝言にしては色っぽい声を出していた。

 寝ながら精子に犯されているのかもしれない。

 そんなエロ漫画みたいな妄想をしていると、「んっ、あっ、あっ、ああっ……」と、美優のエッチな声が大きくなっていって、ついには何もしていないのに美優はビクッ、ビクッ、と身を震わせてまたイッてしまったようだった。

 

(えっろ……こんなの、見ちゃってよかったのかな……)

 

 美優からしたら、男で言うところの夢精する瞬間を目撃されたようなもの。

 かといって忘れてあげたくても忘れられるものではないのだが。

 

 現実では俺に犯されて、夢の中でも美優は行為に励んでいるらしい。

 なんてエッチな妹に育ってしまったんだ。

 たぶん俺のせいだから責任を取って結婚してあげないと。

 

「ううんっ……」

 

 美優が一人でイッた後もしばらく観察をしていると、美優は何の前触れもなく目を覚まして、スッと体を起こした。

 それから美優は周囲を観察して、両方の乳房を持ち上げるように何かを確認して、それから下半身に手を伸ばし、パジャマを身につけていることを再確認する。

 

 俺と目が合ったのは、その後だった。

 

「へっ……? あ、ご、ごめん。起こしちゃった?」

 

 美優は動揺を必死に隠しながら訊いてきた。

 俺は仰向けに寝転んだ状態で、どう説明すれば中出しした事実と精力回復の糸口を掴んだことを上手く伝えられるかを考えていた。

 

「起こされたというか、起きてたというか……」

 

 とりあえずの保留に、曖昧な返事をして、しかし、それが美優の不安を余計に煽ってしまったらしい。

 

「あの、も、もしかして、私……変な声、出してた……?」

 

 どうやらエッチな夢を見ていた自覚はあるみたいで、寝言でそれがバレていないかを美優は気にしているらしい。

 俺は美優が淫夢でイってしまった姿を見てしまっている。

 しかし、それは俺が中出しをしたことが原因であるとも考えられる。

 そのため、変な声、もといエッチな寝言を聞いてしまったことを素直に伝えるべきかは、悩ましいところだった。

 

「美優がエッチな夢を見てるらしいところは見たよ。でも、それはたぶん、美優が寝てる間に俺が中出しをしたからで……」

 

 と、俺が説明をしようとしたとき、美優は違和感を覚えたのかスカートの中に手を入れて、そのパンツの惨状に顔を真っ赤にして話を聞かなくなってしまった。

 

「うそっ……ヤダ、なにこれ……。うぅ……ごめん、お兄ちゃん……うるさかったよね、起こしちゃうぐらいだし……。私、欲求不満なのかも……」

 

 美優は涙目になって俺に抱きついてきた。

 体温が異常なほど高くて、これほど美優が恥ずかしがっている姿を見たことはなかった。

 

「美優、聞いてくれ。それは俺がいけないんだ。美優が寝てる間に、俺が、余計なことをしちゃったから」

「……ふえ?」

 

 そこまで聞いたところで、美優はようやく耳に届いていた情報を頭で整理できたようで、俺を見上げる美優の表情が、だんだんと怪訝なものへと変わっていく。

 

「もしかして、私のお腹の中には、お兄ちゃんの精子が入っているのでしょうか」

 

 美優は困惑しながらも、どこか嬉しそうな口角の吊り上がりを隠しきれないままお腹をさすった。

 

「実にその通りなんだ」

「えと……それは、いつ? 先っぽだけ入れて、自分でシゴいて出したの?」

「がっつり挿入して腰も振ってたんだけど、なぜか美優が起きなくて。おそらく、たまたま俺がセックスするのと美優が見てる夢が重なったんだと思う」

 

 俺がそこまで説明すると、美優は口を閉じて、それから俺に背を向けるように膝立ちになった。

 その体を肩にタオルケットをかけることで隠して、美優は下を向いて膣内の状況を確認する。

 

「うわっ……え!? 何、この量……ドロドロ、すっごい出てくる……どれだけ中出ししたの!? お兄ちゃんってば!」

 

 美優はすかさず怒りに身を翻して、手についた精液を拭うのもそこそこに、俺に飛び掛かってきた。

 

「ご、ごめんて! 目が覚めたらやたらとムラムラして、どうしても我慢ができなくて……まさか、あれだけ激しくしても美優が起きないとは思わなかったから……!」

「ならビンタしてでも起こしてよ、まったく……私の知らないところでこんなに濃いのを出して……!」

「ビンタは、さすがにな。もう、寝込みを襲ったりはしないから。ほんと申し訳ない」

「別に寝込みを襲うのは構いませんが、今日のだけは許せません」

「ん? え? 何が違うの?」

 

 俺が尋ねると、美優はいい加減に妹を理解しないさいという目で睨んできた。

 その直後に俺も混乱が落ち着いて、「ああなるほど」と納得に及ぶ。

 

「これだけ出したってことは、お兄ちゃん、元気になったってことだよね?」

「元気になったよ。もうほとんど回復してる」

「だったら、私が寝てる間のエッチも、前みたいなすごいやつだったんだよね……?」

「だいたい美優の想像してる通りだと思う」

 

 つまり、美優も完全状態になった俺のペニスで、久しぶりの気持ちいいセックスを味わいたかったということだった。

 

「とても申し訳ないことをした」

「妹の乙女心をもうちょっと勉強してください」

 

 不勉強であることは謝罪するがもう少し難易度のほどはどうにかならないものか。

 

「で、どうやって元気になったの?」

「そこが肝心でな。美優のアソコを観察しながらイジってたら、信じられないぐらいの性欲が湧き上がってきたんだよ」

「え、待って。観察って、何? 看過できない発言なのですが?」

「そこで俺は一つ、完全回復への可能性に思い至った」

 

 俺が強引に話を進めていると、どうやら美優も俺と同じ答えを導き出したようで、しかし、それは美優にとっては到底受け入れられないはずの手段だった。

 

「そ、その方法だけはイヤです……!」

「でもそれしかないんだ、確信があるんだよ! その、だから……美優のアソコを舐めさせてもらったら、確実に元の調子に戻るから……!」

 

 そう、簡単な話だった。

 山本さんに相談した当初に気づいた「興奮が足りないだけ」という結論に誤りはなく、とある要素が抜け落ちていたことが、俺の復調を阻害していただけだったのだ。

 それは美優が、自身の秘部に触れることを極端に恥ずかしがっていたことに起因していて、その制限は俺の立場からすると、セックスへの遠慮を生んで、充分な興奮に至れていなかった。

 

「俺たちは、もう立派な恋人だろ? だから、お互いの好きなところを触って、好きなところを舐めていいと思うんだ」

「うぐぅ……恋人にだって隠したいところの一つや二つあるではないですか……」

 

 美優はそれでも譲らなかった。

 もうおっぱいは好きにさせているのだからと、これまで大切に守ってきた秘所だけは隠していたい気持ちが上回っている。

 

 それでも、美優だってまた元のようにイチャイチャしたいはずで、そのためには美優をたんまりの精子で快楽堕ちさせる必要があって。

 だからこそ、ここは俺が強引にでも押し進めなければならなかった。

 

「美優がどれだけ拒んでも無意味だからな。俺には例のチケットがある」

「妹のアソコを舐めるためだけにあの特権を使うつもりですか」

「美優だって最初からそうなることはわかってて渡してきたんだろ?」

「それは、まあ、考えなくはなかったけどさ。流れってものがあるじゃない?」

「どう考えたってこれ以上の使い所はないよ」

 

 俺はベッドから起き上がって、机の中に保管していたその紙ぺらを取り出し、美優に渡した。

 

「それに、このチケットは『日付が変わるまでどんなに嫌なことでも兄の命令に絶対に従わなければならない』という効力を持つものであって、つまり、妹のアソコを舐めるためだけに使われるものではない」

「わ、私は、お兄ちゃんに良心が残っていればと条件をつけたはずですが……」

「悪いがそれは諦めてくれ」

「なんて堂々たる悪党ぶり……。もう。な、何を、させるつもりなの……?」

 

 ああだこうだ言いつつ、美優は流されやすいタイプなので、ロジックなど無視した勢い重視の進め方をしたほうが丸め込みやすい。

 というより、ロジカルに責められるとそれだけ理性的な切り返しを用意することになるので、美優もいっそ問答をする暇などないぐらいに攻められたほうが楽なのだ。

 俺はこれまでの付き合いからそれを学んでいる。

 

「美優のアソコは舐める。これは絶対だ。加えて、美優から俺に舐めさせてほしい。さしあたっては、明日の放課後は美優が先に家に帰って、ロリロリな衣装をノーパンで着てスカートをたくし上げながらおかえりなさいをしてもらおうか」

「良心の欠片もない……!! そ、それはさすがに、抗議します!!」

「ダメだ。今回ばかりは俺の言う通りに従ってもらう」

 

 ここで引いたら美優のためにならない。

 心を鬼にしなくては。

 

「いいな? 俺が学校から帰ってきたら、美優はゴスロリのコスチュームで髪も化粧もきっちり整えて俺を出迎えて、ノーパンのスカートの中を俺に拝ませるんだ」

「う……うぐぅ……!」

 

 たしかに良心がどうたらの話はあった。

 しかし、このチケットは俺の誕生日プレゼントとして渡されたもので、美優としてはそれを「やっぱり無しで」とするわけにはいかないのだ。

 こっそりと兄のことを考えてオナニーに耽ってしまうこの深刻なブラコンの妹からすれば。

 誕生日のプレゼントを取り上げるよりは辱めを受けることを選ぶ。

 

 この妹はそういう生き物だ。

 

「……わかりました。そこまで仰るのでしたら、従います。約束通り、本日命令される全てに。お兄ちゃんがそれで満足するというのでしたら、妹はこの身と尊厳をなげうちましょう」

 

 美優はついに覚悟を決めて、使用済みの証としてチケットを半分に破いてからゴミ箱に捨てた。

 

「でも、そんな恥ずかしいことをさせて、どんな空気になっても知らないからね。お兄ちゃんがドン引きして萎えても私の責任ではありませんので」

「するわけないだろ。愛する妹がロリコスして自分からアソコを舐めさせてくれるんだからな」

「……お兄ちゃんのこと一週間ぐらい嫌いになるもん」

「ならこの一日は嫌いって言うのも禁止で」

「うむむむむ……!」

 

 美優は俺を睨みつけて頬っぺたを膨らませた。

 

「日付が変わったら真っ先に嫌いって言ってやるんだから!」

 

 美優は最後に捨て台詞を吐くと、頭まで布団を被って不貞寝してしまった。

 そんな妹の膣内には俺の精子がたっぷりと入っていて、美優はそれについては気にしていなくて、こんなやり取りをしていても俺たちは仲のいい兄妹なのだった。

 

 俺も精力を回復させるために寝ておかないと。

 ついに美優が一番大切にしてきたところを舐められるんだ。

 しかも、美優の趣味全開の、ゴスロリ衣装まで着てもらえる。

 

 明日の放課後、美優がどんな顔で出迎えてくれるのか楽しみだ。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。