なので、今回はIFとさせていただきました。
え?R18小説なのにR18じゃないものを出すな?
...バレンタインのR18なんて「私を食べて♡」以外ないじゃん()
《IF√》先輩に、思いを伝えて【N】
2/14、皆はこの日が何の日かわかるだろうか?
まぁ、世の中の鮮明なる
そう、バレンタインデーだ。
バレンタインという行事について知らない人間はいないと思うが、一応説明を。
すごい簡単に説明すれば、女が好意を抱く男にチョコを贈る日だ。
まぁ、近年は男同士や女同士で送り合う《友チョコ》であったり、部活の先輩に配るチョコだったり、まぁ、いろいろある。
ここまで割と短めに説明していったが、理解はしてくれただろうか?
ここまで言えばわかるだろうが、まぁ、チョコを送るイベントである。
とは言ったものの、俺、というか俺のクラスメイトの大半はもらえないという事実を受け止められていなかった。
「...そこ、俺の席なんだけど」
「聞いてくれよ黒見」
「聞いてやる、だからどけ」
「こと」
「今年も女の子からチョコもらえなくてぴえん超えてぱおんとか言ったらお前の顔面へこますからな?」
「い、言わない言わない」
「ほぉ?言ってみろ雑種」
「英雄王、わたしにチョコをください」
そう言われれば仕方ない。
まぁ、もともとこいつらのためにもってきてる感はあるし、まあいいだろう。
「ほれ、アルファード」
「死ぬわ!!...サンキュー...これで0って言わずに済む...」
「お前は男からの既製品のチョコですらカウントするのか...」
とまぁ、友情は大事にしたいので、こうしてチョコを友人にあげている。
もっとも、大体がチョコとクッキーを合わせた既製品だが。
「(けど、まさかなぁ...)」
「どうした黒見?まさか今日のテスト自信ないのか~?」
「まさか。今日の範囲は大得意だよ」
「...終わったぁ...」
「お疲れ黒見。この後カラオケ行かねえか?」
「あ~...悪い、今日は用事あって行けないわ、すまん」
「おーそっか。じゃあまた今度だな」
「あぁ、悪いな。じゃ、また来週」
友人数人を見送り、自分の席に座りなおす。
「...これ、どう見ても...」
俺の目線にあるのは、箱。
中身はチョコだった。
それと、手紙。
内容は、『放課後、体育館裏までお願いします。』という文面。
可愛らしい字体ではあるが、書き直した痕跡もあることから、少し怪しいと睨んでいる。
世の中には、丸文字を書く男もいる、というのは有名な話だ。
つまり、そういうことだ。
「ま、行ってみるか...」
指定された場所に到着し、物陰から姿を窺う。
あまりこういうことはしたくないが、体験談というのはリアルな恐怖感を覚えるものだ。
...まぁ、俺じゃないが。
「さて...藪を突いたら蛇が出るか否か...」
陰から少しだけ覗く。
背丈は低目、髪は白。
顔立ちと服装からして、女子だろう。
...刃物にだけ、気をつけよう。
何事も見なかった感じで、物陰から出て、話しかける。
「あ、ごめんな。待たせてしまったかな?」
「い、いえ...その、急に呼び出して、こっちこそごめんなさい」
「あぁ、気にしないで。今日は暇だったし。それで、これを見て来たわけだけど」
さっきの箱に入ってた手紙を取り出す。
「は、はい...えっと」
女の子はカバンを漁る。
「...え、えっと...その...」
「...ゆっくりで、大丈夫だよ」
思わず、そんな声が出た。
なぜだかこの子の焦りを見るのは、少し危なっかしい気がしたから。
「...ッ...その...あ、綾乃先輩...!」
「...」
「...わ、わたしと...その、つ、つき...付き合ってください...!」
やっぱり、そうだと思った。
...まぁ、慣れてはいないけど。
「...付き合う、か」
「...」
「そういえば、君の名前を聞いてないな。お名前は?」
「えっと...倉田、ましろです」
「倉田...あぁ、一年生の外部生か」
「し、知ってるんですか?」
「もちろん。最近バンド組んだって、有名だよ?」
「そ、そうなんだ...」
「...うーん...でも、いいのかい?」
「?」
「一バンドのボーカルが、彼氏持ちなのは?」
「え、えっと...その...」
困らせてしまったようだ。
...遠まわしにOKしたつもりなんだけど、伝わってないな、これは。
「じゃあ、倉田さん。明日は暇かな?」
「は、はい」
「お互いのこと知るために、どこか出かけようよ」
「えっ!?...あ、あの...はい、お願いしますっ!」
ものすごいスピードで頭を下げた倉田さん。
「(これは、思った通りの子だな)...うん。じゃあ、連絡先、交換しておこうか」
「...ていう夢を見たの!...って聞いてる?あやくん!」
「あぁ聞いてるよ。そのあとのましろの反応もわかるわかる。「黒見先輩の連絡先...」って言うんだろ?」
「うっ...ちょっと思ったけど...!」
「ほら当たり。わかりやすいよな、ましろは」
膨れっ面をしてるましろを見て可愛いと思いつつ、スマホを閉じカバンを持つ。
「あれ?どこか行くの?」
「バレンタインって、女から男に贈るのが常識みたいになってるけどさ、日ごろの感謝を伝えるっていう意味じゃ、逆でもいいと思うんだよな」
「う、うん?」
「...と、いうわけだ。行ってきます。夜までは、帰ってくるよ」
「...え?」
「あやくんの言い回し、本当にわかりずらい...」
...俺の言葉の意味を理解したましろが、普段立たないキッチンに立ってせっせと料理していたというのは、帰ってきてから聞いた。
「来年は既製品じゃなくて、手作りでもいいかもな」