「異世界で美少女になった俺、地球に戻れたので裏垢やってみる。」R-18番外編 作:貯水庫
俺が異世界に白髪赤目吸血鬼娘として転生して1年半、なんと地球に戻ることができて、それ以来自分が美少女であることを実感したくてつぶやきアプリのOwatterに自撮りを投稿したりゲームをしたりして自由気ままな生活を送っている。
そんなある日、少し興味のある情報を見つけた。
『おっぱいの下にペンを挟んで、落ちない人はブラジャーが必要だが、落ちる人は十分に胸が発育していないのでブラジャーは不要』
「へえー」
おもしろい判断基準だ。
どうやらこれは最近Owatterで流行っている話題らしく、うら垢女子の中ではこれにチャレンジするところを撮って投稿するのがトレンドみたいだ。
情報の真偽はさておき、自分はどうなのか気になるのでやってみようと思う。
パジャマを脱いで、つけているブラジャーを外していく。
俺はEカップだから日本人平均と比べたら大きい方だ。これでブラが不要なら日本のブラ事情が変わるね。
上半身裸になった俺は生前使っていたえんぴつを探し出し、さっそく、おっぱいの下に挟んでみた。
「おっ、落ちない」
どうやら俺の胸はブラジャーを付けるに足るおっぱいらしい。ただ実際は、吸血鬼である俺は生まれた時の体が保たれるのでブラを付ける意味は薄いんだけどね。
さて、この写真を撮るのが流行っているのなら、俺も便乗してみるか。
フォロワーにもらった一眼レフで俺の胸をアップで映し、写真を撮った。写真のデータをスマホに送って、大事なところが隠れるようにスタンプを押し、Owatterに投稿する。
『落ちませんでした』
反応はすぐに来た。
『いいおっぱい』
『さすが!』
『揉みたい』
『えんぴつになりたい』
『肌が綺麗すぎる』
思わず笑顔になる。俺は褒められるのは純粋に嬉しいのだ。
そういえばみーさんはこのえんぴつを挟むやつは出来るのだろうか?
なんて思っていたら、ややあってみーさんのOwatterアカウントから1つの写真のつぶやきがあった。
写真には床に落ちているえんぴつが1本。
それだけ。
......うん、挟めなかったんだね。
みーさんはこの前OwatterでCカップだと言っていた。確かこのくらいが日本人女子の平均だったかな?
ちなみに妹はみーさんより小さいのでお察しだろう。
◇
その日の夜。
さっきの俺のつぶやきは1000リオワータと1.2万フェバついていた。
こんな何気ない写真でもこんなに伸びるくらいには有名になってしまった。
つぶやきのコメント欄を見ていると、なんかやたらと伸びているコメントがあった。
『スノウちゃんのイキ顔が見たすぎる』
オイ。なんていうセクハラだ。
なんでこんなのが1500リオワータも行ってるんだ。なんて思ったが......
なんかこの人見たことある。
プロフィール欄を見てみると、その人のフォロワーは俺を遥かに凌ぐ20万人。
その正体は、今をときめく超有名ゲーム実況者じゃないか。
俺だって知っている。というか割とよく動画を見ている。語りがおもしろいので俺が知らないゲームの実況でも楽しく見れてしまうのだ。
『えぇ......』
俺は思わず、コメントに返信をした。
まさか俺がよく見る配信者に認知されていてコメントをもらうとは思わなかった。
少しあって、返信が来た。
『見たいです!お願いします!!』
ええっ。そんなに必死になる......?
変な気分だ。よく見る配信者にこんなに頼み込まれて、少し引いているが、嬉しい気持ちもある。なんかちょっと揺らいでいるかもしれない。
いや、どう考えても断るべきなんだけど......
なんかコメントがやたらと伸びているし、それもつまらない気がする。
『じゃあさっきのコメントが今日中に5万リオワータ行ったらいいですよ』
こんなことを言ってしまう。
まあ、日付が変わる24時まであと2時間と少ししかないし、さすがに無理だろう。
俺が今までで一番伸びたつぶやきも5000リオワータだし、この人の人気込みでも難しいはずだ。
2時間後。
「え?」
件のコメントのリオワータ数は、5.6万。
俺の最後のコメントも1.8万リオワータが付いている。
間違いなく、達成している。
......完全に甘く見ていた!
こんなとこで一致団結しやがって、みんな性欲モンスターじゃないか!どんだけ俺のイキ顔が見たいんだよ!
しかも俺の正体を知る人達までノリノリで協力してくれた。
服部は、『とびきりエロくよろしく』と。
みーさんは、『スノウちゃんのイキ顔......』と。
妹は、「部屋に誰も行かないように見張ってるからね!」と。
しっかりと逃げ道を塞いでくれた。
さすがに本当に達成するとは思わなかった。
えっ、まじでイキ顔撮らなきゃダメなの?
ここで逃げたら......うっ、それは都合がよすぎる。こんなにたくさんの人に期待させといて、それを裏切ったら俺は謎のアルビノ美少女じゃなくただの嘘つき女になってしまう。
うぅ、もう、やるしかないか......
『変態!』
とだけつぶやいて、俺はベッドに寝転がった。