※この作品はR-18です。

健気な彼女   作:ユイトアクエリア

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4日遅刻。
ま、気にしない


《IF√》お返しは、意味を持って【N】

「さて...どうしようか」

 

一か月前、チョコと共に告白された日のことを思い出した。

あの時は互いの素性も知らないし、俺が彼女のことをもっと知りたかったから、デートという形で彼女もことを掘り下げてみた。

 

印象は悪くない。むしろいい。

少なからず色目を使ってくる女のような、気持ち悪い感じはなく、どこまでも暖かい日だまりのようだった。

 

まぁ、ひたすらに隠されてる部分があったら、それを見抜けなかった俺の落ち度、というわけだ。

 

そもそも、一目惚れだったわけだし、今更理由立てて彼女を好きになろうとする俺の心理も、若干意味が不明だ。

 

「よし...さて、お返し作るかぁ...」

 


 

「お、お邪魔します...」

「あはは、そんな畏まらなくていいよ。誰もいないし」

「えっと...はい」

 

倉田さんを部屋にあげ、座って待っててもらう。

座ってもらったはいいけど、どこか落ち着かない様子だ。

 

「倉田さん?」

「は、はい!」

「あぁ、そわそわしてるから、どうしたのかなと思って」

「あ、えっと...先輩のお家、というか、男の人のお家って、入るの初めてで」

「あぁ、じゃあしょうがないね。っと、出来たよ」

「え?...出来た?」

「うん、バレンタインのお返し」

 

そう言って、彼女に渡したのはイチゴ飴。

 

「イチゴ、飴...あ、ありがとうございます」

「ゆっくり食べてね」

 

送ったのはイチゴ飴。

飴だし、イチゴも好きだろうなと思ってそうした。

まぁ、飴をお返しにする意味は、分かるよね。

キャンディも飴も、一緒でしょ?

 

「どう?」

「えっと...おいしいです」

「良かった。初めて作ったからおいしくできたか不安だったけどね」

 

まぁ、砂糖溶かしてイチゴに絡めて冷やすだけなんだけどね。

彼女の前に座り、顔を眺めてみる。

 

「...?あの、先輩...?」

「あぁ、ごめん。恥ずかしい?」

「えっと、はい...」

「可愛い顔だったからね、ちょっと見てたいなぁって」

「ふぇっ...?あ、ありがとう、ございます...?」

 

この様子だと、気づいてないような、気づいてるような。

さて、本題に入ってみるか。

 

「ねぇ、倉田さん。お返しするものに意味があるって、知ってる?」

「え、そうなんですか?」

「結構複雑なんだけどね。まぁ、好きか嫌いかを伝えるだけだったら楽でいいんだけど」

「えっと、その...嫌いって言うのは...?」

「それはもちろん恋愛的に。有名なのはグミかな」

 

グミは安価で手抜きと思われるため、そこからだという。

 

「へぇ...じゃあ、好きっていうのは...?」

「あぁ...確か、マカロンとか...バームクーヘンとか...だったかな?」

「調べてるんですね...えっと、それじゃあ...」

「もちろんそれも調べて贈ってるよ。何なら今調べる?」

「は、はい」

 

彼女はスマホを取り出し、意味を調べ始めた。

約5秒後に色が変わるであろう彼女の顔を見る。

予想通り、彼女の顔色は赤くなり始めた。

 

「せ、先輩...こうやって出てきたんですけど...?」

「ん?」

 

そこには、ホワイトデーのお返しするものの意味一覧のサイト。

一番上の、キャンディの部分を見ると、「アナタのことが好きです」と書いてある。

 

「あ、あの...えっと...私の思い違いじゃなければ、ですが...」

「うん」

「その、先輩は、私のことを...す、好き...と?」

「うん」

 

彼女は顔を赤くしたり青くしたり忙しいようだ。

なら、少し落ち着かせてあげよう。

 

「倉田さん...あぁいや、ましろさん」

「は、はいっ!」

「ちょっと、目閉じてじっとしてて」

「は、はい...」

 

目を瞑ったのを確認して、彼女の唇を奪う。

イチゴ飴の味が残っているようで、ほんのり甘い。

 

「んっ...!?」

「ん...は...どう?俺の気持ち、伝わったかな?」

「あ、あぅ...はい」

 

どうやら、彼女には刺激が強すぎたようだ。

 

「あ、あの...先輩、今度は...」

「あぁ、いいよ。時間はあるし、たっぷり楽しもうか」

 

ホワイトデーだというのに、今日は微塵もホワイトな日じゃなかった気がするが、まぁそんな日もある。

...続きは、また、どこかで。

 

 

 

 

 

 

 

 




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