いやほら、エイプリルフールにあげるとは言ってないし、それ自体が嘘というか()
朝、目覚まし時計のけたたましいアラームに、若干キレながら起きる。
アラームに設定している音楽はだんだん嫌いになるというが、それは事実なんじゃなかろうかと思う。
好きな邦楽に設定して気持ちの良い起床を、なんて思ってた過去の自分を殴りたい。
今の俺は絶賛大好きな音楽にキレながら起きているからな!!
おっと失礼話が逸れた。
今日は何の日だっていう話だったね?
あぁいや、そもそもそんな話してなかったっけ、まあいいや。
とりあえず今日は4/1。
察しのいい人間はわかるだろうが、今日はエイプリルフールと言う奴だ。
4/1の午前中までは嘘をつき、午後にはその嘘のネタ晴らしをするという人間不信を加速させる日だ。
まぁぶっちゃけ、俺としては可愛い彼女が一生懸命考えてくれた嘘をついてくれる日だから悪い気はしないが。
さて、今日はどんな嘘をついてくれるのだろうか。
少しだけ浮足立った気分で自室を出る。
「あ、おはよう、あやくん」
「あぁ、おはようましろ」
挨拶はいつも通り。
さて、ここからかな。
「ねぇねぇあやくん」
「ん?」
「今日、何の日か知ってる?」
「いや、知らないな」
嘘である。
ましろの顔も、何か企んでいるようだったから嘘をついてみる。
「今日は、エイプリルフールって言って......嘘をついてもいい日なんだよ!」
「へぇ、そうなのか」
っていうくだり、去年もやった。
「だから、今から特大の嘘をつきます!」
「言ったら意味ないだろ」
まぁ、それが楽しみで生きてるところはある。
「それはね......私、あやくんのことが嫌いです!」
「お、そうか」
嘘って言われてから言われる嘘など、微塵もダメージはない。
「む、信じてないな?」
「いや、嫌いならそれ相応の態度があるでしょうよ」
今日は冷たくあしらいたい日だ。
去年はめちゃめちゃ弁明したし芸とはいえましろ以外の連絡先も消したが。
「う。えっと......それは......」
「はぁ......本当可愛くないな」
「え......?」
そう言ってましろの頭に手を置く。
「嫌いって言うんなら、こっちにも考えがあるけどな?」
「え、ちょ、ちょっと......?」
ましろの頭から手を離し、そのまま手を取って部屋に連れ込む。
「な、なにするの......?」
「ん?嫌いって言うから、好きになってもらおうかなって」
ベッドに押し倒し、唇を押し当てる。
嫌いなら、俺しか見えないようにすればいい。
「んっ......あ、まってあや.......んぅ......」
「なに?聞く気はないけど」
彼女の胸のふくらみに手を押し当て、そのまま軽く握る。
「あぅ......」
「嫌いなやつに襲われて感じてんの?」
「ちがっ......ちがうのに......」
「何か違うのか、後でたっぷり聞くからな」
......ましろが泣きわめいて「嘘だから許して」って抱き着いてくるまで、ずっとやってた。
ちょっとだけ、面白かった。
って言ったら、また叩かれるんだろうけどね。
コレジャナイ感は気にしてはいけない、いいね?